佐々木と吉田 崩壊するのに、どうやって戦争すんだよ編

バブルの頃はグラサンが大きくなる

バブルになれば、インド人も浅野アツコになる

「でね、俺が本当に言いたいことは・・・・・・」
「さっきから、それ繰り返してますよ」
　吉田がツッコむ。
「さっきから、言いたいことはとか、本当に言いたいことはとか、繰り返してますよ」
「うるさい、いつものことだろうが」
「ええっ、なんすかそれ」

「とにかく俺が言いたいのはね」
「先輩が言いたいのは」
「十年か二十年したら・・・・まぁそこまでかからないと思うけど」
「はいはい」
「インドがバブルになって」
「はい、なって」
「そしたらでっかなグラサンをした、浅野アツコみたいな女の人が出て」
「出て」
　笑いながら吉田が頷く。

「大地ヤスオさんみたいな工場長に」
「はい、工場長に」
「夢なんか意味はないの、ビジネスだけが全てなの、みたいなこと言って」
「言って」
「でその・・・・・中国のテレビ局の取材に」
「はい、取材に」
「インドはこれからも発展し続けて、中国も日本も追い抜いて、アメリカも追い抜いて、世界の中心になるのよ、みたいなこと言うのね」
　ハハハハハハッと吉田が笑う。

「で、その番組を観た中国人が」
「はい」
「ああっ昔、俺らもこんなこと言ってたなぁ、って思うの」
「ハハハハハハッ、はいはい」
「それも、こんな格好してたな、って思うの」