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お決まりの婚約者さん達が今、目の前にいる。
「そこの貴女、わたくし達の婚約者に色目を使うなんて、なんて恥知らずなの!」
「色目なんて使ってないですぅ」
(本当に色目なんて使ってないわよ?勝手に向こうから近づいてくるんだもん。私のせいじゃないでしょ?)
「わたくし達は貴女より身分が上なのよ!発言を許した覚えはないわ!」
(発言しないと私が悪者になるじゃない。あれ?この人達からすれば私って悪者か!)
「え~、だってぇ~」
「ほら!発言を許していないと今言ったばかりですわ」
「すみません…」
「貴女は男性に媚を売ったり色目を使う事は出来るようですが、もっと淑女の嗜みやお勉強を頑張った方が良いのではないのかしら?わたくし達は公爵と侯爵ですのよ?それをお分かりかしら」
「………」
「何とか言ったらどうなの?」
(え?理不尽!答えたらしゃべるな!って言って、答えなかったらしゃべれ!って。答えて良いの?駄目なの?どっち?それに公爵令嬢なのも侯爵令嬢なのも知ってるわよ?あの3人の婚約者でしょ?それに貴女はジェイク王子の婚約者でしょ?知ってるわよ。なんだったら貴女達が自分達の婚約者くらいきちんと捕まえておいてほしいくらいよ?)
「あの…」
「何かしら!」
(怖い……)
「はっきり言いなさい!」
「もうこわいですぅ」
「なっ!わたくし達が虐めてるみたいに聞こえますわ!」
(いやいや、実際3人で私を虐めてるのと変わらないわよ?一方的に言われて私の話も聞いてくれないじゃない)
「もうわたくし達の婚約者に近づかないでくれます?」
(近づいてくるのはあっちだけど?貴女達の婚約者に私に近づかないでって言ってくれない?)
それからもあの3人は私の側にいて、婚約者の3人は何故か誰も側にいない時に見計らって私に会いに来る。
どこかで監視されてる?
あ!物語上暗黙のルールってやつ?
それにしてもトイレなんて絶好のチャンスじゃない?あの3人も付いて来ないし。それでもトイレだけは誰にも邪魔されないのよね!
これってトイレに籠れば…いやいや、トイレに籠もるのは私も嫌だわ。
遂に明日、ジェイク王子とオスカー様とトーマス様の卒業式。3人共卒業パーティーで婚約者に婚約破棄をするって言っている。その時隣に居てほしいってジェイク王子に言われて、ドレスや宝石が男爵家に届いた。
ピンクのフリフリ…
誰が着るの?
え?私?
私、こんなダサいの着たくないわよ?
どうせ贈ってくれるならもっと清楚な感じのドレスを贈って欲しかったわ。
私は一応、3人共平等に接しているから誰と、とは決まっていない。私は誰とも嫌なんだけどね。
明日の卒業パーティー行きたくないな…。
ピコン
A このまま続ける
B 初めからやり直す
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