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Act.3
しおりを挟む「神を敬わないどころか放置するなど……この世界の人間とはげに恐ろしい」
とは、律儀に大人しく誠の部屋で待っていたらしい、自称・神の弁である。
無事、食欲も満たされ、一日の汚れと疲れを綺麗サッパリ流してきた誠は、かなり穏やかな気持ちで自称・神の文句を聞き流した。
やはり生き物というのは、飢えていると凶暴になるらしい。夕飯は誠の好物であるカレーだったし、時間が遅かったせいか風呂も静かに入れた。普段ならこの充足感で満ち足りたまま布団に入るのだが、さすがに自称・神がそれを許さないだろう。
濡れたままの髪を軽くタオルドライしつつ、誠はベッドの上に胡座をかいた。ちなみに服装は神前と言われようがなんと言われようが、容赦なくパジャマと成り果てた中学時のジャージだ。
「……性格は変わっとらんと思っておったが、我の勘違いだったかもしれんな。イヴはこんなにだらしなくなかった」
「じゃあ、やっぱり人違いなんじゃないの」
こちらとしては一息ついた今でも全力で人違い説を推しているが、自称・神はふるふると左右に揺れた。ちょうど、人が首を横に振るような動きである。
「それはない。お前ら人間にはわからんかもしれないが、お前だけ、この世界の人間と明らかに魂の質が違うのだ。逆に言ってしまえば、そこまで前世の色を留めているのに記憶だけすっぽり抜けているなど、お前は今、至極器用な真似をしてるんだぞ」
「そう言われてもねぇ。魔法なんか使ったことも見たこともないし」
「先程、魔力をまとわせた剣で魔物を斬り伏せておったではないか」
「うそぉ!?」
確かに、竹刀でモノが斬れるわけがないとは誠も思っていた。
しかし、幽霊とか物の怪とかそういったものだったら気合で斬れるのかもな、と誠は勝手に解釈していた。幽霊にはブチ切れるかエロいこと考えるか、ファブリーズが効くって言うし。
が、自称・神は誠の持論をあっさりと否定した。
「通常なら刃がついておっても、そうそう斬れんわ。アレらは相手の認知どおり――すなわち見た目と同じだけの強さや頑丈さを持っていることが多い。この世界ではお前以外の人間も、常日頃からその柔らかい“シナイ”とやらで、何かを斬っているというのか?」
「イエ……」
この自称・神、放置されたことをそれなりに根に持っていると見える。
相変わらず光るバレーボールのような状態なので、目など見えないはずなのに、じっとりとした視線を感じ、誠はそろそろと『Hometown of tears~愛しのオンブラ~ 完全オフィシャルガイドブック』を胡座の上に乗せた。
「あのさ、地味にずっと思ってたんだけど……なんで私の人生を題材にした作品を作らせるために天啓を下したのに、前世の私とやらはゲーム内で敵役になってんの?」
さりげなく話題を変えつつ、誠は本を見てから気になっていた点を素直に訊いてみた。
おそらく、というか確実に『イヴァンジェリン』の立ち位置は、主人公の道のりを邪魔する悪役令嬢という奴である。
昨今、ヴィラン側にフィーチャリングした作品が人気だというのは、あちこちで耳に挟むが、乙女ゲームというジャンルで悪役に配役する必要はなかったのではないか。
「まあ、それは天啓を受けた人間の曲解だな。お前のように魔力が高ければこうして会話も可能だが、こちらの世界の人間は魔力量が極端に少ない。なので、我の天啓はすべて伝わることなく、一部分だけが伝わってしまったのだろう」
「……だったら、最初から私の目の前に現れれば良かったのでは?」
何か事情があったにせよ、もしかしなくとも数年単位で神が苦心する必要はなかっただろう。
話を聞けば聞くほど考えてしまうが、この自称・神は一体何年前から誠を探していたのだろうか。
すると、やはり自称・神側にも事情があったらしい。
ずいっと眼前まで迫られてきて、誠は思わず後ずさった。
「できたら苦労せんわ! いいか、この世界で我に最初できたのは朧気なお前の魂をなんとか捉えるくらいだったのだ!! お前がさっさと今日のように魔力を使ってくれれば、すぐにでも見つけられたものを……何が悲しくて神たる我が神頼みのような状態で『イヴァンジェリンの魂の器に衝撃があり、魔力を発するように』だの『前世のようにダダ漏れる魅力を魔力で遮断するように』だの念じていたと思っておるのだ!! しかも、これは念じたうちのごくごく一部だぞ!?」
「はあ、そんな地道に、私の記憶ないし魔力を取り戻させようとしてたと……」
努力は認めるが、人はきっとそれを“呪い”と呼ぶ。
しかし、両目さえあれば滂沱の涙を流さんばかりの自称・神に「よくも呪いなんぞかけよって!」と食って掛かる気にはなれず、誠は手持ち無沙汰に例のガイドブックをパラパラとめくった。
「それにしても、私に何の用があって異世界まできたんだ? 世界をまたいでの転生はご法度とか、そういう事情でもあんの?」
「お前が最初の事例と言っただろうが。……それに、今ではお前以外にも異世界からの転生者は我が世界にもおる。禁止したところでこればかりは自然の摂理ゆえ、神でも制御できんのだ」
「へー、そういうもんなんだ」
誠自身は基本的に無宗教者として生きてきたが、漠然と“神様”とは万能でなんでもできる存在だと思っていた。
そのイメージは、今日を持って豪快に崩れ去ったわけだが。
それは置いたにしても、一介の人間よりは色々できそうなものを。
「じゃあ、余計になんでよ。他に事例があって、おまけに禁止事項でもないなら別に放置しといたっていいじゃん」
日々平穏無事、順風満帆、幸福指数満点とまでは言わないが、もはや別人と成り果てている転生後の人間の人生に介入してくるほどである。
自称とはいえ神が直々に、御自ら探しに来るほどの理由とは一体何か。
「それはもちろん、我が世界を救ってもらうためだ!」
□
自称・神の衝撃の発言から暫く。
どん、とはっきり言い張られたが、誠の脳みそには中々うまく言葉の意味が伝達されなかった。
わがせかいをすくう。
世界を救う。
もしわしのみかたになればせかいのはんぶんをおまえにやろう――これは違うか。
「……なんて?」
たっぷりとした時間を空けて、誠はようやくそれだけ口にした。
「待て、まず物語を読み込むから一旦タイムだ!」
確か、自分たちは乙女ゲームの話を――もとい、誠の前世の話をしていたのではなかったのか。美少女一人、美男多数で戯れる平和そうなイラストが表紙の完全オフィシャルガイドブックを出すくせに、そんなに危機的状況に陥った世界観のゲームなのか。
誠はまず、流し見していた『Hometown of tears~愛しのオンブラ~ 完全オフィシャルガイドブック』を目次からしっかり読み込むことにした。
ありがとう友人、適当にパラ見して返すつもりだったけど真剣に読むからな友人。よもや、自称・神の回し者じゃないだろうな友人。
黙々と本を読み始めた誠の行動は、自称・神の発言からの現実逃避とも言うが、現実のほうがよほど信じがたい状態になって久しいのだから、むしろやっと現状に向き直ったとも言える。
そもそも、なんで死んだんだ自分。
『イヴァンジェリン』を紹介するページには、彼女のイラストと数枚のゲーム画面が掲載されているだけで、彼女の末路は書かれていない。だとすれば、目次で見る限り、誠の目的のページは『全スチル一覧』のようだ。
キャラクターごとにストーリーの進行順で並べられているらしいスチルを追っていき――誠は本をぶん投げた。
「処刑されてんじゃん!!!!」
等間隔かつ全て同じサイズで並べられたスチルの最後のほうは、予想通り誠が探していた『イヴァンジェリン』の最期を描いたものだった。
それも、一枚だけでなく数枚。しかし、角度と微妙に出演者が変わっているだけで『イヴァンジェリン』の最期は変わらない。
問答無用で処刑台に送られるイヴァンジェリンの首は、この数十秒後には、身体と永久の別れをしているだろう。
すなわち――
「公衆の面前でギロチン刑って、こいつはどこぞのフランス王妃か!!」
聖 誠、とにかく色々あった日だが、間違いなく今日一番の渾身の叫びだった。
幸いにして誠の部屋は角部屋で、隣室は今日遅くまでバイトだったはずだ。なので、すわ何事かと飛び込んでくる者はいない。
そして、誰かに様子を見に来られる可能性をうっかり度外視して叫んだ誠を宥めるように、自称・神が周囲をふわふわ漂った。
「うむ。そもそもお前の頑強な肉体強化の魔法を持ってすれば、いかに魔法無力化の効果があるギロチンの刃でも、傷一つつけられぬはずなのにな。そうでなくとも肉体透過やギロチン自体を別のものに変えるなど……」
「そーゆうことを言ってるんじゃねーわ!!」
全力で自称・神にツッコミを入れながら、誠は頭を抱える。
悪役令嬢とは思っていたが、極刑を食らうほどの何をやらかしたというのか。
誠はページを戻ると、ビジュアルストーリー、そして各キャラクターページを熟読するべく、ジャージを捲った。
なお、以下『Hometown of tears~愛しのオンブラ~ 完全オフィシャルガイドブック』を一部抜粋したものである。
大国アウクトゥスで聖女が涙するとき、歴史は動く――
十六歳の誕生日に『聖女』としての力に目覚めた主人公
聖女としての修業をするために王城に上がるが
闇の月の晩、突如起きた魔物のスタンビートによって
運命が一変する――
「――と、実際運命が変わったのはお前の方だから、この先は読んでもあまり意味がないぞ」
誠の空回り気味だったやる気を削ぐように、自称・神がページの上に居座る。
読むには邪魔だが、読んでも意味がないとは。
「え、そうなの? まだストーリー紹介一ページ目なんだけど」
何ならきっと、CM以下の情報量である。
しかし、自称・神はチカチカと点滅しながら空中に浮かび、気ままに揺れた。
「確かに『聖女』と呼ばれる娘は王城に上がった。しかし、力だけで言えばお前の方が断然上だ。――ときに、お前は魔法をどのように理解している?」
「うーん……、杖を使って呪文を唱えて炎を熾したり、物を浮かべたり……あとは、空を飛んだり?」
突然の設問に多少悩みながら、誠が答える。すべてアニメーションや映画から得た知識だが、大概の人間からは同じような回答が返ってくるのではないだろうか。――一部コアな層を除いて。
「まあ、世界によっては間違えてないだろうが……我が世界にとって魔法とは、魔法使いと呼ばれる人種だけが使える能力のことだ。それらの者らにとって魔力とは、血液と同じようなもので、扱える魔力の量と強さは本人の素質による。中でも、お前の魔力の量は、千年に一度の多さだった」
本人が理屈を理解し、願い、イメージさえすれば、神でさえ不可能な自然の摂理を超越し、どんなことでも叶う。それだけの力を『イヴァンジェリン』は持っていた。
自称・神の世界にとって、最高傑作とも軌跡の存在とも言えたという。
自信満々、どこか恍惚として語る自称・神を、誠は思い切り疑わしい目で見上げた。
「……この、見開き2ページ紹介かつラスボスでもなさそうな悪役令嬢が?」
「それは我の天啓を聞いた人間の曲解だと言っただろうが。まあ、待て。その資料を利用しつつ説明してやる。しかし、書いてある文章はあまり信用するな。我の言うことのみ真実と思え」
「なんか、新興宗教っぽい感じだな……」
自称とはいえ神に対して言うことではないのだろうが、誠は言われたとおりにまずは『イヴァンジェリン』の人物紹介ページを開いた。
□
イヴァンジェリン・エインズワースは、魔物が巣食うダンジョンと国との境を守る辺境伯の娘であり、大国アウクトゥスの第一王子アレクシス・アウクトゥス・スペンサーの婚約者だった。
ゲームでのイヴァンジェリンは、自分の婚約者であるアレクシスにちょっかいを出す主人公にいちゃもんをつけるものの、『聖女』に対しての教育面では真摯に教えを説き、主人公を導いていた。
しかし、あるときイヴァンジェリンの故郷が魔物のスタンビートによって壊滅したという一報が入る。『聖女』は魔物から人々を守る存在のはずなのに。『聖女』は目の前にいるのに。
自分と、自分と同じく城にいた双子の弟・イヴを遺し、愛する家族や領民を一瞬で喪ったイヴァンジェリンは、光魔法に特化していた魔力のすべてを闇魔法に転変させてしまう。
世界を守るため『聖女』として、イヴァンジェリンと戦う主人公。そして、愛するものすべてを奪われた哀しき乙女・イヴァンジェリンの戦いは涙なしでは見られない――というのがゲームの主な内容だと、自称・神は一応説明してくれた。
闇魔法は本来使うこと自体が罪であり、イヴァンジェリンは復讐にかられて人を殺め、あまつさえ『聖女』さえ殺害しようとした。
死闘の果て、『聖女』と第一王子を筆頭にした仲間たちに説得され、自らの罪を償うことにしたイヴァンジェリンは断頭台に自ら登った――そうだが、誠はここで思い切り首を傾げた。
「えー、人を殺してまで国だの世界だのを滅ぼそうとしていた奴が、自分の男を取った女だのその女に心酔してる男だのの説得で、改心する?」
どちらかというと火に油を注ぎ、追い詰められようものなら心中覚悟の自爆に打って出そうな気がする。
複雑な事情を抱えた一定数の同世代がともに暮らす施設だ。この手の話題は施設内外で事を欠かないし、誠も何度仲裁役に回って走ったかわからない。
「まあ、せんわな。そのへん、ゲームではうまいことやっておるらしいぞ。だからレビューも高い」
「神がレビューとか見るんだ……」
誠の素朴な意見は見事にスルーされ、自称・神はイヴァンジェリンのイラストのすぐそばまで、すーっと降りてきた。
「――実際は、もっと恐ろしくも残酷なものだった。イヴァンジェリン、いや、イヴよ。お前はお前自身の持つ力の大きさを半分どころか十分の一も理解せずに魔法を使っていた。なまじ思ったとおりにこなせてしまうから、無意識下に制御しておったのかも知れぬな。お前に魔法を教えられる者など、いはしない。本来ならば、イヴなんて存在することはなく『聖女』はお前だったのだよ」
風もなく、ページが勝手にめくれる。
止まった先は、イヴァンジェリンの双子の弟の『イヴ』のページだ。
「これも、お前の姿だ」
言いながら自称・神が示した姿は、イヴァンジェリンが男であればこうあるだろうと思われる、しかし、イヴァンジェリンよりもきつい目付きをした少年だった。
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