まあ、奇跡ということにしておこう

寝頭ふみんしょー

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XDAY

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「少し入れすぎたか…」
オブシディアンはミレイユをベッドに寝かせると薬の小瓶を見つめた。
「おい、例のものの準備は整ってるんだろうな」
「はい、本日滞りなく整いましてございます。」
「そうか」
若い執事に伝えられオブシディアンはニヤリと不気味に笑う
「では、明日そのように」
「よろしいので…?計画は2週間後の予定では…?」
「皇帝殿がミレを留学にと言ってきたのでな…ことを急がねばならん。城に頻繁に訪れるようになったしな」
「かしこまりました。」
オブシディアンは再び食事会場へと戻っていった。

翌朝、部屋の外が異様にバタついていた。
アルヴィスの薬で体調も良くなったおかげで外の様子を少し確認しようと扉を開ける
「ミレ…ダメだろう。今日はお父様と一緒に部屋にいよう」
「え…」
オブシディアンによってミレイユは部屋に押し戻される
「今日は何か忙しそうですね」
「あぁ、ミレが死んでしまったからね」
「……は…?」
このセリフをミレイユは知っている
2年前に同じことを言われた。
「旦那様…お葬式の用意が整いましでございます…」
「まって、俺死んでなっ…」
ミレイユはすぐさまオブシディアンに口を塞がれる
何とか逃れようと抵抗するが鍛えている大人の力には叶わない
「大丈夫だ。お父様がミレのことを大事に大事に育てるから」
「んーんー!!」
これじゃ前と同じだ。眠らされて部屋に閉じ込められる
そして何年も監禁されて餓死する
「しー…静かに…大きい声を出したら痛い思いをさせないといけなくなる」
口を塞ぐ手が強くなっていく
頬に爪が食い込む
「ん…んん…」
ポロポロと涙を流し始めたので抵抗しないことを察したのか力が緩まる
その瞬間ミレイユが手からすり抜け窓へと走る
窓から飛び下りる気だ。
バシンッ
勢いよく頬を叩かれ床に倒れ込む
「静かにっ、って!いってるっだろっ!」
「あがっ…うっ、がっ…」
抵抗しないように風魔法で宙に浮かされる
風が酸素を奪うようにミレイユの体を飛び回り溺れているような感覚になる
意識が飛びそうになったところでようやく魔法が止まり床に投げ出される
「はぁ…はぁ…ゲホッ」
「我に眠りを与え……」
オブシディアンの催眠魔法の詠唱の声が聞こえ始めてすぐに眠りに落ちた。
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