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番外編
聖夜当日
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たくさんの閲覧とリアクションに感謝して、その後のふたりを書いてみました♡
***
榊はベッドの上でうつ伏せのまま、乱れまくった息を整えようと、何度か深いため息をついた。
(臣たんを襲ったはずなのに、どうして俺がこんなに感じさせられてしまったのか……)
『恭ちゃん、もっと強くしてっ! ああっ、いいっ…』
もう十二分に強く打ち付けているというのに、もっとと強請られ、榊としては困難を極めた。
持ち上げている和臣の太ももを角度をつけるようにさらに持ち上げ、必死になって奥を突いた。
すると中がぎゅんぎゅんに締まり、榊を快感の淵へと誘う。
「和臣っ、うあっ…ヤバい、イキそぅ」
『イっちゃダメっ、一緒にイキたいっ!』
そういうおねだりをされたためストロークを下げて、浅く出挿りさせたのだがーー。
『ンンッ、恭ちゃん、それじゃあ気持ちいいのが飛んでいっちゃうよ。そのまま続けて!』
いつも以上にふしだらになっている和臣に、ドキドキしながら、散々翻弄されてしまった。
「恭ちゃん、さっきはごめんね」
先ほどの熱い行為を思い出していた榊の思考が、和臣の声によりかき消された。
「なんで謝るんだ?」
「ほら、玄関でしてもらったフェラ……」
「ああ、アレか」
外での行為を引きずっていた榊が、家の鍵を閉め終えた和臣に手を出した。一番やりたかった口淫をおこなうべく、和臣の前にしゃがみこみ、口でスラックスのジッパーを器用に下ろし、自身を取り出して咥える。
美味しそうにむしゃぶりつく榊の頭を、和臣は両手で掴みながら、前後に腰を動かした。
『恭ちゃ、気持ちい…いっ!』
頭を強く掴んだせいで榊の整った髪型は乱れ、それを見ただけで興奮した和臣は、瞬く間に完勃ちした。大きく育った和臣自身をできるだけ咥えて頑張る、榊の激しい行為と、レストランで飲んだお酒の酔いも手伝って、すぐに達してしまった。
「悪かったな。いつもは口の中でイかせていたのに、うまくキャッチできなくて」
「あれはわざと、恭ちゃんの口から出したんだ……」
和臣はうつ伏せで横たわる榊に、ぴったりと寄り添い、済まなそうに告げた。
「わざとって、どうしてなんだ? 口の中でイったほうが、絶対に気持ちいいだろ」
「あの姿の恭ちゃんを、僕ので汚したかった」
「それって、どういう――」
告げられた意味がわからず、寄り添っている和臣の顔をじっと見つめた。
「三つ揃いのスーツを格好よく着こなしている恭ちゃんが、ピアノを弾いてる姿は、いつも以上に素敵だった。僕だけじゃなく、レストランにいたお客さんの視線を集めていてね」
「客がピアノを弾いたから、目立ってしまっただけだと思うし、奏でた曲も間違いがかなりあったせいで、その……」
「変ないいわけしないで。僕、鼻が高かったよ。即興でピアノを弾く、恭ちゃんのパートナーでよかったなって」
「和臣、ありがとう」
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榊はベッドの上でうつ伏せのまま、乱れまくった息を整えようと、何度か深いため息をついた。
(臣たんを襲ったはずなのに、どうして俺がこんなに感じさせられてしまったのか……)
『恭ちゃん、もっと強くしてっ! ああっ、いいっ…』
もう十二分に強く打ち付けているというのに、もっとと強請られ、榊としては困難を極めた。
持ち上げている和臣の太ももを角度をつけるようにさらに持ち上げ、必死になって奥を突いた。
すると中がぎゅんぎゅんに締まり、榊を快感の淵へと誘う。
「和臣っ、うあっ…ヤバい、イキそぅ」
『イっちゃダメっ、一緒にイキたいっ!』
そういうおねだりをされたためストロークを下げて、浅く出挿りさせたのだがーー。
『ンンッ、恭ちゃん、それじゃあ気持ちいいのが飛んでいっちゃうよ。そのまま続けて!』
いつも以上にふしだらになっている和臣に、ドキドキしながら、散々翻弄されてしまった。
「恭ちゃん、さっきはごめんね」
先ほどの熱い行為を思い出していた榊の思考が、和臣の声によりかき消された。
「なんで謝るんだ?」
「ほら、玄関でしてもらったフェラ……」
「ああ、アレか」
外での行為を引きずっていた榊が、家の鍵を閉め終えた和臣に手を出した。一番やりたかった口淫をおこなうべく、和臣の前にしゃがみこみ、口でスラックスのジッパーを器用に下ろし、自身を取り出して咥える。
美味しそうにむしゃぶりつく榊の頭を、和臣は両手で掴みながら、前後に腰を動かした。
『恭ちゃ、気持ちい…いっ!』
頭を強く掴んだせいで榊の整った髪型は乱れ、それを見ただけで興奮した和臣は、瞬く間に完勃ちした。大きく育った和臣自身をできるだけ咥えて頑張る、榊の激しい行為と、レストランで飲んだお酒の酔いも手伝って、すぐに達してしまった。
「悪かったな。いつもは口の中でイかせていたのに、うまくキャッチできなくて」
「あれはわざと、恭ちゃんの口から出したんだ……」
和臣はうつ伏せで横たわる榊に、ぴったりと寄り添い、済まなそうに告げた。
「わざとって、どうしてなんだ? 口の中でイったほうが、絶対に気持ちいいだろ」
「あの姿の恭ちゃんを、僕ので汚したかった」
「それって、どういう――」
告げられた意味がわからず、寄り添っている和臣の顔をじっと見つめた。
「三つ揃いのスーツを格好よく着こなしている恭ちゃんが、ピアノを弾いてる姿は、いつも以上に素敵だった。僕だけじゃなく、レストランにいたお客さんの視線を集めていてね」
「客がピアノを弾いたから、目立ってしまっただけだと思うし、奏でた曲も間違いがかなりあったせいで、その……」
「変ないいわけしないで。僕、鼻が高かったよ。即興でピアノを弾く、恭ちゃんのパートナーでよかったなって」
「和臣、ありがとう」
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