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ガネット・フォルンは愛されたい
最後の話の昼ドラ版 下
しおりを挟むふふっ
ふふっ
ふふふっ
娘のハンカチが無い事に気付いて聞いたら、
知らないおじちゃんが泣いてたからあげたって言ってたの。
そのおじちゃん、
「俺の愛する妻だ、俺の息子だ、俺の娘だ、」
ってブツブツ言ってたらしいの。
私ね、街へは年に片手で数えるくらいしか行かなかったの。行っても夫に馬で連れて行ってもらって欲しい物だけを買って直ぐに帰ってきたわ。
だってまだ早いもの
そうでしょ?
夫は子供達も連れて行きたかったみたいだけど、まだ小さいからって言ったら納得してくれたわ。それに、夫は私の嫌がる事はしないの。
誰かさんと違ってね?
でもね、12年目に入ってからは子供達も一緒に連れてよく街へ行ったのよ?
12回目の鐘の音の余韻まで私は貴方を待った。
そんな私に神は味方したのね。
ようやくなの
ようやくその時がきたの
これが最後のチャンスだったの。
あの日が最後のチャンスだったの。
貴方は最後のチャンスを棒に振ったわ。
私には神が味方してくれた。
ふふっ
貴方を尊敬し貴方のような騎士になりたいと言ってくれる息子が欲しかったのよね?
愛しい私に似た可愛い娘が欲しかったのよね?
どう?
手に入れる事ができなかったもの
どう?
貴方が望んだもの
どう?
どこにでもいる幸せな家族、
夫と妻と息子と娘…
夫は妻を愛し
妻も夫を愛し
息子は父を尊敬し
娘は妻に似る
どこにでもいる幸せな家族、
貴方にはどう映ったかしら?
娘に話を聞いた時確信したの
貴方に最高の贈り物を贈れたって
ふふっ
私ね、本当はもう貴方の事許してあげようって思ってたの
貴方にももう幸せになって欲しいって思ってたの
だけどね
やめたわ
だって
剣に誓ったのは貴方よ?
一生愛す自信があるのよね?
毎日愛でたいのよね?
それに俺の家族なんでしょ?
貴方が望んだものよ?
今度は間違えないで?
だから
許してあげる
そこで
見てるのを
許してあげる
だから
そこで
見てて?
貴方言ったわよね?
私の少し困ったはにかんだ笑顔が好きって
貴方が言ったのよ?
だからね
私から最後の贈り物を贈ってあげる
貴方が愛してる私から
貴方が好きな笑顔で
貴方を見つめながら
貴方に言ってあげる
「 ザッ、 ク、
わ、 た、 し、 の、 し、 あ、 わ、 せ、 ずっ、 と、 み、 て、 て、 ね、 」
「さあ、お昼ご飯の準備しないと!ハルクとハンスが帰ってきちゃうわ」
完
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