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第一章 祓魔師への道
訓練場
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サジャ達は食堂の隣に訓練場にやってきた。突然、声をかけてきたフェルスの手合わせに付き合う為だ。
サジャの変わりにフェルスと対峙することになったヒカリがフェルスを睨む。
「ふんっ!これは訓練だから木刀で戦うが、降参した方が負けだ。」
フェルスは木刀をヒカリに投げ、自らも木刀を持つ。
サジャとショーンは息を飲んで見守る。
「はー、しゃーないな。ボクも暇じゃないんだけど。サジャ達と出かける予定があるから、早めに終わらせるよ!」
ヒカリは木刀を構えた。
フェルスも、木刀を構え…上に跳躍した。
「ふんっぬっ!」
ガツッと木が重なる音がする。
ガツン、ガツン、ガツッ!カッ!
2人の斬撃は繰り返される。
「なかなかやるな。」
フェルスは不適な笑みを浮かべヒカリを見る。
「ボクだって鍛えてる!馬鹿にするな。」
「馬鹿にしているのではない。褒めているのだ。この私についてくるなんて。」
「その態度が馬鹿にしているんだよ!」
ヒカリは力をこめる。
ヌゥっとフェルスは小さく唸るが負けない。負けられない。プライドを傷つけられたのだ。自分は最強なのだ。いつも最強だと言われてきたじゃないか。祓魔師の相方になれば、金銭も不自由せずに暮らせる。また、命がけで悪魔と対峙するのだ。みんなの憧れの的だ。いわゆるモテる。
誰もが自分をカッコいいと言い、褒め称える。そんな未来を夢見てフェルスは、ここにやってきた。
「俺は負けられないんだよ!」
フェルスは吼えた。
一瞬、ヒカリは怯んだ。
「いまだっ!」
フェルスはヒカリの隙を見逃さない。
ガッ!!
「しまっ…た!」
ヒカリの手から木刀が滑り落ちた。
「ヒカリ!」
ショーンは、ヒカリの名を呼んだ。
慌ててヒカリは木刀を拾いに行く。まだ、大丈夫だ。と、思うがその瞬間、フェルスの木刀がヒカリの肩に触れる。
「勝負あったな!俺が最強だ!」
「くっ…!」
ヒカリは悔しそうに顔を歪める。
「わかった。降参だ。」
ヒカリは降参した。
フェルスはそれを聞いてニヤリと笑った。
「やはり、私が最強なのだ。祓魔師よ。私を相方にしろ!!」
フェルスはショーンとサジャに向き直った。
「ごめんなさい。あなたがどんなに強くても私は貴方を相方に出来ません。」
サジャはフェルスにハッキリ伝えた。こんなにも自分の都合だけを伝えてくるのだ。サジャには無理だった。
「戦いに勝利したのに何故だ!?」
まったく理解していないフェルスにショーンが呆れた様に声をかける。
「サジャはまだ見習いだ。今回は僕と一緒に出かけるから相方は必要ない。」
「ならば、ショーン殿。貴方の相方でも良い!」
「生憎だけど、僕の相方はヒカリだ。他を当たってください。」
ショーンは年々、祓魔師が減っている事を知りつつもハッキリと伝えた。相方志望の人は多く、この相方棟に集まっているが、祓魔師の相方に選ばれるのが極一部である事も理解している上での発言だ。
「くっ…貴方の相方に勝ったというのに、俺の方が強いのに…何故…!」
ガックリとフェルスは膝をつき項垂れた。
サジャは若干、気の毒になったが、それでも相方にする気は起きなかった。
「さ、行こう。サジャ。ヒカリ。」
ショーンは声をかけヒカリに回復魔法をかける。
「ショーン。負けてしまってすまなかった。精進するよ。」
ヒカリは少し悲しそうな顔をしていたが、負けたことにより、一層強くなろうという意思も感じられた。
三人は項垂れたフェルスを尻目に部屋を離れた。
向かう先はヴァラフェンの森。先行したミランダ達に合流し、悪魔を討伐する任務があるのだ。
サジャ達が去った後、1人残されたフェルスもまたある決意をしていた。
自分が相方になれなかったのは弱いからだ…と。より強くなればきっと振り向いてくれる…と。
強く…強く…強く。
そうすればあの断った悪魔の見た目の様な祓魔師も自分に屈するに違いない。
フェルスもまた、一段と強くなろうと決心していた。
サジャの変わりにフェルスと対峙することになったヒカリがフェルスを睨む。
「ふんっ!これは訓練だから木刀で戦うが、降参した方が負けだ。」
フェルスは木刀をヒカリに投げ、自らも木刀を持つ。
サジャとショーンは息を飲んで見守る。
「はー、しゃーないな。ボクも暇じゃないんだけど。サジャ達と出かける予定があるから、早めに終わらせるよ!」
ヒカリは木刀を構えた。
フェルスも、木刀を構え…上に跳躍した。
「ふんっぬっ!」
ガツッと木が重なる音がする。
ガツン、ガツン、ガツッ!カッ!
2人の斬撃は繰り返される。
「なかなかやるな。」
フェルスは不適な笑みを浮かべヒカリを見る。
「ボクだって鍛えてる!馬鹿にするな。」
「馬鹿にしているのではない。褒めているのだ。この私についてくるなんて。」
「その態度が馬鹿にしているんだよ!」
ヒカリは力をこめる。
ヌゥっとフェルスは小さく唸るが負けない。負けられない。プライドを傷つけられたのだ。自分は最強なのだ。いつも最強だと言われてきたじゃないか。祓魔師の相方になれば、金銭も不自由せずに暮らせる。また、命がけで悪魔と対峙するのだ。みんなの憧れの的だ。いわゆるモテる。
誰もが自分をカッコいいと言い、褒め称える。そんな未来を夢見てフェルスは、ここにやってきた。
「俺は負けられないんだよ!」
フェルスは吼えた。
一瞬、ヒカリは怯んだ。
「いまだっ!」
フェルスはヒカリの隙を見逃さない。
ガッ!!
「しまっ…た!」
ヒカリの手から木刀が滑り落ちた。
「ヒカリ!」
ショーンは、ヒカリの名を呼んだ。
慌ててヒカリは木刀を拾いに行く。まだ、大丈夫だ。と、思うがその瞬間、フェルスの木刀がヒカリの肩に触れる。
「勝負あったな!俺が最強だ!」
「くっ…!」
ヒカリは悔しそうに顔を歪める。
「わかった。降参だ。」
ヒカリは降参した。
フェルスはそれを聞いてニヤリと笑った。
「やはり、私が最強なのだ。祓魔師よ。私を相方にしろ!!」
フェルスはショーンとサジャに向き直った。
「ごめんなさい。あなたがどんなに強くても私は貴方を相方に出来ません。」
サジャはフェルスにハッキリ伝えた。こんなにも自分の都合だけを伝えてくるのだ。サジャには無理だった。
「戦いに勝利したのに何故だ!?」
まったく理解していないフェルスにショーンが呆れた様に声をかける。
「サジャはまだ見習いだ。今回は僕と一緒に出かけるから相方は必要ない。」
「ならば、ショーン殿。貴方の相方でも良い!」
「生憎だけど、僕の相方はヒカリだ。他を当たってください。」
ショーンは年々、祓魔師が減っている事を知りつつもハッキリと伝えた。相方志望の人は多く、この相方棟に集まっているが、祓魔師の相方に選ばれるのが極一部である事も理解している上での発言だ。
「くっ…貴方の相方に勝ったというのに、俺の方が強いのに…何故…!」
ガックリとフェルスは膝をつき項垂れた。
サジャは若干、気の毒になったが、それでも相方にする気は起きなかった。
「さ、行こう。サジャ。ヒカリ。」
ショーンは声をかけヒカリに回復魔法をかける。
「ショーン。負けてしまってすまなかった。精進するよ。」
ヒカリは少し悲しそうな顔をしていたが、負けたことにより、一層強くなろうという意思も感じられた。
三人は項垂れたフェルスを尻目に部屋を離れた。
向かう先はヴァラフェンの森。先行したミランダ達に合流し、悪魔を討伐する任務があるのだ。
サジャ達が去った後、1人残されたフェルスもまたある決意をしていた。
自分が相方になれなかったのは弱いからだ…と。より強くなればきっと振り向いてくれる…と。
強く…強く…強く。
そうすればあの断った悪魔の見た目の様な祓魔師も自分に屈するに違いない。
フェルスもまた、一段と強くなろうと決心していた。
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