11 / 51
11.
しおりを挟む
イブは満腹になったのかそのままフォークを持ったまま眠ってしまった。
口にはラーメンの食べカスや汁の汚れが付いている。
苦笑してハンカチで拭ってやると寝袋を出して上からかけてやった。
綺麗になった顔はまだ殴られた痕がくっきりと残っている…
あの村でイブは虐待を受けていただろう。
連れてきてしまった事に不安にもなっていた。
独身の男で子供を育てた事なんてない!
言うなら子供を作る行為さえまだしてないのに小さい子供の面倒を見るなんて自分にできるだろうか…
賢人はイブをどうするのが正しいのか悩んだ。
もしかしたら自分よりももっとこの子を幸せにしてやれる人に預けるべきなのかも…
そう思って見つめているとイブがゴロンと寝返りをうって寝袋を蹴ってしまう。
ため息を付いてまた寝袋をかけてやるとギュッと服を掴まれた。
体を丸めて寂しそうに縮こまる姿に賢人はイブが幸せになれる方法を探そうと決めた。
その後賢人もいつの間にか隣で眠ってしまい気がつけばまた夜になっていた。
夕食もまたラーメンがいいと言うので今度はちゃんと用意して作るとさらに美味いとイブはラーメンを1袋分食べてしまった。
デザートに飴をあげると、少し躊躇したが誘惑に負けて受け取ると大事そうに時間をかけて舐めていた。
今日一日外の様子を探っていたがこの辺りには探しに来ないのか村人の気配はなかった。
夜を早めにまた休んで早朝にここを出ることにする。
朝日が登る少し前に賢人はイブに起こされた。
「ケント、ケント」
「んーなんだ?まだ早いだろ…眠らせて」
賢人は懐かしい夢を見ていた、まだ恋人がいた夢だ…
そんな寝ぼけてるところに起こされてイブの腕を掴んで引っ張ると胸に抱きしめる。
「お前ももう少し寝てなよ…」
彼女の胸に顔を埋めて見るとなんか硬い…
記憶にない触り心地にハッ!と目が覚めた!
「わ、悪い!」
賢人は飛び起きて抱きしめていたイブをそっと離した。
するとイブはびっくりして目をまん丸に賢人を見つめていた。
「彼女と間違えた…すまなかったな」
「かのじょ?」
イブがそれは何?と首を傾げる。
「好きになった人の事…かな」
もう居ないけど…
言ってて悲しくなりハハッとから笑いをするとイブが何かを考える。
「ケント、イブかのじょ!」
「は?イブが彼女?違う違う、イブは…妹か娘ってとこだな」
「ちがう!かのじょ!イブ、ケントすき!」
イブはギュッとケントの首に抱きついた。
「わかったわかった、ありがとな。それよりもここを出て遠くに行くぞ。イブは何処かあいつらが来なそうな場所わかるか?」
あいつらと聞いてイブの体がビクッと固まる。
「あいつらに見つからない場所に行こう」
安心させるように笑ってやるとイブはこくっと頷いた。
「うん!こっち」
イブの案内に俺達は村から離れるように歩いた。
途中で寝泊まりできそうな場所があれば無理せず進むのを諦めてそこで夜を明かす。
休みながらも何日もかけて遠くへと向かった。
もう村人が追いかけて来ないだろうと思えるほど遠くへ来るとイブの表情も明るくなってきた。
口数も増えて顔の痣も綺麗に消えていた。
口にはラーメンの食べカスや汁の汚れが付いている。
苦笑してハンカチで拭ってやると寝袋を出して上からかけてやった。
綺麗になった顔はまだ殴られた痕がくっきりと残っている…
あの村でイブは虐待を受けていただろう。
連れてきてしまった事に不安にもなっていた。
独身の男で子供を育てた事なんてない!
言うなら子供を作る行為さえまだしてないのに小さい子供の面倒を見るなんて自分にできるだろうか…
賢人はイブをどうするのが正しいのか悩んだ。
もしかしたら自分よりももっとこの子を幸せにしてやれる人に預けるべきなのかも…
そう思って見つめているとイブがゴロンと寝返りをうって寝袋を蹴ってしまう。
ため息を付いてまた寝袋をかけてやるとギュッと服を掴まれた。
体を丸めて寂しそうに縮こまる姿に賢人はイブが幸せになれる方法を探そうと決めた。
その後賢人もいつの間にか隣で眠ってしまい気がつけばまた夜になっていた。
夕食もまたラーメンがいいと言うので今度はちゃんと用意して作るとさらに美味いとイブはラーメンを1袋分食べてしまった。
デザートに飴をあげると、少し躊躇したが誘惑に負けて受け取ると大事そうに時間をかけて舐めていた。
今日一日外の様子を探っていたがこの辺りには探しに来ないのか村人の気配はなかった。
夜を早めにまた休んで早朝にここを出ることにする。
朝日が登る少し前に賢人はイブに起こされた。
「ケント、ケント」
「んーなんだ?まだ早いだろ…眠らせて」
賢人は懐かしい夢を見ていた、まだ恋人がいた夢だ…
そんな寝ぼけてるところに起こされてイブの腕を掴んで引っ張ると胸に抱きしめる。
「お前ももう少し寝てなよ…」
彼女の胸に顔を埋めて見るとなんか硬い…
記憶にない触り心地にハッ!と目が覚めた!
「わ、悪い!」
賢人は飛び起きて抱きしめていたイブをそっと離した。
するとイブはびっくりして目をまん丸に賢人を見つめていた。
「彼女と間違えた…すまなかったな」
「かのじょ?」
イブがそれは何?と首を傾げる。
「好きになった人の事…かな」
もう居ないけど…
言ってて悲しくなりハハッとから笑いをするとイブが何かを考える。
「ケント、イブかのじょ!」
「は?イブが彼女?違う違う、イブは…妹か娘ってとこだな」
「ちがう!かのじょ!イブ、ケントすき!」
イブはギュッとケントの首に抱きついた。
「わかったわかった、ありがとな。それよりもここを出て遠くに行くぞ。イブは何処かあいつらが来なそうな場所わかるか?」
あいつらと聞いてイブの体がビクッと固まる。
「あいつらに見つからない場所に行こう」
安心させるように笑ってやるとイブはこくっと頷いた。
「うん!こっち」
イブの案内に俺達は村から離れるように歩いた。
途中で寝泊まりできそうな場所があれば無理せず進むのを諦めてそこで夜を明かす。
休みながらも何日もかけて遠くへと向かった。
もう村人が追いかけて来ないだろうと思えるほど遠くへ来るとイブの表情も明るくなってきた。
口数も増えて顔の痣も綺麗に消えていた。
1
あなたにおすすめの小説
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。
カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。
今年のメインイベントは受験、
あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。
だがそんな彼は飛行機が苦手だった。
電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?!
あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな?
急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。
さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?!
変なレアスキルや神具、
八百万(やおよろず)の神の加護。
レアチート盛りだくさん?!
半ばあたりシリアス
後半ざまぁ。
訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前
お腹がすいた時に食べたい食べ物など
思いついた名前とかをもじり、
なんとか、名前決めてます。
***
お名前使用してもいいよ💕っていう
心優しい方、教えて下さい🥺
悪役には使わないようにします、たぶん。
ちょっとオネェだったり、
アレ…だったりする程度です😁
すでに、使用オッケーしてくださった心優しい
皆様ありがとうございます😘
読んでくださる方や応援してくださる全てに
めっちゃ感謝を込めて💕
ありがとうございます💞
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
【完結】テンプレな異世界を楽しんでね♪~元おっさんの異世界生活~
永倉伊織
ファンタジー
神の力によって異世界に転生した長倉真八(39歳)、転生した世界は彼のよく知る「異世界小説」のような世界だった。
転生した彼の身体は20歳の若者になったが、精神は何故か39歳のおっさんのままだった。
こうして元おっさんとして第2の人生を歩む事になった彼は異世界小説でよくある展開、いわゆるテンプレな出来事に巻き込まれながらも、出逢いや別れ、時には仲間とゆる~い冒険の旅に出たり
授かった能力を使いつつも普通に生きていこうとする、おっさんの物語である。
◇ ◇ ◇
本作は主人公が異世界で「生活」していく事がメインのお話しなので、派手な出来事は起こりません。
序盤は1話あたりの文字数が少なめですが
全体的には1話2000文字前後でサクッと読める内容を目指してます。
五十一歳、森の中で家族を作る ~異世界で始める職人ライフ~
よっしぃ
ファンタジー
【ホットランキング1位達成!皆さまのおかげです】
多くの応援、本当にありがとうございます!
職人一筋、五十一歳――現場に出て働き続けた工務店の親方・昭雄(アキオ)は、作業中の地震に巻き込まれ、目覚めたらそこは見知らぬ森の中だった。
持ち物は、現場仕事で鍛えた知恵と経験、そして人や自然を不思議と「調和」させる力だけ。
偶然助けたのは、戦火に追われた五人の子供たち。
「この子たちを見捨てられるか」――そうして始まった、ゼロからの異世界スローライフ。
草木で屋根を組み、石でかまどを作り、土器を焼く。やがて薬師のエルフや、獣人の少女、訳ありの元王女たちも仲間に加わり、アキオの暮らしは「町」と呼べるほどに広がっていく。
頼れる父であり、愛される夫であり、誰かのために動ける男――
年齢なんて関係ない。
五十路の職人が“家族”と共に未来を切り拓く、愛と癒しの異世界共同体ファンタジー!
『身長185cmの私が異世界転移したら、「ちっちゃくて可愛い」って言われました!? 〜女神ルミエール様の気まぐれ〜』
透子(とおるこ)
恋愛
身長185cmの女子大生・三浦ヨウコ。
「ちっちゃくて可愛い女の子に、私もなってみたい……」
そんな密かな願望を抱えながら、今日もバイト帰りにクタクタになっていた――はずが!
突然現れたテンションMAXの女神ルミエールに「今度はこの子に決〜めた☆」と宣言され、理由もなく異世界に強制転移!?
気づけば、森の中で虫に囲まれ、何もわからずパニック状態!
けれど、そこは“3メートル超えの巨人たち”が暮らす世界で――
「なんて可憐な子なんだ……!」
……え、私が“ちっちゃくて可愛い”枠!?
これは、背が高すぎて自信が持てなかった女子大生が、異世界でまさかのモテ無双(?)!?
ちょっと変わった視点で描く、逆転系・異世界ラブコメ、ここに開幕☆
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
リヴァイヴ・ヒーロー ~異世界転生に侵略された世界に、英雄は再び現れる~
灰色キャット
ファンタジー
「君に今の時代に生まれ変わって欲しいんだ」
魔物の王を討伐した古き英雄グレリア・ファルトは死後、突然白い世界に呼び出され、神にそう言われてしまった。
彼は生まれ変わるという言葉に孫の言葉を思い出し、新しい人生を生きることを決意した。
遥か昔に生きていた世界がどう変わっているか、発展しているか期待をしながら700年後の時代に転生した彼を待ち受けていたのは……『英雄召喚』と呼ばれる魔法でやってきた異世界人の手によって破壊され発展した――変貌した世界だった。
歴史すら捻じ曲げられた世界で、グレリアは何を求め、知り……世界を生きるのだろうか?
己の心のままに生き、今を知るために、彼は再び歴史を紡ぐ。
そして……主人公はもう一人――『勇者』、『英雄』の定義すら薄くなった世界でそれらに憧れ、近づきたいと願う少年、セイル・シルドニアは学園での入学試験で一人の男と出会う。
そのことをきっかけにしてセイルは本当の意味で『勇者』というものを考え、『英雄』と呼ばれる存在になるためにもがき、苦しむことになるだろう。
例えどんな困難な道であっても、光が照らす道へと……己の力で進むと誓った、その限りを尽くして。
過去の英雄と現代の英雄(の卵)が交差し、歴史を作る!
異世界転生型アンチ異世界転生ファンタジー、ここに開幕!
――なろう・カクヨムでも連載中――
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる