青白い月の光の下で

真奈子

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エピローグ

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 キーンと言う音が頭の中に響いて、その瞬間、空気が斜めに揺らぎ、わたしは一歩前に踏み出しながら、たたらを踏んだ。

「んー、さくら、だいじょうぶ?」

 背中の方から綾子の声が聞こえた。

「うん」

そう言いながら、わたしは綾子の方に振り返った。

「今、わたし、何か変じゃなかった?」

「変て…」

と、綾子は不思議そうに尋ねた。

「いきなり何もないところで、こけそうになるなんて、大丈夫かなとは思ったけど」

「そっか、そうだよね。ありがと、気をつける」

(1秒のくるいもなくもとの世界に戻すとは、さすがグラディス!)

と、思ってわたしは右手でぐうをつくった。

       *

 また向こうの世界が月夜の晩に、わたしはグラディスのところに遊びに行くだろう。
 その時に、何を持って行こう。

 わたしは、おいしいお菓子を食べた時のグラディスの顔を想像しながら、自分の部屋の窓からお月様を見ていた。
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