拾った子供は勇者でした。弟として接していましたが彼には姉ではないと拒否されてます。

三園 七詩

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その後は私を取り囲むように歩き、私を見せないようにしてくれた。

そこまでする必要ないと言ったがアルフレッドが中心に他のみんなも止めそうにない。
私は諦めてみんなの好意に感謝する事にした。

「ここでいいか」

すると町の中心部に着いて大きな建物の前で止まる。
私も見上げてみたがそこは今まで泊まった事も無いような高級な宿だった。

「え?ここに泊まるの?」

「やだ?  もっといい所の方がいい?」

アルフレッドは他にないかと周りを探している。

「違うよ、こんな高級な所泊まったことないし」

お金の事が心配になる。

「私はあっちにしようかな」

反対の通りに庶民的なこじんまりとした宿が目に入り指をさした。

するとみんなはその宿を見てから私を見る。

「ん?」

何?とみんなの顔を見ると真面目な顔をしていた。

「行くぞ」

するとニックスさんが何か指示をして高級宿に向かう。

「「ええ」」

「「わかった」」

ペグさんとアルフレッドに両脇を抱えられ私は強制的に高級宿に入らされた。

「ちょっと待って、私お金ないから」

恥ずかしいが泊まってから言う訳にはいかない

「それなら僕と同じ部屋使って、お金はいらないよ」

「私と一緒でもいいわよ」

「わたしもー」

「俺も」

ニックスさん以外が同室を許可してくれた。
しかしエドワードさんだけはニックスさんとアルフレッドに怒られて却下される。

「いいんですか?」

「もちろん、仲間なんだからそんな遠慮は無しよ。それにお金なら捨てるほどあるから気にしないで」

「捨てるほど?」

みんな当たり前のように頷いている。
勇者一行ならそれくらい当たり前なのかもしれない。

私は今回はペグさんとアレクサンドラさんと同室になる事になった。

「なんで…」

アルフレッドが納得いかないと最後までごねていたが私が説得するとどうにか落ち着いてくれた。

「うわぁ!  すごい綺麗」

部屋に入るとその豪華さに目を輝かせる。

「うん、まぁまぁだね」

「こんな田舎の街にしてはいい宿ね」

二人は慣れっこなのか落ち着いた様子で椅子に腰掛けている。

「私はこんな所に泊まるの初めてで…嬉しいです。それに」

チラッと二人を見て顔を赤らめた。

「なぁに?  なんか不備でもあった?」

「気になることがあれば言って」

二人は私の様子に席を立つと近づいてくる。

「その、女の子の友達と宿に泊まるの初めてで凄く楽しい」

家に招く事はあっても宿に泊まるなんて事はした事もなくドキドキしてしまう。

「はぁ、なんて可愛いの」

「ええ」

ペグさんとアレクサンドラさんは二人でコソコソと何か話していたと思ったら振り返る。

「ニケちゃん好きな所で寝ていいよ」

ペグさんがニコッと笑ってベッドをみた。
私は恐る恐る真ん中のベッドを指さすと嬉しそうに頷く。

「今日はニケちゃんを真ん中にみんなで寝ようね」

「はい!」

私は楽しみで寝られるかなとドキドキしていた。

寝る場所も決まり三人でお風呂に向かう。この宿は珍しく外に温泉が湧いているらしくせっかくならと向かった。

「すごい……」

私はさっさと脱いで浴槽に向かう二人の体をみてゴクッと唾を飲んだ。

アレクサンドラさんはゆったりとしたローブを着ていたのでよく分からなかったが大きな胸にスベスベのきめ細かい肌を持つナイスバディだった。

ペグさんは可愛らしい見た目の通りそんなに胸は無いが腹筋が締まりスラッとした体型をしている。

二人とも女性から見ても羨ましい体をしていた。

私は恥ずかしくなり体をタオルで隠しながら浴槽に向かう。

コソコソと体を洗っていると後ろに気配を感じた。

ハッとして振り返ると二人が立っていた。

「ニケちゃんなんで離れてるの?」

そう言うと隣の席に座り体を洗い出す。

「すみません、お二人共素敵すぎて」

直視出来なくて下を向く。

「私達?」

二人は少し驚いた顔をした。

「初めて言われました」

「私も、こんなムキムキで気持ち悪いとかは言われたことあるけど」

「私は胸が大きすぎて肩凝って大変そうと言われた事あります」

「な、なんでそんな酷いこと誰に言われるんですか!」

私が逆に驚いてしまう。

「アルフレッド狙いの貴族とか、街の子達かな」

「酷い!  二人とも本当素敵です。私が男なら絶対に好きになってます!」

立ち上がった二人の手を握りしめた。

すると驚く二人は黙ってしまう。

「あっすみません」

一人興奮してしまい慌てて手を話そうとするとペグさんが握り返してきた。

「嬉しい、ありがとう」

するとアレクサンドラさんも嬉しそうに微笑んだ。

「私もニケなら恋人になってもいいわ」

ペグさんも同意するように頷いている。

「それってなんか私達、両思いみたいですね」

「本当ね!」

私達は笑いあうと体を洗い仲良く温泉に浸かることにした。
三人で楽しく話しながら部屋に戻る途中アルフレッド達とすれ違った。

「あんた達もお風呂?」

「ああ、せっかくだし汗を流してくる」

「あれ、なんかお前ら近くない?」

ニックスさんが私たちの距離が近い事に首を傾げるとペグさんがぎっと私たちの腰を持って自分にちかづけた。

「同じお風呂に入って身も心も近づいたんだ」

「ええ、そうね」

アレクサンドラさんも同意している。

「ニケ」

アルフレッドは私達の顔を見ると不機嫌そうにしていた。


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感想 1

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みんなの感想(1件)

きよぴか
2025.06.26 きよぴか


安心安定の良い子、ニケちゃんを巡ってのメンバーのやりとりが面白い!
アルフレッドの溺愛、良いですね!
この先が楽しみです。

解除

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