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番外編 公爵家の末路
お父様が元お父様の種無しの証拠を議会に提出し処理された事により貴族に通達された。
それによりサーラにきていた釣書は全て取り消された。勘当されたとはいえ公爵家の血を受け継ぐ長子の私と公爵の実の娘でない次女のサーラでは雲泥の差。名だけ公爵令嬢のサーラを嫁に貰っても婿に入っても公爵家の血は絶える。公爵という立場はあっても発言力は無くなる。
それに元お父様が義母と離縁したらサーラは義母と一緒に公爵家を追い出され平民になる。そんな危うい名だけの公爵令嬢と誰が婚姻したいと思うの?
元お父様は種無しの事実が受け止められないみたい。でも考えてみて?義母はサーラを産んでからどうして子が出来ないの?サーラを産んでからお父様の相手しかしていないから子が出来ないんでしょ?
元お父様は怒りの矛先を義母に向けた。
「私を騙しやがって!」
「私は貴方の子だと」
「他人のお前達に今迄いくら使ったと思う!」
「私は貴方の妻です。サーラは私の娘です」
「お前の娘ならこれからはお前が育てろ。サーラには今後一切金は出さない、いいな!」
「そんなの無理です。お願いします、サーラは公爵家の貴方の娘です」
「平民のお前には分からないだろうが貴族は血が全てだ!私と血の繋がりがないサーラはもう私の娘ではない!」
元お父様は先ずお金を使えなくした。今までは好きな時に好きなだけ使っていた義母は持っている物でお金を工面しようとした。でもそんな事をしたら公爵家の名に傷がつく。だから元お父様はお金に換金出来るドレスと宝石を二人から取り上げた。
数枚だけ手元に残ったドレスを売ったら今度は着る物が無くなる。
次に食事を二人だけ使用人と同じ物を食べさせた。硬いパンに具が少ししかないスープ。出された物を食べるしかない義母とサーラは文句も言わず食べる。
だって文句を言ったら追い出されるもの。
でもね?使用人はもっと良い物を食べているわよ?スープも具が沢山入ってるし、パンは柔らかいパンを食べてるわ。肉だって食べてるわよ?
食事を作る料理人は使用人よ?
私達と同じ肉じゃないけど、それでも安い肉を食べてるわ。
ならどうして義母やサーラには出さないのか。それはね?貴女達が今まで使用人に酷い扱いをしてきたから。何かあれば直ぐに文句を言って、我儘放題に振る舞ってきたからよ?
後はお母様が生きていた時からいる使用人は貴女達を目の敵にしているから。お母様が死を選んだのは貴女達の存在だと思っているからよ。貴女達の存在が長年お母様を苦しめていたのは間違いないわ。
元お父様は貴女達が自分から出て行くように仕向けているの。
だから若い愛人を邸に連れ込むのよ?
子が出来ない元お父様は次から次へと愛人を連れ込むようになった。だって子が出来ないならやりたい放題じゃない。お金はあるし地位もある。愛人になりたい人は後を絶たないわ。
義母が部屋にいようが隣の夫婦の寝室で愛人と情事を楽しむ。庭で楽しむ時もあるらしいわ。女性の嬌声が毎日聞こえるのよ?楽しむ相手は何人もいるもの。
それに肌の張りも違うでしょ?
一度若い女性と触れ合えば義母に見向きなんてしないわよ。サーラなら分からないけど。
サーラは馬鹿だから状況が掴めてないの。
「お母様、私新しいドレスが欲しいわ」
「もうやめて頂戴!」
「お父様に買って貰うからいいわよ」
「無理よ…、もう無理なの!」
「どうしてよ!それに最近私とお母様だけどうして食事が質素なの?私、お肉が食べたいわ!分かった!使用人の仕業ね!料理人はクビよクビ!私辞めさせてくるわ!」
「サーラお願いよ…、もう問題を起こさないで」
「どうしてよ!」
「貴女はお父様の本当の子じゃないからよ!お父様もそれを知ってるの!だから大人しくしてなさい!追い出されたら私達には行く所が無いのよ!」
「お父様の子じゃないって、じゃあ私は誰の子よ!」
「……分からないわ。貴女の父親が誰かなんて分からないの!」
「どうして!私はお母様の子でしょ!」
「そうよ!貴女は私が産んだ子!でも父親は分からない!お父様は当時の恋人の一人だっただけで、あの時は!」
「あの時は何?」
「あの時は数人の恋人がいたから…」
「その数人の恋人の中の子って事?」
「……」
「答えてよ!」
「…そうよ。貴女が宿った時、一番お金持ちのお父様にしたの」
「最低…」
「贅沢できたのは誰のおかげ?着る物にも食べる物にも住む家も、貴女は何も苦労していないでしょ!全部私のおかげなの!だから貴女もここを追い出されたくないなら私の言うことを聞きなさい!」
「私は公爵令嬢なのよ!こんなドレスじゃ外にも行けないじゃない!」
「外に行ってみれば分かるわよ。貴女は前妻を死に追いやった悪女の娘って呼ばれているから。だから貴女に縁談がこないの!お父様の子じゃない貴女には価値がないの!貴女は黙って私の言うことだけを聞いていればいいのよ!」
サーラはそれから大人しくなったわ、だったら良かったのに、元々物欲がある子だから我慢が出来なかったのね。元お父様の愛人の一人になったわ。元お父様が寝ている部屋に忍びこんで裸で誘ったそうよ。快楽に溺れた元お父様は若い子なら誰でも良かったみたい。
あれだけ私の娘はサーラだけだって言っていたのに娘じゃないと分かるとサーラの誘いに乗ったの。元お父様の今の一番のお気に入りはサーラよ。そうよね?義母の若い頃にそっくりで妖艶な体付きも同じなんだから。
義母は夫と娘の情事の声を隣の部屋で毎日聞いているの。娘の嬌声も、夫の愛の囁きも、耳を塞いでも聞こえる。かつては自分に向けられた夫の愛しいという目は今は娘に向けられ、夫の愛は娘に注がれている。
義母は毎日目の前で仲睦まじくする姿を見ているの。食事の時も目の前の二人は美味しい料理を食べ、情事の跡が残る二人の体を見せられ、時には夫の膝の上に座り口付けから始まりネグリジェで隠して目の前でするらしいわ。目の前で嬌声をあげる娘と夫を黙って見つめているらしいの。
あはははは!
お母様の気持ちが今なら分かるかしら。でも貴女がしてきた事よ?
だから、
10年は耐えてね?
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