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15章
718.記憶
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シルバ達にはどうにか諦めてもらい、ドライカレーを仕上げにかかる。
水を入れない代わりにトマトを搾ったトマトジュースを入れて全体的に混ぜて煮込めば完成だ。
「じゃあ、皆さんで味見してみてください」
ご飯は用意してなかったのでパンを取り出して少しカレーを乗せると皆に渡した。
本当に少しだけどシルバ達にも味見だけはさせて貰う。
【少ないけど我慢してね】
みんなの口にカレーを乗せたパンを放り込む。
「ん~!いつものカレーとはまた違って美味い!」
「本当だな!しかも切って炒めるだけなら俺にも作れそうだ」
ガッツ隊長が初めての料理に得意げになっていた。
「でもこれ、スパイスの調合が難しいんじゃないですか?」
少し料理をした事が有りそうな兵士さんが私が用意したスパイスの瓶を見つめていた。
「わかりますか、コレで味が変わりますから。自分好みに調合するのも楽しいですよ」
「やはり料理は奥が深い、俺には無理なようだ」
ガッツ隊長は大人しくヘラを置いた。
みんなでカレーの味見をしていると聞いた事のある声が外から聞こえてきた。
バーン!
勢いよく扉が開くとベイカーさんが凄まじい形相で飛び込んできた。
「なんかいい匂いがする!」
「べ、ベイカーさん?」
私達は驚いて手を止めていると真ん中にある鍋に視線を向けた。
「そこからだな…カレーの匂い!」
ドシドシと目を見開き歩いて来るので慌ててカレーの前に立ち塞がって両手を広げた。
「駄目だよ!これは部隊兵のみんなの為に作ったんだから!」
「な!少し!少しでいいから!」
お願いだと両手をパンッ!と目の前で合わせる。
「ベイカーさんが食べたらみんなの分無くなるもん」
【そうだ!俺達だって我慢してるんだ、お前も我慢しろ】
シルバ達がガルルと唸りながら私の横に並んだ。
「なんだよ、シルバだって食ったんだろ!」
【食ってない!】
シルバとベイカーさんがおでこをくっつけて睨み合った。
「ベイカーさん、シルバ達だって我慢してるんだよ」
「そうなのか?」
信じられないとベイカーさんがシルバの事をジロっと見下ろす。
ブチッ!
するとシルバから何か切れるような音がしたと思ったらベイカーさんがドサッと倒れた。
「ベイカーさん!どうしたの!?」
慌ててベイカーさんを揺すって起こすがピクリともしない。
「何事ですか?」
すると遅れてセバスさんとディムロスじいちゃん達があらわれた。
「セバスさん、ベイカーさんが急に倒れたの」
泣きそうな声でセバスさんに助けを求める。
「ベイカーさんが?」
セバスさんが倒れたベイカーさんに近づいて首に手を当てて脈をとる。
「大丈夫ですよ、気を失ってるだけです。でも何故急に…」
首を傾げているとシルバの方をチラッと見た。
その瞬間シルバがサッと目を逸らしたのを見逃さなかった!
【シルバ、なんかした?】
【し、知らんぞ…】
シルバは私からも目をそらす。
なにか悪い事をした時の仕草だ。
【本当に?私の目を見て言って!】
シルバの顔を掴んでじっと見つめるとシルバの目が泳ぎ出す。
【ベイカーが悪いんだ、俺は食べるのを我慢したのにあんなムカつく顔をするから】
【何したの?】
【ちょっと首を手で殴った】
【それって…手刀?】
【まぁ、そうとも言うかな?】
シルバはコテっと首を傾げた。
可愛い顔をして誤魔化そうったって駄目だ!
【もう!シルバ、ベイカーさんと仲良くしないとご飯抜きにするよ!】
【それだけは!わかった、すぐに治すから】
シルバはベイカーさんのそばに行くと「ガウっ!」とひと鳴きした。
「うっ…」
するとベイカーさんが頭の後ろを押さえながら起き上がった。
「あれ…俺は?」
キョロキョロと周りを確認している。
「ベイカーさん、大丈夫?」
私は心配になってベイカーさんの顔を覗き込んだ。
「あっミヅキ…俺は、何してたんだっけ…確かミヅキを迎えに来ようとして」
どうやらシルバの手刀で気絶して前後の記憶が曖昧になってしまったようだ。
「なんでもないよ…ほら、一緒に帰ろう!」
ベイカーさんが色々と思い出さないうちに兵士さん達の家を出ることにした。
「なんか大事な事を忘れてる気がする…」
ベイカーさんは何度も首を傾げながら歩いている。
「気のせいですよ、さぁ皆さんの迷惑です。早く帰りますよ」
「さっさとせんか」
セバスさんとディムロスじいちゃんもベイカーさんを外へと促してくれた。
「じゃあ皆さん、あれは食べちゃって下さいね!」
ガッツ隊長達に早口でまくし立て、ベイカーさんの記憶が戻らないうちに私達は建物を出ていった。
ベイカーさんは外に出るなり私を見ると、
「なんかさっきいい匂いがしなかったか?」
「え?そう?みんなのご飯の匂いじゃない?私達も早く帰ってご飯にしようよ」
「そうだな!なんか今日はカレーって気分だな!」
ベイカーさんのリクエストに私は黙って従う事にした。
水を入れない代わりにトマトを搾ったトマトジュースを入れて全体的に混ぜて煮込めば完成だ。
「じゃあ、皆さんで味見してみてください」
ご飯は用意してなかったのでパンを取り出して少しカレーを乗せると皆に渡した。
本当に少しだけどシルバ達にも味見だけはさせて貰う。
【少ないけど我慢してね】
みんなの口にカレーを乗せたパンを放り込む。
「ん~!いつものカレーとはまた違って美味い!」
「本当だな!しかも切って炒めるだけなら俺にも作れそうだ」
ガッツ隊長が初めての料理に得意げになっていた。
「でもこれ、スパイスの調合が難しいんじゃないですか?」
少し料理をした事が有りそうな兵士さんが私が用意したスパイスの瓶を見つめていた。
「わかりますか、コレで味が変わりますから。自分好みに調合するのも楽しいですよ」
「やはり料理は奥が深い、俺には無理なようだ」
ガッツ隊長は大人しくヘラを置いた。
みんなでカレーの味見をしていると聞いた事のある声が外から聞こえてきた。
バーン!
勢いよく扉が開くとベイカーさんが凄まじい形相で飛び込んできた。
「なんかいい匂いがする!」
「べ、ベイカーさん?」
私達は驚いて手を止めていると真ん中にある鍋に視線を向けた。
「そこからだな…カレーの匂い!」
ドシドシと目を見開き歩いて来るので慌ててカレーの前に立ち塞がって両手を広げた。
「駄目だよ!これは部隊兵のみんなの為に作ったんだから!」
「な!少し!少しでいいから!」
お願いだと両手をパンッ!と目の前で合わせる。
「ベイカーさんが食べたらみんなの分無くなるもん」
【そうだ!俺達だって我慢してるんだ、お前も我慢しろ】
シルバ達がガルルと唸りながら私の横に並んだ。
「なんだよ、シルバだって食ったんだろ!」
【食ってない!】
シルバとベイカーさんがおでこをくっつけて睨み合った。
「ベイカーさん、シルバ達だって我慢してるんだよ」
「そうなのか?」
信じられないとベイカーさんがシルバの事をジロっと見下ろす。
ブチッ!
するとシルバから何か切れるような音がしたと思ったらベイカーさんがドサッと倒れた。
「ベイカーさん!どうしたの!?」
慌ててベイカーさんを揺すって起こすがピクリともしない。
「何事ですか?」
すると遅れてセバスさんとディムロスじいちゃん達があらわれた。
「セバスさん、ベイカーさんが急に倒れたの」
泣きそうな声でセバスさんに助けを求める。
「ベイカーさんが?」
セバスさんが倒れたベイカーさんに近づいて首に手を当てて脈をとる。
「大丈夫ですよ、気を失ってるだけです。でも何故急に…」
首を傾げているとシルバの方をチラッと見た。
その瞬間シルバがサッと目を逸らしたのを見逃さなかった!
【シルバ、なんかした?】
【し、知らんぞ…】
シルバは私からも目をそらす。
なにか悪い事をした時の仕草だ。
【本当に?私の目を見て言って!】
シルバの顔を掴んでじっと見つめるとシルバの目が泳ぎ出す。
【ベイカーが悪いんだ、俺は食べるのを我慢したのにあんなムカつく顔をするから】
【何したの?】
【ちょっと首を手で殴った】
【それって…手刀?】
【まぁ、そうとも言うかな?】
シルバはコテっと首を傾げた。
可愛い顔をして誤魔化そうったって駄目だ!
【もう!シルバ、ベイカーさんと仲良くしないとご飯抜きにするよ!】
【それだけは!わかった、すぐに治すから】
シルバはベイカーさんのそばに行くと「ガウっ!」とひと鳴きした。
「うっ…」
するとベイカーさんが頭の後ろを押さえながら起き上がった。
「あれ…俺は?」
キョロキョロと周りを確認している。
「ベイカーさん、大丈夫?」
私は心配になってベイカーさんの顔を覗き込んだ。
「あっミヅキ…俺は、何してたんだっけ…確かミヅキを迎えに来ようとして」
どうやらシルバの手刀で気絶して前後の記憶が曖昧になってしまったようだ。
「なんでもないよ…ほら、一緒に帰ろう!」
ベイカーさんが色々と思い出さないうちに兵士さん達の家を出ることにした。
「なんか大事な事を忘れてる気がする…」
ベイカーさんは何度も首を傾げながら歩いている。
「気のせいですよ、さぁ皆さんの迷惑です。早く帰りますよ」
「さっさとせんか」
セバスさんとディムロスじいちゃんもベイカーさんを外へと促してくれた。
「じゃあ皆さん、あれは食べちゃって下さいね!」
ガッツ隊長達に早口でまくし立て、ベイカーさんの記憶が戻らないうちに私達は建物を出ていった。
ベイカーさんは外に出るなり私を見ると、
「なんかさっきいい匂いがしなかったか?」
「え?そう?みんなのご飯の匂いじゃない?私達も早く帰ってご飯にしようよ」
「そうだな!なんか今日はカレーって気分だな!」
ベイカーさんのリクエストに私は黙って従う事にした。
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