殿下は君と恋がしたい!

寝頭ふみんしょー

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「夕食は姉様がおすすめのお店に案内してくれるそうです。」
「そうか?じゃあ、夕食前に簡単な依頼でも受けてみるか」
ギルドの壁のボードにはランクごとに依頼書が貼られている
Fランクのボードには薬草採取やスライムの討伐依頼ばかりだった。
「この薬草採取なんて、すぐ終わりそうじゃないか?」
「そうですね。受けてみましょうか」
受付嬢に依頼書を渡し正式に依頼を受けることになった。
王都の門をギルド札と依頼書を見せて通してもらった。
ギルド札にはランクと冒険者名が書かれており、札と依頼書を見せれば簡単に壁外に出ることが出来るのだ。
ちなみに冒険者名は本名でなくてもいいのだが、ルイスは『R』ユツキは『Y』とだいぶ適当につけてしまった。
王都の外の林の中で目当ての薬草を摘んでいく
「適当に依頼を選んだから、これが何に使う草かも分からん」
「よく使われるのはポーションですね。大抵のポーションにはこのソシの葉が使われています。リストを見る限り回復ポーションでは無いでしょうか」
「へー」
ルイスは感心すると薬草を少し噛みちぎった。
「殿下!?」
「確かに、回復ポーションの味がほんのりするような気がする」
「汚いですよ、早く出してください!」
ユツキがハンカチを出そうとするがフェスティナに渡したことを思い出す
仕方なく手を差し出せばルイスはごくりと飲み込んでしまった。
「殿下!」
ユツキはそこらに生えている草を飲み込んだルイスを心配して両頬を包む
「だ、大丈夫だ。体になんの効果もなかった。」
「お腹を壊してしまいますよ…」
ユツキが呆れたように言う
「まぁ、大丈夫だ!俺は強いからな」
「野性的すぎますよ…」
気を取り直して林の奥まで薬草採取に行く
「ユツキ、スライムの大量発生だぞ」
窪みを覗くとそこには30匹ほどのスライムが蠢いていた。
「討伐していきますか?」
「依頼を受けていないだろう」
「スライムの核さえ持っていれば依頼を受けるのは後でもいいんですよ。まぁ、推奨されていませんが」
ユツキが裏技を教えてくれる
「そうなのか」
ユツキが適当な魔法で30匹を討伐し核を巻き上げ袋の中に入れる
「これを依頼を受けた翌日にでも提出すれば問題なく受理されますよ」
ユツキは核を入れた袋を懐にしまい、薬草採取を再開した。
「これで、依頼された分は達成しましたね」
「そうだな。帰るか」
「はい」
二人が林から出ようとすると物音がして振り返る
そこにはニワトリの頭、竜の翼、蛇の尾に黄色い羽毛を持つ怪鳥。コカトリスがこちらを見つめていた。
「おいおい、Fランク冒険者用の依頼じゃなかったのか」
「なぜこんなところに」
二人が警戒しているとコカトリスが徐々に近づいてくる
致死性の毒を持つコカトリスに近づかれる訳には行かない
「殿下、私が」
「あぁ、俺が気を引く」
「かしこまりました。」
ルイスが気を引くように大きく動き、コカトリスがルイスに視線を向けた。
「ウィンドカッター!」
ユツキはコカトリスの首を刎ね、胴を切り裂く
「ギェェェェエア!」
コカトリスはすぐさま絶命し、倒れた。
「これどうする?」
「まぁ、持っていけばお金には替えられるでしょうが」
「そうするか」
大きな荷物は大変だからとユツキはアイテムボックスを出し仕舞った。
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