せっかく異世界に来たんだから楽しまないと!ポジティブ女子の異世界生活

三園 七詩

文字の大きさ
41 / 48

41.奴隷

しおりを挟む
「こちらにこい…」

リムドはアヤカに手招きする。

えっ~!

アヤカはチラッとイブさんを見るとコクリと頷かれる。

魔王様の言うことを聞いておいた方がいいのだろう…

アヤカは恐る恐る近づくとグイッと近くに引き寄せられた。

「きゃ!」

アヤカは先程の様に抱き寄せられリムドに腰を掴まれる。

「どうした?」

リムドは表情を崩さずに聞くと

「け、携帯が動いてびっくりしただけだよ…大丈夫だから話を続けてよ」

アヤカはそっと囁いてニコニコと笑い誤魔化す…見ればクランプさんのこめかみがピクピクと動いている。

あー怒ってる~

絶対に後でなにか言われる…

アヤカはため息を付くと

「そんな人間など必要ない…ここにはもっと魅力的な者がいるからなぁ…」

リムドがアヤカに笑いかける。

「さ、さすが魔王様です…見目も麗しい…女など選り取りみどりですな」

人間達が愛想笑いをするとアヤカでは無くてイブさん達を見つめる。

まぁだろうね

アヤカはため息をつくとリムドをそっと押して

「リムド様…お早くお話を進めた方がよろしいかと…」

にっこりと笑ってリムドを睨みつけた。

「そ、そうだな…話はわかった…しかし我らにメリットがない以上協定の話はなしだ」

リムドがまた冷たい目を人間達に向ける。

「そ、それですが…領土を半分お渡し致します…それでどうでしょうか?」

「半分?そこには住むもの達はどうするのだ」

「すぐに他に移らせます…もしそこに無断で入ろうならばそちら様の好きなように…」

「ふーん…悪くないですね」

クランプさんが頷くと

「わかった…ではすぐに帰ってその準備を整えろ!一週間待ってやる…」

「い、一週間!さすがにそんな急には!」

「ならこの話は白紙だ」

リムドが睨みつけると

「わ、わかりました…そのように伝えておきます」

「じゃあさっさと帰れ!こっちは大事な用があるのだ…」

リムドはチラッとアヤカを見た。

「は、はい…」

人間達は慌てて頭を下げると部屋から出ていった…連れてきた奴隷達を置いて…

残された人間達を見つめてため息をつく。

「全く…余計な物を置いていって…そこら辺に捨ててこい」

クランプは魔族に指示を出した。

「えっ!捨てるってその人達を?」

アヤカが驚いてクランプさんとリムドを見ると

「なんだ?アヤカ奴隷が欲しいのか?」

ブンブン!

アヤカは首を振ると

「ち、違うよ!でも…捨てるなんて酷い事はして欲しくない…」

アヤカの悲しそうな顔を見てリムドは少し考えると

「よし、なら国に返してこい」

リムドの言葉に奴隷達がピクリと反応すると

「ど、どうか国には…ならいっそ一思いに殺して下さい…」

奴隷の一人が訴えた。

「どうか…お願い致します」

奴隷達が次々に頭を下げた。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

ブスすぎて嫁の貰い手がないから閨勤侍女になれと言われたので縁を切ります、完全に!完全縁切りの先にあったのは孤独ではなくて…

ハートリオ
恋愛
ルフスは結婚が決まった従姉の閨勤侍女になるよう父親に命令されたのをきっかけに父に無視され冷遇されて来た日々を終わらせようとブラコン父と完全に縁を切る決意する。 一方、従姉の結婚相手はアルゲンテウス辺境伯とのことだが、実は手違いがあって辺境伯が結婚したいのはルフス。 そんなこんなの異世界ファンタジーラブです。 読んでいただけると嬉しいです。 2/26 番外編を投稿しました。 読んでいただけると嬉しいです。 思っていたよりずっとたくさん読んでいただいていてとても嬉しいです。 とてもとてもありがとうございます!!   

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

王宮に薬を届けに行ったなら

佐倉ミズキ
恋愛
王宮で薬師をしているラナは、上司の言いつけに従い王子殿下のカザヤに薬を届けに行った。 カザヤは生まれつき体が弱く、臥せっていることが多い。 この日もいつも通り、カザヤに薬を届けに行ったラナだが仕事終わりに届け忘れがあったことに気が付いた。 慌ててカザヤの部屋へ行くと、そこで目にしたものは……。 弱々しく臥せっているカザヤがベッドから起き上がり、元気に動き回っていたのだ。 「俺の秘密を知ったのだから部屋から出すわけにはいかない」 驚くラナに、カザヤは不敵な笑みを浮かべた。 「今日、国王が崩御する。だからお前を部屋から出すわけにはいかない」 ※ベリーズカフェにも掲載中です。そちらではラナの設定が変わっています。(貴族→庶民)それにより、内容も少し変更しておりますのであわせてお楽しみください。

【完結】モブのメイドが腹黒公爵様に捕まりました

ベル
恋愛
皆さまお久しぶりです。メイドAです。 名前をつけられもしなかった私が主人公になるなんて誰が思ったでしょうか。 ええ。私は今非常に困惑しております。 私はザーグ公爵家に仕えるメイド。そして奥様のソフィア様のもと、楽しく時に生温かい微笑みを浮かべながら日々仕事に励んでおり、平和な生活を送らせていただいておりました。 ...あの腹黒が現れるまでは。 『無口な旦那様は妻が可愛くて仕方ない』のサイドストーリーです。 個人的に好きだった二人を今回は主役にしてみました。

眺めるだけならよいでしょうか?〜美醜逆転世界に飛ばされた私〜

蝋梅
恋愛
美醜逆転の世界に飛ばされた。普通ならウハウハである。だけど。 ✻読んで下さり、ありがとうございました。✻

召喚とか聖女とか、どうでもいいけど人の都合考えたことある?

浅海 景
恋愛
水谷 瑛莉桂(みずたに えりか)の目標は堅実な人生を送ること。その一歩となる社会人生活を踏み出した途端に異世界に召喚されてしまう。召喚成功に湧く周囲をよそに瑛莉桂は思った。 「聖女とか絶対ブラックだろう!断固拒否させてもらうから!」 ナルシストな王太子や欲深い神官長、腹黒騎士などを相手に主人公が幸せを勝ち取るため奮闘する物語です。

転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました

桜あずみ
恋愛
異世界に転移して二年。 言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。 しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。 ──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。 その一行が、彼の目に留まった。 「この文字を書いたのは、あなたですか?」 美しく、完璧で、どこか現実離れした男。 日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。 最初はただの好奇心だと思っていた。 けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。 彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。 【ご報告】 最終回まで予約投稿済みです。 毎日8時・20時に更新予定です。

子供にしかモテない私が異世界転移したら、子連れイケメンに囲まれて逆ハーレム始まりました

もちもちのごはん
恋愛
地味で恋愛経験ゼロの29歳OL・春野こはるは、なぜか子供にだけ異常に懐かれる特異体質。ある日突然異世界に転移した彼女は、育児に手を焼くイケメンシングルファザーたちと出会う。泣き虫姫や暴れん坊、野生児たちに「おねえしゃん大好き!!」とモテモテなこはるに、彼らのパパたちも次第に惹かれはじめて……!? 逆ハーレム? ざまぁ? そんなの知らない!私はただ、子供たちと平和に暮らしたいだけなのに――!

処理中です...