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闇-63
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新月から月は日々膨らみを増し、明日はついに満月の日となり舞踏会が行われる。
主催はゴドリバー帝国ではあるが開催場所はエストシテ王国で行われる。その王国内の王族、貴族は16才で成人した者であれば参加を認められ、また今まで一度も参加をしなかった帝国の皇帝が主催者としてもてなすとして、今回は特別に他国の王侯貴族が帝国名義で招待をされている。
城の近くに邸宅のある貴族たちは例外として、王都や周辺の大きな町は遠方から来る貴族や商人達が高級宿へ宿泊をする。そして、町は物見遊山な見物客、露天商などが多くいつもより賑わいをみせていた。
「ウィリアム…これで私たちもあんなクソみたいな片田舎からおさらばですわね…おほほほほほほ!」
「もちろん、その舞踏会の薔薇となるのはマリアンナたち…素晴らしい…」
美しい会話が馬車の板敷の座席で語られる。
カトレア男爵領内を行き来している小さな乗合馬車を舞踏会のためにマリアンナたちは老御者に格安で無理矢理に貸し切って王都まで馬を虐待するように大量の荷物を載せて、それでも乗りきらないものは馬車へ括りつけて王都近くへやってきた。
老御者は人より馬が心配で生きた心地がしない。彼らの泊まる王都の安宿になるべく早く到着して自分よりも馬を休憩させてやりたかった。
「お母様。わたくし、アルフレッド様へお贈りする愛の詩を1237作も書きあげて…この一冊の本へまとめましたわ。永遠の愛が明日、誓われるのですわ!」
「きっと喜ばれますわ!わたくしもニール様のためにハンカチに刺繍をいたしましたの…これがマリスス家の愛の思い出としていつまでも語られていくのですわぁ…」
大荷物でガタガタと壊れそうな馬車内でキャキャと騒がしい会話…ただでさえ今も不機嫌な馬の負担にならないか、それだけが心配だった。
-------------------------
「開催の挨拶の文章はどーてもいーだろー…レオー。てきとーに例文集から書いといてくれ」
「これはもうまとめてあるから確認をしてくれ」
「助かるぜ…えーっと『我は暗黒の風を纏う、帝国の魔王である。この世の家畜である人を今宵から支配を…』…おい!なんか変だろ!!」
丸めて投げつけようとしたらとっくにレオは逃げていた。
「くっそー。結局、まとめさせられるんだよな…」
珍しく屋敷内の執務室に閉じこもってアレックスは挨拶文を書きまとめた。
「アレックス様…お茶にいたしませんか?」
ツキヨとフロリナがティーワゴンを押しながら執務室へやってきた。
ワゴンの皿にはスコーンが大盛りにのせられているのを見て、アレックスは執務室の応接用のテーブルの上の書類やペンを窓から放り投げてスコーン様のためにスペースを広げた。
フロリナが紅茶を淹れ、ツキヨがアレックスの前にカトラリーなどのテーブルセットを置く…ほんわりと花やハーブの入り混じったようないい香りが鼻腔を刺激をする。
ちらりと見るといつもの肌と違うような血流の良さが頬を健康的に紅く染めている。色白の肌もいつもよりも艶々として唇は零れ落ちそうなほど熟れた赤い実のようだ。
「お館様…決してお触れにならないでくださいまし…」
芸術品を作り上げた芸術家がアレックスの背後へ回って忠告をして、部屋を後にした。
アレックスは背筋に汗が一筋流れるのを感じながら紅茶を一口飲んだ…。
「うふふ…お疲れ様です」
「あぁ…ここしばらく、ずっとバタバタしていたからなぁ…ツキヨともちっとも遊んでねぇからつまらねぇよ」
「で…でも…もう、見てもらってますが明日はやっぱり一番にアレックス様にドレスを見て欲しい…で…す」
さっき観察をし過ぎて忠告を受けたツキヨの頬がより赤くなる。
「当然だ。俺の一番愛しているお姫様のドレスは俺が全部ちゃんと見てやる。本当は俺しか見せたくねぇな…ずぅっと見て、城まで抱き締めていてやるよ。あぁ、会場でも俺のそばから離れないように抱き締めていてやる…」
身を乗り出してツキヨの赤い実に軽く音を立てて口づけると、また赤くなるがアレックスはどこまで赤くなるのか疑問だった。
「あああ…あ、あの!!!わわわ私…アレックス様の正装姿を見てみたいです。どのようなものですか?エストシテ王国の国王陛下が着ているキラキラした感じで長いようなものでしょうか?」
「正装も何年も着てねぇからな…前にエリに誂えてもらったヤツを着るけど、今回『俺の正装』として少しだけ手を加えたりしてもらった。まぁ、俺はツキヨの引き立て役だ…ツキヨが一番のお姫様としてニッコリしていればいい」
「た、楽しみにしていますね」
落ち着くためにツキヨは紅茶に口をつけ、そしてアレックスの正装を想像してみた。あの、絹のような長い髪や美しい菫色の瞳がどのように煌き、彩りとなるのか…ツキヨも楽しみだった。
「そういえば、私、アレックス様の正装の試着とかを一度も見ていないのですが。少しずるいです!」
「俺は乙女だからな。当日のお楽しみだ」
パクっとスコーンに齧りついた。
釈然としないツキヨだった。
-------------------------
ブヒヒン!ブヒヒン!!!!!ブヒヒィンー!!ドス!ドス!
「おうおう、落ち着け。もうあとはゆっくり休んで帰ろう。辛かったろうよ…飼葉と水と…ほら、特別に角砂糖だぞ」
老御者は普段は逢引宿だが舞踏会時期だけ安宿になる宿泊先にマリアンナたちを降ろして、近くの馬車停まりで馬を労わっていた。
「今夜はここでゆっくり休んで帰ろうな…本当にひどい一日だ…あんなのが男爵様の奥様だとは…」
ブヒヒン!ブヒヒン!
「お前も怒っているのかい?ははは、領内でもひどい女だと有名だもんな…」
首をザッザッとブラッシングをしてやった。
ここは王都の近く…ではない中規模の町だ。通常の馬車でも王都までは30分はかかるが、王都に近ければ近いほど宿は高額でマリアンナたちはかき集めた金ではここが関の山だった。
愛人であるウィリアムは妻から資産を押さえられてほとんど現金がない。
マリアンナとウィリアムは娘らが嫁ぐのに合わせて持っている資産を二束三文で売却をしてここまで来た。
男爵邸を売却をして無くなっても、マリスス公爵家へ嫁ぐ娘のいずれかの家でメリーアンやミリアンから上手い具合に説明をすれば暮らすことくらいは問題はないというのがウィリアムの考えだった。他の借金もあの手この手で公爵家が返済をしてくれる可能性もあるだろう。
マリアンナも高貴な公爵家へ嫁ぐのにあたり、みっともないドレスはよくないだろうと三人で新調をしたが今回はいつもより奮発をしてしまいまた借金が増えた…しかし、それもアルフレッドとニールの元へ娘が嫁げば妻のドレス代とでもすれば何ら問題はなく平穏無事で大団円で終わってしまうこと…と。
きっと、この饐えた臭いのする固いベッドの安宿に四人で泊まったこともいつかの笑い話になるだろう。
あんなしけた男爵家に嫁いだことが全ての間違いだったのだ。
そういえば、あの黒髪の悪魔の娘はどうなったのか…とマリアンナは不意に思い出した。
売っても大した金額にもならなず役にも立たなかった地味で呪われた姿の娘…もっと金になる方法をウィリアムと相談をすれば良かったとマリアンナは後悔をした。
主催はゴドリバー帝国ではあるが開催場所はエストシテ王国で行われる。その王国内の王族、貴族は16才で成人した者であれば参加を認められ、また今まで一度も参加をしなかった帝国の皇帝が主催者としてもてなすとして、今回は特別に他国の王侯貴族が帝国名義で招待をされている。
城の近くに邸宅のある貴族たちは例外として、王都や周辺の大きな町は遠方から来る貴族や商人達が高級宿へ宿泊をする。そして、町は物見遊山な見物客、露天商などが多くいつもより賑わいをみせていた。
「ウィリアム…これで私たちもあんなクソみたいな片田舎からおさらばですわね…おほほほほほほ!」
「もちろん、その舞踏会の薔薇となるのはマリアンナたち…素晴らしい…」
美しい会話が馬車の板敷の座席で語られる。
カトレア男爵領内を行き来している小さな乗合馬車を舞踏会のためにマリアンナたちは老御者に格安で無理矢理に貸し切って王都まで馬を虐待するように大量の荷物を載せて、それでも乗りきらないものは馬車へ括りつけて王都近くへやってきた。
老御者は人より馬が心配で生きた心地がしない。彼らの泊まる王都の安宿になるべく早く到着して自分よりも馬を休憩させてやりたかった。
「お母様。わたくし、アルフレッド様へお贈りする愛の詩を1237作も書きあげて…この一冊の本へまとめましたわ。永遠の愛が明日、誓われるのですわ!」
「きっと喜ばれますわ!わたくしもニール様のためにハンカチに刺繍をいたしましたの…これがマリスス家の愛の思い出としていつまでも語られていくのですわぁ…」
大荷物でガタガタと壊れそうな馬車内でキャキャと騒がしい会話…ただでさえ今も不機嫌な馬の負担にならないか、それだけが心配だった。
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「開催の挨拶の文章はどーてもいーだろー…レオー。てきとーに例文集から書いといてくれ」
「これはもうまとめてあるから確認をしてくれ」
「助かるぜ…えーっと『我は暗黒の風を纏う、帝国の魔王である。この世の家畜である人を今宵から支配を…』…おい!なんか変だろ!!」
丸めて投げつけようとしたらとっくにレオは逃げていた。
「くっそー。結局、まとめさせられるんだよな…」
珍しく屋敷内の執務室に閉じこもってアレックスは挨拶文を書きまとめた。
「アレックス様…お茶にいたしませんか?」
ツキヨとフロリナがティーワゴンを押しながら執務室へやってきた。
ワゴンの皿にはスコーンが大盛りにのせられているのを見て、アレックスは執務室の応接用のテーブルの上の書類やペンを窓から放り投げてスコーン様のためにスペースを広げた。
フロリナが紅茶を淹れ、ツキヨがアレックスの前にカトラリーなどのテーブルセットを置く…ほんわりと花やハーブの入り混じったようないい香りが鼻腔を刺激をする。
ちらりと見るといつもの肌と違うような血流の良さが頬を健康的に紅く染めている。色白の肌もいつもよりも艶々として唇は零れ落ちそうなほど熟れた赤い実のようだ。
「お館様…決してお触れにならないでくださいまし…」
芸術品を作り上げた芸術家がアレックスの背後へ回って忠告をして、部屋を後にした。
アレックスは背筋に汗が一筋流れるのを感じながら紅茶を一口飲んだ…。
「うふふ…お疲れ様です」
「あぁ…ここしばらく、ずっとバタバタしていたからなぁ…ツキヨともちっとも遊んでねぇからつまらねぇよ」
「で…でも…もう、見てもらってますが明日はやっぱり一番にアレックス様にドレスを見て欲しい…で…す」
さっき観察をし過ぎて忠告を受けたツキヨの頬がより赤くなる。
「当然だ。俺の一番愛しているお姫様のドレスは俺が全部ちゃんと見てやる。本当は俺しか見せたくねぇな…ずぅっと見て、城まで抱き締めていてやるよ。あぁ、会場でも俺のそばから離れないように抱き締めていてやる…」
身を乗り出してツキヨの赤い実に軽く音を立てて口づけると、また赤くなるがアレックスはどこまで赤くなるのか疑問だった。
「あああ…あ、あの!!!わわわ私…アレックス様の正装姿を見てみたいです。どのようなものですか?エストシテ王国の国王陛下が着ているキラキラした感じで長いようなものでしょうか?」
「正装も何年も着てねぇからな…前にエリに誂えてもらったヤツを着るけど、今回『俺の正装』として少しだけ手を加えたりしてもらった。まぁ、俺はツキヨの引き立て役だ…ツキヨが一番のお姫様としてニッコリしていればいい」
「た、楽しみにしていますね」
落ち着くためにツキヨは紅茶に口をつけ、そしてアレックスの正装を想像してみた。あの、絹のような長い髪や美しい菫色の瞳がどのように煌き、彩りとなるのか…ツキヨも楽しみだった。
「そういえば、私、アレックス様の正装の試着とかを一度も見ていないのですが。少しずるいです!」
「俺は乙女だからな。当日のお楽しみだ」
パクっとスコーンに齧りついた。
釈然としないツキヨだった。
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老御者は普段は逢引宿だが舞踏会時期だけ安宿になる宿泊先にマリアンナたちを降ろして、近くの馬車停まりで馬を労わっていた。
「今夜はここでゆっくり休んで帰ろうな…本当にひどい一日だ…あんなのが男爵様の奥様だとは…」
ブヒヒン!ブヒヒン!
「お前も怒っているのかい?ははは、領内でもひどい女だと有名だもんな…」
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ここは王都の近く…ではない中規模の町だ。通常の馬車でも王都までは30分はかかるが、王都に近ければ近いほど宿は高額でマリアンナたちはかき集めた金ではここが関の山だった。
愛人であるウィリアムは妻から資産を押さえられてほとんど現金がない。
マリアンナとウィリアムは娘らが嫁ぐのに合わせて持っている資産を二束三文で売却をしてここまで来た。
男爵邸を売却をして無くなっても、マリスス公爵家へ嫁ぐ娘のいずれかの家でメリーアンやミリアンから上手い具合に説明をすれば暮らすことくらいは問題はないというのがウィリアムの考えだった。他の借金もあの手この手で公爵家が返済をしてくれる可能性もあるだろう。
マリアンナも高貴な公爵家へ嫁ぐのにあたり、みっともないドレスはよくないだろうと三人で新調をしたが今回はいつもより奮発をしてしまいまた借金が増えた…しかし、それもアルフレッドとニールの元へ娘が嫁げば妻のドレス代とでもすれば何ら問題はなく平穏無事で大団円で終わってしまうこと…と。
きっと、この饐えた臭いのする固いベッドの安宿に四人で泊まったこともいつかの笑い話になるだろう。
あんなしけた男爵家に嫁いだことが全ての間違いだったのだ。
そういえば、あの黒髪の悪魔の娘はどうなったのか…とマリアンナは不意に思い出した。
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