ほっといて下さい 従魔とチートライフ楽しみたい!

三園 七詩

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13章

746.

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「そんなに美味しいですか?余り物で作ったんだけどなぁ」

まぁ寒いからあったかい食べ物は確かに美味しいけど泣くほどかと首を傾げる。

「貴族の方からこの様な対応をされた事がありませんでしたので…それにこの国は常に寒いので作物が育たずに最近はずっと食べ物にも困っています」

「そうなんだ…でも雪国ならそれなりの食べ物があるんじゃないの?昔の人はどうしてたの?」

「ここ近年、急激に寒い時期が続くようになり今では太陽もほとんど見れなくなりました。前は寒い時期は来ますが暖かい時期もありその時に作物を育てたり集めたりして寒い時期を乗り越えていました」

「ここ近年?」

「はい」

聞けば私がこの世界にやってきた時ぐらいからのようだった。

【私がシルバに会う前…ここにいたのかな?】

全く覚えのない風景に何も心が動かない。

そんな私にシルバはすり寄って微笑んだ。

【ミヅキがどこで生まれようがどこから来たとしてもミヅキはミヅキだ。俺達には関係ないな】

シルバ達はメイドさんの話にあまり興味が無いようだ。

【でも、アナテマならともかくメイドさん達が困ってるならどうにかしてあげたいね】

シルバ達と話す私をメイドさんはビクビクと驚きながら見つめていた。

「あ、あの…」

メイドさんは意を決したように声をかけてきた。

「なんですか?」

「ミヅキ様はアナテマ様の関係者…なんでしょうか?」

「違います!」

私は眉を釣り上げて否定した!

「私達なんか顔は似てますけど全然知り合いなんかじゃありません!どっちかって言うとアナテマは敵ですから!」

ふんっ!と鼻息荒く説明した。

「そ、そうなのですが…」

メイドさんは少し困惑気味に頷いた。

「まぁですから私はこの国にとって敵かもしれませんね、だからここに閉じ込めようとしてるんだろうし」

なんか寂しい塔を上から見下ろした。

「ですが、警備も手薄です。逃げようと思えばできるのでは?」

「それが出来ない事情があるんです」

私は眉を下げて笑った。

ふと考えないようにしていたベイカーさんたちの顔が浮かんでくる。

「だからアナテマの悪口言っても大丈夫ですよ!私も一緒にしたいくらい」

クスッ…

メイドさんが会ってからはじめて笑った。

「ミヅキ様は本当にアナテマ様とは違うようです」

「そう?ならよかったーあんな人になりたくないもん」

今思い出してもあんな事をしたアナテマを許す気にはなれなかった。

「アナテマ様も…必死なのでしょう…」

メイドさんの呟きに私は眉間に皺を寄せた。
どういうことかと聞こうとすると…

「何か入り用があればおっしゃってくださいね」

メイドさんは聞かないで欲しいのか話を終えた。

「はい…じゃあメイドさんのお名前聞いてもいいですか?何か頼む時に名前が分からないと…」

「失礼致しました。私メイドのローラと申します」

ローラさんは改めて私の前で立って頭を下げた。

「ローラさんですね。あんまりこの国にいたくないけどその間よろしくお願いします!」

「よ、よろしくお願い致します」

私の変な挨拶にたじろぎながらもコクリと頷いてくれた。

ローラさんは何かあれば部屋に付いている紐を引っ張って欲しいと教えてくれた。

紐を引くと下にいるローラさんのところにある鈴にくっ付いていて、それが鳴ってくれるという。

「ふーん、呼び鈴だね。ローラさんの部屋があるの?」

「はい、休める程度の部屋が備え付けてあります」

「そこって寒くない?大丈夫?」

外があんなにも寒かったから少し心配になって聞いてみた。

「部屋に入ってしまえば大丈夫です。お気遣いありがとうございます」

ローラさんはこの国の生まれだから寒さには強いそうで問題ないそうだ。

私は寒くなったらいつでも部屋に来ていいと言ってローラさんを見送った。

ローラさんが居なくなって私とシルバ達だけになるとまた少し寂しくなり色々と考えてしまう。

「なんかしていたいな…」

せっかく時間もあるしみんなで遊べるような物を作って見ようと私は収納の中をガサゴソと探る。

手頃な木を取り出してゆっくりと魔法で削った。

どれくらい集中してやっていたのだろう…

気がつけば外は真っ暗でシルバ達にゆすられて気がついた。

【ミヅキ、大丈夫か?】

【ごめん、すごい集中してやってたみたい】

【何を作ってたの?】

シンクが肩から手元を覗き込む。

【みんなで遊ぼうと思ってね】

 私は同じ大きさに削った小さな積み木の様な木をシンクに見せた。
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