ほっといて下さい 従魔とチートライフ楽しみたい!

三園 七詩

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15章

699.王都到着

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快適な馬車の旅はあっという間に終わりを迎えた。

「ミヅキ!王都が見てきたぞ」

ベイカーさんの声に馬車の中にいたみんなが外へと飛び出す!

「わぁ!!すっごい!」

見ると王都の周りには停滞する馬車が数十台…いや百台以上停まっていそうだった…

「ようやく着いたようですね…」

セバスさんもデッキに出てくるとその光景を眺める。

「これで…王都には入れないんですかね?」

「馬車はここで停泊させます。ギルド職員や町の人達も数名ここに泊まらせる予定です…もし足りないようでしたらその時は王都の里を解放して頂けますか?思いのほか人数が集まっているようですので…」

セバスさんが申し訳なさそうに聞いてくる。

「もちろんです!なんなら増築しときますので
!」

「程々によろしくお願いしますね」

セバスさんは苦笑してお礼を言うと頭を撫でてくれた。

セバスさんに頼まれたからには頑張らないと!

私達は適当な場所に馬車を停めると一度王都へ入る為の手続きを済ませる。

王都へは相変わらず長い行列が出来ていた。

「いつも以上に混んでるな…」

「ねー今日中に王都に入れるかな?」

なかなか進まない列にぴょんぴょんと飛んで前を確認する。

するとベイカーさんがひょいと抱き上げて肩車をしてくれた。

「どうだ?」

見えるかと聞かれ、高くなった視線に前を眺めて頷く。

「うん!ありがとうベイカーさん!よく見える!」

誰かいないかと先を見ていると…

「あっ!」

あの服は!?

「コジローさーん!」

数十人先の列に見覚えのある服を着た団体がいた!

私の声に隠れ里のみんなが一斉に振り返る。

「「「「「ミヅキ!!」」」」」

「うおっ!」

みんなが怯えたような顔で振り返ってきて思わず引いてしまう。

「すみません!!先にどうぞ」

「先にお進み下さい!」

コジローさん達は後ろに並んでいた人達に列を譲ると私達の元まで後退してきた。

「せっかく並んでたのに…」

苦笑すると…

「ミヅキちゃん!なんなのさこの人の数…怖すぎて周りを見れないんだけど!」

「そうそう!なんかじっとこっちを見てる気がして…人の目怖い…」

「み、みんな大丈夫よ!こ、このくらい王都では当たり前よ!ね、ねぇコジロー様!?」

コユキさんも強がっているがかなりの人の数にびっくりしている様子だった。

「でもよかった…知ってる顔にほっとするわぁ」

里のおばちゃん達の強ばっていた顔が緩んでいく。

「コジローさんがいるんだもん大丈夫だよ」

コジローさんを見ると何だか疲れてる様子だった。

「コジローだけじゃ頼りにならないんだよ!それにムサシはどっか行っちまうし」

そういえばムサシさんの姿が見えなかった。

「兄さんは一足先に王都に入ってマルコさん達に報告に行ってるんだよ」

あーなるほど!

隠れ里のみんなは私達と合流した事でかなりリラックスした様子で色々と荷物を広げだした。

「ミヅキちゃんに会ったら見せようと思ってたの~ほら見て!山菜をいっぱい摘んできたのよ~」

「私はキノコを採ってきたわ!ミヅキちゃん後で食べましょうね~」

「わぁー!嬉しい~焼いてしょうゆを垂らして食べたら…」

想像するだけでヨダレが!!

おばちゃん達と話が盛り上がっていると…

「すみません…少し会話が聞こえてきて、もしかしてしょうゆの里の方達ですか?」

みんなで喋っていると商人らしきお兄さんが話しかけてきた。

「え?ああそうだよ…」

おばちゃんが頷くと…

「やっぱり!!その見た事の無い服に香ばしい香りにもしかしてと思っていたんです!すみませんがしょうゆを売って貰えませんか!?王都にはその為に来たんです!」

「それなら俺もずっと気になってたんです!話を聞かせてもらってもいいですか!?」

「あっ私も!」

里のみんなを見ていたのはしょうゆが目当てだったようだ。

おばちゃん達はオロオロとしていると…

「すみませんがしょうゆの管理はリングス商会に任せてるんですよ…一度そっちを通してもらっていいかな?」

長老様が出てきて商人達に説明している。

商人同士で揉めたりでもしたら大変だと間に入ろうかとしていると…

「リングス商会!!」

「それは…大変失礼しました!一度そちらに挨拶してからまた改めて…」

商人達はリングス商会の名前に顔色を変えた。

「ん?なんでそんなにビビってるんだ?」

ベイカーさんも気になったのか商人達に理由を聞くと…

「だってこのリバーシ大会を仕切ってるのもリングス商会なんですよ!そこと揉めたら王都に来れなくなりますからね!」

「しょうゆにリバーシに他にも米やら所有してるって聞きますし…一度会長には会ってみたいもんです」

「会長…ってマルコさんの事かな?」

ベイカーさんがコソッと私に聞いてきた。

「わかんない…でもリングス商会で一番偉いのって…マルコさんだよね?」

二人でコソコソと話していると…

「コジローさーん!里の皆さんお待たせしましたー!」

噂のマルコさんが汗をかきかき行列の里のみんなのところに駆け寄ってきた。

「あっマルコさんお久しぶりです」

「皆さん、ようこそいらっしゃいました!ムサシさんから連絡を受けて…さぁこちらから先に王都に入れるように手続きを済ませてますから!」

マルコさんが里のみんなを案内しようとすると…

「ミヅキさん?」

後ろに並んでいた私と目が合った。

「マルコさん、お久しぶりです!連絡ありがとうございました!」

ニコッと笑いかけると…

「た、大変だ!!今すぐ馬を!!ミヅキさん達なんで連絡してくれないんですか!?もうすぐに入れるようにしてあったのに!」

え?そうなの?

「でも…ギルドのみんなもいますから…」

何だか周りに申し訳ないし…

チラッと周りの様子を伺う。

「あれが噂のリングス商会の会長か…」

「わざわざ迎えに来るとは…かなりの立場の人達なのか…?」

何だか遠巻きに見られてる…変に注目を浴びてしまったので私達はギルドの職員達に謝って先に王都に入ることになった。
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