貧乏領主の娘は王都でみんなを幸せにします

三園 七詩

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235.報告

気を失ったローズを医務室まで運ぶとカイルはそっとベッドに寝かせた。

「ダンテ先生、ローズ様の怪我の治療をお願い致します」

スチュアートはローズの様子に顔を顰めていたダンテ先生にお願いをすると

「本当に酷いなぁ…こんな年端もない子を…兵士達から少し聞いたがあのクズ大臣は許せないな!」

いつも穏やかなダンテ先生も今回ばかりは憤怒している。

「ローズさんの体の傷はしっかり見ておくよ…しかし心の傷は私には治せないが…」

申し訳なさそうにロイ王子とカイルを見つめた。

「それは私が(俺が)一生かけても治します」

二人は顔を見合わせると

「ロイは王子だろ、だから無理するな」

カイルが諦めろと苦笑すると

「それはローズ次第だ、彼女が俺の隣を望んでくれるなら…どんな手を使っても幸せにすると誓う」

二人が睨み合うと

「ほらお二人共!それよりも先に片付けないといけない事があるでしょうが!まずはご自分の仕事をなさって下さい」

スチュアートが手を叩いて声をかけると

「そうだぞ、そんなんであついら取り逃してみろよ。ローズに呆れられること間違いないな!待てよ…そしたら俺にも可能性出てくるかな?」

ガブリエルがうむっと考えると

「スチュアートさん、あなたローズがもし俺の国に来るって言ったらどうします?」

ガブリエルがスチュアートに聞くと

「何言ってる!ローズはこの国から出ない!」

「そうだ!そんな事許さん!」

ロイとカイルがガブリエルを睨むと

「だからもし、だよもし!それにそれを決めるのはローズなんだろ?」

ガブリエルが笑うと

「そうですね…ローズ様が行くと言うならお供します。もう離れるつもりはございませんから」

スチュアートはガブリエルに笑いかけると、ガブリエルはその答えにニヤリとほくそ笑む。

(ローズが来ればスチュアートさんも付いてくるとかお得すぎるだろ…)

「しかし…ローズ様が望みもしないのに騙して連れていこうとでもするなら…その時は…覚悟なさって下さいね」

スチュアートはガブリエルをじっと見つめた。

「よく…覚えておきます」

ガブリエルはどうにか笑顔で答えるが、背中には汗がつたっていた…

ローズのそばにはスチュアートとバルトが残り、ロイとカイルはガブリエルを連れて国王の元へと向かった。

今回の騒動の報告とボストンの罪状を確認する為の拷問…いや…尋問の為に…

国王の元に行くとそこにはレスター大臣にスピア、兄のブライアン王子とレスターの息子で王子の側近のエリックにカイルの兄のビルが既に来ていた。

「ただいま戻りました」

ロイが父親であるレイン国王の前に行くと頭を下げた。

「ご苦労、ではそちらの経緯を報告してもらおうか?」

「はい…」

ロイはボストンのローズにした行為を話し出した。

国王達はそれを黙って聞いていた…
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