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22.

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賢人は牢屋へと入れられた。

荷物は取り上げられた…もう自分の価値は無いから後は殺されるだけだろう。

そう思ってうなだれる。

結局ここに来てもいい事なしだ、こんな事なら普通に死んでいったほうがマシだった。

牢屋の中で気力もなく寝ていた。

すると女達が賢人の荷物を持ってやってくる。

「おい!起きろ!」

バシッと蹴られて起こされる。

殺される時かと壁に寄りかかって座っていた。

「この道具はなんだ!荷物はどこにある!」

「は?何言ってんだ」

賢人は答える気もなく横を向いた。

すると髪を掴まれて前を向かされ、バックとパソコンを見せられた。

「このはなんだ!チョコはどこに隠してある!」

「え?」

賢人はわけがわからずにバックをみた。

するとそこには何も入っていないただのバックがある。

「あれ!ない!何も無い…」

賢人は確かに入れて置いた荷物が全て無くなり唖然とした。

その様子に女達は賢人が嘘をついていないとわかった。

「誰か裏切り者がいるぞ…」

疑心暗鬼になりお互いを警戒する。

「まぁまて!この道具はなんだ、ここから何かをやっていたと聞いてるぞ」

今度はパソコンを取り出して開いた。

「これでチョコを頼んで買うんだよ、まぁお前らには使えないだろうけどね」

「ここからだと!」

女達は我先にとパソコンに向かって声を出した!

「チョコをくれ!」

「私は飴だ!」

必死の形相はもう獣のようだった。

「買えないじゃないか!」

「当たり前だろ、そんな口で言うわけないだろ…そうか…お前らそれを使えないからチョコも飴ももう買えないんだな…」

賢人はざまぁ見ろとクスクスと笑う。

ここに来ていちばん愉快な時だった。

「早く殺せはいい、その代わり俺がいなきゃチョコと飴は二度と手に入らないぞ」

どうする?と賢人は笑った。

「ふん、なら拷問して買いたくならせてやる…」

「なら舌を噛んで死んでやる。俺は絶対に買わない!」

「買え!飴を寄越せ!」

バシッ!と頬を殴られた…口から血が流れるが賢人は痛くもなかった。

必死な女達が焦る様子が愉快でしかない。

「クックック…馬鹿だなぁーあんな飴とチョコで満足して…そこにはもっともっと甘くて美味しいものがあったのに…お前らはそれを二度と食べられないんだよ!」

「もっと美味い…」

「チョコより甘いのか?」

「当たり前だろ、そんなの安い食べ物なんだよ。ドーナツにケーキ、パフェにクッキー!お前らが喜ぶ物がそこには詰まってるんだ…でも俺は絶対に買わない!」

賢人の狂気めいた様子に女達はヒソヒソと話し合う。

「どうする…飴よりも美味いもの…絶対に食べたい」

「ケーキにクッキー…なんか知らんがすごく美味そうだ…」

どうしてもそれが食べたい女達は賢人の扱いに困っていた。

この道具を使えればすぐにでも賢人は殺そうと思っていたがまさか自分達が扱えないとは思わなかった。

「さぁどうする?俺はもう死んでもいいんだぜ」

賢人の問いに誰も答えられなかった。
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