断罪現場に遭遇したので悪役令嬢を擁護してみました

ララ

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2話

「この場を持ってフレイア公爵令嬢との婚約を破棄する!嫉妬に狂って平民のマリアに様々な嫌がらせをするなど公爵令嬢としてあるまじき行為だ!!さらにはマリアに対する毒殺未遂!これらの罪状を持って婚約を破棄し貴様を国外追放の刑に処す!!」

「殿下。お待ちください。今読み上げられた罪状のうち一つも心当たりがございませんわ。私は公爵令嬢としてふさわしくない行いをしたことはないと自負しております。」

「だまれ!!自分のしたことを認めないばかりか見苦しい言い訳まで!!許せん!!即刻出て行け!!二度とこの国の地を踏めると思うな!!」

「そうおっしゃるのなら明確な証拠をご提示ください。私にはそこの平民に騙されているようにしか見えませんわ!」

「騙されているだと?!ふざけるな!!マリアはそんなことをしない!!天使のように愛らしいマリアに嫉妬したからと言って言っていいことと悪いことがあるぞ!!」

「話を逸らさないでいただけますか?今私は証拠の提示を求めているのです。」

「証人ならここにいる!!」

「ぁ、あの僕はマリアを突き飛ばしているところをみました。」

「私もマリアに水をかけているところを見ました‥‥。」

「突き飛ばしたところを見たぞ!」

「毒を飲んで倒れるところを見ましたわ‥‥。」

自信なさげにうつむき加減で言うものもいれば自らに酔いしれるように自信満々に言うものもいる。

それに最後に至っては毒を飲んで倒れたところを見たってそれなんの証言にもなってないじゃない。

悪役令嬢が毒を入れたっていうならわかるけど‥‥。

公爵令嬢も頭を抱えてしまいそうね?

だってそれは証拠ではなく証人。

そこには大きな差がある。

捏造のしようもない証拠を求めたのに返ってきた答えは証人。

証人なら簡単に捏造できるわねぇ。

おそらく自信なさげにしている人たちは脅されているか買収されたかでしょう。

とくに爵位の低いものが多いもの。

さて、そろそろ私が介入しようかしら?

「無粋ですわね。このような場ですることですか?」

「なっ、なんだ!貴殿には関係ないだろう!!これは我が国の問題だ!!」

「ええ、関係ありませんわ。ですからその低レベルな言い訳でもなんでもここでしないでいただけませんこと?それに聞いていれば酷い言いがかりばかり。思わず笑ってしまいそうですわ。」

「なにぃぃ!!いくら王女であろうと無礼だぞ!!」

「あらぁ~?無礼なのはどちらかしら?ここは卒業パーティーの場であると同時に隣国、つまり私の国との交友の場でもありますわ。それをこんなふうに台無しにされるなど‥‥。まるでケンカを売られているように感じても仕方がないのでは?それに公爵令嬢は私の大切なお友達ですわ。それを証拠もないのに一国の王子が攻め立てるなど‥‥。あまりにも稚拙で。同じ王族として残念ですわ。」

「お、お前!!ふざけるな!!」

「喚いても変わりませんわ。ああ、そうですわねぇ。そんなに公爵令嬢の罪を糾弾したいのなら私からも証拠を提出いたしましょうか。こちらをご覧くださいな。そこの平民が言っていた水をかけられたや暴行を加えられた、あとは‥‥ああ、毒殺未遂でしたか。全ての証拠ですわ。まずその時間は私と公爵令嬢はお茶会をしており水をかけるのも暴行を加えるのも不可能ですわ。不思議ですねぇ。皆さんは何を見たのでしょう?」

「そ!それは!!」

一気に顔色の悪くなる証言者たち。

「あと毒殺未遂の件ですが私の侍女が見ておりましたけれどご自分で紅茶に何か入れていましたねぇ。あと私の護衛と学園の許可をいただいて寮の方を調べましたがそこの平民が倒れた毒と同じものが彼女の部屋から見つかっておりますわ。これでも言い逃れをするおつもりで?」

「ち、ちがいますぅ~!殿下ぁ。信じてくださいぃ。マリア怖いですぅ。」

うわっ、もうここまでくるとすごいわね。

「これでもご納得いただけないのなら正式に第三者を交えて調べてもらってはいかがですか?まあそれができないと言うのなら自らが黒であると認めているようなものですが‥‥。」

「いいだろう!!きちんと調べてもらおうじゃないか!!マリアが嘘なんてつくはずがないのだからな!!」

ふふっ、マリアはだいぶ顔色が悪いようね?

今日は決着がつかなかったけれど公爵令嬢への公衆の面前での断罪は失敗ね。

まずまずだわ。
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