83 / 126
番外編
ざんげ
しおりを挟む
ラブホではじめて学くんとひとつになり、その後学くんの家でも濃厚な行為に及んだ関係で、急きょお泊まりすることになった。
(――細身の体形の学くんのシャツだけど、私が着てもやっぱり大きいんだな)
細身でも身長が高いので、長い袖を折って対処する。裾は太ももの半分くらい覆われていた。
「美羽姉、早く休まないと、今日の仕事が大変になるぞ」
ベッドで待っている学くんが、私に声をかけた。学くんの想いを全力で受け止めた結果、ヨロヨロに疲れた私。それに対して凄十という怪しげなドリンクをドーピングした学くんは、午前様だというのに心も体も全力で元気なままだった。
室内の電気を消して、学くんが待つベッドに入り込んだのだけれど、抱きついてきた学くんの下半身が大きくて、ぎょっとするしかない。
「学くんが落ち着かないと、安心して寝られないよ……」
抱きしめられる腕の中から、一応苦情を伝える。ぐいぐい押しつけられるわけではないものの、大きさゆえに主張が激しい。
「だって俺のシャツを着た美羽姉が無性にかわいいし、こんなふうに一緒に寝るとか夢みたいで興奮が抑えられなくて」
「じゃあ、帰ったほうがいい?」
「帰さない。というか、オレの懺悔を聞いて」
「ざんげ?」
この状況には似つかわしくない言葉に、頭の中に疑問符が浮かんだ。
「俺の精通のキッカケ……」
「私の制服姿だったり、下着がチラッと見えたのがキッカケだったとか?」
私をオカズにしていたと事前に告白されていたからこそ、当時の学くんが興奮しそうなことを告げてみたのに、目に映る顔は曇ったままだった。
「俺は犯罪をおかしました。だからずっとずっと、心が痛くてさ」
「いったい、なにをしたの?」
犯罪なんて物騒なセリフに、瞳を何度も瞬かせた。
「小学6年の夏休み、まぁ小学生の頃は夏休みの宿題を、美羽姉に見てもらっていただろ?」
懐かしい話題に、子どもの頃の学くんの顔が、ぼんやりとまぶたの裏に浮かぶ。
「そういえば学くんが小学生の頃は、何度かウチに来ていたよね。でも冬休みは、あまり来なかったっけ」
「俺が行かないようにした。ふたりきりになったら、美羽姉を襲うかもしれないと思って」
「襲うって、学くんは小学生なのに」
「襲える体になったから、行かなかったんだって」
襲える体というワードで、なんとなくそれを納得した。
「小学6年でもう?」
「全員がそうじゃないけど、友達の何人かは精通しててさ。部屋にそれ系の本があって、ゲームそっちのけで盛りあがっていたのを覚えてる」
「学くんも盛りあがったんだ?」
「表面上だけ。仲間はずれにされたくなかったし。しかもそのときはまだ精通してなかったし、ほかの女の裸を見ても、いまいちピンとこなかったんだけど」
「うん……」
らしくないくらいに暗い学くんの口調に、ごくりと喉を鳴らした。
「夏休みに宿題を見てもらってる最中に、美羽姉がトイレかな、部屋を出て行ったのを見て、辺りを見渡してタンスに目が留まったんだ」
「タンス。もしかして――」
「興味本位で開けた。まずは水色のブラジャーを手に取った」
そのときのことをちゃんと覚えてる学くんの記憶力に、感嘆の声をあげる。
「色まで覚えてるの、なんかすごい!」
「しちゃいけないことを隠れてやらかしてるから、子ども心に鮮明に覚えてる。それにこの時点で、はじめて勃起したし」
「それからどうしたの?」
沈んだ口調の学くんとは裏腹な私の声。興味津々なのが、伝わってしまうかもしれない。
「ブラジャーを手の中に握りしめて、すぐに戻した。美羽姉が戻ってくるかもと思って」
「うん」
「階段から聞こえてくる音に気をつけながら、ピンク色のパンツを取り出して、そのままズボンのポケットに突っ込んだ」
「あー、それで犯罪って」
「パンツがなくなったの、気がついた?」
暗がりでもわかる学くんの苦悩する表情に、首を横に振ってみせた。
「気がついてない。その頃はブラとショーツをセットで買うことがあまりなかったし、枚数もそれなりにあったでしょ。なくなっても気づかなかったよ」
「俺としては、パンツがなくなったことを聞かれたらどうしようかと思ったのに。あのときはどうしても、美羽姉のパンツがほしくて」
私を抱きしめる学くんの腕の力が強まる。それに合わせて、寄り添うように体をくっつけてあげた。私は嫌っていないよって伝えるように。
「その下着はどうしたの?」
「聞くまでもないだろ。家に持ち帰って、自分の部屋で匂いを嗅ぎながらオナった。友達の家で見た裸よりも興奮してるのは、大好きな美羽姉のものだからなんだろうなって」
「学くんエロすぎ。子どもながらに、それはヤバいでしょ」
「でも次の日に、隙を見てちゃんと返した。匂いを嗅いだだけだったけど、きちんと洗ったから大丈夫!」
「まったく! ほかに懺悔することはない?」
呆れ果てた私の声が、寝室に妙に響いた。
「ん~、ほかにやった危ないコト。思いつかないな」
「ホントかしら……」
「だけどこれからは、美羽姉にしたいと思ったことを、じゃんじゃんしていくからさ。アブナイことも含めて」
チュッ(*´(〃 )と触れるだけのキスをして、腕の力を緩めながら私を抱きしめて寝る学くんに、危ないコトはほどほどにしてねと一言添えて、この日は就寝したのでした。
愛でたし♡愛でたし
(――細身の体形の学くんのシャツだけど、私が着てもやっぱり大きいんだな)
細身でも身長が高いので、長い袖を折って対処する。裾は太ももの半分くらい覆われていた。
「美羽姉、早く休まないと、今日の仕事が大変になるぞ」
ベッドで待っている学くんが、私に声をかけた。学くんの想いを全力で受け止めた結果、ヨロヨロに疲れた私。それに対して凄十という怪しげなドリンクをドーピングした学くんは、午前様だというのに心も体も全力で元気なままだった。
室内の電気を消して、学くんが待つベッドに入り込んだのだけれど、抱きついてきた学くんの下半身が大きくて、ぎょっとするしかない。
「学くんが落ち着かないと、安心して寝られないよ……」
抱きしめられる腕の中から、一応苦情を伝える。ぐいぐい押しつけられるわけではないものの、大きさゆえに主張が激しい。
「だって俺のシャツを着た美羽姉が無性にかわいいし、こんなふうに一緒に寝るとか夢みたいで興奮が抑えられなくて」
「じゃあ、帰ったほうがいい?」
「帰さない。というか、オレの懺悔を聞いて」
「ざんげ?」
この状況には似つかわしくない言葉に、頭の中に疑問符が浮かんだ。
「俺の精通のキッカケ……」
「私の制服姿だったり、下着がチラッと見えたのがキッカケだったとか?」
私をオカズにしていたと事前に告白されていたからこそ、当時の学くんが興奮しそうなことを告げてみたのに、目に映る顔は曇ったままだった。
「俺は犯罪をおかしました。だからずっとずっと、心が痛くてさ」
「いったい、なにをしたの?」
犯罪なんて物騒なセリフに、瞳を何度も瞬かせた。
「小学6年の夏休み、まぁ小学生の頃は夏休みの宿題を、美羽姉に見てもらっていただろ?」
懐かしい話題に、子どもの頃の学くんの顔が、ぼんやりとまぶたの裏に浮かぶ。
「そういえば学くんが小学生の頃は、何度かウチに来ていたよね。でも冬休みは、あまり来なかったっけ」
「俺が行かないようにした。ふたりきりになったら、美羽姉を襲うかもしれないと思って」
「襲うって、学くんは小学生なのに」
「襲える体になったから、行かなかったんだって」
襲える体というワードで、なんとなくそれを納得した。
「小学6年でもう?」
「全員がそうじゃないけど、友達の何人かは精通しててさ。部屋にそれ系の本があって、ゲームそっちのけで盛りあがっていたのを覚えてる」
「学くんも盛りあがったんだ?」
「表面上だけ。仲間はずれにされたくなかったし。しかもそのときはまだ精通してなかったし、ほかの女の裸を見ても、いまいちピンとこなかったんだけど」
「うん……」
らしくないくらいに暗い学くんの口調に、ごくりと喉を鳴らした。
「夏休みに宿題を見てもらってる最中に、美羽姉がトイレかな、部屋を出て行ったのを見て、辺りを見渡してタンスに目が留まったんだ」
「タンス。もしかして――」
「興味本位で開けた。まずは水色のブラジャーを手に取った」
そのときのことをちゃんと覚えてる学くんの記憶力に、感嘆の声をあげる。
「色まで覚えてるの、なんかすごい!」
「しちゃいけないことを隠れてやらかしてるから、子ども心に鮮明に覚えてる。それにこの時点で、はじめて勃起したし」
「それからどうしたの?」
沈んだ口調の学くんとは裏腹な私の声。興味津々なのが、伝わってしまうかもしれない。
「ブラジャーを手の中に握りしめて、すぐに戻した。美羽姉が戻ってくるかもと思って」
「うん」
「階段から聞こえてくる音に気をつけながら、ピンク色のパンツを取り出して、そのままズボンのポケットに突っ込んだ」
「あー、それで犯罪って」
「パンツがなくなったの、気がついた?」
暗がりでもわかる学くんの苦悩する表情に、首を横に振ってみせた。
「気がついてない。その頃はブラとショーツをセットで買うことがあまりなかったし、枚数もそれなりにあったでしょ。なくなっても気づかなかったよ」
「俺としては、パンツがなくなったことを聞かれたらどうしようかと思ったのに。あのときはどうしても、美羽姉のパンツがほしくて」
私を抱きしめる学くんの腕の力が強まる。それに合わせて、寄り添うように体をくっつけてあげた。私は嫌っていないよって伝えるように。
「その下着はどうしたの?」
「聞くまでもないだろ。家に持ち帰って、自分の部屋で匂いを嗅ぎながらオナった。友達の家で見た裸よりも興奮してるのは、大好きな美羽姉のものだからなんだろうなって」
「学くんエロすぎ。子どもながらに、それはヤバいでしょ」
「でも次の日に、隙を見てちゃんと返した。匂いを嗅いだだけだったけど、きちんと洗ったから大丈夫!」
「まったく! ほかに懺悔することはない?」
呆れ果てた私の声が、寝室に妙に響いた。
「ん~、ほかにやった危ないコト。思いつかないな」
「ホントかしら……」
「だけどこれからは、美羽姉にしたいと思ったことを、じゃんじゃんしていくからさ。アブナイことも含めて」
チュッ(*´(〃 )と触れるだけのキスをして、腕の力を緩めながら私を抱きしめて寝る学くんに、危ないコトはほどほどにしてねと一言添えて、この日は就寝したのでした。
愛でたし♡愛でたし
0
あなたにおすすめの小説
ちょっと大人な物語はこちらです
神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な短編物語集です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
俺様上司に今宵も激しく求められる。
美凪ましろ
恋愛
鉄面皮。無表情。一ミリも笑わない男。
蒔田一臣、あたしのひとつうえの上司。
ことあるごとに厳しくあたしを指導する、目の上のたんこぶみたいな男――だったはずが。
「おまえの顔、えっろい」
神様仏様どうしてあたしはこの男に今宵も激しく愛しこまれているのでしょう。
――2000年代初頭、IT系企業で懸命に働く新卒女子×厳しめの俺様男子との恋物語。
**2026.01.02start~2026.01.17end**
黒瀬部長は部下を溺愛したい
桐生桜
恋愛
イケメン上司の黒瀬部長は営業部のエース。
人にも自分にも厳しくちょっぴり怖い……けど!
好きな人にはとことん尽くして甘やかしたい、愛でたい……の溺愛体質。
部下である白石莉央はその溺愛を一心に受け、とことん愛される。
スパダリ鬼上司×新人OLのイチャラブストーリーを一話ショートに。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
春の雨はあたたかいー家出JKがオッサンの嫁になって女子大生になるまでのお話
登夢
恋愛
春の雨の夜に出会った訳あり家出JKと真面目な独身サラリーマンの1年間の同居生活を綴ったラブストーリーです。私は家出JKで春の雨の日の夜に駅前にいたところオッサンに拾われて家に連れ帰ってもらった。家出の訳を聞いたオッサンは、自分と同じに境遇に同情して私を同居させてくれた。同居の代わりに私は家事を引き受けることにしたが、真面目なオッサンは私を抱こうとしなかった。18歳になったときオッサンにプロポーズされる。
病弱な彼女は、外科医の先生に静かに愛されています 〜穏やかな執着に、逃げ場はない〜
来栖れいな
恋愛
――穏やかな微笑みの裏に、逃げられない愛があった。
望んでいたわけじゃない。
けれど、逃げられなかった。
生まれつき弱い心臓を抱える彼女に、政略結婚の話が持ち上がった。
親が決めた未来なんて、受け入れられるはずがない。
無表情な彼の穏やかさが、余計に腹立たしかった。
それでも――彼だけは違った。
優しさの奥に、私の知らない熱を隠していた。
形式だけのはずだった関係は、少しずつ形を変えていく。
これは束縛? それとも、本当の愛?
穏やかな外科医に包まれていく、静かで深い恋の物語。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
雨はまだ降り続いている…〜秘密の契約結婚〜
和泉 花奈
恋愛
主人公の観月 奈緒(25)は、ある日突然仕事に行けなくなり、ずっとお家の中に引きこもっている。
そんな自分を変えたくて足掻き苦しんでいるが、なかなかあと一歩が踏み出せずにいる。
勇気を出して家から出た奈緒は、たまたまぶつかった須藤 悠翔という男に出会い、運命が大きく揺れ動く。
※突然で申し訳ないのですが、投稿方式を変えました。
これまで1〜3話をまとめて1話にしておりますが、各話1話ずつそれぞれで公開することにしました。
急な変更に伴い、読者の皆様にご迷惑をお掛けして申し訳ございません。
これからも引き続き作品の応援をよろしくお願い致します。
2025/10/21 和泉 花奈
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる