厨二病設定てんこ盛りの王子殿下が迫って来ます。 〜異世界に転生したら、厨二病王子の通訳者にされました〜【R18版】

笛路

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71:――――テオ様。

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 目が覚めると、全身が筋肉痛のようになっていて、痛さで動くことができなくなっていました。

「だ……れ、ヵ、ッ、ゲホゲホッ……」

 手を動かすもの怠くて、ザラかリジーを呼ぼうとしましたが、声がきちんと出ません。

「…………ん」
「でぉ、ざま……?」

 咳をして、やっと出せたのは、まるで、大声を出して喉を潰した後に、更に大声を出し続けた後、のような醜い声でした。

 見覚えのない部屋をぐるりと見回したあと、ベッドの横に座っている、明らかに気まずそうなお顔のテオ様に視線を移しました。
 
「ごご、ど、ご、で……ずヵ?」
「船……」

 ――――船?

 ということは、寝ている間に、乗せられた?
 何故? と思っていたら、テオ様がチリンとベルを鳴らしました。
 ドアから不安そうな顔をしたザラとリジーが入ってきて、私をベッドから起き上がらせて、身だしなみを整えてくれました。

「こちら湯薬とうやくです。熱いのでゆっくりと飲まれて下さい」
「ゔん……」

 はちみつ入りで甘めに仕上げてあるけれど、結局は苦い湯薬とうやくをゆっくりと飲みました。
 飲み終わると、またベッドに寝かせてもらいました。
 テオ様が二人を部屋から下がらせ、ベッドの横に来ました。
 テオ様のお顔がなんとなく、不安そうです。
 それとは別に気になることもひとつ。
 何だか船の様子がおかしい気がします。
 窓の外を見る限り夜だと思うのですが、人々の足音や何かを言い争うような声が響いていて、騒然としています。

「ど、か、したの、ですか?」
「今夜はこの場所で停泊後、明日の朝に相手側と挨拶し、我が国の領域に入る予定なのだが、何故か追い抜かれた。今から甲板で指示を出してくる」
「がん、ば」

 うまく声が出せなくて、ブカツドウを頑張る人みたいな応援になってしまいました。

「ん。ミラベルは、寝ておけ」
「ぁぃ……」

 テオ様がキリリと表情を引き締め、部屋の明かりを落とすと、ざわ付く廊下へと出ていかれました。
 


「ん⁉ んむむっ?」

 何だか息苦しくなり、目が覚めました。
 暗闇の中で口を押さえられ、ゴソゴソと体をまさぐられています。

「んむぅ⁉」

 テオ様がまた盛っていらっしゃるのでしょう。
 しかし、ちょっと、本当に無理です。
 全く抵抗する力も出ないのですけど、どうやったら止めていただけるのでしょうか?

 暫くうんうんと唸ってみたりとしていましたら、テオ様のもう片方の手がするりと下着の中に入り、ツプリと中に指を入れられました。

「っ⁉ ん! んゔー! ゔー!」

 指が入り込んできた刺激で目が冴えて、やっと、私を組み敷いているのがテオ様では無いことに気が付きました。
 手が、体が、匂いが、テオ様じゃありません。

 嫌です。
 凄く嫌です。
 触らないで下さい。
 気持ち悪い!
 嫌っ!

「んゔゔゔゔ! んー!」
「アンジェリカ、抗うな……ハッ! あの男と、こんなになるまでヤッていたとはな」
「ゔゔゔ! ゔー!」

 指が……テオ様のではない指が、私の中に入ってしまっています。
 テオ様だけが触っていい場所を、知らない男が、好き勝手に抜き差しし、蠢いています。

 ――――テオ様。

「ゔゔー! んむゔ!」
「チッ、煩い、黙れ」
「っ、わた、ぎゃ、ぐ……」

 男の手が離れたので、『私は、アンジェリカ様じゃない』と、言おうとしたのですが、訳の分からない痛みが顔全体を襲いました。
 口と鼻から熱い何かが溢れ出し、息が上手く出来ません。
 痛くて、苦しくて、怖くて、体は硬直したように固まり、声が出せなくなってしまいました。

 ――――テオ様。

「そうだ、そうやっていつも静かにしていろ。気持ちいいほうが、いいだろ?」

 テオ様に散々いじられて、腫れぼったくなっていた果実を乱暴に押しつぶされました。

「ぃ、ぁぁぁ…………」
「クッ、ハハハ! アンジェリカ、俺の指はそんなに美味いか? 食い千切られそうだ」

 感じたくないのに。
 ソコを触られれば、どうしても刺激が発生して、感じてしまう。

 わけが解らなくて、怖くて、悔しくて、痛くて、恥ずかしくて、気持ち悪くて、苦しくて、情けなくて。
 ただ、声を抑えて泣くことしか出来なくて。
 気付けば、男のモノが、ピタリと、あてられていて。

 ――――テオ様、ごめん、なさい。


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