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憎しみ合う番、この先は…
実家に帰らせて頂きます!
しおりを挟む私はついに我慢の限界がきた!
この手だけは使わないとガイと結婚した時に心に決めた。大喧嘩をしてもそれでも出産までは、と決めていたの。
だって、ただでさえ共存街で暮らすのを心配してる家族にこれ以上心配はかけられない。
でも!
コンコン
「アイリス、俺だ」
「今行く~」
私はレオンお兄様と一緒に実家に帰って来た。
レオンお兄様と庭を散歩して、
「急に実家に連れて行ってってどうしたんだ? ガイに頼まなかったのか? アイリスが家に帰るならガイの休みを変えても良かったんだぞ?」
「ガイに内緒で来たから」
「内緒!?」
「だって、もう我慢の限界だったの」
「ガイが何かしたのか!アイツ!」
「あっ、違うの。何かはしたけど、仲は良いわよ?」
「ガイが何をした!」
「ほら、ガイって狼じゃない?それに私は番だから…ね…」
「そっちか…」
「………うん…」
「そうか……」
「レオンお兄様に言う事じゃないのは分かってるのよ?だからソフィアお義姉様に聞いてもらおうと思って。
それにレオンお兄様、仕事休みって言ってたでしょ?だから一緒に帰ろうと思ったの」
「そうか」
「うん」
「レオンお兄様はお兄様と一緒にいてくれて構わないからね?」
「ああ、でも今はアイリスを堪能したい。さあ散歩の続きをしよう」
「ふふっ、そうね」
「アイリス、あの木だよな?」
「え?うん、そう」
レオンお兄様と木登りする木の前に着いて、
ヒョイ
私はレオンお兄様に抱き上げられ、
トン、トン、トトン
あっという間に枝に座った。
「すごい、レオンお兄様、すごいわ」
「クロードでもこれくらい出来ただろ?」
「お兄様は自分だけ先に行って「さあ登れ!」だもの」
「フッ、クロードらしいな」
「手も貸してくれないのよ!」
「アイツは案外スパルタだからな。それでも慕われる」
「そうなのよ!」
「でもそれがアイツだ」
「そうね」
レオンお兄様と枝に座り、時折話し、ただボーっとした。
お兄様ともいつもこうして過ごした。お兄様と過ごす時間が大好きで、たまに寝ちゃう私をお兄様は木にもたれかかり、私を優しく抱きしめ寝てる私の頭を撫でてた。その時間が私にはとても大事な時間でかけがえのない時間だった。
もうその時間を過ごす事はないと、過ごす事が出来ないと、そう思っていたのに…。
レオンお兄様とその時間を過ごしているなんて、ふふっ、なんか不思議ね。
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