収容所生まれの転生幼女は、囚人達と楽しく暮らしたい

三園 七詩

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2巻

2-2

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「野菜は一口大に切って、根菜こんさいは軽くでて水気を切るよ」

 ビオスさんと手分けして食材の下ごしらえをしていく。
 そして、私はビオスさんに言う。

「あとはトマトソースを作りたい」
「トマトソース?」
「ニンニクをさっきのオイルで炒めてトマトをつぶしてるの、水分を少し飛ばしてソースにするんだよ」
「分かった」

 ビオスさんはトマトの皮をいて細かく切ると、フライパンにオイルとニンニクを入れてトマトを炒めだす。
 しばらくそのまま煮つめてソースを作った。
 具材を用意し終わると生地の発酵も進みふくらんでいる。

「このあとは生地を適当な大きさに伸ばしてさっきのソースを塗って具材を並べるの。それで上からチーズをかけてオーブンで焼くんだけど……」
「オーブンはここにはねーな」

 ビオスさんの言う通り、周囲を見回してもオーブンなんてものは見つからなかった。
 私は少し肩を落としながら答える。

「じゃあフライパンで焼いて作ってみようか、時間かかっちゃいそうだけどね」
「美味く作れたら看守にオーブンを頼んでやるからな」

 ビオスさんは落ち込む私をなぐさめてくれた。
 気を取り直してフライパンにピザ生地を載せる。
 そして具は適当な野菜でチーズを載せて蓋をした。

「あんまり強火だとげちゃうかも」

 私の言葉を聞いたビオスさんはたまにフライパンを火から遠ざけたりして焼き加減を調整してくれる。

「火加減を気をつけないとな」

 そのまましばらく焼いていると、チーズとトマトソースの香りが漂ってきた。

「ん~、いい匂い! そろそろかな⁉」

 私がそう言うと、ビオスさんは火を止め、フライパンを持ち上げて皿にピザを移した。
 ピザはチーズが溶けて生地の周りが少し焦げ目がついている。

「うん! いい感じ、味見してみよ」
「そうだな!」

 ビオスさんに切り方を教えると、ピザっぽい三角形に上手く切り分けてくれた。

「美味しそう! いただきます」
「いただきます」

 二人で同時にピザを口に運ぶ。
 トマトソースの酸味とチーズの塩味、野菜の甘さがピザ生地とマッチして美味しい! しかも食べ応えもある。

「んー!」

 私は思わずほっぺたを押えた。
 ビオスさんの反応はどうかと顔を見ると手にピザを持ってない。

「あれ、ビオスさんピザは?」
「美味すぎて全部食った」

 ビオスさんは二枚目に突入しようとしていた。

「あーずるい! 私ももう一枚食べる」

 味見のつもりが二人でどんどんとピザを手に取っていく。
 すると、あっという間にピザを平らげてしまった。
 満足気なビオスさんは空になった皿を見つめた。

「これは美味いし満足感もあっていいな。余った野菜を使えるのもいい。ただ……問題は焼き方だな」
「そうだね」

 囚人は多いし、フライパンで一枚ずつ焼いていたらきりがない。食堂で出すには向いてないようだ。
 私は思わず呟く。

「あー、かまがあったら一度に数枚焼けるし、美味しさも違うんだろうなー」

 前世でも窯で焼いたピザは食べた事がないが、味が全然違うとは聞いた事がある。
 一度食べてみたいが、流石にここで食べるのは無理だろうし、残念だ。
 しかし、私の呟きを聞いてビオスさんの表情が変わった。

「ミラ、その窯ってのはなんだ? オーブンとは違うのか?」
「うーんと、石で出来た、丸い形の焼き場かな。中でまきをくべてピザを焼くんだよ。私も直接見た事はないけど……」

 自信なく答えるとビオスさんが少し考えている。

「その形は絵に描けるか?」

 私が頷くとビオスさんは紙とペンを持ってきてくれた。
 分かる限りのドーム型のピザ窯の形を描くと、ビオスさんが真剣な顔で見つめる。

「この扉みたいのはなんだ?」

 ピザを入れる扉みたいな物を描いた所に注目する。

「ここで区切られてて、ピザをそこから入れるんだよ。分かりにくくてごめんね」

 私が謝るとビオスさんは「十分だ」と言って笑顔を見せた。

「まぁとりあえず、ピザはもう数枚フライパンで焼いておこう。せっかく生地を作ったんだからもったいないだろ」

 ビオスさんは私の描いた絵を大事そうにポケットにしまうと、ピザを焼く準備を始めた。
 私もピザを焼くのは大賛成なので、他の食材を使いながら数枚焼くのを手伝った。
 ビオスさんはピザを数枚焼き上げると、それらを切って皿に並べ、満足そうに腰に手を置いた。

「さてと、ミラは疲れただろうから休んでてくれ、もう少ししたらローガンが集めてくれた調理部の奴らも来るだろう。俺はちょっと用事があるから出かけてくる」
「はーい」

 たくさん手伝ったから少し疲れていたので、ビオスさんの言葉に甘えて隠し場所で休む事にした。
 私は体が小さいから、隠れるスペースで十分横になれるのだ。
 しかもみんながふわふわの布団を用意してくれたおかげで、快適に寝る事が出来るのである。


  ◆


 ビオスはミラが隠し場所に入ったのを確認すると、ピザを持って意気揚々いきようようと厨房を出ていく。
 そのまま真っ直ぐ進むと扉があり、そこには見張りの看守が立っていた。

「すいません」

 ビオスは一旦気持ちを落ち着かせると看守に声をかけた。

「ん、どうした? どこかに移動したいなら、名前だけ言えばいいぞ」

 これまではとう内の移動にも制限があったのだが、新しい看守長のおかげで今はだいぶ緩和かんわされている。
 もちろん時間内に戻らない、他所の棟で喧嘩けんかする、など問題を起こせば罰則ばっそくはあるのだが、以前ほどの厳しさではなくなっている。
 囚人達も問題を起こしたところで自分が面倒になるだけなので、今のところ罰則を受ける者はでていなかった。
 ビオスは看守に答える。

「いえね、今料理を試作してまして、よかったら味見でもどうですか? 多いんでお仲間さん呼んでもいいですよ」

 看守は美味しそうな匂いにゴクッとつばを呑み込む。

「いいのか⁉ ちょっと近場の奴呼んでくるからここにいてくれ!」

 看守は慌てて仲間を呼びに向かった。
 そしてすぐに数人の仲間の看守を連れて戻ってきた。

「なんか美味いもの食わせてくれるって聞いたけど」

 別の看守が少し怪しみながら近づいてくる。

「はい、料理の試食をお願いしようかと」

 ビオスがピザを差し出すと、その香ばしい香りに連れてこられた看守もゴクリとのどを鳴らす。

「なんか怪しいな、どくとかじゃないよな」

 看守の一人が冗談めかして言うと他のみんなも一瞬無言になる。
 そして看守から先に毒味をするようにと言われてしまったビオス。
 ビオスはまぁいいと思い、ピザを一切れ取ると口に運ぶ、先程食べた味とは異なるピザを選んでいた。

(……ジャガイモにマヨネーズとチーズを載せたシンプルな物だったが、これまた美味いな!)

 彼はそんな事を思いながら勢いよく食べ進め、あっという間に平らげてしまった。
 その様子を見て、看守達はお腹を鳴らす。

「だ、大丈夫そうだな。じゃあ」

 看守の一人がビオスが取ったピザと同じものを選んで取ると、恐る恐る口に運んだ。

「んまい!」

 声を出すとそのまま二口目に突入する。

「よし俺も!」

 それを皮切りに他の看守達もピザに手を伸ばした。
 そして彼らも凄い早さで食べ進める。
 数枚あったピザは看守達の手によってすぐになくなってしまった。

「美味かった……でももう終わりか」

 看守の一人は名残惜しそうにからの皿をじっと見つめていた。

「それで味はよかったですかね?」

 ビオスは答えが分かっている事をニヤニヤと笑いながら聞いた。

「まぁ美味かったな、これなら食堂で出しても文句はないだろう」
「そうだな、俺も食べにいくわ。いつから出すんだ?」

 少し前から、少数ではあるが看守も囚人の食堂にご飯を食べにくるようになっていた。
 すると、ビオスはしおらしく肩を落とす。

「こいつは作るのはそう難しくないのですが焼くのに時間がかかってしまい……メニューにするか悩んでいるんです」
「何! こんなに美味いのに食べられないのか……」

 看守達もそう聞いてガックリとしている。

「でも、調理部にこれを焼く用の窯を用意していただけたらメニューに出来るのですが」

 ビオスがわざとらしくと大きなため息をつくと、看守達が反応する。

「窯だと、なんだそれは?」

 ビオスはミラにもらった紙を看守に見せ、説明した。

「うーん。でもそんなものを作るのはな……」

 看守達は腕を組んで悩んでいた。
 ビオスはダメ押しに口を開く。

「今作ったのは野菜だけのピザですが、肉を載せて焼いたらもっと美味いかもしれませんね」
「肉⁉」

 看守の一人がよだれを垂らしそうになる。

「……他の味も気になるな」
「確かにどれも違った味で美味かったな」

 看守達は集まってコソコソと相談していると思ったら、くるっとビオスの方を見て声をかける。

「おい調理部の……」
「ビオスです」
「ビオス、窯の件は俺達が看守長にかけ合ってやるから……」
「ありがとうございます! 実際に窯を作るのは囚人の器用な奴にやらせますので! 出来たら一番に皆さんに味見してもらいますよ!」

 ビオスは看守が何か言う前にまくし立てた。

「よ、よし! まぁ看守長も囚人達の振る舞いに気をつけるように言われてたし大丈夫だろ。その代わり約束忘れるなよ」

 ビオスは大きな親指を立ててニヤリと歯を見せて笑った。


  ◆


「うーん」

 私――ミラは外が騒がしくなる音に目を覚ました。
 ビオスさんを待って休んでいたら結構な時間が経っていたようですっかり眠りこけてしまっていた。
 誰が外にいるのか分からずに隠れ場所でじっとしてるとトントンとノックされる。
 そのまま静かにしているとビオスさんから声がかかった。

「ミラ、まだ寝てるか?」

 起こさないような小さな声に私は安心して返事する。

「ビオスさん、起きてるよ。出ても平気?」
「おう」

 ビオスさんの返事を待って私は扉を押して外に出た。
 するとそこには十数人程の囚人達が並んでいた。

「ミラ、紹介するぞ。今日から調理部になった奴らだ。みんなミラと面識あるから分かるよな」

 確かに顔を見ると何度か話した事のある囚人達ばかりだった。
 私が頷くと、ビオスさんが全員に告げた。

「調理部の裏部長うらぶちょうのミラだ! 知ってると思うが看守にバレないように細心さいしんの注意を払ってくれ」
「「「「「「はい!」」」」」」

 調理部のみんなは大きく頷き返事する。

「皆さん、ご迷惑おかけすると思いますがよろしくお願いします」

 私も自分の事なのでしっかりと頭を下げながら挨拶あいさつした。
 そしてビオスさんに軽く視線を向けた。

「ていうか裏部長ってなぁに?」
「そのままの意味だ」

 ビオスさんは当たり前の顔で答えるとみんなも頷いていた。

「へへー、ミラちゃんと働けるなんて天国だよ。なんでも言ってね」
「いや、ここは収容所でどっちかと言うと地獄だけどな!」

 囚人達の言葉に笑いが起きる。
 和気あいあいとした空気に私も笑ってしまった。
 どうやら私の肩書きは裏部長で決まったようだ。

「よーし、まずは調理部の場所や、食材の保管場所の案内するからみんなついてこい」

 ビオスさんを先頭に私達は調理部の案内をする事になった。
 ついでに私の隠れ場所や出る時の合図の仕方など細かく教えていく。
 みんなその時は真剣な顔で聞いていた。

「一通りこんなところだな。まずは三グループに別れて担当についてもらう。料理の経験がある奴は手を上げてくれ」

 ビオスさんの言葉に数人が手を上げた。

「よし、お前らはとりあえず料理担当になってくれ」

 手を上げた人達は頷き、ビオスさんの方に集まった。
 残りは適当に二手に別れてもらった。

「一つは皿洗い、もう一つは雑用に回ってくれ、仕事は一週間交代にしよう。希望があればやりたい場所をやってくれてもいいぞ」

 ビオスさんは流れるように囚人達の仕事を振り分けていく。

「ビオスさんすごいね、手馴てなれてるね」

 私が褒めるとビオスさんは真剣な顔が少しくずれて眉が下がった。

「前に調理場をまとめてた事があったからな」

 恥ずかしそうに頭をポリポリとかいている。

「よーし! 私も頑張らないと、私はどこに入ればいい?」
「ミラは、アイデア担当だ! 料理を作る時は人手が足りなそうな所に入ってくれ」
「はい!」

 私は元気よく返事をした。
 こうして、調理部が発足したのだった。


 そして早速、みんなの夕飯を作る事になった。
 まずはビオスさん達と食材の保管場所に向かう。
 そこで今日の夕飯に使う物を確認する事にした。
 昨日はピザを作ったが、大量生産は無理そうなので他の物を手に取る。
 するとビオスさんが思い出したように手を叩いた。

「あっそうそう、窯だけどな、看守が看守長にかけ合ってくれるって言ってたぞ」
「えー!」

 寝てる間に何があったのかと驚いてしまう。

「看守にピザを食わせたら一発だ。あんな美味いもの食ったらまた食いたくなるもんさ」

 ビオスさんはほこらしそうに鼻息を豪快ごうかいに出した。

「ピザってなんすかー?」
「食った事も聞いた事もないな」

 一緒に食材を見に来た囚人達が首を傾げながら聞いてくる。

「それは窯が出来てからのお楽しみだ! 窯が出来たらピザも料理として提供するぞ」

 ビオスさんが笑顔で私を見つめる。

「ビオスさんありがとう! 窯が出来たら他にも色々メニューが増えそうだね!」

 私はみんなで食べるピザを想像してワクワクしてきた。

「まぁ窯が出来るまでは今作れるものを考えるぞ、料理が作れる奴も何かアイデアがあったら言ってくれ」

 ビオスさんの言葉を聞き、囚人達は口々に言う。

「じゃ俺はスープを作ります。余った食材ぶち込むだけだけど」
「じゃ俺は地元でよく食べてたやつ作るわ」
「俺も」

 各々おのおの食材を取っていく。その様子をビオスさんと見つめた。

「じゃあ、腕を見たいから各々作ってみてくれ、出来たら試食して大丈夫そうなら今日はその料理を出そう」
「みんなの料理楽しみ、頑張って!」

 私は目をキラキラさせてみんなにエールを送る。

「よ、よーし! ミラちゃんに美味しいって言ってもらうぞ」

 囚人達は腕まくりをして各々準備に取りかかった。


 ビオスさんと料理を作るみんなの様子を見て回る。ここにいる人はみんな料理経験者だけあって、手際よく料理を作っていた。
 中には見た事ない料理もあって、味が気になる。
 最初に出来たのはナスに似た食材を持っていった人だった。

「野菜をクタクタになるまで煮て、味つけしてパンに塗って食べるんだ」

 そう言って出された物は、野菜のペーストのようだった。
 ビオスさんがパンを用意してみんなに渡し、代表してまず試食した。

「うん、ちょっとこれだけだと物足りないが食べられなくない」

 ビオスさんが食べると他のみんなも手を伸ばす、もちろん私も一口食べた。

「んー、初めて食べる味!」

 ニンニクが効いてて、野菜でもしっかりとおかずになっている気がする。

「うん美味いな、俺のスープと相性いいかも」

 するとスープを作っていた囚人が料理を持ってきた。見ると赤いのでトマトが入ってるみたいだった。
 こちらも少しずつよそってもらい試飲する。

「あっさりしてるからいめの料理に合いそうだね」

 私がそう言うと、作った人が肩をすくめる。

「他の食材でも大丈夫だから、余り物スープってとこかな」
「色々入れたら味に深みでそうでいいね」

 肉なんかを入れたら立派な一品になりそうだ。
 そんな感じで他の人達が作ったものも試食し、味のアドバイスや食材の変更案などをビオスさんが伝えていく。
 それを聞きながら、私は思わず叫んだ。

「ビオスさんってやっぱりすごい!」

 アドバイスをもらった囚人達も自分の料理を試食しながら嬉しそうに笑っていた。

「でもみんなの料理もすごくよかったよ! 食べた事ないものばかりで嬉しかった!」

 また作ってねと笑顔を向けると、みんなは一瞬驚いたあとで、嬉しそうに頷いた。


 そのあとはみんなで今作った料理を大量に用意していく。雑用と皿洗い班も交じえて食材を洗ったり切ったり皿を用意したりと大忙しだった。
 しかしみんな愚痴ぐちをこぼさず楽しそうに仕事をしていた。
 そしてある程度用意が終わると、囚人達が料理を食べに食堂にやってくる時間になっていた。
 私はビオスさんに促されて隠れ部屋で待機している。
 するとしばらくして囚人達がゾロゾロとやってきた。

「あー、疲れたー今日の飯はなんだー」

 囚人達が並んで料理を手に取っていく音が聞こえる。
 私は自分の事のようにワクワクしながらみんなの反応に耳を傾けた。

「初めて見る料理だな」
「あっ俺これ知ってる! 地元で食ってたなー」

 知ってる人もいるようで嬉しそうな声がしていた。
 少しすると囚人達の人数も増え、慌ただしくなる。
 私はそんな音を聞きながらゆっくりと横になった。

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