6 / 14
第一章
『創造主の祝福』
しおりを挟む
***
じゅう、と白身魚がフライパンで焼ける音を聞いて、サラダを準備していたマリアのお腹がぐう、と鳴った。
「やめろ、集中力が途切れる」
と、笑いながら言うユリスは、キッチンを前にして椅子に座り込み、言葉とは裏腹に微動だにせずフライパンを凝視していた。
調理の魔術機械は点火のスイッチが点灯していないにも関わらず、火が揺らめいている。誰にも振われていないはずのフライパンがタイミングよく動いて、白身魚を空中でひっくり返した。
全て、ユリスが手を触れずに、魔法の力のみで調理しているのだ。
普段、よほど大きな仕事を前にしか行わない、彼なりの魔力トレーニングを目の当たりにして、マリアは己の腹の虫を激しく呪った。
穴があったら入りたかった。
上着のフードを目深に被ろうとしたけれど、再び手洗いをしてから食事の準備に取り掛からねばならないのは手間だ、と、なんとか欲求を食い止める。
ヘレンの小説の内容を一刻も早く把握して欲しかったのだろう、食事当番の交代を申し出たダルットを柔らかく説得して、ユリスは、彼なりの料理をしている。
普段は道具を使って料理をするのだが、シッカートと言葉を交わして何か思うことがあったのだろうか、己の実力を確かめるように、道具を使う動作を全て魔術で補っていた。
並大抵の魔術師では、コンロに安定的な威力で火をつけ続けることも難しいと言うのに、ユリスは風の魔法を包丁がわりに食材を切り分けて、塩胡椒のビンを戸棚から浮き上がらせ、魚に下味をつけた。さらに、浮遊魔法を応用して小麦粉の袋を開封し、バッドの上に乗せた魚の切り身に適量をまぶして衣にした後、同様に浮遊魔法を操り、フライパンに油をひいて火で熱し、衣がカリッとするように焼き加減を調節している。
「相変わらずすごいね」
「……」
ユリスはマリアの言葉には反応せず、料理を続けている。
話しかけた程度で、彼の集中力が途切れることはないと、マリアにはわかっていた。勿論、腹の虫が鳴ったとて、ユリスはそんなもの気にもかけないだろう。ただ、からかっているだけなのだ。
彼の魔力の総量は尋常ではない。それは、魔法に詳しくないマリアにもわかる程だった。
「こんなに自由に魔法が使えたなら、私だったら調子に乗っちゃう。でも、ユリスは冷静だね」
ユリスは少しだけ目を伏せ、すぐにまた調理器具達に向き合った。
「……どんなに魔法が得意でも、正しく力が使えなければそれは凶器にしかならない」
先程とは打って変わった感情を排した平坦な声に、マリアは一瞬言葉を失った。
「ほら、手が止まってる。前菜の準備を忘れんな」
「え、ああ……ごめん」
木のボウルに先程買ってきたサラダリーフを盛り付けながら、マリアはドレッシングを作るためににんじんをすりおろした。もちろん、彼女の場合は全て手作業で行っている。
チームクラウンズでは、誰が不在でも最低限の食事が用意できるよう、当番制で食事を作っている。
気が滅入っている時のユリスは人に食事は作るものの、自身はショートブレッドをかじって食事を終えてしまうし、ダルットは気をつけておかないと、食事よりもデザートに力を入れてしまう。
そんなアンバランスな二人を補佐しているのが自分……と言いたいマリアだったが、彼女だけはいつまでたっても、サラダの用意しか任されない。火加減が壊滅的に下手なのだ。
己の料理スキルに思いを馳せ、悲しくなりながら横目で盗み見るユリスの様子は、なんだか楽しそうだった。
先程の平坦な声が、何かの聞き間違いだったのではないかと勘違いしそうな程に。
少年はついと立ち上がり、手で魚の火の入り具合を確認したかと思うと、再び椅子に腰掛ける。再度、浮遊魔法を駆使して茹で上がったパスタをザルに空け、空瓶の中に数種類の食用ハーブとナッツなどの材料を入れる。攻撃魔法を瓶の中だけに発動すると、材料が攪拌され、瓶は簡易的なミキサーと化した。出来上がったソースに調味料を加えて味を整え、パスタとあえて出来上がり。
ユリスの視線が食器棚に向かうと、自動的に扉が空いて、人数分の皿がふわふわと浮き出てきた。完成した料理が空中で舞いながら、皿に盛り付けられる。そのままダイニングに食事が配膳されるのを見届けてから、ユリスはふーと息を吐き、上を向いて目を閉じた。トレーニング終了の合図だった。
マリアは慌ててサラダをテーブルの上に置いて、ダルットとレーゼに声をかけた。
このような非凡な光景を見た後だと、到底信じられない事なのだけれども。
普段のユリスは、日常の雑事を魔法で行うことを極端に嫌がる。
せっかく魔力の才に恵まれているのだから、一般的な白の民がそうするように、家事をしてくれる精霊を召喚して任せるだとか、マリアやダルットのように、魔力を通電させることで動く調理器具でも使えば良い物を。魔力とは無関係な家電商品を使って家事をして、魔法から離れる時間を意図的に作っているのだそうだ。
人数分のカトラリーを配置し忘れたのだろう、収納ケースごとナイフとフォークを持ってきたユリスに、マリアはふと疑問を口にした。
「そういえば、シッカートさんも『禁じられた知』に触れられる程の実力者なのに、わざわざ護衛に人を雇っていたね。こう、自分自身に強力なバリアとか貼っちゃえば手取り早いんじゃないの?」
完成した人参ドレッシングを器に注ぎながら、ユリスの答えを待っていると、少年はどこから説明したものかなぁと言いたげに遠い目をした。
なんだか、無知な自分が申し訳なくなったけれども、今まで身近に魔術師が居る環境で育っていないのだから、わからないものはわからないのだ。
「世界の誤情報があるからって、強い魔術が使えるとか魔力の保有量が多いとは限らないんだよ。あくまで”バグ”は”バグ”でしか無いんだ。
例え、国家機密にアクセスできるようなやばい力を持っていたとしても、その力を発動するための魔力を保持しているのは稀なんだ。
例外なのは、アームクラフを建国した『閃光の王』とか、水の国……アクアパレスの王子『星の賢者』とかかな。
まあ、特殊能力があって、それを自由に扱える魔力のタンクを体内に持っている人間はとっくに、周りが放っておかない。
『創造主に祝福されし者』って奴だ。
能力を活かして国を治めているか、危険因子として白の民の研究機関に隔離されてるって」
「『閃光の王』……」
マリアは呟きながら、ダルットの自室がある方向に目をやった。彼はまだ、『WORLDS』と格闘していてダイニングには来ていない。
ユリスはマリアの顔色が変わったのを目視しつつも、話を続けた。
「『創造主に祝福されし者』は、禁じられた知に触れようが、お咎めなしなんだ。
例えば、『星の賢者』は未来予知と癒しの魔術で有名な皇族。
未来予知だったら俺だってできるのに、『創造主の祝福』を受けていない俺は、猫の便利屋だぜ?
――『祝福』の無い”バグ”は大抵、致命的な欠陥を抱えているもんでね。シッカートのおっさんがどういった事情で『禁じられた知』に触れたのかは判らないけれど……大抵の場合は、特殊能力を使うと代償に己を蝕まれ、気が狂ってゆくもんさ。
異変に気がついた役人が”バグ”の誤作動を見つけたら、『回収』してめでたしめでたし。
こうして世界の秩序は保たれているってわけだ」
――それじゃあ、いつの日かユリスも『回収』されてしまうの?
全身を衝撃が貫いて、視界が滲みそうになる。
マリアは雑念を頭から振り払うように、フードを目深に被った。
ユリスがリグに依存してしまうのも、時々何かにひどくうなされながら眠っているのも、酒場で突然ハメを外してしまうのも、『回収』への恐怖が原因なのだろうか。
フードを被ったきり俯いてしまったマリアを見て、ユリスは顔色を変えた。顔を上げて欲しいのか、少女の頬のあたりに手を出したり引っ込めたりしながらあわあわしつつ、最終的には少女に手を触れないで、言葉を続けた。
「悪かった。俺はいつもしゃべりすぎるな。アンタの弟は大丈夫だ。きちんと力を使いこなしている。誤作動さえ起こさなきゃ、きちんと生きていける。心配しなくて良い」
「――ダルットの事は心配してないよ。愛想が無いせいで誤解されやすいけど、なんだかんだで良い子だから」
震える声ながらも笑顔で返答したマリアの表情を見て、ユリスは目元を和らげる。そして、いくら呼んでもダイニングルームにやって来ない後の二人を呼びに行った。
「私は、君が心配なんだよ――」
思わず零れ落ちた本心は、誰にも拾われる事なくキッチンの床を転がって、消えていった。
じゅう、と白身魚がフライパンで焼ける音を聞いて、サラダを準備していたマリアのお腹がぐう、と鳴った。
「やめろ、集中力が途切れる」
と、笑いながら言うユリスは、キッチンを前にして椅子に座り込み、言葉とは裏腹に微動だにせずフライパンを凝視していた。
調理の魔術機械は点火のスイッチが点灯していないにも関わらず、火が揺らめいている。誰にも振われていないはずのフライパンがタイミングよく動いて、白身魚を空中でひっくり返した。
全て、ユリスが手を触れずに、魔法の力のみで調理しているのだ。
普段、よほど大きな仕事を前にしか行わない、彼なりの魔力トレーニングを目の当たりにして、マリアは己の腹の虫を激しく呪った。
穴があったら入りたかった。
上着のフードを目深に被ろうとしたけれど、再び手洗いをしてから食事の準備に取り掛からねばならないのは手間だ、と、なんとか欲求を食い止める。
ヘレンの小説の内容を一刻も早く把握して欲しかったのだろう、食事当番の交代を申し出たダルットを柔らかく説得して、ユリスは、彼なりの料理をしている。
普段は道具を使って料理をするのだが、シッカートと言葉を交わして何か思うことがあったのだろうか、己の実力を確かめるように、道具を使う動作を全て魔術で補っていた。
並大抵の魔術師では、コンロに安定的な威力で火をつけ続けることも難しいと言うのに、ユリスは風の魔法を包丁がわりに食材を切り分けて、塩胡椒のビンを戸棚から浮き上がらせ、魚に下味をつけた。さらに、浮遊魔法を応用して小麦粉の袋を開封し、バッドの上に乗せた魚の切り身に適量をまぶして衣にした後、同様に浮遊魔法を操り、フライパンに油をひいて火で熱し、衣がカリッとするように焼き加減を調節している。
「相変わらずすごいね」
「……」
ユリスはマリアの言葉には反応せず、料理を続けている。
話しかけた程度で、彼の集中力が途切れることはないと、マリアにはわかっていた。勿論、腹の虫が鳴ったとて、ユリスはそんなもの気にもかけないだろう。ただ、からかっているだけなのだ。
彼の魔力の総量は尋常ではない。それは、魔法に詳しくないマリアにもわかる程だった。
「こんなに自由に魔法が使えたなら、私だったら調子に乗っちゃう。でも、ユリスは冷静だね」
ユリスは少しだけ目を伏せ、すぐにまた調理器具達に向き合った。
「……どんなに魔法が得意でも、正しく力が使えなければそれは凶器にしかならない」
先程とは打って変わった感情を排した平坦な声に、マリアは一瞬言葉を失った。
「ほら、手が止まってる。前菜の準備を忘れんな」
「え、ああ……ごめん」
木のボウルに先程買ってきたサラダリーフを盛り付けながら、マリアはドレッシングを作るためににんじんをすりおろした。もちろん、彼女の場合は全て手作業で行っている。
チームクラウンズでは、誰が不在でも最低限の食事が用意できるよう、当番制で食事を作っている。
気が滅入っている時のユリスは人に食事は作るものの、自身はショートブレッドをかじって食事を終えてしまうし、ダルットは気をつけておかないと、食事よりもデザートに力を入れてしまう。
そんなアンバランスな二人を補佐しているのが自分……と言いたいマリアだったが、彼女だけはいつまでたっても、サラダの用意しか任されない。火加減が壊滅的に下手なのだ。
己の料理スキルに思いを馳せ、悲しくなりながら横目で盗み見るユリスの様子は、なんだか楽しそうだった。
先程の平坦な声が、何かの聞き間違いだったのではないかと勘違いしそうな程に。
少年はついと立ち上がり、手で魚の火の入り具合を確認したかと思うと、再び椅子に腰掛ける。再度、浮遊魔法を駆使して茹で上がったパスタをザルに空け、空瓶の中に数種類の食用ハーブとナッツなどの材料を入れる。攻撃魔法を瓶の中だけに発動すると、材料が攪拌され、瓶は簡易的なミキサーと化した。出来上がったソースに調味料を加えて味を整え、パスタとあえて出来上がり。
ユリスの視線が食器棚に向かうと、自動的に扉が空いて、人数分の皿がふわふわと浮き出てきた。完成した料理が空中で舞いながら、皿に盛り付けられる。そのままダイニングに食事が配膳されるのを見届けてから、ユリスはふーと息を吐き、上を向いて目を閉じた。トレーニング終了の合図だった。
マリアは慌ててサラダをテーブルの上に置いて、ダルットとレーゼに声をかけた。
このような非凡な光景を見た後だと、到底信じられない事なのだけれども。
普段のユリスは、日常の雑事を魔法で行うことを極端に嫌がる。
せっかく魔力の才に恵まれているのだから、一般的な白の民がそうするように、家事をしてくれる精霊を召喚して任せるだとか、マリアやダルットのように、魔力を通電させることで動く調理器具でも使えば良い物を。魔力とは無関係な家電商品を使って家事をして、魔法から離れる時間を意図的に作っているのだそうだ。
人数分のカトラリーを配置し忘れたのだろう、収納ケースごとナイフとフォークを持ってきたユリスに、マリアはふと疑問を口にした。
「そういえば、シッカートさんも『禁じられた知』に触れられる程の実力者なのに、わざわざ護衛に人を雇っていたね。こう、自分自身に強力なバリアとか貼っちゃえば手取り早いんじゃないの?」
完成した人参ドレッシングを器に注ぎながら、ユリスの答えを待っていると、少年はどこから説明したものかなぁと言いたげに遠い目をした。
なんだか、無知な自分が申し訳なくなったけれども、今まで身近に魔術師が居る環境で育っていないのだから、わからないものはわからないのだ。
「世界の誤情報があるからって、強い魔術が使えるとか魔力の保有量が多いとは限らないんだよ。あくまで”バグ”は”バグ”でしか無いんだ。
例え、国家機密にアクセスできるようなやばい力を持っていたとしても、その力を発動するための魔力を保持しているのは稀なんだ。
例外なのは、アームクラフを建国した『閃光の王』とか、水の国……アクアパレスの王子『星の賢者』とかかな。
まあ、特殊能力があって、それを自由に扱える魔力のタンクを体内に持っている人間はとっくに、周りが放っておかない。
『創造主に祝福されし者』って奴だ。
能力を活かして国を治めているか、危険因子として白の民の研究機関に隔離されてるって」
「『閃光の王』……」
マリアは呟きながら、ダルットの自室がある方向に目をやった。彼はまだ、『WORLDS』と格闘していてダイニングには来ていない。
ユリスはマリアの顔色が変わったのを目視しつつも、話を続けた。
「『創造主に祝福されし者』は、禁じられた知に触れようが、お咎めなしなんだ。
例えば、『星の賢者』は未来予知と癒しの魔術で有名な皇族。
未来予知だったら俺だってできるのに、『創造主の祝福』を受けていない俺は、猫の便利屋だぜ?
――『祝福』の無い”バグ”は大抵、致命的な欠陥を抱えているもんでね。シッカートのおっさんがどういった事情で『禁じられた知』に触れたのかは判らないけれど……大抵の場合は、特殊能力を使うと代償に己を蝕まれ、気が狂ってゆくもんさ。
異変に気がついた役人が”バグ”の誤作動を見つけたら、『回収』してめでたしめでたし。
こうして世界の秩序は保たれているってわけだ」
――それじゃあ、いつの日かユリスも『回収』されてしまうの?
全身を衝撃が貫いて、視界が滲みそうになる。
マリアは雑念を頭から振り払うように、フードを目深に被った。
ユリスがリグに依存してしまうのも、時々何かにひどくうなされながら眠っているのも、酒場で突然ハメを外してしまうのも、『回収』への恐怖が原因なのだろうか。
フードを被ったきり俯いてしまったマリアを見て、ユリスは顔色を変えた。顔を上げて欲しいのか、少女の頬のあたりに手を出したり引っ込めたりしながらあわあわしつつ、最終的には少女に手を触れないで、言葉を続けた。
「悪かった。俺はいつもしゃべりすぎるな。アンタの弟は大丈夫だ。きちんと力を使いこなしている。誤作動さえ起こさなきゃ、きちんと生きていける。心配しなくて良い」
「――ダルットの事は心配してないよ。愛想が無いせいで誤解されやすいけど、なんだかんだで良い子だから」
震える声ながらも笑顔で返答したマリアの表情を見て、ユリスは目元を和らげる。そして、いくら呼んでもダイニングルームにやって来ない後の二人を呼びに行った。
「私は、君が心配なんだよ――」
思わず零れ落ちた本心は、誰にも拾われる事なくキッチンの床を転がって、消えていった。
0
あなたにおすすめの小説
神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします
夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。
アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。
いわゆる"神々の愛し子"というもの。
神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。
そういうことだ。
そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。
簡単でしょう?
えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか??
−−−−−−
新連載始まりました。
私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。
会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。
余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。
会話がわからない!となるよりは・・
試みですね。
誤字・脱字・文章修正 随時行います。
短編タグが長編に変更になることがございます。
*タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。
落ちこぼれの【無属性】魔術師、実は属性そのものを定義する「概念魔法」の創始者だった
風船色
ファンタジー
「魔法とは才能(血筋)ではなく、記述されるべき論理(ロジック)である」
王立魔導学院で「万年最下位」の烙印を押された少年、アリスティア・レイロード。属性至上主義のこの世界で、火すら出せない彼は「無属性のゴミ」と蔑まれ、ついに卒業試験で不合格となり国外追放を言い渡される。
しかし、彼を嘲笑う者たちは知らなかった。アリスティアが、既存の属性魔法など比較にならないほど高次の真理――世界の現象を数式として捉え、前提条件から書き換える『概念魔法(コンセプト・マジック)』の使い手であることを。
追放の道中、彼は石ころに「硬度:無限」の概念を付与し、デコピン一つで武装集団を粉砕。呪われた最果ての森を「快適な居住空間」へと再定義し、封印されていた銀嶺竜の少女・ルナを助手にして、悠々自適な研究生活をスタートさせる。
一方、彼を捨てた王国は、属性魔法が通用しない未知の兵器を操る帝国の侵攻に直面していた。「助けてくれ」と膝をつくかつての同級生や国王たちに対し、アリスティアは冷淡に告げる。
「君たちの誇りは、僕の昼寝より価値があるのか?」
これは、感情に流されない徹底した合理主義者が、己の知的好奇心のために世界の理を再構築していく、痛快な魔導ファンタジー。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】平民聖女の愛と夢
ここ
ファンタジー
ソフィは小さな村で暮らしていた。特技は治癒魔法。ところが、村人のマークの命を救えなかったことにより、村全体から、無視されるようになった。食料もない、お金もない、ソフィは仕方なく旅立った。冒険の旅に。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
転生貴族の領地経営〜現代日本の知識で異世界を豊かにする
初
ファンタジー
ローラシア王国の北のエルラント辺境伯家には天才的な少年、リーゼンしかしその少年は現代日本から転生してきた転生者だった。
リーゼンが洗礼をしたさい、圧倒的な量の加護やスキルが与えられた。その力を見込んだ父の辺境伯は12歳のリーゼンを辺境伯家の領地の北を治める代官とした。
これはそんなリーゼンが異世界の領地を経営し、豊かにしていく物語である。
家ごと異世界転移〜異世界来ちゃったけど快適に暮らします〜
奥野細道
ファンタジー
都内の2LDKマンションで暮らす30代独身の会社員、田中健太はある夜突然家ごと広大な森と異世界の空が広がるファンタジー世界へと転移してしまう。
パニックに陥りながらも、彼は自身の平凡なマンションが異世界においてとんでもないチート能力を発揮することを発見する。冷蔵庫は地球上のあらゆる食材を無限に生成し、最高の鮮度を保つ「無限の食料庫」となり、リビングのテレビは異世界の情報をリアルタイムで受信・翻訳する「異世界情報端末」として機能。さらに、お風呂の湯はどんな傷も癒す「万能治癒の湯」となり、ベランダは瞬時に植物を成長させる「魔力活性化菜園」に。
健太はこれらの能力を駆使して、食料や情報を確保し、異世界の人たちを助けながら安全な拠点を築いていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる