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第5章 菰田千燦2
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麻野間が見つけてくれた誤字や脱字を訂正し終えて、夏休み最後の練習で、中西に出来上がった脚本を提出した。タイトルは、麻野間の提案で、『オガタマノキの花を捧げて』に改題した。『招霊木』が漢字のままだと読みづらいし、読みづらいと覚えてもらいづらいから、という理由だった。
すぐに納得した。感心しつつも、「麻野間先輩の『SLOUGH』も英語だったじゃないですか」と反論してみる。
「どうでもいいのよ。あれは」
「どういう意味なんですか? SLOUGHって」
「自分で調べなさいよ」
俺はむっとして、その場でスマートフォンを使って検索をかける。結果が表示されてすぐに、麻野間が「蛇の抜け殻って意味だよ」と教えてくるので、いちいちむかつく。画面にはたしかに『蛇の抜け殻』と表示されたが、それ以外の意味が妙に気になった。『泥沼』『腐肉』『トランプの捨て札』『壊疽組織』とあったのだ。
「招霊木って、アマノウズメが舞う時に持っていた木なんだね。日本神話がモチーフなの?」
「モチーフってほどじゃないですよ。引きこもったルカと、天岩戸に隠れた天照大神を重ねたってだけです。でも、もしかしてこのタイトル、格好つけすぎちゃってますかね」
「ううん、凝っててすてきなタイトルだと私は思うよ。タイトルって作品の名前なんだから、格好つけてなんぼでしょ」
ミオの謝罪シーンは、ひとまず茶化すような雰囲気にはせず、謝罪に対して、ルカは黙ったまましっとりと涙を流すという展開に変更した。
『(仮)※このシーン変えるかもです』と補足を書き足す。麻野間は「納得いっていないなら、それでいいんじゃない」と許してくれた。
学校のプリンターを借りて部員数分の脚本を印刷した。麻野間と、ページ数が間違っていないかチェックしながら、ホッチキスで留めていった。
暑い暑いとぼやいていた麻野間が「でも私、この時間、好きなんだよね」と言う。その気持ちは分かるような気がした。プレゼントを箱に詰める時のように、ちょっぴり緊張して、照れくさくて、心が躍る。勝手に口角が上がってくるのを麻野間に見られないように、俯きながら手を動かした。
部員たちには、手渡しで脚本を配った。布目には俺が渡した。
ごめん、と頭を下げて謝ると、彼女は顔を青ざめさせた。あわあわと手を動かしているが、すかさず続けた。
「俺、まだルカのこと分かりきってないと思う」
「うん。とりあえず読んでみる」
「また感想を聞かせてほしい」
「わかった」
9月最初の週は、役者チームは散り散りになってそれぞれで脚本を読んだ。ひとりで口ずさんでいる者もいれば、誰かと一緒に軽めの演技を入れながら読んでいる者もいる。俺は、ついじろじろと彼らの顔を見回してしまうので、邪魔にならないように、こっそりとその場を離れた。麻野間はさっさとアルバイトに行ってしまうので、いつもの屋上前で、ひとりで時間を過ごした。
1週間ほどすると、配役決めをするためにミーティングが開かれた。3年生たちがいた頃は、上級生がなんとなく合いそうな役を決めていっていたが、今回からは、演じたい役に立候補する方法に変わった。ふたり以上が同じ役に手を挙げた場合は、最終的には、演出の麻野間と俺が決めることになる。
「まずはさっそく主人公、サライ役から。やりたい人いたら手を挙げて」
中西が教室を見渡す。俺も視線を動かして、驚いた。2年生は誰ひとりとして手を挙げていないし、丹羽と布目が手を挙げていたのだ。
「部長はいいんすかぁ」と熊谷が中西に尋ねた。
「私は主役って柄じゃないからね。つぼねもそうでしょ」
「力はよかったの?」
と今度は、出口が大川に聞く。大川は頷いた。
「うん。今回は、いい」
「ま、それに、あんなに血気盛んな1年生がいるんなら、譲っちゃいたくなるよね」
熊谷がそう言って、手を挙げたまま見つめ合うふたりの方を向いた。布目は頭ひとつ分ほど高い位置にある丹羽の顔を見上げて、じっと目を逸らさない。「ソウとサダコは今回もバチバチだねぇ」と出口はにやにやと口角を上げている。
「まぁ、いったん他の役も聞いていくよ。霜雨としおりは、他にもやりたい役があったら手を挙げていいからね」
ルカをいじめていた登場人物に立候補する者はやはり少なかった。かつてクラスで男子からかなりモテていたスクールカースト一軍の女という設定のアンナ役だけ、「なんだかんだでこの女が一番エロそうだから」という、わけの分からない理由で熊谷が立候補して即決した。先日の大会ではセリフがほとんどなかった久保田と鈴村は、出られるのであればどの役でもいいというスタンスのようだ。
ひとまず立候補があった役だけは決定として、その他の登場人物については、実際に練習をしてみながら決めていくことになった。演じてみて合わないようなら辞退すればいいし、他の登場人物の方がいいと感じる可能性もある。
仮の配役が決まると、さっそく役者チームの稽古がはじまった。麻野間が教えてくれたとおり、物語のAパートからDパートを、それぞれさらに3分から5分くらいごとに細かく分けて練習していくことになった。立候補者が複数人いる役については、前回の町娘役と同じように交代で読む。稽古中のシーンに登場しない役者たちは、別のシーンを個人で練習したり、以前遭遇したように他の役者とエチュードを繰り広げたりしている。
俺と麻野間は稽古を見て、登場人物の心境やセリフのニュアンスを役者に伝えたり、逆に役者から改善案をもらったりした。
「この、サライの『そんな悪足掻きは、ルカには似合わないよ』ってセリフ、文字で読んだら伝わりやすいけど、声に出すと言いづらいし、客も聞き取りづらいんじゃないかな。『ルカ、そんな悪足掻き、似合ってないよ』なら、言いやすいし、聞き取りやすいかも」
熊谷が珍しくまともなことを言うので、周囲から「おぉ」と歓声が湧いた。
「あ、じゃあ僕も」
と大川が原稿を指さす。
「ここの『話してよ』って、場面的にミオとアンナが取っ組み合いみたいになってる場面だから、掴んだ手を離してほしい、っていう意味にも聞こえたよ。『言ってよ』にしてもいいかも」
熊谷が「そうかなぁ」と首を傾げる。
「ちーちゃん、それだと、あっちに行ってよ、の意味に捉えられない?」
「たしかに。じゃあ『教えてよ』にしてもいいかも」
「私は、『言ってよ』じゃなくて、『言って』にするのもアリだと思うよ。『言って』だけなら、あっちに行ってよ、って意味に捉えられなさそうじゃない? それに文字数も増えないし」
「つぼね先輩、真面目だとちょっと気持ち悪いですね」
と、サライを演じていた丹羽がぴしゃりと言った。熊谷が丹羽に飛びかかり、髪をわしゃわしゃとしている。丹羽に対してこんなふうに乱暴な扱いができるのは彼女だけではないだろうか。もしくは、麻野間も、か。
役者たちにもらった意見はこぼさず記録した。麻野間がアルバイトに行ってしまってから、ひとりでときどきセリフを声に出してみながら、原稿に反映させていった。
9月も半ばに差しかかった頃には、新体制がだいぶ浸透してきていた。親睦会をしよう、と提案したのは熊谷だった。焼肉やカラオケなどの候補が上がる中、「バーベキューしようぜ」と親指を立てたのも熊谷だった。
「どこでやんのよ」
「柚々佳の家でいいじゃん。庭広いし、駅近いし。近くに豊川流れてるし」
中西は、はじめは嫌な顔をしていたが、他の部員たちも加勢しだすと唇を尖らせながらも了承した。さっそく多数決で日程が決められた。全員参加できるということで、秋分の日に催されることになった。麻野間は昼過ぎまでアルバイトがあるので、遅れて参加するそうだ。
「肉が焼ける頃に行くから、みなの衆、準備はよろしくね」
間延びした声で言う彼女は、やはり勝手な人だ。短冊を並べていた時の麻野間は、ぼそぼそと何か呟きながら、頬を指でとんとんと叩いていた。その眼差しは真剣そのもので、こうやっておちゃらける姿を見ると、どうにもちぐはぐで違和感を覚える。
部活動以外の時間、移動教室の時に麻野間とすれ違ったことがあった。俺は渡り廊下でクラスメイトと談笑していて、彼女は3人の友だちと一緒に歩いていた。誰もかれも、きらきらと鮮やかで、麻野間よりもスカートが短かった。
「麻野間さぁ、ダイくんにコクられたってマジなの?」「マジマジ」「えぇー」「やば、ウケる」「ダイくん、振られたばっかの麻野間にいくのガメツいねー」「ないわ」「どうなの? ダイくんは」「いやてか私、断ったよ」「えーなんで」「ダイくん別に悪くないじゃんね」
きゃはきゃはとそんな会話を繰り広げていた。
「だってさ、『試しに付き合ってほしい』って言うんだよ。教室にいる間に惚れさせてくれないで、どうやって私はあの人を好きになればいいのって話じゃん」
「無料お試し期間なしってか」
麻野間は吹きだした。「無料お試し期間って、なにその言い方。おもしろ」と友だちの肩を叩いている。ゲタゲタと笑い声が廊下に響く。
品がない、と思う。
深夜、自宅のテーブルで、俺の脚本に、赤いボールペンで『ルカはなんで笑えたんだろ?』と書きこむ彼女を想像する。バスケットボールを壁にぶつける姿を想像する。短冊を待って頬に手を当てる姿と、今通りすぎていったばかりの友だちと談笑する姿を思い出す。理由は分からないけれど、胸がぎゅっと締めつけられた。
すぐに納得した。感心しつつも、「麻野間先輩の『SLOUGH』も英語だったじゃないですか」と反論してみる。
「どうでもいいのよ。あれは」
「どういう意味なんですか? SLOUGHって」
「自分で調べなさいよ」
俺はむっとして、その場でスマートフォンを使って検索をかける。結果が表示されてすぐに、麻野間が「蛇の抜け殻って意味だよ」と教えてくるので、いちいちむかつく。画面にはたしかに『蛇の抜け殻』と表示されたが、それ以外の意味が妙に気になった。『泥沼』『腐肉』『トランプの捨て札』『壊疽組織』とあったのだ。
「招霊木って、アマノウズメが舞う時に持っていた木なんだね。日本神話がモチーフなの?」
「モチーフってほどじゃないですよ。引きこもったルカと、天岩戸に隠れた天照大神を重ねたってだけです。でも、もしかしてこのタイトル、格好つけすぎちゃってますかね」
「ううん、凝っててすてきなタイトルだと私は思うよ。タイトルって作品の名前なんだから、格好つけてなんぼでしょ」
ミオの謝罪シーンは、ひとまず茶化すような雰囲気にはせず、謝罪に対して、ルカは黙ったまましっとりと涙を流すという展開に変更した。
『(仮)※このシーン変えるかもです』と補足を書き足す。麻野間は「納得いっていないなら、それでいいんじゃない」と許してくれた。
学校のプリンターを借りて部員数分の脚本を印刷した。麻野間と、ページ数が間違っていないかチェックしながら、ホッチキスで留めていった。
暑い暑いとぼやいていた麻野間が「でも私、この時間、好きなんだよね」と言う。その気持ちは分かるような気がした。プレゼントを箱に詰める時のように、ちょっぴり緊張して、照れくさくて、心が躍る。勝手に口角が上がってくるのを麻野間に見られないように、俯きながら手を動かした。
部員たちには、手渡しで脚本を配った。布目には俺が渡した。
ごめん、と頭を下げて謝ると、彼女は顔を青ざめさせた。あわあわと手を動かしているが、すかさず続けた。
「俺、まだルカのこと分かりきってないと思う」
「うん。とりあえず読んでみる」
「また感想を聞かせてほしい」
「わかった」
9月最初の週は、役者チームは散り散りになってそれぞれで脚本を読んだ。ひとりで口ずさんでいる者もいれば、誰かと一緒に軽めの演技を入れながら読んでいる者もいる。俺は、ついじろじろと彼らの顔を見回してしまうので、邪魔にならないように、こっそりとその場を離れた。麻野間はさっさとアルバイトに行ってしまうので、いつもの屋上前で、ひとりで時間を過ごした。
1週間ほどすると、配役決めをするためにミーティングが開かれた。3年生たちがいた頃は、上級生がなんとなく合いそうな役を決めていっていたが、今回からは、演じたい役に立候補する方法に変わった。ふたり以上が同じ役に手を挙げた場合は、最終的には、演出の麻野間と俺が決めることになる。
「まずはさっそく主人公、サライ役から。やりたい人いたら手を挙げて」
中西が教室を見渡す。俺も視線を動かして、驚いた。2年生は誰ひとりとして手を挙げていないし、丹羽と布目が手を挙げていたのだ。
「部長はいいんすかぁ」と熊谷が中西に尋ねた。
「私は主役って柄じゃないからね。つぼねもそうでしょ」
「力はよかったの?」
と今度は、出口が大川に聞く。大川は頷いた。
「うん。今回は、いい」
「ま、それに、あんなに血気盛んな1年生がいるんなら、譲っちゃいたくなるよね」
熊谷がそう言って、手を挙げたまま見つめ合うふたりの方を向いた。布目は頭ひとつ分ほど高い位置にある丹羽の顔を見上げて、じっと目を逸らさない。「ソウとサダコは今回もバチバチだねぇ」と出口はにやにやと口角を上げている。
「まぁ、いったん他の役も聞いていくよ。霜雨としおりは、他にもやりたい役があったら手を挙げていいからね」
ルカをいじめていた登場人物に立候補する者はやはり少なかった。かつてクラスで男子からかなりモテていたスクールカースト一軍の女という設定のアンナ役だけ、「なんだかんだでこの女が一番エロそうだから」という、わけの分からない理由で熊谷が立候補して即決した。先日の大会ではセリフがほとんどなかった久保田と鈴村は、出られるのであればどの役でもいいというスタンスのようだ。
ひとまず立候補があった役だけは決定として、その他の登場人物については、実際に練習をしてみながら決めていくことになった。演じてみて合わないようなら辞退すればいいし、他の登場人物の方がいいと感じる可能性もある。
仮の配役が決まると、さっそく役者チームの稽古がはじまった。麻野間が教えてくれたとおり、物語のAパートからDパートを、それぞれさらに3分から5分くらいごとに細かく分けて練習していくことになった。立候補者が複数人いる役については、前回の町娘役と同じように交代で読む。稽古中のシーンに登場しない役者たちは、別のシーンを個人で練習したり、以前遭遇したように他の役者とエチュードを繰り広げたりしている。
俺と麻野間は稽古を見て、登場人物の心境やセリフのニュアンスを役者に伝えたり、逆に役者から改善案をもらったりした。
「この、サライの『そんな悪足掻きは、ルカには似合わないよ』ってセリフ、文字で読んだら伝わりやすいけど、声に出すと言いづらいし、客も聞き取りづらいんじゃないかな。『ルカ、そんな悪足掻き、似合ってないよ』なら、言いやすいし、聞き取りやすいかも」
熊谷が珍しくまともなことを言うので、周囲から「おぉ」と歓声が湧いた。
「あ、じゃあ僕も」
と大川が原稿を指さす。
「ここの『話してよ』って、場面的にミオとアンナが取っ組み合いみたいになってる場面だから、掴んだ手を離してほしい、っていう意味にも聞こえたよ。『言ってよ』にしてもいいかも」
熊谷が「そうかなぁ」と首を傾げる。
「ちーちゃん、それだと、あっちに行ってよ、の意味に捉えられない?」
「たしかに。じゃあ『教えてよ』にしてもいいかも」
「私は、『言ってよ』じゃなくて、『言って』にするのもアリだと思うよ。『言って』だけなら、あっちに行ってよ、って意味に捉えられなさそうじゃない? それに文字数も増えないし」
「つぼね先輩、真面目だとちょっと気持ち悪いですね」
と、サライを演じていた丹羽がぴしゃりと言った。熊谷が丹羽に飛びかかり、髪をわしゃわしゃとしている。丹羽に対してこんなふうに乱暴な扱いができるのは彼女だけではないだろうか。もしくは、麻野間も、か。
役者たちにもらった意見はこぼさず記録した。麻野間がアルバイトに行ってしまってから、ひとりでときどきセリフを声に出してみながら、原稿に反映させていった。
9月も半ばに差しかかった頃には、新体制がだいぶ浸透してきていた。親睦会をしよう、と提案したのは熊谷だった。焼肉やカラオケなどの候補が上がる中、「バーベキューしようぜ」と親指を立てたのも熊谷だった。
「どこでやんのよ」
「柚々佳の家でいいじゃん。庭広いし、駅近いし。近くに豊川流れてるし」
中西は、はじめは嫌な顔をしていたが、他の部員たちも加勢しだすと唇を尖らせながらも了承した。さっそく多数決で日程が決められた。全員参加できるということで、秋分の日に催されることになった。麻野間は昼過ぎまでアルバイトがあるので、遅れて参加するそうだ。
「肉が焼ける頃に行くから、みなの衆、準備はよろしくね」
間延びした声で言う彼女は、やはり勝手な人だ。短冊を並べていた時の麻野間は、ぼそぼそと何か呟きながら、頬を指でとんとんと叩いていた。その眼差しは真剣そのもので、こうやっておちゃらける姿を見ると、どうにもちぐはぐで違和感を覚える。
部活動以外の時間、移動教室の時に麻野間とすれ違ったことがあった。俺は渡り廊下でクラスメイトと談笑していて、彼女は3人の友だちと一緒に歩いていた。誰もかれも、きらきらと鮮やかで、麻野間よりもスカートが短かった。
「麻野間さぁ、ダイくんにコクられたってマジなの?」「マジマジ」「えぇー」「やば、ウケる」「ダイくん、振られたばっかの麻野間にいくのガメツいねー」「ないわ」「どうなの? ダイくんは」「いやてか私、断ったよ」「えーなんで」「ダイくん別に悪くないじゃんね」
きゃはきゃはとそんな会話を繰り広げていた。
「だってさ、『試しに付き合ってほしい』って言うんだよ。教室にいる間に惚れさせてくれないで、どうやって私はあの人を好きになればいいのって話じゃん」
「無料お試し期間なしってか」
麻野間は吹きだした。「無料お試し期間って、なにその言い方。おもしろ」と友だちの肩を叩いている。ゲタゲタと笑い声が廊下に響く。
品がない、と思う。
深夜、自宅のテーブルで、俺の脚本に、赤いボールペンで『ルカはなんで笑えたんだろ?』と書きこむ彼女を想像する。バスケットボールを壁にぶつける姿を想像する。短冊を待って頬に手を当てる姿と、今通りすぎていったばかりの友だちと談笑する姿を思い出す。理由は分からないけれど、胸がぎゅっと締めつけられた。
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