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番外編【ネタバレ注意】
神のイタズラ2
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【ここはお店だからシルバ達は外で待っててね】
声をかけて中を覗いた。
カランと鈴がなり扉を開くと可愛い女の子が出迎えてくれた。
「いらっしゃいませ!猫の目亭へようこそ食事ですか?お泊まりですか?」
「え!お泊まりも出来るんですか!?ベイカーさんここにしようよー」
私はいい匂いがするこのお店が気に入った!
「飯も食えるのはいいな!すまないが従魔もいるんだが大丈夫かな?」
ベイカーさんが外にいるシルバ達の事を説明すると…
「す、すみません!今お母さんに聞いてきます!」
三つ編みをした可愛らしい女の子はぴょんと跳ねるように駆け出した。
すると奥から女将さんらしき女性が現れる。
「お客さんお泊まりと食事で、従魔を連れているんですね」
「はい!みんないい子達なんでお願いします」
私は頭を下げると
「ギルドに登録してるなら大丈夫だよ」
女将さんはカードを確認すると素敵な笑顔で快く了承してくれた。
私達はシルバ達に大人しく外の小屋で過ごすように言うと猫の目亭で用意されたご飯をシルバ達にも運ぶ。
【みんな~お待たせ!野菜たっぷりのスープだよ!】
【おお!待ってた!】
【ん~いい香り~】
シルバ達は待ちきれないと料理を食べだした。
「すごい…大きな従魔ですね」
一緒に料理を運んでくれたこの宿の娘さんのミィナちゃんがシルバを見て驚いている。
「大きいけど優しくて頼りになるかっこいい子なんだよ」
私はシルバを誇らしげに紹介した。
触ってもいいと言ったけど怖いから遠慮すると言われてしまった…残念。
猫の目亭の料理は控えめに言っても美味しかった!
ミィナちゃんのお父さんが作っているらしく家族で経営をしているようだ。
なんだかルンバさん達を思い出した。
ミィナちゃんに聞いたところ前が冒険者ギルドらしいので食事を終えたらベイカーさんと挨拶に伺うことにした。
「ここが異国のギルドかぁ~」
珍しくてキョロキョロと中を伺っていると
「いらっしゃ~い」
猫なで声で挨拶をされた。
見ると猫の獣人が尻尾をくねらせニコニコとしながらこちらを見ていた。
「わぁ!猫さんだ!」
かっこいい獣人にテンションがあがる!
「ん~?獣人が珍しいのかなぁ~」
受付のお兄さんが笑いながら話しかけてきた。
「いや、すまんな。この子は無類の獣人好きなんだよ」
「へぇ~そんな子も珍しいね~なんかあんまり見ない顔だけどなんの用かな?」
「私達この国出身ではないんです。ウエスト国から依頼できました」
「どんな依頼?」
「えっと…この国いる鍛冶師さんに剣を打ってもらいたくて…」
「鍛冶師?」
受付のお兄さんの眉がピクっと動いたと、思うと笑っていた目が少し細まる。
「何か知ってるか?」
ベイカーさんが聞くと
「ん~教えてもいいけどその前に村長さんに会って欲しいな。君達がどんな人かわからないのに大事な鍛冶師に合わせるわけには行かないからね」
やっぱり有名な鍛冶師さんなのかも!
私は二つ返事で頷いた。
猫の獣人のお兄さんはジャンさんと言うらしく、村長さんの家までの道のりを丁寧に教えてくれた。
私達は言われた通りに村長さんの屋敷に向かうと…
「なんの用かな?」
屋敷の前にこれまたダンディなおじ様がキリッとした顔で立っていた。
「は、初めまして!私はミヅキと申します!この度この国にギルドの依頼で参りました!」
思わずかしこまってバカ丁寧に挨拶をしてしまう。
「うむ…ギルドの依頼で…小さいのにいい子だ…。それに可愛い…」
おじ様はじっと見つめながら何か呟いた。
「おっほん…すみませんがギルドのジャンさんに言われて来ました。この村の近くに住むメリアさんと言う鍛冶師を紹介して欲しいのですが…」
「メリア…」
村長さんの厳しい顔が鍛冶師さんの名前を聞いてさらに険しくなる。
「依頼内容を見せてもらってもいいかな?」
「は、はい!」
私は依頼書を村長さんに渡した。
村長さんは一語一句逃さないとでも言うようにじっくりとその内容を確認している。
そして読み終えると…
「うん、別に変な依頼では内容だが…メリアくんが了承しないならこの依頼は受けられない」
「「えー!なんで」」
私とベイカーさんは大声をあげた。
「彼女はこの村…いや、この国にとっても貴重な鍛冶師なんだ。そう易々と依頼は受けないんだよ」
「そ、そうなんだ…」
せっかく遠いところ来たのに残念…
眉を下げてガックリと肩を落としていると
「うっ…で、でも話くらいなら聞いてくれるかもしれないね…明日この屋敷に来て貰えるか聞いてみるからまた明日のこの時間にここに来れるかな?」
村長さんは落ち込む私に笑いかけてくれた!
「はい!無理言ってすみません、よろしくお願いします。もし…断られたら残念ですけど諦めます」
「わかった…ではまた明日…」
そういうと村長さんはお礼を言う私の頭を優しく撫でてくれた。
「子リスならぬ…子犬かな…」
その時にぼそっと何か呟いた…
「ん?」
「いや、なんでもないよ」
村長さんはニコッとさわやかに笑ってその手を離した。
村長さんの名前はマルクさんと言うらしく私達は明日また会う約束をして帰ることにした。
✱
次の日約束の時間の少し前にマルクさんのお屋敷に着くと…
「お待ちしておりました。ミヅキさんとベイカーさんですね」
屋敷の前に綺麗な女性が立っていて私達を出迎えてくれた。
「は、はい」
「ふふ、そんなにかしこまらないで下さい。…本当にお父様が言ってた通り、メリアちゃんみたいに可愛い子ですわ」
「ん?メリアちゃん?」
私は下げていた顔をあげるが綺麗なお姉さんはニコニコと笑っていた。
なんか…雰囲気がマルクさんに似てる?
聞けばお姉さんはマルクさんの娘さんでエレナさんと言うらしい、さすが親子で美男美女…
「では皆が待っていますのでこちらに…」
私達は美女のエレナさんに案内されて屋敷へと入った。
エレナさんはシルバ達が気になるのかチラッとその様子を伺っている。
「この子達は私の従魔です、私はテイマーをしていて…大きいけどとっても優しくて暴れるなんて事はありませんから!」
しっかりと無害をアピールする。
「まぁ…ミヅキがピンチになったら終わりだがな…」
ベイカーさんがボソッと呟くがムシムシ!聞こえません!
【ミヅキの為なら大人しくしててやる】
【僕はいつも大人しいよ】
【私も問題ない】
【ぼくも~】
【みんなよろしくね】
エレナさんは私の説明に微笑むと…
「ミヅキさんは従魔と仲良しなのですね。ならメリアちゃんとも気が合いそうですね」
「え?」
エレナさんの言葉の意味は扉を開けてみてわかった。
「どうぞ」
そう言って開かれた扉の向こうには、私より少しお姉ちゃんの可愛い女の子とマルクさんがソファーに座って待っていた。
ん?鍛冶師さんは?
とりあえずマルクさんに挨拶をして隣の女の子をみる。
「えっと…マルクさんの娘さんですか?」
エレナさんの妹さんかな?
そう思って挨拶をする。
「いや、それならどんなに嬉しい事か…でも残念ながら違うんだよ。この子がこの国の鍛冶師のメリアくんだ」
「えー!」
「こんな子供の女の子が剣を打ってるのか!?」
私とベイカーさんはとっても失礼に驚いた。
「はい」
しかしメリアさんは嫌な顔をすること無く笑顔で頷く。
そしてメリアさんの腕に巻かれた白いブレスレットがピクっと動いたのに気がついた。
「あっ!もしかしてその子も従魔なんですか?」
可愛い白蛇に注目すると…
「いえ……この子達は、眷属で私の家族です」
メリアさんは何か言おうとして言葉を飲み込んだ。
なんだか言えない事情がありそうだ。
まぁそんな事は置いといて…
「すんごい可愛いですね…」
うちのムーやプルシアといい勝負にツルツルで触り心地が良さそうだ…
じっと見つめていると…
スルッ…
とメリアさんの髪の毛に隠れてしまった…見つめすぎたかもしれない…
「あっ…」
残念に声を漏らした。
「えっと…それで何か私に用があったのでは?」
「あっ!そ、そうなんです!これを…」
私は気を取り直して依頼書を出すと…
「どうしてもメリアさんに剣を打って頂きたくて!」
「いいですよ」
「「「え!」」」
メリアさんの返事に頼んだ私達もだがマルクさんも驚いているようだ。
「いいのかい?」
マルクさんが今一度メリアさんに確認すると
「遠いところ私の剣を求めに来てくれたんです!その思いに答えてあげたいです。それに…なんかあなたとは初めてあった気がしないから…」
メリアさんにニコッと微笑まれて思わず頬を赤くする。
「ありがとうございます…私はミヅキって言います…えっと好きなように呼んで下さい」
「ありがとう!ミヅキちゃん!」
「メリアさん…」
「ミヅキちゃんもメリアちゃんって呼んでくれると嬉しいな」
「は、はい!メリアちゃん!よろしく!」
メリアちゃんの差し出して来た手をしっかりと握りしめると、チラッと後ろを見た。
「ところでミヅキちゃんもの後ろにいる子達も可愛いね…」
「私の従魔です!この大きな黒い子はシルバ、この可愛い赤い鳥はシンク!この青いかっこいい子はプルシア、このふわふわの黄色い子はコハクです!他にも可愛い子達がいるんです!」
「可愛い~!うちの子達と負けず劣らず!」
「メリアちゃんの白蛇ちゃんも可愛かったですね!」
「この子はフローライト、フローって呼んでるの、そして黒い鶏のオニキス、ふわふわの可愛いうさぎのアンバー、家にも可愛い子達がいるの」
メリアちゃんが紹介するとその可愛い姿を見せてくれた。
「か、可愛い~!」
手を差し出そうとすると…
「待ちなさい」
マルクさんがその手を止めた。
あっ…つい夢中になっちゃった…
「す、すみません…」
出した手を引っ込める。
【ミヅキに触らせないとは…何様だ…】
グルグルとシルバが喉を鳴らした。
───なんだ!なんだ!ケンカか!?
───ご主人様、下がって
するとオニキスとフローがメリアちゃんを庇うように前に出た。
「「ちょっとちょっと!」」
私とメリアちゃんは同時にみんなを止めた。
「「あれ?」」
思わず顔を見合わせる。
「うふふ…お二人は姉妹のようですね」
エレナさんに笑われて私とメリアちゃんは思わず顔を赤らめた。
【シルバ達もいい子にするって約束でしょ?】
【すまない…つい。悪かったなお前たち】
シルバはオニキス達に謝った。
「私は大丈夫だからみんな仲良くね」
───わかった…
───ご主人様が大丈夫なら…
───こちらこそごめんなさい。
【まぁお互いご主人様が大事って事だよね~】
【そうだな、その気持ちはよくわかる】
シンクとプルシアが何かわからない言葉でメリアちゃんの眷属達と話し出した。
部屋の隅に行き出すとみんなは輪になって何やら話し出した…
その様子を私とメリアちゃんは驚き見つめてお互いの顔を見合わせる。
「ぷっ!」
「なんか意気投合したみたいだね」
シルバ達の仲良くする姿に私達の距離も一気に近づいた気がした。
✱
【従魔達の会話】※この会話はミヅキ、メリアには聞こえていません。
【改めてよろしくな、俺はシルバだ。フェンリルでミヅキの従魔だ】
【僕は鳳凰のシンクだよ】
【青龍のプルシアだ】
【テンコのコハクだよ!】
────僕はフローライト。神獣様の眷属、ご主人様を助けてる。
────オニキス!シルバ!かっこいいな!
────私はアンバーです。よろしく
【オニキスか、その黒い毛並み、気に入った】
────シルバ!強そう!気に入った!
【うん、鳥って所もいいよね】
────シンク!赤!かっこいい!
【君は白蛇か…なんか近しいものを感じるな】
────僕も…プルシアのそば気持ちいい
【じー…アンバー…かわいい!】
────コハク、ありがとう。
✱
「「可愛い…」」
なんかシルバとシンクはオニキスと気が合うのか黒いもの同士じゃれあっている。
まぁシルバがオニキスを遊んであげているようにも見えるけど…
フローとプルシアはフローがプルシアに絡まってなんかのんびりとしている。
コハクはアンバーが気に入ったのか周りをぴょんぴょん跳ねていてどっちがうさぎだかわからないくらい。
そんなみんなの可愛い姿に悶えていると…同じようにメリアちゃんも愛おしそうに見つめていた。
「可愛いね」
「本当に、フロー達があんなにリラックスするなんて…ミヅキちゃん、剣が打ち終わるまで家に来ない?」
「いいんですか!?」
「もちろん!マルクさんいいですよね!?」
メリアちゃんがマルクさんに聞くと苦笑しながら了承してくれた。
そしてそのまま挨拶をして早速メリアちゃんの家に向かうことになった。
しかし少し心配だからとギルド職員のジャンさんが付き添う事となった。
「よろしくね~」
「ああ」
ジャンさんとベイカーさんが握手をして、後ろから着いてくる。
声をかけて中を覗いた。
カランと鈴がなり扉を開くと可愛い女の子が出迎えてくれた。
「いらっしゃいませ!猫の目亭へようこそ食事ですか?お泊まりですか?」
「え!お泊まりも出来るんですか!?ベイカーさんここにしようよー」
私はいい匂いがするこのお店が気に入った!
「飯も食えるのはいいな!すまないが従魔もいるんだが大丈夫かな?」
ベイカーさんが外にいるシルバ達の事を説明すると…
「す、すみません!今お母さんに聞いてきます!」
三つ編みをした可愛らしい女の子はぴょんと跳ねるように駆け出した。
すると奥から女将さんらしき女性が現れる。
「お客さんお泊まりと食事で、従魔を連れているんですね」
「はい!みんないい子達なんでお願いします」
私は頭を下げると
「ギルドに登録してるなら大丈夫だよ」
女将さんはカードを確認すると素敵な笑顔で快く了承してくれた。
私達はシルバ達に大人しく外の小屋で過ごすように言うと猫の目亭で用意されたご飯をシルバ達にも運ぶ。
【みんな~お待たせ!野菜たっぷりのスープだよ!】
【おお!待ってた!】
【ん~いい香り~】
シルバ達は待ちきれないと料理を食べだした。
「すごい…大きな従魔ですね」
一緒に料理を運んでくれたこの宿の娘さんのミィナちゃんがシルバを見て驚いている。
「大きいけど優しくて頼りになるかっこいい子なんだよ」
私はシルバを誇らしげに紹介した。
触ってもいいと言ったけど怖いから遠慮すると言われてしまった…残念。
猫の目亭の料理は控えめに言っても美味しかった!
ミィナちゃんのお父さんが作っているらしく家族で経営をしているようだ。
なんだかルンバさん達を思い出した。
ミィナちゃんに聞いたところ前が冒険者ギルドらしいので食事を終えたらベイカーさんと挨拶に伺うことにした。
「ここが異国のギルドかぁ~」
珍しくてキョロキョロと中を伺っていると
「いらっしゃ~い」
猫なで声で挨拶をされた。
見ると猫の獣人が尻尾をくねらせニコニコとしながらこちらを見ていた。
「わぁ!猫さんだ!」
かっこいい獣人にテンションがあがる!
「ん~?獣人が珍しいのかなぁ~」
受付のお兄さんが笑いながら話しかけてきた。
「いや、すまんな。この子は無類の獣人好きなんだよ」
「へぇ~そんな子も珍しいね~なんかあんまり見ない顔だけどなんの用かな?」
「私達この国出身ではないんです。ウエスト国から依頼できました」
「どんな依頼?」
「えっと…この国いる鍛冶師さんに剣を打ってもらいたくて…」
「鍛冶師?」
受付のお兄さんの眉がピクっと動いたと、思うと笑っていた目が少し細まる。
「何か知ってるか?」
ベイカーさんが聞くと
「ん~教えてもいいけどその前に村長さんに会って欲しいな。君達がどんな人かわからないのに大事な鍛冶師に合わせるわけには行かないからね」
やっぱり有名な鍛冶師さんなのかも!
私は二つ返事で頷いた。
猫の獣人のお兄さんはジャンさんと言うらしく、村長さんの家までの道のりを丁寧に教えてくれた。
私達は言われた通りに村長さんの屋敷に向かうと…
「なんの用かな?」
屋敷の前にこれまたダンディなおじ様がキリッとした顔で立っていた。
「は、初めまして!私はミヅキと申します!この度この国にギルドの依頼で参りました!」
思わずかしこまってバカ丁寧に挨拶をしてしまう。
「うむ…ギルドの依頼で…小さいのにいい子だ…。それに可愛い…」
おじ様はじっと見つめながら何か呟いた。
「おっほん…すみませんがギルドのジャンさんに言われて来ました。この村の近くに住むメリアさんと言う鍛冶師を紹介して欲しいのですが…」
「メリア…」
村長さんの厳しい顔が鍛冶師さんの名前を聞いてさらに険しくなる。
「依頼内容を見せてもらってもいいかな?」
「は、はい!」
私は依頼書を村長さんに渡した。
村長さんは一語一句逃さないとでも言うようにじっくりとその内容を確認している。
そして読み終えると…
「うん、別に変な依頼では内容だが…メリアくんが了承しないならこの依頼は受けられない」
「「えー!なんで」」
私とベイカーさんは大声をあげた。
「彼女はこの村…いや、この国にとっても貴重な鍛冶師なんだ。そう易々と依頼は受けないんだよ」
「そ、そうなんだ…」
せっかく遠いところ来たのに残念…
眉を下げてガックリと肩を落としていると
「うっ…で、でも話くらいなら聞いてくれるかもしれないね…明日この屋敷に来て貰えるか聞いてみるからまた明日のこの時間にここに来れるかな?」
村長さんは落ち込む私に笑いかけてくれた!
「はい!無理言ってすみません、よろしくお願いします。もし…断られたら残念ですけど諦めます」
「わかった…ではまた明日…」
そういうと村長さんはお礼を言う私の頭を優しく撫でてくれた。
「子リスならぬ…子犬かな…」
その時にぼそっと何か呟いた…
「ん?」
「いや、なんでもないよ」
村長さんはニコッとさわやかに笑ってその手を離した。
村長さんの名前はマルクさんと言うらしく私達は明日また会う約束をして帰ることにした。
✱
次の日約束の時間の少し前にマルクさんのお屋敷に着くと…
「お待ちしておりました。ミヅキさんとベイカーさんですね」
屋敷の前に綺麗な女性が立っていて私達を出迎えてくれた。
「は、はい」
「ふふ、そんなにかしこまらないで下さい。…本当にお父様が言ってた通り、メリアちゃんみたいに可愛い子ですわ」
「ん?メリアちゃん?」
私は下げていた顔をあげるが綺麗なお姉さんはニコニコと笑っていた。
なんか…雰囲気がマルクさんに似てる?
聞けばお姉さんはマルクさんの娘さんでエレナさんと言うらしい、さすが親子で美男美女…
「では皆が待っていますのでこちらに…」
私達は美女のエレナさんに案内されて屋敷へと入った。
エレナさんはシルバ達が気になるのかチラッとその様子を伺っている。
「この子達は私の従魔です、私はテイマーをしていて…大きいけどとっても優しくて暴れるなんて事はありませんから!」
しっかりと無害をアピールする。
「まぁ…ミヅキがピンチになったら終わりだがな…」
ベイカーさんがボソッと呟くがムシムシ!聞こえません!
【ミヅキの為なら大人しくしててやる】
【僕はいつも大人しいよ】
【私も問題ない】
【ぼくも~】
【みんなよろしくね】
エレナさんは私の説明に微笑むと…
「ミヅキさんは従魔と仲良しなのですね。ならメリアちゃんとも気が合いそうですね」
「え?」
エレナさんの言葉の意味は扉を開けてみてわかった。
「どうぞ」
そう言って開かれた扉の向こうには、私より少しお姉ちゃんの可愛い女の子とマルクさんがソファーに座って待っていた。
ん?鍛冶師さんは?
とりあえずマルクさんに挨拶をして隣の女の子をみる。
「えっと…マルクさんの娘さんですか?」
エレナさんの妹さんかな?
そう思って挨拶をする。
「いや、それならどんなに嬉しい事か…でも残念ながら違うんだよ。この子がこの国の鍛冶師のメリアくんだ」
「えー!」
「こんな子供の女の子が剣を打ってるのか!?」
私とベイカーさんはとっても失礼に驚いた。
「はい」
しかしメリアさんは嫌な顔をすること無く笑顔で頷く。
そしてメリアさんの腕に巻かれた白いブレスレットがピクっと動いたのに気がついた。
「あっ!もしかしてその子も従魔なんですか?」
可愛い白蛇に注目すると…
「いえ……この子達は、眷属で私の家族です」
メリアさんは何か言おうとして言葉を飲み込んだ。
なんだか言えない事情がありそうだ。
まぁそんな事は置いといて…
「すんごい可愛いですね…」
うちのムーやプルシアといい勝負にツルツルで触り心地が良さそうだ…
じっと見つめていると…
スルッ…
とメリアさんの髪の毛に隠れてしまった…見つめすぎたかもしれない…
「あっ…」
残念に声を漏らした。
「えっと…それで何か私に用があったのでは?」
「あっ!そ、そうなんです!これを…」
私は気を取り直して依頼書を出すと…
「どうしてもメリアさんに剣を打って頂きたくて!」
「いいですよ」
「「「え!」」」
メリアさんの返事に頼んだ私達もだがマルクさんも驚いているようだ。
「いいのかい?」
マルクさんが今一度メリアさんに確認すると
「遠いところ私の剣を求めに来てくれたんです!その思いに答えてあげたいです。それに…なんかあなたとは初めてあった気がしないから…」
メリアさんにニコッと微笑まれて思わず頬を赤くする。
「ありがとうございます…私はミヅキって言います…えっと好きなように呼んで下さい」
「ありがとう!ミヅキちゃん!」
「メリアさん…」
「ミヅキちゃんもメリアちゃんって呼んでくれると嬉しいな」
「は、はい!メリアちゃん!よろしく!」
メリアちゃんの差し出して来た手をしっかりと握りしめると、チラッと後ろを見た。
「ところでミヅキちゃんもの後ろにいる子達も可愛いね…」
「私の従魔です!この大きな黒い子はシルバ、この可愛い赤い鳥はシンク!この青いかっこいい子はプルシア、このふわふわの黄色い子はコハクです!他にも可愛い子達がいるんです!」
「可愛い~!うちの子達と負けず劣らず!」
「メリアちゃんの白蛇ちゃんも可愛かったですね!」
「この子はフローライト、フローって呼んでるの、そして黒い鶏のオニキス、ふわふわの可愛いうさぎのアンバー、家にも可愛い子達がいるの」
メリアちゃんが紹介するとその可愛い姿を見せてくれた。
「か、可愛い~!」
手を差し出そうとすると…
「待ちなさい」
マルクさんがその手を止めた。
あっ…つい夢中になっちゃった…
「す、すみません…」
出した手を引っ込める。
【ミヅキに触らせないとは…何様だ…】
グルグルとシルバが喉を鳴らした。
───なんだ!なんだ!ケンカか!?
───ご主人様、下がって
するとオニキスとフローがメリアちゃんを庇うように前に出た。
「「ちょっとちょっと!」」
私とメリアちゃんは同時にみんなを止めた。
「「あれ?」」
思わず顔を見合わせる。
「うふふ…お二人は姉妹のようですね」
エレナさんに笑われて私とメリアちゃんは思わず顔を赤らめた。
【シルバ達もいい子にするって約束でしょ?】
【すまない…つい。悪かったなお前たち】
シルバはオニキス達に謝った。
「私は大丈夫だからみんな仲良くね」
───わかった…
───ご主人様が大丈夫なら…
───こちらこそごめんなさい。
【まぁお互いご主人様が大事って事だよね~】
【そうだな、その気持ちはよくわかる】
シンクとプルシアが何かわからない言葉でメリアちゃんの眷属達と話し出した。
部屋の隅に行き出すとみんなは輪になって何やら話し出した…
その様子を私とメリアちゃんは驚き見つめてお互いの顔を見合わせる。
「ぷっ!」
「なんか意気投合したみたいだね」
シルバ達の仲良くする姿に私達の距離も一気に近づいた気がした。
✱
【従魔達の会話】※この会話はミヅキ、メリアには聞こえていません。
【改めてよろしくな、俺はシルバだ。フェンリルでミヅキの従魔だ】
【僕は鳳凰のシンクだよ】
【青龍のプルシアだ】
【テンコのコハクだよ!】
────僕はフローライト。神獣様の眷属、ご主人様を助けてる。
────オニキス!シルバ!かっこいいな!
────私はアンバーです。よろしく
【オニキスか、その黒い毛並み、気に入った】
────シルバ!強そう!気に入った!
【うん、鳥って所もいいよね】
────シンク!赤!かっこいい!
【君は白蛇か…なんか近しいものを感じるな】
────僕も…プルシアのそば気持ちいい
【じー…アンバー…かわいい!】
────コハク、ありがとう。
✱
「「可愛い…」」
なんかシルバとシンクはオニキスと気が合うのか黒いもの同士じゃれあっている。
まぁシルバがオニキスを遊んであげているようにも見えるけど…
フローとプルシアはフローがプルシアに絡まってなんかのんびりとしている。
コハクはアンバーが気に入ったのか周りをぴょんぴょん跳ねていてどっちがうさぎだかわからないくらい。
そんなみんなの可愛い姿に悶えていると…同じようにメリアちゃんも愛おしそうに見つめていた。
「可愛いね」
「本当に、フロー達があんなにリラックスするなんて…ミヅキちゃん、剣が打ち終わるまで家に来ない?」
「いいんですか!?」
「もちろん!マルクさんいいですよね!?」
メリアちゃんがマルクさんに聞くと苦笑しながら了承してくれた。
そしてそのまま挨拶をして早速メリアちゃんの家に向かうことになった。
しかし少し心配だからとギルド職員のジャンさんが付き添う事となった。
「よろしくね~」
「ああ」
ジャンさんとベイカーさんが握手をして、後ろから着いてくる。
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初めての投稿で、完全に見切り発車です。自分が読みたい作品は読み切っちゃった!でももっと読みたい!じゃあ自分で書いちゃおう!っていうノリで書き始めました。
【5/22 書籍1巻発売中!】
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