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妹がいなくなった
愛しいと思う気持ち
しおりを挟む悪阻がおさまり少しだけお腹が出てきた。まだ実感もない。それでも子がお腹にいると思うと少しづつ愛しく思う。
何度も暇さえあればお腹を撫でる。
チャーリーと私の子
神から与えられた贈り物
チャーリーと私の宝物
チャーリーも夜寝る前毎日お腹を撫でる。そしてお腹に話しかける。
「愛しい俺達の赤ちゃん、父様は君を愛してるよ。母様も君を愛してるよ」
と。
「エリー愛してる。ありがとう俺の子を宿してくれて、ありがとう」
と、いつも言ってくれる。
お腹が目立ちだしお腹の子もよく動くようになった。時折蹴られたりして、痛、と思う時もあるけど、元気に動いていると安心する。
「すくすく大きくなってね」
「今日は元気に動いてるわね」
「いたたたた、また蹴ったわね」
と私もお腹を撫でながら話しかける。
チャーリーも夜になると
「愛しい赤ちゃん、父様は君を愛してるよ。母様も君を愛してるよ。すくすく大きくなってね。母様のお腹の中は居心地が良いだろ?」
と話しかける。
「エリー、動いた!今動いたよね? 俺の言葉に返事したよね?」
「ふふっ、そうね」
「あぁ、愛しい赤ちゃん、俺は激愛しそうだ」
ボコ
「エリー、今蹴られたよ。激愛したら駄目なのかな?」
「激愛してって返事したんじゃない?」
「そうかな?そうだよね。
愛しい赤ちゃん、父様と母様がたくさん愛情を注ぐからね」
ボコ
「エリー、また返事したよ。この子は賢い子になるよ」
「ふふっ」
「エリー愛してる。ありがとう」
「チャーリー、子は一人では出来ないんでしょ?」
「そうだけど、エリーに感謝したいんだよ」
「なら私もチャーリーに感謝したいわ」
「いや、俺が感謝したい」
「もう!」
お腹に愛しい私達の赤ちゃんに毎日声をかけ、私に愛を注いでくれるチャーリーの存在が私をどれだけ助けてると思ってるの?
お腹の中ですくすく育つ私達の赤ちゃんを、動いて「ここにいるよ」と教えてくれる私達の赤ちゃんを愛しく思う。
そして毎日嬉しそうにお腹に話しかけ、動いただけで、蹴っただけで喜び、毎日私達の赤ちゃんに愛してると話すチャーリーを本当に愛しく思う。
私はそんな二人が愛しい
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