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2話 あなたに名前を呼ばれたい
あなたに名前を呼ばれたい(フレン視点)*
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※フレンから見たエーティアの話
大魔術師エーティア。
アリシュランドに住んでいてこの名を知らぬ者はいない。
魔王を倒した勇者サイラス様よりもある意味有名なのは、その神秘的で美しい容貌と、魔術師としての腕、そして長い寿命のためでもある。
彼は誰よりも長い間、アリシュランドを守護してきた。
小柄で若々しいので成人を迎えたか、そうではないのかと思われるような見た目であるが、実際は百歳を超えているとも言われている。本人にお尋ねしたところで「年齢など忘れた」の一言で片づけられてしまうのだろうが。
エーティア様は『白き翼の一族』と呼ばれる種族の血を少しばかり継いでいるらしい。
年をほとんど取らない理由は、モンスターの一種でもある白き翼の一族の魔力によるものなのではないかとも言われている。
そして魔王による闇の魔力の影響を受けながらモンスター化を逃れたのも、その血によるものだと俺自身は考えている。
最後の魔力で俺を攻撃してきたエーティア様は、ベッドに倒れ込み意識を朦朧とさせている。
ぐったりした小さな体からどんどん体温が失われていく。
身に纏った服を剥いでいくと穢れを一つも知らないような白い裸身が現れた。白き翼の一族の特徴でもある翼はその背にはなく、あるのは滑らかな肌だけだ。人の血の方が濃いのだろう。
しかしその代わりのように、銀色の毛先が薄く青く光っている。
どうやら魔力が放出されると光るらしいのだ。神々しさを覚える光景に感嘆の声を上げそうになるが、今はそのような場合ではない。
魔力が放出されているということは、命が流れ出ているということなのだから。
これは拒絶の証でもある。
この方が旅の間中、浄化を受けなかったのは自身の体に誰にも触れて欲しくないと考えていたからだと聞く。
今もまた自分の体の周りに防御の魔術を展開しようとして、だけど魔力がないのでできない、そんな状態だ。
眉根を寄せて、荒く息を吐いている。
こんな状態のこの方を抱くことにひどく罪悪感が募る。しかしこのまま放っておいたら命が失われてしまうことは明らかで、もはや一刻の猶予もない。
俺は、エーティア様をお助けしたい。
魔力を失い、悲しみに打ちひしがれてさめざめと泣かれる姿を目にしたあの時、胸をうたれた。
泣いて欲しくないと強く思う。
この方をお守りし、ずっと傍で支えようと心に誓ったのだ。
エーティア様の唇に自分のものを重ねて、魔力を吹き込んでいく。
俺の魔力とエーティア様の魔力は質が違うので、体の中で反発が起こらないように慎重にだ。
だが、それは杞憂であった。無意識化であってもエーティア様は俺の魔力が流れ込まないように抵抗しているようだ。思った以上に魔力が入っていかない。
そこで舌を差し込んでエーティア様のものと触れ合わせ、その上で流し込むと今度は少しずつ染み込んでいくのが分かった。
「……、うっ……」
エーティア様の体が小さく震えている。
自分の中に知らない魔力が入ってくる感覚に恐怖を抱いているのだろう。怯える小さな体を安心させるように抱き締めると、強張ったその体から力が抜けていった。
魔力が馴染んでいくと共に、目の前にある苦しげだった顔がとろんと気持ち良さそうに蕩けていく。
青く光っていた毛先は、元通りの銀色に戻った。魔力の放出が止まったのだ。
俺自身が触れることを許されたように錯覚してしまう。
実際のところ意思はともかくとして、体が魔力を必要としていることに気付いただけだというのに。
魔力の放出が収まり、呼吸が落ち着いたのを見計らってエーティア様の全身を愛撫していく。魔力を失い苦しむこの方に、これ以上の苦しみや痛みを与えたくなかった。
せめて意に染まないこの行為が気持ちよさしかないものだと知って欲しい。
胸の先を舌先で転がし、口に含んで吸い上げる。もう片方の胸の先は指の腹で擦り上げると、エーティア様の体がビクビクと震えた。
「………っ」
息を呑む音が聞こえる。無垢な体であるが、素直に快感を拾い上げている。
良かった、これならばそう時間をかけずとも体を繋げて魔力を注ぐことができそうだ。
だが、同時に不安も募る。俺のものが入るのだろうか、と。
特段自分のものが大きいと思ってはいない。それよりもエーティア様が小さすぎるのだ。
体調を崩されてからというものさらに小さくなってしまったようにも見える。
強く抱き締めたら折れてしまいそうなほど華奢で頼りない。
無体なことは絶対にできない。
尻の窄まりに香油を垂らした指をゆっくりと埋め込む。思っていた以上に狭い。それでも何度か中を擦り上げると、エーティア様の性器が兆し始めた。
「ふ……う……」
微かな吐息が唇から零れ落ちてきて、それを聞いた瞬間ずくりと下腹が熱くなる。
こんな時だというのに、俺は何という……。
欲望のままこの方と繋がりたいなどと……そんな考えを抱いてはいけないというのに。
す、は、と呼吸を整える。
指を引き抜いて、代わりに己のものを宛がう。慎重に中へと埋め込んでいくが、やはりとても狭くて熱い。気を抜いたら果ててしまいそうになる。
魔力を注ぐのが目的なのだからそれでもいいのかもしれないが、魔力供給はこの一回で終わりというものではなくこれから先も続けなければならない。
エーティア様の負担にならないようにするためには、この初めての時が肝心だと思う。嫌な思いをさせて拒絶されたら次からの魔力供給が困難になってしまうのだから。
抽挿を開始すると、エーティア様の閉ざされた瞼が微かに震える。
もう一度魔力を口から流し込む。
するとほとんど意識のなかったエーティア様が手を伸ばしてきて俺の首に巻き付けると、積極的に唇を求めてきた。
「ん、ん……」
口をパクパクと開けながら吸い付いてくる。
魔力を欲しがっているのだと分かっている。分かっている……が、あのエーティア様にこんな風に可愛らしく唇を求められてどうして平静でいられようか。
胸が苦しくなる。
自分が恐ろしく困難な任務に就いてしまった気がしてならない。
エーティア様に魔力供給をおこなうという役目。
だが、他でもない自分がその任務に就くことができて良かったと思う。
二番目の兄と騎士団で鍛えられたお陰で、自身の性格が忍耐強い方だという自覚はある。その自分ですら、今のエーティア様を目にして理性が焼き切れてしまいそうな有様だ。
もしも俺ではなく他の者に魔力供給の白羽の矢が立っていたなら、今の愛らしく無防備なエーティア様がその者によって欲望のままに傷つけられていた可能性があっただろうから。
そのようなことにならなくて本当に良かった。
エーティア様にしがみ付かれていたので、体をぴったりと付けたままゆるく腰を打つ。
「ん……ぁあ……」
時折意識を失ったり、取り戻したりをしながらも快感を得ている様子が伺える。
兆した性器からはとろとろと先走りが流れ落ちて、白くて滑らかな腹部をしとどに濡らしている。
やがてエーティア様が微かな呻き声と共に喉を反らした。
体が数度にわたって震え、果てられたのだと知った。
エーティア様に満足していただけたのかどうかは、次の魔力供給の際の声掛けに対する反応で分かった。
「次の魔力供給をおこなってもよろしいですか?」
問い掛けに対しエーティア様は最初の時のような強い拒絶を示すこともなく、それどころか迷うそぶりもなく、無言のままだったがこくりと頷かれた。
この様子を見る限り、嫌がられてはいないようだ。
魔力供給の時のエーティア様は最初の時ほどではないが、時折意識を飛ばされることがある。
具合が悪いというわけではない。
魔力に酔った状態になっているのだ。そして恐らくエーティア様はその時のことを覚えていない。
正直に言うと、魔力酔いを起こしているエーティア様の可愛らしさは格別だ。
普段はどちらかというと気だるげで、使い魔であるエギル以外の相手に対しては興味がないといった感じだが、魔力酔いを起こされると甘えたように唇を求めてきたり、抱き着いてきたりするので、これは本当に理性との戦いだった。
何度も繰り返すようだが、自分が忍耐強くて良かった。
その一方でエーティア様に触れる内に、こんなことを思うのは間違っていると理解しながらも、少しずつ自身の欲が募っていくのを感じた。
「フレン」と自分の名前を呼んでいただきたいと……そんな風に思ってしまうのだ。
塔に来てから一週間、いまだ名前を呼ばれていない。「おい」「お前」以外で呼んでもらったことがないのだ。
エーティア様が人の名前を呼ばないというのは、随分前から分かっていたことだ。
魔王討伐の旅に出ているエーティア様達は、度々報告のためにアリシュランドの王城へと姿を見せていた。
勇者サイラス様を始めとする三方が気さくな人柄であるのに対し、エーティア様の他者への態度は冷ややかだ。
誰も話しかけるなという空気を常に身に纏っておられるのだ。
そのような空気を出さずとも、恐れ多くて大魔術師エーティアに気軽に話しかけるような強者はいないわけだが。
しかし、そんな空気をものともしない人物がたった一人だけいた。
それがサイラス様だ。
どんなにエーティア様に鬱陶しがられても、冷ややかに睨まれても全く動じない。彼だけがエーティア様に対して物怖じせずスキンシップを図っている。
「いい加減にしろ、そろそろ消し飛ばすぞ」
「おー、やれるものならやってみろ。勇者の力で返り討ちにしてやる」
他の者が聞いたら震えあがるであろうエーティア様の低い唸り声にも、どこ吹く風だ。
女神の祝福を受け、勇者として選ばれたただ一人の者。
彼だけがエーティア様と対等なのだ。
以前の出来事を思い出し、今更ながらに胸の中がぐつぐつと煮えるような思いが込み上げてくる。
浅ましいことだが、彼とエーティア様の間にある遠慮の一切ない関係に嫉妬しているのだ。
しかしそんな彼に対してもエーティア様は名を呼ばない。「あいつ」または「勇者」としか。
唯一名を呼ぶのは使い魔である「エギル」に対してだけだ。他者を寄せ付けないエーティア様が殊の外大切にしている存在。
人の名を呼ばないのは、エーティア様にとって何かしらのこだわりのようなものがあるのかもしれない。
それでも俺の名を呼んで欲しくて、ある時魔力供給の際、意識を半分飛ばしかけているエーティア様の耳元にフレンと呼んで下さいとささやきかけた。
魔力を得ると素直になるエーティア様にこのような行為をするなんて、騎士としてあるまじきことだと自覚している。
だが、どうしても俺は呼んでいただきたいのだ。他でもないこの方自身の口から。
「フ……レ……?」
「はい、フレンです」
ふにゃふにゃしながらも素直に名前を口にするエーティア様。
そうやって何度か魔力供給の際にささやき続けた結果、しがみ付かれながら「フレン……」と名前を呼んでいただくことに成功した。
しかしながらこれは恐ろしく胸を揺さぶられるものだった。心臓が苦しい。
それからは、日常の中でもごく自然と名前を呼んでいただけるようになった。
そうして時を重ねていくうちに、エーティア様はご自身のことをぽつぽつと話されるようになった。
白き翼の一族の血をわずかに継いでいるということ、魔力を失った影響で恐らく自分は長命ではなくなり、人と同じ寿命になったということを。
それはつまり、俺とエーティア様は同じぐらいの速度で年を重ねていけるということだ。
その話を聞いた時、さらなる欲が身の内に募っていった。
俺だけがエーティア様の魔力供給役でありたいと。
あの方に触れることを許されるのは俺だけであって欲しいと。
エーティア様の寿命があと数百年も続くものであったら、こんな願いは決して抱けなかったし、抱いてはならぬものだった。
いつか俺ではなく別の者が代わりとなる。
その時胸は千々に乱れるだろうが、あの方が末永く健やかに生きていてくださるのならそれでいいのだと覚悟していた。
だが共に生きられると知った以上、募った思いを隠すことはできなかった。
サイラス様に魔力供給の話を持ち掛けられていたことを知り、余計に強く思う。
気付けば他の誰からも魔力供給を受けないで欲しい、これからも俺だけを傍に置いていただきたいと告げていた。
そしてその言葉を、エーティア様は受け入れてくださったのだ。
***
次の日の朝になって、起き上がったエーティア様がふふん、と鼻を鳴らした。少々意地悪な顔つきで俺を見上げてきたのだ。
「……言っておくが、この俺を望んだのだから心変わりができると思わないことだ」
エーティア様の言葉に目を瞬かせる。
そのようなことを思うはずもない。
しかし俺があまりにもポカンとした間抜けな表情をしていたためか、何を誤解したのかエーティア様は眉を寄せて憮然とした表情で言葉を続ける。
「知らなかっただろうから教えてやろう。白き翼の一族は番(つがい)と決めた相手だけを生涯愛するのだ。それはもう重たいぐらいの気持ちを押し付けるんだそうだ。まあ、番うんぬんの話は人間の血も入っている俺には良く分からんが、執着心は人一倍強いと自覚している。俺は自分のものを誰かと共有したいとは思わない。過去のことは問わんでおいてやるが、これから先浮気は絶対に許さん。他の女と結婚し世継ぎを残そうなどということができると思うなよ。もしそんなことになったら死ぬまで苦しむ呪いの魔術をかけてやるから、覚悟することだ」
「つまり、エーティア様は俺を束縛してくださるということですか」
「は……? 呪いをかけると言っているのに、何故そんなに嬉しそうな顔をするんだ」
「嬉しいですよ。俺があなたを独り占めしたいと思うように、エーティア様もそう思ってくださっているということなのでしょう」
「う……、まあ、そういうことになるの…か?」
エーティア様が首を捻りながら「何か思っていた反応と違うな」とぶつぶつ呟いている。
俺にどんな反応を期待していたのか分からないが、ひと時の感情で傍に置いて欲しいと口にしたと思われているのなら心外だ。
恋い慕うという気持ちや番のこともよく分からないと言うエーティア様だが、それでも俺に対して執着の片鱗を見せる。
そのことが俺にとってどれほど嬉しいか、どれほどの重たい感情をこの胸の内に抱いているかエーティア様は知らないのだろう。
「束縛していただいても、そのようなことはあり得ませんが万が一心変わりをしたら呪い殺してくださっても構いません。俺の全てはあなたのものですから」
一秒でもエーティア様よりも長く生きて最期までお仕えする覚悟を、俺の思いを、これから時間をかけて知っていただかなければならない。
「ほう、なかなかいい覚悟だなフレン。そういうのは嫌いじゃない」
満更でもなさそうな表情でエーティア様に名を呼ばれて、胸の内に更なる喜びが降り積もる。
この思いを知っていただく手始めとして、エーティア様の唇に自分のものを寄せる。
魔力が吹き込まれると思っていたらしいエーティア様は、ただの口づけに驚いた顔になった。
魔力供給でも、そうでない時でもただあなたに触れたいのだとお伝えする。
「愛しています」
お慕いしている、それ以上の胸に溢れる気持ちを言葉にのせる。この国における最上級の愛の言葉をエーティア様に告げたのだ。
「お前は……本当に直球な奴だな」
普段照れることのないエーティア様が頬をわずかに染めて、線をうろうろと彷徨わせたので、自分の思いを知っていただく第一歩は成功したのだと思った。
END
大魔術師エーティア。
アリシュランドに住んでいてこの名を知らぬ者はいない。
魔王を倒した勇者サイラス様よりもある意味有名なのは、その神秘的で美しい容貌と、魔術師としての腕、そして長い寿命のためでもある。
彼は誰よりも長い間、アリシュランドを守護してきた。
小柄で若々しいので成人を迎えたか、そうではないのかと思われるような見た目であるが、実際は百歳を超えているとも言われている。本人にお尋ねしたところで「年齢など忘れた」の一言で片づけられてしまうのだろうが。
エーティア様は『白き翼の一族』と呼ばれる種族の血を少しばかり継いでいるらしい。
年をほとんど取らない理由は、モンスターの一種でもある白き翼の一族の魔力によるものなのではないかとも言われている。
そして魔王による闇の魔力の影響を受けながらモンスター化を逃れたのも、その血によるものだと俺自身は考えている。
最後の魔力で俺を攻撃してきたエーティア様は、ベッドに倒れ込み意識を朦朧とさせている。
ぐったりした小さな体からどんどん体温が失われていく。
身に纏った服を剥いでいくと穢れを一つも知らないような白い裸身が現れた。白き翼の一族の特徴でもある翼はその背にはなく、あるのは滑らかな肌だけだ。人の血の方が濃いのだろう。
しかしその代わりのように、銀色の毛先が薄く青く光っている。
どうやら魔力が放出されると光るらしいのだ。神々しさを覚える光景に感嘆の声を上げそうになるが、今はそのような場合ではない。
魔力が放出されているということは、命が流れ出ているということなのだから。
これは拒絶の証でもある。
この方が旅の間中、浄化を受けなかったのは自身の体に誰にも触れて欲しくないと考えていたからだと聞く。
今もまた自分の体の周りに防御の魔術を展開しようとして、だけど魔力がないのでできない、そんな状態だ。
眉根を寄せて、荒く息を吐いている。
こんな状態のこの方を抱くことにひどく罪悪感が募る。しかしこのまま放っておいたら命が失われてしまうことは明らかで、もはや一刻の猶予もない。
俺は、エーティア様をお助けしたい。
魔力を失い、悲しみに打ちひしがれてさめざめと泣かれる姿を目にしたあの時、胸をうたれた。
泣いて欲しくないと強く思う。
この方をお守りし、ずっと傍で支えようと心に誓ったのだ。
エーティア様の唇に自分のものを重ねて、魔力を吹き込んでいく。
俺の魔力とエーティア様の魔力は質が違うので、体の中で反発が起こらないように慎重にだ。
だが、それは杞憂であった。無意識化であってもエーティア様は俺の魔力が流れ込まないように抵抗しているようだ。思った以上に魔力が入っていかない。
そこで舌を差し込んでエーティア様のものと触れ合わせ、その上で流し込むと今度は少しずつ染み込んでいくのが分かった。
「……、うっ……」
エーティア様の体が小さく震えている。
自分の中に知らない魔力が入ってくる感覚に恐怖を抱いているのだろう。怯える小さな体を安心させるように抱き締めると、強張ったその体から力が抜けていった。
魔力が馴染んでいくと共に、目の前にある苦しげだった顔がとろんと気持ち良さそうに蕩けていく。
青く光っていた毛先は、元通りの銀色に戻った。魔力の放出が止まったのだ。
俺自身が触れることを許されたように錯覚してしまう。
実際のところ意思はともかくとして、体が魔力を必要としていることに気付いただけだというのに。
魔力の放出が収まり、呼吸が落ち着いたのを見計らってエーティア様の全身を愛撫していく。魔力を失い苦しむこの方に、これ以上の苦しみや痛みを与えたくなかった。
せめて意に染まないこの行為が気持ちよさしかないものだと知って欲しい。
胸の先を舌先で転がし、口に含んで吸い上げる。もう片方の胸の先は指の腹で擦り上げると、エーティア様の体がビクビクと震えた。
「………っ」
息を呑む音が聞こえる。無垢な体であるが、素直に快感を拾い上げている。
良かった、これならばそう時間をかけずとも体を繋げて魔力を注ぐことができそうだ。
だが、同時に不安も募る。俺のものが入るのだろうか、と。
特段自分のものが大きいと思ってはいない。それよりもエーティア様が小さすぎるのだ。
体調を崩されてからというものさらに小さくなってしまったようにも見える。
強く抱き締めたら折れてしまいそうなほど華奢で頼りない。
無体なことは絶対にできない。
尻の窄まりに香油を垂らした指をゆっくりと埋め込む。思っていた以上に狭い。それでも何度か中を擦り上げると、エーティア様の性器が兆し始めた。
「ふ……う……」
微かな吐息が唇から零れ落ちてきて、それを聞いた瞬間ずくりと下腹が熱くなる。
こんな時だというのに、俺は何という……。
欲望のままこの方と繋がりたいなどと……そんな考えを抱いてはいけないというのに。
す、は、と呼吸を整える。
指を引き抜いて、代わりに己のものを宛がう。慎重に中へと埋め込んでいくが、やはりとても狭くて熱い。気を抜いたら果ててしまいそうになる。
魔力を注ぐのが目的なのだからそれでもいいのかもしれないが、魔力供給はこの一回で終わりというものではなくこれから先も続けなければならない。
エーティア様の負担にならないようにするためには、この初めての時が肝心だと思う。嫌な思いをさせて拒絶されたら次からの魔力供給が困難になってしまうのだから。
抽挿を開始すると、エーティア様の閉ざされた瞼が微かに震える。
もう一度魔力を口から流し込む。
するとほとんど意識のなかったエーティア様が手を伸ばしてきて俺の首に巻き付けると、積極的に唇を求めてきた。
「ん、ん……」
口をパクパクと開けながら吸い付いてくる。
魔力を欲しがっているのだと分かっている。分かっている……が、あのエーティア様にこんな風に可愛らしく唇を求められてどうして平静でいられようか。
胸が苦しくなる。
自分が恐ろしく困難な任務に就いてしまった気がしてならない。
エーティア様に魔力供給をおこなうという役目。
だが、他でもない自分がその任務に就くことができて良かったと思う。
二番目の兄と騎士団で鍛えられたお陰で、自身の性格が忍耐強い方だという自覚はある。その自分ですら、今のエーティア様を目にして理性が焼き切れてしまいそうな有様だ。
もしも俺ではなく他の者に魔力供給の白羽の矢が立っていたなら、今の愛らしく無防備なエーティア様がその者によって欲望のままに傷つけられていた可能性があっただろうから。
そのようなことにならなくて本当に良かった。
エーティア様にしがみ付かれていたので、体をぴったりと付けたままゆるく腰を打つ。
「ん……ぁあ……」
時折意識を失ったり、取り戻したりをしながらも快感を得ている様子が伺える。
兆した性器からはとろとろと先走りが流れ落ちて、白くて滑らかな腹部をしとどに濡らしている。
やがてエーティア様が微かな呻き声と共に喉を反らした。
体が数度にわたって震え、果てられたのだと知った。
エーティア様に満足していただけたのかどうかは、次の魔力供給の際の声掛けに対する反応で分かった。
「次の魔力供給をおこなってもよろしいですか?」
問い掛けに対しエーティア様は最初の時のような強い拒絶を示すこともなく、それどころか迷うそぶりもなく、無言のままだったがこくりと頷かれた。
この様子を見る限り、嫌がられてはいないようだ。
魔力供給の時のエーティア様は最初の時ほどではないが、時折意識を飛ばされることがある。
具合が悪いというわけではない。
魔力に酔った状態になっているのだ。そして恐らくエーティア様はその時のことを覚えていない。
正直に言うと、魔力酔いを起こしているエーティア様の可愛らしさは格別だ。
普段はどちらかというと気だるげで、使い魔であるエギル以外の相手に対しては興味がないといった感じだが、魔力酔いを起こされると甘えたように唇を求めてきたり、抱き着いてきたりするので、これは本当に理性との戦いだった。
何度も繰り返すようだが、自分が忍耐強くて良かった。
その一方でエーティア様に触れる内に、こんなことを思うのは間違っていると理解しながらも、少しずつ自身の欲が募っていくのを感じた。
「フレン」と自分の名前を呼んでいただきたいと……そんな風に思ってしまうのだ。
塔に来てから一週間、いまだ名前を呼ばれていない。「おい」「お前」以外で呼んでもらったことがないのだ。
エーティア様が人の名前を呼ばないというのは、随分前から分かっていたことだ。
魔王討伐の旅に出ているエーティア様達は、度々報告のためにアリシュランドの王城へと姿を見せていた。
勇者サイラス様を始めとする三方が気さくな人柄であるのに対し、エーティア様の他者への態度は冷ややかだ。
誰も話しかけるなという空気を常に身に纏っておられるのだ。
そのような空気を出さずとも、恐れ多くて大魔術師エーティアに気軽に話しかけるような強者はいないわけだが。
しかし、そんな空気をものともしない人物がたった一人だけいた。
それがサイラス様だ。
どんなにエーティア様に鬱陶しがられても、冷ややかに睨まれても全く動じない。彼だけがエーティア様に対して物怖じせずスキンシップを図っている。
「いい加減にしろ、そろそろ消し飛ばすぞ」
「おー、やれるものならやってみろ。勇者の力で返り討ちにしてやる」
他の者が聞いたら震えあがるであろうエーティア様の低い唸り声にも、どこ吹く風だ。
女神の祝福を受け、勇者として選ばれたただ一人の者。
彼だけがエーティア様と対等なのだ。
以前の出来事を思い出し、今更ながらに胸の中がぐつぐつと煮えるような思いが込み上げてくる。
浅ましいことだが、彼とエーティア様の間にある遠慮の一切ない関係に嫉妬しているのだ。
しかしそんな彼に対してもエーティア様は名を呼ばない。「あいつ」または「勇者」としか。
唯一名を呼ぶのは使い魔である「エギル」に対してだけだ。他者を寄せ付けないエーティア様が殊の外大切にしている存在。
人の名を呼ばないのは、エーティア様にとって何かしらのこだわりのようなものがあるのかもしれない。
それでも俺の名を呼んで欲しくて、ある時魔力供給の際、意識を半分飛ばしかけているエーティア様の耳元にフレンと呼んで下さいとささやきかけた。
魔力を得ると素直になるエーティア様にこのような行為をするなんて、騎士としてあるまじきことだと自覚している。
だが、どうしても俺は呼んでいただきたいのだ。他でもないこの方自身の口から。
「フ……レ……?」
「はい、フレンです」
ふにゃふにゃしながらも素直に名前を口にするエーティア様。
そうやって何度か魔力供給の際にささやき続けた結果、しがみ付かれながら「フレン……」と名前を呼んでいただくことに成功した。
しかしながらこれは恐ろしく胸を揺さぶられるものだった。心臓が苦しい。
それからは、日常の中でもごく自然と名前を呼んでいただけるようになった。
そうして時を重ねていくうちに、エーティア様はご自身のことをぽつぽつと話されるようになった。
白き翼の一族の血をわずかに継いでいるということ、魔力を失った影響で恐らく自分は長命ではなくなり、人と同じ寿命になったということを。
それはつまり、俺とエーティア様は同じぐらいの速度で年を重ねていけるということだ。
その話を聞いた時、さらなる欲が身の内に募っていった。
俺だけがエーティア様の魔力供給役でありたいと。
あの方に触れることを許されるのは俺だけであって欲しいと。
エーティア様の寿命があと数百年も続くものであったら、こんな願いは決して抱けなかったし、抱いてはならぬものだった。
いつか俺ではなく別の者が代わりとなる。
その時胸は千々に乱れるだろうが、あの方が末永く健やかに生きていてくださるのならそれでいいのだと覚悟していた。
だが共に生きられると知った以上、募った思いを隠すことはできなかった。
サイラス様に魔力供給の話を持ち掛けられていたことを知り、余計に強く思う。
気付けば他の誰からも魔力供給を受けないで欲しい、これからも俺だけを傍に置いていただきたいと告げていた。
そしてその言葉を、エーティア様は受け入れてくださったのだ。
***
次の日の朝になって、起き上がったエーティア様がふふん、と鼻を鳴らした。少々意地悪な顔つきで俺を見上げてきたのだ。
「……言っておくが、この俺を望んだのだから心変わりができると思わないことだ」
エーティア様の言葉に目を瞬かせる。
そのようなことを思うはずもない。
しかし俺があまりにもポカンとした間抜けな表情をしていたためか、何を誤解したのかエーティア様は眉を寄せて憮然とした表情で言葉を続ける。
「知らなかっただろうから教えてやろう。白き翼の一族は番(つがい)と決めた相手だけを生涯愛するのだ。それはもう重たいぐらいの気持ちを押し付けるんだそうだ。まあ、番うんぬんの話は人間の血も入っている俺には良く分からんが、執着心は人一倍強いと自覚している。俺は自分のものを誰かと共有したいとは思わない。過去のことは問わんでおいてやるが、これから先浮気は絶対に許さん。他の女と結婚し世継ぎを残そうなどということができると思うなよ。もしそんなことになったら死ぬまで苦しむ呪いの魔術をかけてやるから、覚悟することだ」
「つまり、エーティア様は俺を束縛してくださるということですか」
「は……? 呪いをかけると言っているのに、何故そんなに嬉しそうな顔をするんだ」
「嬉しいですよ。俺があなたを独り占めしたいと思うように、エーティア様もそう思ってくださっているということなのでしょう」
「う……、まあ、そういうことになるの…か?」
エーティア様が首を捻りながら「何か思っていた反応と違うな」とぶつぶつ呟いている。
俺にどんな反応を期待していたのか分からないが、ひと時の感情で傍に置いて欲しいと口にしたと思われているのなら心外だ。
恋い慕うという気持ちや番のこともよく分からないと言うエーティア様だが、それでも俺に対して執着の片鱗を見せる。
そのことが俺にとってどれほど嬉しいか、どれほどの重たい感情をこの胸の内に抱いているかエーティア様は知らないのだろう。
「束縛していただいても、そのようなことはあり得ませんが万が一心変わりをしたら呪い殺してくださっても構いません。俺の全てはあなたのものですから」
一秒でもエーティア様よりも長く生きて最期までお仕えする覚悟を、俺の思いを、これから時間をかけて知っていただかなければならない。
「ほう、なかなかいい覚悟だなフレン。そういうのは嫌いじゃない」
満更でもなさそうな表情でエーティア様に名を呼ばれて、胸の内に更なる喜びが降り積もる。
この思いを知っていただく手始めとして、エーティア様の唇に自分のものを寄せる。
魔力が吹き込まれると思っていたらしいエーティア様は、ただの口づけに驚いた顔になった。
魔力供給でも、そうでない時でもただあなたに触れたいのだとお伝えする。
「愛しています」
お慕いしている、それ以上の胸に溢れる気持ちを言葉にのせる。この国における最上級の愛の言葉をエーティア様に告げたのだ。
「お前は……本当に直球な奴だな」
普段照れることのないエーティア様が頬をわずかに染めて、線をうろうろと彷徨わせたので、自分の思いを知っていただく第一歩は成功したのだと思った。
END
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神のミスで命を落とした芽依は、お詫びとして大好きな異世界へ転生させてもらえることに。だが転生の際、またしても神のミスで、森の奥地に幼女の姿で送られてしまい。転生の反動で眠っていた瞳は、気づかないうちに魔獣たちに囲まれてしまう。
しかしそんな危機的状況の中、森を巡回していた、獣人だけで構成された獣騎士団が駆け付けてくれ、芽依はどうにかこの窮地を切り抜けることができたのだった。
やがて目を覚ました芽依は、初めは混乱したものの、すぐに現状を受け入れ。またその後、同じ種族の人間側で保護する案も出たが、ある事情により、芽依はそのまま獣騎士団の宿舎で暮らすことに。
そこで芽依は、助けてくれた獣騎士たちに恩を返すため、そして日々厳しい任務に向かう獣人たちが少しでも平穏に過ごせるようにと、お世話係を買って出る。
そんな芽依に、当初は不安だった獣人たちだったが、元気で明るい瞳の存在は、次第に獣人たちの力となっていくのだった。
これはちびっ子転生者の芽依が、獣人や魔獣たちのために奮闘し、癒しとなっていく。そんな、ほっこりまったり? な物語。
【完結】抱っこからはじまる恋
* ゆるゆ
BL
満員電車で、立ったまま寄りかかるように寝てしまった高校生の愛希を抱っこしてくれたのは、かっこいい社会人の真紀でした。接点なんて、まるでないふたりの、抱っこからはじまる、しあわせな恋のお話です。
ふたりの動画をつくりました!
インスタ @yuruyu0 絵もあがります。
YouTube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。
プロフのwebサイトから飛べるので、もしよかったら!
完結しました!
おまけのお話を時々更新しています。
BLoveさまのコンテストに応募しているお話を倍以上の字数増量でお送りする、アルファポリスさま限定版です!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
記憶を失くしたはずの元夫が、どうか自分と結婚してくれと求婚してくるのですが。
鷲井戸リミカ
BL
メルヴィンは夫レスターと結婚し幸せの絶頂にいた。しかしレスターが勇者に選ばれ、魔王討伐の旅に出る。やがて勇者レスターが魔王を討ち取ったものの、メルヴィンは夫が自分と離婚し、聖女との再婚を望んでいると知らされる。
死を望まれたメルヴィンだったが、不思議な魔石の力により脱出に成功する。国境を越え、小さな町で暮らし始めたメルヴィン。ある日、ならず者に絡まれたメルヴィンを助けてくれたのは、元夫だった。なんと彼は記憶を失くしているらしい。
君を幸せにしたいと求婚され、メルヴィンの心は揺れる。しかし、メルヴィンは元夫がとある目的のために自分に近づいたのだと知り、慌てて逃げ出そうとするが……。
ハッピーエンドです。
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花街だからといって身体は売ってません…って話聞いてます?
銀花月
BL
魔導師マルスは秘密裏に王命を受けて、花街で花を売る(フリ)をしていた。フッと視線を感じ、目線をむけると騎士団の第ニ副団長とバッチリ目が合ってしまう。
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王宮内で見た事はあるが接点もない。自分の事は分からないだろうとマルスはシラをきろうとするが、副団長は「お前の花を買ってやろう、マルス=トルマトン」と声をかけてきたーーーえ?俺だってバレてる?
※[小説家になろう]様にも掲載しています。
悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?
* ゆるゆ
BL
王太子から伴侶(予定)契約を破棄された瞬間、前世の記憶がよみがえって、悪役令息だと気づいたよ! しかし気づいたのが終了した後な件について。
悪役令息で断罪なんて絶対だめだ! 泣いちゃう!
せっかく前世を思い出したんだから、これからは心を入れ替えて、真面目にがんばっていこう! と思ったんだけど……あれ? 皆やさしい? 主人公はあっちだよー?
ユィリと皆の動画をつくりました!
インスタ @yuruyu0 絵も動画もあがります。ほぼ毎日更新!
Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。動画を作ったときに更新!
プロフのWebサイトから、両方に飛べるので、もしよかったら!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
ご感想欄 、うれしくてすぐ承認を押してしまい(笑)ネタバレ 配慮できないので、ご覧になる時は、お気をつけください!
うそつきΩのとりかえ話譚
沖弉 えぬ
BL
療養を終えた王子が都に帰還するのに合わせて開催される「番候補戦」。王子は国の将来を担うのに相応しいアルファであり番といえば当然オメガであるが、貧乏一家の財政難を救うべく、18歳のトキはアルファでありながらオメガのフリをして王子の「番候補戦」に参加する事を決める。一方王子にはとある秘密があって……。雪の積もった日に出会った紅梅色の髪の青年と都で再会を果たしたトキは、彼の助けもあってオメガたちによる候補戦に身を投じる。
舞台は和風×中華風の国セイシンで織りなす、同い年の青年たちによる旅と恋の話です。
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