ニート達よ立ち上がれ!!

ワンコ

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僕から見た姉、、、

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 僕が生まれる数分前姉は生まれた。
 大して生まれた時間は変わらないのにどうして姉と僕とではこんなに差があるのだろう?っとずっと考えていた。
 僕は、姉が勉強している所を見たことがない。なのに成績はいつもトップで周りからは人気があり、友達もいっぱいいる。
 僕がいくら努力しても姉のようにはなれない。
 双子というものは、行動パターンや、考えることが似ているのではないのだろうか?同じ環境で育ち、同じ腹から生まれてきたはずなのに、、、。

いや違う。僕は自分が勉強出来ないことも、友達ができないことも努力なんてしていないのだ。自分は頑張っていると自己暗示をかけていたのだ。姉はいつだって正しい。正しいと思った方向へ一生懸命に突き進む。僕はと言うと、興味が湧いたことにしか結局の所、精を出す事が出来ないのだ。そのせいで、いじめられることもあった。姉はそれを助けてくれた。僕は姉のことが大好きだ。

 いつしか、ゲームに興味を持ち、初めはただただ楽しくてやっていたが、ゲームの世界では頑張れる。時間をかければかけるほど強くなり、周りに頼られるようになったのが嬉しかった。いつしか現実では味わうことの出来ないこの感情に依存し現実逃避をしていた。そして学校にも行かず部屋に閉じこもってしまった。

そう。世間で言うところのニートになってしまったのだ。

 両親は、僕と姉を比較し、出来のいい姉と出来の悪い僕という風に考えているらしく、姉ばかりを可愛がり、僕の気持ちなど分かろうともせずただ叱られていた。それがほんとに嫌で仕方がなかった。しかし、部屋に閉じこもるようになると、飽きられたのか何も言われなくなった。いつしか、話し相手はゲームの中の顔も知らない、名前も知らない他人と姉だけになっていた。だから、親からの扱いが差別的でも姉を恨むことはできなかった。

ニートになって僕は思った。
(大丈夫。はたらいてないのはぼくたけじゃないのだから。)っと。

そう言えば、学校や親が、将来働き先が減っていく。良い大学を出ても働き口が見つかるとは限らない。自分だけの個性や特技。自分だけの強みを作っておく必要がある。と言っていたことを思い出した。じゃぁ、僕の特技であり、強みは、このゲームをやる事だ思った。

 前に、将来やりたい事とかあるの?と姉に聞かれたことがある。その時はまだゲームをかじり始めた頃で、こんなにゲームにズッポリハマってしまうとはおもってもみなかった。だから、まだわかんない。とだけ答えた。そしたら、「じゃぁ時が来たらまた聞かせてね。」といっていた。今日姉が帰ってきたら話してみようかな、、、。


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