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35.ユウリとユリア
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「はぁ、はぁ」
僕は久しぶりに高熱を出した。
こんな時にお父様とお母様は王宮に呼び出されていて屋敷にいない。
心細くて広いベッドの中で小さく丸くなる。
こうしているとこの世界で一人になってしまった気がして苦しくなった。
「うっ……」
泣きそうになると温かい手が僕に触れる。
「おにーたま?」
「ユ、リア……」
それは愛しい僕の妹だった。
最近2歳になり1人歩きをするようになると人の目を掻い潜って僕の部屋へと忍び込んで来るのだ。
「ユリア、今日はここにきちゃだめだよ」
ユリアに熱が移ったら大変だと屋敷の者たちが部屋に近づけないでいたのにどうやったのかここに来てしまったようだ。
「おにーたま、だいじょぶ?」
大きな瞳が心配そうにゆらめき、僕の手をギュッと握る。
ユリアに触れられると少し楽になった気がした。
「ありがとう、大丈夫だから部屋に戻って」
「やだ!おにーたまといる」
ユリアはベッドに登ってくると僕の横で寝転んだ。そしてギュッと僕のことを抱きしめる。
温かい……
寂しくて凍えそうだった心がユリアの気持ちでポカポカになる。
そうすると不思議に気分も楽になった。
「ユリア……ありがとう」
すると急に眠気が襲ってきて僕はユリアに抱きしめられながら眠りについた。
◆
「はぁ!はぁ! ユウリ!」
私は王宮からの呼び出しで王都にウィリアムと行っていた。
しかし用事を終えてユウリ達にお土産を買って帰ろうとしていた所にユウリが熱を出したと知らせが届いたのだ。
私とウィリアムは急いで屋敷へと戻ってきた。
休まずに走り続けたおかげでだいぶ早く帰ってくると、ユウリの元に一直線に向かう。
扉を開けると、そこには幾分落ち着いているユウリとそこに寄り添うように眠るユリアがいた。
「え?ユリアがなんでここにいるの?」
驚くが今はユウリの容態が心配だ!
おでこに手を当てると、少し熱いがだいぶ熱が引いているように感じる。
「良かった、あんまり熱も高くないみたい」
私がそう言うとウィリアムもホッとする。
「ユリアは他の部屋で寝かせよう」
「そうね」
ウィリアムがユリアを抱き上げようとすると、その手はがっしりとユウリの服を掴んで離さないでいた。
「や~」
寝ぼけながらもユウリと離されるのを嫌がっている。
「本当にこの子はユウリが好きね」
自分の娘ながら呆れてしまう。
「ユリア、お兄ちゃんが元気になったら一緒に寝ましょうね」
そう言って掴んでいた手をゆっくりと引き剥がした。
ユリアはウィリアムに任せて私はユウリの看病をする。体を拭いてやりおでこに冷たいタオルを当てるとユウリが目を覚ました。
「お母様?」
ボーッとした顔で私を見上げている。
「ユウリ、大丈夫? 水を飲んで、他に欲しいものはない?」
まずは水を飲ませようと口に給水器を当てる。
ユウリがゆっくりと飲むのを確認しながら傾けた。
「お母様のおかゆが食べたい……」
「ふふ、わかった後で持ってくるわ」
そう言うとユウリはハッとする。
「やっぱりいいです、お母様も忙しいのにすみません……」
こんな時なのに寂しいことを言ってくる。
私はユウリの暑くなったおでこに軽くデコピンをする。
「いた……?」
ユウリがびっくりしているのでわざとらしく頬を膨らませた。
「ユウリはしっかりしすぎよ、たまにはお母様に甘えてよ……」
そう言うと恥ずかしそうにしながら熱くなった目で私を見つめた。
「やっぱりおかゆ食べたいです……あと今夜はそばにいて欲しいです……」
「今夜だけと言わず、ずっとでもいいのよ」
そう言うとユウリのデコピンしてしまったおでこにキスをする。
「待っててね」
ユウリの事はメアリーに頼みおかゆを作りに向かった。
キッチンに立つとウィリアムが心配そうにユリアを抱きながらやってきた。
「ユウリはどうだい?」
「熱は少し下がってるみたい、おかゆを食べたいって食欲もあるみたいだから大丈夫よ」
そう言うとホッとしている。
「いや、こういう時は本当プルメリアは頼もしいな」
ウィリアムにそう言われにっこりと笑う。
「あと今夜はユウリと寝るわ、ウィリアムはユリアをよろしくね」
「わかった……でもユウリが治ったら……」
ウィリアムは意味ありげな顔をして私の頬にキスをする。
「あー! ユリアもー」
「はいはい、お姫様」
ウィリアムはユリアにも、同じようにキスをすると部屋に連れていった。
私は笑いながらおかゆを作りユウリの部屋に戻る。
「ユウリ、大丈夫?」
小さな声をかけるとモゾモゾと起き上がった。
「お母様?」
「おかゆを作ったわ、食べられそう?」
「はい、食べたいです」
ユウリの背中にクッションを並べて寄りかからせるとおかゆをすくってフーフーと息をふきかけ冷ましてあげる。
「はい、あーん」
「一人で、食べられます」
ユウリは恥ずかしいのか口を開けてくれない。
「ユウリ駄目よ、今は風邪をひいてるの。こんな時くらい甘えてよ」
悲しそうな顔をするとユウリが怯んだ。
なんだかんだ優しい子で私の頼みをいつも聞いてくれる。
「今日だけですよ……」
チラチラと部屋に誰もいないのを確認してあーんと口を開けてくれた。
私は目を細めてゆっくりと口におかゆを運ぶ。
全部食べ終えるとユウリはまたウトウトとしてきた。
「さぁ、横になって」
ゆっくりと横にしてあげるとユウリが私の手を掴んだ。
「おかーさま」
顔を見るともうその瞳は閉じている。
どうやら無意識に私の手を掴んだみたいだ。
「ふふ、可愛い」
まだなんだかんだいっても6歳だ。
しっかりしているようでまだまだ子供である。
ユウリはユリアの手前お兄ちゃんになろうと最近なかなか甘えてくれない。
しかし熱で弱った今、少し本音がみえた気がした。
「ずっとここに居るわ」
私はユウリの手を握りしめて一晩中看病をした。
「んん」
僕は昨日とは違いスッキリとした目覚めに体を伸ばす。
すると左手がなにかに掴まっていて顔を向けた。
「お母様……」
するとそこには椅子に座りながら僕のベッドにうつ伏せになり、手を握りしめてくれていたお母様の姿があった。
昨日の熱の中会話した事を思い出す。
「お母様、一晩中いてくれたんだ……」
手を離したくなくてギュッと握りしめるとお母様が目を覚ましてしまった。
「あっ! ユウリ!」
お母様は目が覚めるなり僕の心配をしてくれた。
目が合うとホッとした顔をして笑顔を見せる。
「顔色が良くなったわね。熱はどうかしら?」
顔を近づけるとおでこをくっ付けた。
綺麗なお母様の顔がすぐそばで僕を心配してくれる姿は申し訳ないが嬉しい気持ちになる。
「うん、熱が下がったみたい」
良かったとお母様が立ち上がるのを見て僕は寂しくなり服を握りしめてしまう。
「あっ……」
しかし恥ずかしくなり慌てて手を離した。
「も、もう大丈夫です。お母様も部屋に戻って休んでください」
そう言うとお母様は「わかったわ」と立ち上がる。
自分で言っておきながら少し後悔しているとお母様はそのまま僕のベッドに横になった。
「眠いからこのままユウリのベッドで休ませて」
いたずらっ子のような顔でウインクする。
「今日だけですよ……」
僕は本当はすごく嬉しい癖に平気なフリをしてお母様の横で一緒に眠りについた。
僕は久しぶりに高熱を出した。
こんな時にお父様とお母様は王宮に呼び出されていて屋敷にいない。
心細くて広いベッドの中で小さく丸くなる。
こうしているとこの世界で一人になってしまった気がして苦しくなった。
「うっ……」
泣きそうになると温かい手が僕に触れる。
「おにーたま?」
「ユ、リア……」
それは愛しい僕の妹だった。
最近2歳になり1人歩きをするようになると人の目を掻い潜って僕の部屋へと忍び込んで来るのだ。
「ユリア、今日はここにきちゃだめだよ」
ユリアに熱が移ったら大変だと屋敷の者たちが部屋に近づけないでいたのにどうやったのかここに来てしまったようだ。
「おにーたま、だいじょぶ?」
大きな瞳が心配そうにゆらめき、僕の手をギュッと握る。
ユリアに触れられると少し楽になった気がした。
「ありがとう、大丈夫だから部屋に戻って」
「やだ!おにーたまといる」
ユリアはベッドに登ってくると僕の横で寝転んだ。そしてギュッと僕のことを抱きしめる。
温かい……
寂しくて凍えそうだった心がユリアの気持ちでポカポカになる。
そうすると不思議に気分も楽になった。
「ユリア……ありがとう」
すると急に眠気が襲ってきて僕はユリアに抱きしめられながら眠りについた。
◆
「はぁ!はぁ! ユウリ!」
私は王宮からの呼び出しで王都にウィリアムと行っていた。
しかし用事を終えてユウリ達にお土産を買って帰ろうとしていた所にユウリが熱を出したと知らせが届いたのだ。
私とウィリアムは急いで屋敷へと戻ってきた。
休まずに走り続けたおかげでだいぶ早く帰ってくると、ユウリの元に一直線に向かう。
扉を開けると、そこには幾分落ち着いているユウリとそこに寄り添うように眠るユリアがいた。
「え?ユリアがなんでここにいるの?」
驚くが今はユウリの容態が心配だ!
おでこに手を当てると、少し熱いがだいぶ熱が引いているように感じる。
「良かった、あんまり熱も高くないみたい」
私がそう言うとウィリアムもホッとする。
「ユリアは他の部屋で寝かせよう」
「そうね」
ウィリアムがユリアを抱き上げようとすると、その手はがっしりとユウリの服を掴んで離さないでいた。
「や~」
寝ぼけながらもユウリと離されるのを嫌がっている。
「本当にこの子はユウリが好きね」
自分の娘ながら呆れてしまう。
「ユリア、お兄ちゃんが元気になったら一緒に寝ましょうね」
そう言って掴んでいた手をゆっくりと引き剥がした。
ユリアはウィリアムに任せて私はユウリの看病をする。体を拭いてやりおでこに冷たいタオルを当てるとユウリが目を覚ました。
「お母様?」
ボーッとした顔で私を見上げている。
「ユウリ、大丈夫? 水を飲んで、他に欲しいものはない?」
まずは水を飲ませようと口に給水器を当てる。
ユウリがゆっくりと飲むのを確認しながら傾けた。
「お母様のおかゆが食べたい……」
「ふふ、わかった後で持ってくるわ」
そう言うとユウリはハッとする。
「やっぱりいいです、お母様も忙しいのにすみません……」
こんな時なのに寂しいことを言ってくる。
私はユウリの暑くなったおでこに軽くデコピンをする。
「いた……?」
ユウリがびっくりしているのでわざとらしく頬を膨らませた。
「ユウリはしっかりしすぎよ、たまにはお母様に甘えてよ……」
そう言うと恥ずかしそうにしながら熱くなった目で私を見つめた。
「やっぱりおかゆ食べたいです……あと今夜はそばにいて欲しいです……」
「今夜だけと言わず、ずっとでもいいのよ」
そう言うとユウリのデコピンしてしまったおでこにキスをする。
「待っててね」
ユウリの事はメアリーに頼みおかゆを作りに向かった。
キッチンに立つとウィリアムが心配そうにユリアを抱きながらやってきた。
「ユウリはどうだい?」
「熱は少し下がってるみたい、おかゆを食べたいって食欲もあるみたいだから大丈夫よ」
そう言うとホッとしている。
「いや、こういう時は本当プルメリアは頼もしいな」
ウィリアムにそう言われにっこりと笑う。
「あと今夜はユウリと寝るわ、ウィリアムはユリアをよろしくね」
「わかった……でもユウリが治ったら……」
ウィリアムは意味ありげな顔をして私の頬にキスをする。
「あー! ユリアもー」
「はいはい、お姫様」
ウィリアムはユリアにも、同じようにキスをすると部屋に連れていった。
私は笑いながらおかゆを作りユウリの部屋に戻る。
「ユウリ、大丈夫?」
小さな声をかけるとモゾモゾと起き上がった。
「お母様?」
「おかゆを作ったわ、食べられそう?」
「はい、食べたいです」
ユウリの背中にクッションを並べて寄りかからせるとおかゆをすくってフーフーと息をふきかけ冷ましてあげる。
「はい、あーん」
「一人で、食べられます」
ユウリは恥ずかしいのか口を開けてくれない。
「ユウリ駄目よ、今は風邪をひいてるの。こんな時くらい甘えてよ」
悲しそうな顔をするとユウリが怯んだ。
なんだかんだ優しい子で私の頼みをいつも聞いてくれる。
「今日だけですよ……」
チラチラと部屋に誰もいないのを確認してあーんと口を開けてくれた。
私は目を細めてゆっくりと口におかゆを運ぶ。
全部食べ終えるとユウリはまたウトウトとしてきた。
「さぁ、横になって」
ゆっくりと横にしてあげるとユウリが私の手を掴んだ。
「おかーさま」
顔を見るともうその瞳は閉じている。
どうやら無意識に私の手を掴んだみたいだ。
「ふふ、可愛い」
まだなんだかんだいっても6歳だ。
しっかりしているようでまだまだ子供である。
ユウリはユリアの手前お兄ちゃんになろうと最近なかなか甘えてくれない。
しかし熱で弱った今、少し本音がみえた気がした。
「ずっとここに居るわ」
私はユウリの手を握りしめて一晩中看病をした。
「んん」
僕は昨日とは違いスッキリとした目覚めに体を伸ばす。
すると左手がなにかに掴まっていて顔を向けた。
「お母様……」
するとそこには椅子に座りながら僕のベッドにうつ伏せになり、手を握りしめてくれていたお母様の姿があった。
昨日の熱の中会話した事を思い出す。
「お母様、一晩中いてくれたんだ……」
手を離したくなくてギュッと握りしめるとお母様が目を覚ましてしまった。
「あっ! ユウリ!」
お母様は目が覚めるなり僕の心配をしてくれた。
目が合うとホッとした顔をして笑顔を見せる。
「顔色が良くなったわね。熱はどうかしら?」
顔を近づけるとおでこをくっ付けた。
綺麗なお母様の顔がすぐそばで僕を心配してくれる姿は申し訳ないが嬉しい気持ちになる。
「うん、熱が下がったみたい」
良かったとお母様が立ち上がるのを見て僕は寂しくなり服を握りしめてしまう。
「あっ……」
しかし恥ずかしくなり慌てて手を離した。
「も、もう大丈夫です。お母様も部屋に戻って休んでください」
そう言うとお母様は「わかったわ」と立ち上がる。
自分で言っておきながら少し後悔しているとお母様はそのまま僕のベッドに横になった。
「眠いからこのままユウリのベッドで休ませて」
いたずらっ子のような顔でウインクする。
「今日だけですよ……」
僕は本当はすごく嬉しい癖に平気なフリをしてお母様の横で一緒に眠りについた。
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