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ガネット・フォルンは愛されたい

偶然、ではない

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「おばちゃんおはよう」

「おはようロセちゃん」

「お花の水やりやるね」

「いつも悪いね」

「良いの、おばちゃんと話すの楽しいもの」

「あら、お隣さん今日は家に居るみたいだね」

「なあに?」

「今出て来ただろ?」

「あ!おじちゃんじゃない!おじちゃん覚えてる?前にハンカチ貸したんだけど」

「あ、ああ、あのときは悪かった」

「おじちゃんがおばちゃん家の横に住んでいる人だったんだ」

「あ、ああ」

「おじちゃんこれからどこに行くの?」

「こ、これから、か…」

「うん、これから」

「これから街へ買い物へ行こうと思ってな」

「買い物?なら私も付いて行って良い?」

「別に良いが」

「本当?おじちゃんって優しい」

「そうか」

「さあ、おじちゃん行きましょ」

「あ、ああ」


それからもおじちゃんの家に遊びに行ったのよ。


「ロセちゃん、今日もお隣かい?」

「おばちゃんおはよう。そうよ。後で水やりするから待っててね~」

「いつも悪いね」

「おじちゃんただいま~」

「おうローゼか、おかえり。今日も一人か?」

「私はいつも一人よ?」

「そう、だったな」

「もう! おじちゃん、今日は部屋の掃除するわよ!」

「分かった分かった」

「私は床を掃くから窓を拭いてね」

「フッ、分かったよ」

「ふんふんふふ~ん」

「ローゼはごぎけんだな」

「うん。嬉しいもの」

「そうか。母様は元気にしてるか?」

「うん、とっても元気よ」


うん、だって嬉しいもの。大事なものを護れてるもの。

だから、おじちゃんはこのままもう少し私と付き合ってね?


「ふんふんふふ~ん」



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