闇より深い暗い闇

伊皿子 魚籃

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闇-126

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「あ!や…!な、なん…でぇっ!」
「ちっ…起きちまったか…んー、あんまりにもツキヨがすけべ過ぎてこーなっちまったんだよ」
 悪戯がばれた子供のように答えるアレックスに目くじらを立てようにも既に身体中に快楽という血流がどくどくと流れているからか、ツキヨは思うように感情をぶつけることができなかった。
「よく見てみろよ…俺のアレックス君がツキヨのあそこからにょっきり生えて男になったみたいに見えるだろ?」
 首を胸板から起こすとツキヨの目線の先にがちがちに勃ち上がった赤黒い肉塊がちょうど黒い下生えの辺りから顔を出している。
「あ、やぁっ!」
「そんな、嫌がるなよ。まるで女と男の混ざったような妖魔に見えて…最高だ。ツキヨにもすけべな小さいやつがあるけどな」
 くつくつとツキヨの耳元で笑いながらツキヨのの先端を撫でさする。
「やだ…そんなのはずか…しい!!んふぁっ…!!」
 自らの股間から生えるようにそそり立つ肉塊から目を逸らすが与えられる快楽からは逃れることはできない。
 アレックスは再び包皮を上下に扱いて花芯に直接湯の温かい刺激と物理的快楽を与える。
「んく…あっ!あ!あ、あぁぁ!それ、あ!嫌…ぁっ!!」
「眠っているときも気持ちよさそうな顔だったが、やっぱりあんあん善がるツキヨの声を聞くと俺もついついツキヨのためと気合が入るぜ」
 そんな気合はお断りしたいと思うツキヨだったが、ぶちゅる…とうなじにアレックスが吸い付き、舌が這いずり回ると浴室には更に甲高い声が響く。
「ふぁ…ああっ!ああああっ!こす…らないで…ぇぇっ」
「俺は擦ってないぞ」
 ぷっくりと勃ち切った花芯を包皮と一緒にしこしこと扱くと、今度は包皮を元に戻さずに湯の中に花芯の全てを剥き出しにする。
「ああああ…ンく…やっ…ぁ…」
 いつも大切に守られている花芯が人肌には適温ではあるが、湯は剥き出しの敏感な粘膜にちりちりとしたような細かく、むず痒い刺激となる。
 熱以外にも湯が動くだけで花芯をゆらりと流れが包み込んで吐息交じりの声が我慢できずに出てしまう。
 耐え難い熱と刺激に犯されている剥き出しの花芯をアレックスは指先でぷにっと抓み、その硬さを楽しむようにくにゅくにゅと捏ね繰り回す。
 一番、快楽に弱く、快楽のためだけに存在する器官を捏ねられると、甘い毒がツキヨの身体中に一気に駆け巡りアレックスの不埒な指から少しでも離れようと背を反らせるが毒の効能はその程度で薄まるものではなくただ甘美な嬌声となる。

「き…ぁ…やぁぁっ!あっああああああっ!!!イぁぁぁーーっ!!イく…あぁっ!!!」

 あっという間に達するとアレックスの身体の上でツキヨの股間から生えているような肉塊も嬉しそうにぴくぴくと震える。
「もうイったのか?気持ちいいだろ?何回でもイくところを俺に見せて永遠に満足させてくれ…」
 ツキヨの耳に低い声で囁くのも快楽に置換されてしまうのかぴくんと上体が反応すると、またアレックスは艶々でサクランボのように赤くなった花芯を直接捏ね繰り回し、時々気紛れに上下に扱くのを何度も繰り返す。
「あ!ああああんん!!ひィく!あ!やっ、また…ンぁ…ィイっくっぅぅ!!あああっ!イイのぉ!!」
「そんなにいいのか?俺は嬉しいぞ、起き上がれなくなるくらいもっとイけばいい。俺が全て面倒をみないと駄目になるくらいイってしまえ…」

 爪先でかりかりと引っ掻き、指の腹で押し潰してくにくにと円を描くように捏ね、指先で左右に弾く。
「ひ…ぁ…ィく…んんんっ…あっ、ああっ!また、イ…く…あぁっん!もぉ…まらイっちゃ…ふ…ん…!」
 何度達したのかは不明だが、アレックスは右手で花芯を扱きながら、今度は左手で雄々しく屹立した肉塊を掴み花芯と同じ速度で扱き始めた。
「あぁ…ツキヨから生えているのを俺は扱いているみてぇだ…ふ…」
「や…ちが…ぅ…ンぁぁぁ!も、だめぇ…こするの…んんんん!くふ…ぁっ!!!」
 水面から肉塊を出して扱いていると鈴口から透明な液体が零れ出した。
「これはツキヨに生えているやつだから…ツキヨがいつもたくさん出すすけべ汁だ…なっ!自分の肉の棒なんだから目を反らすんじゃねぇ…じっくり見ろよ」
「…っ!!や…ぁっ!わ…たし生えて…ないれす…ンあああ」
 アレックスは左右で掴み、抓むものを扱く速度を上げる。

「ふ…ツキヨの肉棒から白い汁が出るぞ…ツキヨは、すけべだからたくさん出るぞ!!ん…くぅっ!!!」
「あああっ!ひやぁっっ…イ…く…イく…ん!!!ああっ!イィくぅぅっ!!」

 ツキヨの身体がぶるりと今までないほど震えて、浴槽内でアレックスは右手で温かくて力強い水流を感じ、左手で掴んでいた肉塊は我慢から解放されたせいかびゅるるっびゅっびゅる!と上へ大量の白濁汁を噴水のように巻き上げてぼたっ!と浴槽内や外へ落ちていった。
 アレックスの上にいるツキヨの身体にもぼたぼたと汁が降り注ぎ、白く染める。

「ふ…ぅ…」
 大量に吐き出して満足するアレックスだったが、ツキヨはまた気を遣り過ぎてくったりと胸板に凭れてしまっていた。
 白い双丘にどろりとした欲望の種が撒き散らされ、上気した赤い顔で唇を少し開いて目を瞑るツキヨの痴態にアレックスの欲棒がちらちらとご機嫌を伺うようにぴくぴくと動く。


「汁塗れで汚れた姿も…って…多分、起きたらツキヨに殺されそうな気がしてきた。やべ…せっかく洗ったのに…」
 珍しく早めに賢者に転職して周囲の現実を実感する。

 二人の初めての宵越祭に二回も抱き潰す。
 贈り物にスケスケな下着。
 あんなこと、こんなこと…。


 脳内で反省文の出だし部分を考えながら、慌ててツキヨを抱きかかえて、また洗いなおしたが気分的には半泣きなアレックスだった。

 脱衣所に置かれていた水差しから冷たい水を口に含みツキヨの口に注ぎ込み水分補給を無理矢理させてからいつもの寝衣を着せて寝室へ戻ると、べっとんべっとんになっていた寝台がいつの間にかきれいに整え直されていたことに安心をしてそっと寝かせる。
 疲れきった身体をくたーっと全体重を寝台に預けてツキヨは静かに眠っていた―――気を失っていた。

 窓の外はまだ暗く、止んでいたはずの雪が今はしんしんと降り続けていた。

 暗い窓の外を見つめてから、ふっと手を振って寝台横の仄かな灯り以外を消す。
 アレックスは、ツキヨの横に大きな身体を滑り込ませ横向きになると洗いざらしの寝衣を着た長い腕でツキヨの小さな身体をぬいぐるみのようにふんわりと抱く。

「遺言書が必要かもしれねぇ…」
 明日の朝、いやツキヨは朝に起きない可能性が高いが帝国の皇帝として初めて命の危機を覚えた。




 窓の外が薄暗くなった頃、まぶたをうっすらと開くのも一苦労しながらツキヨはぼんやりと目を覚ました。
 身体はずーんと重く、筋肉が強張り、下腹部は違和感があった。それ以外になんともいえない疲労感が蝕むように纏わりついていた。
 とりあえず、原因追求はあとにしようと思うが横にいるはずの主な原因のアレックスがいないことに気がついた。

 もしやと思い、だるい身体を動かして広い寝台の足元のほうを見ると…寝衣が捲れ上がったまま眠っている巨体があった。
 長い銀髪が乱れ、いびきも聞こえるがツキヨはクスっと笑った。

 捲れ上がった寝衣の下にツキヨの編んだ腹巻がしっかりとあった。


 また、ゆるゆると眠気が襲い掛かる中、ツキヨは初めての二人の宵越祭なのに!と文句を言うのはやや控えめにしようと眠気に身を任せた。



 雪の降る続く昼頃、ツキヨは再び目を覚ますと隣には何回転かして元に戻ってきたアレックスが隣でツキヨを抱き締めながら眠っていた。
 銀色の長い睫毛は月夜に煌く雪のようだと思い、同じ色の眉毛の間には何かに反省しているのか皺が寄っているのを重いまぶたと戦いながら見つめた。

 宵越祭翌日のこの遅い目覚めが今までで一番楽しい一日の始まりだった。
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