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闇-107
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優雅にゴドリバー帝国御一行様が着席をする…その所作は教科書通りともいえるが慣れたものにしか出せない美しい所作だった。
「この間の舞踏会の時は皇帝陛下と婚約者と宰相閣下が一緒でしたがもう一人の方は…?」
「王国内の貴族礼装だが…どちらの方だろうか」
「あのクラヴァットはもしかしたら…気のせいかしら」
密やかな話し声がアレックスとレオの耳に入るがマルセルやツキヨに害がないのであるならば注意を払う程度にして晩餐会前に給仕をされた紅茶を飲む。
「いや、こんな素晴らしい席でご一緒させてもらえるなんて、夢のようですよ。ユージス国王陛下は18歳
の立太子の式典の時に遠くの席からお姿を見ただけで…小指の爪くらいの大きさでした」
アレックスとツキヨが並び、アレックスの正面にマルセル、レオと座っているため一番前でマルセルは今更ながら身震いをする。
「ユージス国王は頭もいいし、俺はいい国になると思っているぜ。エレナ王妃とも夫婦仲もいいし、最近は王妃とツキヨと文通友達になってるんだ」
「友達が増えるのはいいことだね。ツキヨと女性同士支え合いつつ仲良く交流を続けられるといいね」
「はい、お父様の言う通り、今は王国の流行話から…式について助言をしていただいて…」
「ツキヨちゃんもエレナ王妃の助言で式の日になにか希望があればフロリナでも僕にでも言えば、準備をするから」
にっこりとレオが式について口にすると「おい、レオに言わないで俺に言えよ…花火とかゴンドラとか…」とアレックスがブツブツと言う。
「そんなに盛大に式をするのかい?!」
「いいえ、今日のこの戴冠式くらいの規模…いいえ、それでも大規模過ぎて…もっと小さくていいのです」
なにかと派手好きなアレックスにツキヨはいつものこととはいえ、頭を抱える。
「ちぇ…もっと、景気よく派手に…パーッとやろうぜ。俺らが動けば経済も動くんだ、祝い事にケチケチすることなんてないんだ。マルセルもツキヨのきれいなドレス姿とか見たいよな!?」
ツキヨの説得のためマルセルも懐柔しようとアレックスはドレスの美しさや一生に一度のことだからと熱く主張をする。
「そうですね。親心としては…やっぱり欲目がありますからね。無理がない程度に二人にぴったりな楽しい式にしてほしいですね…僕も実はぜひ招待をしてほしい人が何人かいますから…」
「ほら、ツキヨ。父ちゃんの希望もあるんだ…親の言うことは素直に聞かないと罰が当たるぜ」
ドヤ顔のアレックスを少し笑いながらマルセルは「ツキヨもお祝いごとだし…それにオリエ…お母様も天国から見えるくらい賑やかなほうがいいかもしれないよ。せっかくだから王国の正装をしてもいいと思う…ほら、舞踏会では着たことがないだろうし」とツキヨに助言という名の『父の希望』を伝えた。
【おかしい…なんか最近、味方がいなくなっているような気がする…】
ムヌヌヌ…と最近、フロリナの動向が気になるツキヨだった。
***
紅茶の茶器がタイミングを見計らって給仕たちが片付ける…と王国の宰相が国王と王妃が入場する旨を伝えると、会場の後方から管弦楽器の四重奏が華々しく盛り上げる。
戴冠式の正装ではあるが、ユージスは緋色の天鵞絨製の長いローブは外し大綬に国王大綬勲章が煌く。その大綬はオリエ布で作られ、エレナも同じ大綬に王妃大綬勲章をつけていた。オリエ布の長いローブは外し、ドレスは飾りが少なめでシンプルで動きやすいものに着替えていた。
参列者は立ち上がり二人を拍手で迎えると若い国王と王妃は自席に移動をして挨拶をする。
「今日は秋空の下、滞りなく戴冠式を迎えられたことはこの国が平和で末永く発展し続けるという瑞兆であってほしい…いや、あってほしいのでは無く、あるべきことと考える。
ただそれは、神や天の采配ではなく我々が国民と共に歩み続けることによって成し遂げられると私は常に感じている。決して、驕ることなく自らを律し、国のために身を捧げていくことを誓おう」
若者独特の張りのあるユージスの声は広間全体に響き渡り、各国の王族や貴族たちから自然と大きな拍手が沸き起こった。
給仕たちは祝いの発泡酒を各テーブルのグラスに注ぐ…シュワ…と黄金色の液体が軽やかな音と奏でると、反比例をするように葡萄の甘くどっしりとした豊潤な香りが広がる。
発泡酒の注がれたグラスが行き渡ると、宰相が「ユージス国王陛下並びにエレナ王妃陛下の末永い御代に乾杯」と言祝ぐ。
アレックスらも近くの席の人とも乾杯とチンとグラスを合わす。
「皇帝陛下、光栄ですわ!」
「陛下自らグラスを…この間の舞踏会でもご挨拶をいただいたのに…ありがたき幸せでございます」
…と他のどこかの王族が満面の笑みで言葉を交わすがアレックスはとニコニコとチートスキル「皇帝笑顔」で誤魔化していた。
このスキルは皇帝のみが持つもので、笑顔でなんでも誤魔化せるという何とも適当なスキルなのだ!!
しかし、そんなスキルはない。
【ちゃんと覚えろよ!エストシテ王国のもう一つの隣国カラフボウル大公国の大公と大公妃だ!ばかやろー】
レオはアレックスに言霊を送る…が、無視をされた。
着席をすると、給仕たちがエストシテ王国産の野菜などをふんだんに使った前菜をキビキビと配膳をする。
「やっぱり、違う国の食事をするのも目新しいからいいな」
青菜で薄い緑色のペースト状にしたパテを薄いパンに乗せてアレックスはパクリと食べる。
「王国ではお祝いの席では、その領地の名産品を全てのコース料理に使うことを良しとしています」
「マルセルさんの領地の場合は食材に困りませんね。我々も式の時に帝国の食材はもちろんですが、マルセルさんの領地のアピールにもなるし、いいかもしれないですね」
うんうんとレオも味わいながら計画を練る。
大規模に式は勘弁してほしいが父の領地の野菜や果物がここぞと使われるならツキヨとしてはぜひとも料理にして「父の領地の野菜です」と胸を張ってエリたちに食べて欲しいと考えた。
鮮やかで目にも美しい料理や城のワイン蔵からはとっておきのワインが惜しみなくグラスに注がれる。
酔いも適度に回る頃には緊張が程良く取れて、近くの席同士で会話も弾み始める…と不意にアレックスに声をかけてきた40代半ばの男性が二言三言とプロトコルに則った挨拶をして、ツキヨにも華美になり過ぎない程々の挨拶をする。
【誰だっけ?】
【あー…ハービービル王国のロベルト王弟殿下だ。国王は公務で出席ができないため、名代で弟が来ている】
レオは自分が死んだり、いなくなったら帝国の政治が回るのか心配になる。
「最近、私たちの国の名産の茶葉を何度か取り寄せていただいてようでありがとうございます。産地の領民も誉れ高いと喜んでおります」
「私もあの緑色のお茶は見た目も美しいですし、飲んだ後もすっきりして美味しいと思っています」
「ご婚約者のツキヨ様にもお褒めをいただくとは…これからもご愛飲ください」
にっこりとロベルトは笑うと「リゲル宰相閣下、お許しいただければお茶を当国より献上いたしますので、お口に合えばまたお召しあがりください」と領地の名産品をさらっと売り込む。
「ご丁寧にありがとうございます。国内でも少量ですが流通をしていますが、いずれ商会を通じて大々的に扱えることを期待しております。
もし、よろしければツキヨ様のご尊父のマルセル・ドゥ・カトレア男爵はエストシテ王国内でも商会を経営していらっしゃいます。これも何かのご縁かと思いますゆえ、帝国、エストシテ王国にも販路を広げてもよろしいかと」
さらっとレオはマルセルの商売に繋がるように話を流す。
「こ、これはご挨拶が遅くなり大変申し訳ございません。私はロベルト・アル・フジュサム・ハービービルと申し、現国王の弟でございます」
「やややや。こ、こんな…あわわ…ツツツツキヨの父のマルセル・ドゥ・カトレアと申します。流通についてご相談をいただければ是非とも取扱いを検討いたしますので…カトレア商会にご連絡をお願いいたしますっ!!」
「ツキヨ様のご尊父とお知り合いになれるとは大変光栄です。お手紙などでご連絡いたしますので宜しくおねがいいたします」
そっとロベルトが手を差し出すとマルセルも慌てて、握手をして応え、住所を書いた名刺をロベルトに渡す。
「このような慶事に無粋な仕事の話をしてしまい申し訳ありません」
すっとアレックスとツキヨに礼をすると「こういうときにしか会えないからこそ。我々も問題はない」とアレックスも目礼で応える。
「寛大なお心に感謝いたします。それでは失礼をいたします」
ロベルトはさらっと挨拶をして去る…が途中で顔見知りの王族に捕まって、笑顔で会話に加わっていた。
「あの顔は完全に商売人の顔だなぁ…」
思わずレオも感心するロベルトの顔つきだった。
「ハービービルは海洋貿易国家だからな…商売上手が多いんだよ。ツキヨも新婚旅行に行くか?魚もそうだが肉もなんでも美味いいい国だぞ」
「食べ物が美味しいのはいいですねぇ…うふふ。ぜひ、候補地にしましょうか!?」
「ツキヨは美味しいのがあったら、僕にお土産を買ってきてほしいね」
「お父様にもちゃんと買いますよ」
楽しい家族、結婚相手の家族との会話で四人が王国の美味しい食事をつまみに盛り上がっている。
「お父様…皇帝の婚約者の?しかも、商会を経営しているみたいだ…」
「エストシテ王国の男爵と名乗っていたぞ」
「皇帝の婚約者の父親なら親しくして損はないな」
「なんと、従者かと思っていたら父親だったとは…」
ちょっと雲行きが怪しいなとアレックスの地獄耳が会話を聞いていた。
「この間の舞踏会の時は皇帝陛下と婚約者と宰相閣下が一緒でしたがもう一人の方は…?」
「王国内の貴族礼装だが…どちらの方だろうか」
「あのクラヴァットはもしかしたら…気のせいかしら」
密やかな話し声がアレックスとレオの耳に入るがマルセルやツキヨに害がないのであるならば注意を払う程度にして晩餐会前に給仕をされた紅茶を飲む。
「いや、こんな素晴らしい席でご一緒させてもらえるなんて、夢のようですよ。ユージス国王陛下は18歳
の立太子の式典の時に遠くの席からお姿を見ただけで…小指の爪くらいの大きさでした」
アレックスとツキヨが並び、アレックスの正面にマルセル、レオと座っているため一番前でマルセルは今更ながら身震いをする。
「ユージス国王は頭もいいし、俺はいい国になると思っているぜ。エレナ王妃とも夫婦仲もいいし、最近は王妃とツキヨと文通友達になってるんだ」
「友達が増えるのはいいことだね。ツキヨと女性同士支え合いつつ仲良く交流を続けられるといいね」
「はい、お父様の言う通り、今は王国の流行話から…式について助言をしていただいて…」
「ツキヨちゃんもエレナ王妃の助言で式の日になにか希望があればフロリナでも僕にでも言えば、準備をするから」
にっこりとレオが式について口にすると「おい、レオに言わないで俺に言えよ…花火とかゴンドラとか…」とアレックスがブツブツと言う。
「そんなに盛大に式をするのかい?!」
「いいえ、今日のこの戴冠式くらいの規模…いいえ、それでも大規模過ぎて…もっと小さくていいのです」
なにかと派手好きなアレックスにツキヨはいつものこととはいえ、頭を抱える。
「ちぇ…もっと、景気よく派手に…パーッとやろうぜ。俺らが動けば経済も動くんだ、祝い事にケチケチすることなんてないんだ。マルセルもツキヨのきれいなドレス姿とか見たいよな!?」
ツキヨの説得のためマルセルも懐柔しようとアレックスはドレスの美しさや一生に一度のことだからと熱く主張をする。
「そうですね。親心としては…やっぱり欲目がありますからね。無理がない程度に二人にぴったりな楽しい式にしてほしいですね…僕も実はぜひ招待をしてほしい人が何人かいますから…」
「ほら、ツキヨ。父ちゃんの希望もあるんだ…親の言うことは素直に聞かないと罰が当たるぜ」
ドヤ顔のアレックスを少し笑いながらマルセルは「ツキヨもお祝いごとだし…それにオリエ…お母様も天国から見えるくらい賑やかなほうがいいかもしれないよ。せっかくだから王国の正装をしてもいいと思う…ほら、舞踏会では着たことがないだろうし」とツキヨに助言という名の『父の希望』を伝えた。
【おかしい…なんか最近、味方がいなくなっているような気がする…】
ムヌヌヌ…と最近、フロリナの動向が気になるツキヨだった。
***
紅茶の茶器がタイミングを見計らって給仕たちが片付ける…と王国の宰相が国王と王妃が入場する旨を伝えると、会場の後方から管弦楽器の四重奏が華々しく盛り上げる。
戴冠式の正装ではあるが、ユージスは緋色の天鵞絨製の長いローブは外し大綬に国王大綬勲章が煌く。その大綬はオリエ布で作られ、エレナも同じ大綬に王妃大綬勲章をつけていた。オリエ布の長いローブは外し、ドレスは飾りが少なめでシンプルで動きやすいものに着替えていた。
参列者は立ち上がり二人を拍手で迎えると若い国王と王妃は自席に移動をして挨拶をする。
「今日は秋空の下、滞りなく戴冠式を迎えられたことはこの国が平和で末永く発展し続けるという瑞兆であってほしい…いや、あってほしいのでは無く、あるべきことと考える。
ただそれは、神や天の采配ではなく我々が国民と共に歩み続けることによって成し遂げられると私は常に感じている。決して、驕ることなく自らを律し、国のために身を捧げていくことを誓おう」
若者独特の張りのあるユージスの声は広間全体に響き渡り、各国の王族や貴族たちから自然と大きな拍手が沸き起こった。
給仕たちは祝いの発泡酒を各テーブルのグラスに注ぐ…シュワ…と黄金色の液体が軽やかな音と奏でると、反比例をするように葡萄の甘くどっしりとした豊潤な香りが広がる。
発泡酒の注がれたグラスが行き渡ると、宰相が「ユージス国王陛下並びにエレナ王妃陛下の末永い御代に乾杯」と言祝ぐ。
アレックスらも近くの席の人とも乾杯とチンとグラスを合わす。
「皇帝陛下、光栄ですわ!」
「陛下自らグラスを…この間の舞踏会でもご挨拶をいただいたのに…ありがたき幸せでございます」
…と他のどこかの王族が満面の笑みで言葉を交わすがアレックスはとニコニコとチートスキル「皇帝笑顔」で誤魔化していた。
このスキルは皇帝のみが持つもので、笑顔でなんでも誤魔化せるという何とも適当なスキルなのだ!!
しかし、そんなスキルはない。
【ちゃんと覚えろよ!エストシテ王国のもう一つの隣国カラフボウル大公国の大公と大公妃だ!ばかやろー】
レオはアレックスに言霊を送る…が、無視をされた。
着席をすると、給仕たちがエストシテ王国産の野菜などをふんだんに使った前菜をキビキビと配膳をする。
「やっぱり、違う国の食事をするのも目新しいからいいな」
青菜で薄い緑色のペースト状にしたパテを薄いパンに乗せてアレックスはパクリと食べる。
「王国ではお祝いの席では、その領地の名産品を全てのコース料理に使うことを良しとしています」
「マルセルさんの領地の場合は食材に困りませんね。我々も式の時に帝国の食材はもちろんですが、マルセルさんの領地のアピールにもなるし、いいかもしれないですね」
うんうんとレオも味わいながら計画を練る。
大規模に式は勘弁してほしいが父の領地の野菜や果物がここぞと使われるならツキヨとしてはぜひとも料理にして「父の領地の野菜です」と胸を張ってエリたちに食べて欲しいと考えた。
鮮やかで目にも美しい料理や城のワイン蔵からはとっておきのワインが惜しみなくグラスに注がれる。
酔いも適度に回る頃には緊張が程良く取れて、近くの席同士で会話も弾み始める…と不意にアレックスに声をかけてきた40代半ばの男性が二言三言とプロトコルに則った挨拶をして、ツキヨにも華美になり過ぎない程々の挨拶をする。
【誰だっけ?】
【あー…ハービービル王国のロベルト王弟殿下だ。国王は公務で出席ができないため、名代で弟が来ている】
レオは自分が死んだり、いなくなったら帝国の政治が回るのか心配になる。
「最近、私たちの国の名産の茶葉を何度か取り寄せていただいてようでありがとうございます。産地の領民も誉れ高いと喜んでおります」
「私もあの緑色のお茶は見た目も美しいですし、飲んだ後もすっきりして美味しいと思っています」
「ご婚約者のツキヨ様にもお褒めをいただくとは…これからもご愛飲ください」
にっこりとロベルトは笑うと「リゲル宰相閣下、お許しいただければお茶を当国より献上いたしますので、お口に合えばまたお召しあがりください」と領地の名産品をさらっと売り込む。
「ご丁寧にありがとうございます。国内でも少量ですが流通をしていますが、いずれ商会を通じて大々的に扱えることを期待しております。
もし、よろしければツキヨ様のご尊父のマルセル・ドゥ・カトレア男爵はエストシテ王国内でも商会を経営していらっしゃいます。これも何かのご縁かと思いますゆえ、帝国、エストシテ王国にも販路を広げてもよろしいかと」
さらっとレオはマルセルの商売に繋がるように話を流す。
「こ、これはご挨拶が遅くなり大変申し訳ございません。私はロベルト・アル・フジュサム・ハービービルと申し、現国王の弟でございます」
「やややや。こ、こんな…あわわ…ツツツツキヨの父のマルセル・ドゥ・カトレアと申します。流通についてご相談をいただければ是非とも取扱いを検討いたしますので…カトレア商会にご連絡をお願いいたしますっ!!」
「ツキヨ様のご尊父とお知り合いになれるとは大変光栄です。お手紙などでご連絡いたしますので宜しくおねがいいたします」
そっとロベルトが手を差し出すとマルセルも慌てて、握手をして応え、住所を書いた名刺をロベルトに渡す。
「このような慶事に無粋な仕事の話をしてしまい申し訳ありません」
すっとアレックスとツキヨに礼をすると「こういうときにしか会えないからこそ。我々も問題はない」とアレックスも目礼で応える。
「寛大なお心に感謝いたします。それでは失礼をいたします」
ロベルトはさらっと挨拶をして去る…が途中で顔見知りの王族に捕まって、笑顔で会話に加わっていた。
「あの顔は完全に商売人の顔だなぁ…」
思わずレオも感心するロベルトの顔つきだった。
「ハービービルは海洋貿易国家だからな…商売上手が多いんだよ。ツキヨも新婚旅行に行くか?魚もそうだが肉もなんでも美味いいい国だぞ」
「食べ物が美味しいのはいいですねぇ…うふふ。ぜひ、候補地にしましょうか!?」
「ツキヨは美味しいのがあったら、僕にお土産を買ってきてほしいね」
「お父様にもちゃんと買いますよ」
楽しい家族、結婚相手の家族との会話で四人が王国の美味しい食事をつまみに盛り上がっている。
「お父様…皇帝の婚約者の?しかも、商会を経営しているみたいだ…」
「エストシテ王国の男爵と名乗っていたぞ」
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