ウロボロスは気の向くままに

鳥羽 新

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虫と和解せよ ①

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 でけー。

 ソロネ・ボアデューク
 
 俺の前にはでかい猪がいた。
 前の猪とは比較にもならないぐらいでかい。
 前の猪は2mぐらいだったけどこいつは7mぐらいだし見てわかるくらい筋肉がしっかりしてる。
 苦戦しそうだな。
 牙が通ればいいんだけど……折れそう。

 でも牙を通せたとして、魔改造済みだとはいっても毒は毒。
 全身に回るには時間がかかるし少量じゃダメだ。
 確実に全身に毒を回らせるには少しずつ噛みつく長期戦が有利なんだけど……

 俺:1m半。
 猪:7mぐらい。

 図体の差を考えると一撃食らったら即死だ。
 その状況で冷静でいれる気がしない。
 なら短期決戦で毒を入れまくる。
 今の俺にはこれしかない!

 まずは一噛みいれること。
 話はそれからだ。
 猪が待ち構える体制をとった。
 関心した。
 今までの相手は何も考えずに突っ込んでくるやつらばっかだったから正直つまんなかったけどこいつは骨がありそうだ。
 あれ? 俺いつからこんな野蛮な考えになったんだ? まあいい。
 そっちがその気ならこっちにも手がある。

 [毒魔法]!

 普通の魔法は使えないけど毒は固定のダメージだから威力が関係ないのだ。
 俺の放った毒魔法が猪の足に直撃する。
 猪はちょっとよろけたがすぐに体制を立て直した。
 毒魔法は自分の持ってる毒と関係ないから弱い。
 が、効かないわけではない。
 俺は足を集中的に狙った。
 なぜかというと足に噛みつく予定なのであの太い足の皮を削って噛みつけるようにするためだ。
 これで少しずつ体力を削って隙ができた時に俺の牙でガブリ、の寸法。
 破れるもんなら破ってみろってんだ。
 相手の体力はわからないけど、苦しみ方とか、目つきとかでなんとなく測れる。

 さあ、このままだとやられるぞ! どうする!

 猪は鼻息を鳴らしながら突撃体制に入った。
 
 予想通り! 

 猪が突っ込んで来た!
 早い! が。

 そのまま突っ込んできたら危ないぞ?

 毒魔法を使いまくって毒の池をつくる。
 魔力はこれで尽きたけど、猪は見事に毒の池に突っ込んで片足がはまり、横に倒れた。
 よし、あとは噛みついて終わりかなー。
 猪は首もまわらないし、立ち上がるにも体が横長だから立ちにくいから俺には攻撃できない。

 終わりだ!
 
 そのまま毒魔法で削っていた足に噛みついて毒をまわした。
 抵抗もあったが多少怪我をしただけでこの猪を倒せた。
 
 お、レベルが上がったっぽい。
 ソロネ・アングイスがケルブ・アングイスになったっぽい。
 これでレベルが4段階判明した。
 アーク、ドミニオン、ソロネ、ケルブ。
 それの上のどこかにセラフが入るって感じだ。
 いや、ケルブの上がセラフかも。
 まあ今はわからないな。
 ん?
 何の音だ?
 羽音?
 あ、なんかデジャヴ。
 とりあえず木の上に登る。
 
 そこにあった光景は前にも見た虫の大群が大移動していた光景だった。
 こいつらまたやってんのか。
 なんで大移動してんだろこいつら。
 多分知能がある虫達なんだろう、じゃなきゃ違う虫同士で群れたりしないだろうし。
 ならなんで大移動する? なにかから逃げてるのか?
 それとも集落でもあるのだろうか。
 もし集落なら食料調達のためとか?
 いやいやこの数で食料調達はないな。
 目視で1mくらいのやつが100匹ぐらいいたし。
 じゃあなんでなんだろうか。
 虫はよくわからないなぁ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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