158 / 383
下−83 気の毒な勇者
しおりを挟むその日は朝から夜だった。
起きたのが夜だっただけなんだけど。
いや、徹夜してさ、というか、あの亜空間部屋にいると時間がたたないんでわからんのだよ、、(下-74話)
目覚まし持ってったんだけど、気付いたら止まっているし、、
ちなみにこの世界に時計はまだ無い。
イサムは時計をこの世界に出したくない。
時間に縛られるの嫌だし、周りがせこせこしだすのも嫌だから。
30分や一時間くらい誤差の範囲だろ?
もともとセコさに生理的嫌悪感を持つイサム。
日本人に生まれた事自体が間違いだったのかもしれない?
宿は静まり返っている。
まぁそうだ。
お客さんたちの大半は、明日早朝から狩りに行く。大半がダンジョンに潜る。
なので早寝早起き。
夜のオネーチャン達の街とは違うのだ。
先程まで延々十数時間寝ていたイサム。もう寝れなーい!と。
猫獣人かモノホン猫の生モフ枕でもありゃー別だろうが、んなの今ここにはありはしない。
と、いうか、、
「誰も起きていない街(村)」ふふふっ♪
と、外に出る。
時にはそれはそそられるものである。なにをするとかどうとかまったくなくっても、その雰囲気と自分だけという立場に、そそられるのだ。
ほかの者たちは皆寝ている。自分だけが起きている。ここ重要だから!
村をぷらぷら歩いてみる。
そこここに魔石を使った街灯がある。灯りの強さは200Vか300Vでの300wくらいあるので、結構明るい。
虫がぷんぷん灯火にたかっている。
「お、カブトムシ♪」
街灯の足元にひっくり返ってもがいている。
掴んだがいいが、、飼うのも面倒くさいし、、と高く放り投げると、放物線の頂点くらいでブーン!と飛び立っていった。
土産物屋も茶屋も閉まっている。
あ、銭湯は24時間営業か、、でも夜来る客っていないよな?
覗いてみると、カウンターの上にベルが置いてある。
”御用のある方は鳴らしてください。”
で、カウンターの中を見てみると、案の定、床で寝ている。
いんだけど、、いきなし下から現れたら、客はびっくりするだろうな!!見てみたい気もするw
少し行くと、右手に住宅街。銀翼と銀猿のメンバー達が住んでいるところ。
この中にも街灯はある。
で、ここを過ぎると、まだ街灯は幾分先まであるが、建物はない。
ちっさい村。
この道は、ずっと先に続いているという。なんか、前に3ば、3人娘どもが修行の旅に出た時、この道を下っていった。
まぁ、、、、、転移に慣れてしまった俺は、もったり歩くとか、馬でもったりとか、、もう無理w
普通の旅は若者たちの特権なので、全面的に任せよう。
さて、ひきかえそ
「うんぎゃっつ!!!!」
どきどきどきどきどきどきどきどき!!
「ってっめぇえーーー!!」
「はろー!はにー♪」
メフィである。真後ろに立ってやがった。
「いやですねぇ主様?私は冬眠時期以外眠らないって知っているじゃないですかー、何が起きているのはオレ一人だ、なんですか?」
「・・・・・・・・・・」
「暇ですんで、何か食べ物でも作りますか?」メフィ
・・・
「ラーメン、夜中はラーメンだろー」
麺類ですか、、えーと、、、
シュン!
ピー~??「お?お?お?」出てきたおやじ
あの草履の夜鳴き蕎麦おやじである。天秤屋台もいっしょ。
「呼んだほうが早いですし、美味しそうですよ?」メフィ
「だって蕎麦屋だろう?」
「おやじさん、ラーメンあります?」メフィ
「へい!何ラーメンがいいっすか?」おやじ
あるのかよすげーな、、
「塩バターチャーシューで」俺
「私はかけそばで」メフィ
粗食が長生きの秘訣ですとか言っているが、、数千年の秘訣かよwうそんくせーw
ーー
その日は朝から夜だった。
昨晩というか、昨日の朝方に寝たんで、完全に夜昼逆転しちゃったよ、どーしよう?
ーーー
さて、本業女王をサボって愛しいまいだーりんに会いにここまで来た草履の桜姫。
毎日あーんしてあげたりあーんしてもらったり、とか傍目なんぞ全く気にせず2ヶ月ほど会えなかった分を取り戻すかのごとく振る舞い続けている。
が、気にする者など誰も居ない。
一般生活者は魔人と獣人。
人間は冒険者なので、狩りと成果にしか興味は向いていない。
なので、余計自由にいちゃこらできる。草履王宮なんぞよりよほど居心地がいいのだ。
「ここに住もうかしら?」桜
(却下だ)イサム
「・・・失礼な!!」
と怒っても、イサムの本拠地なので、荒らしたら悪いな、とはわかっている。だから半分冗談で言ったのだ。半分は本気だけれども。
その本気の部分が肥大化してこないか?がイサムの不安要因。
とっととアラタが名実ともに実力勇者にならんと、俺の世界が汚される!!とか心配なのだ。
でも訓練は魔法もあるけど物理的なもの(=神パワー系使用不可)でなければならんので、時間がかかるのは仕方がない。
ならばとっとと結婚させてしまえばいいのだろうが、アラタが強くなければその要件が揃わない。ダブルバインドであるw
いっそのことハネムーンと称したアラタと桜の修行の旅を課せばいいのか?
桜の仕事は誰か他のものにやらせてw
でも修行にならんだろーな、、だめだ、、
翔太に訊くか、、
(翔太ぁ、、アラタ、使い物になるまでどのくらいかかるかなぁ?)念話である
(あ、イサムさん?、、、うーん、、、一ヶ月か二ヶ月か一年か、、、)
・・・・・・・・・・・・・・
(一ヶ月でぎりぎり何処まで行ける?)
(一般的な勇者の倍程度?)
どーゆー基準なんだろ?昔の魔王と戦える勇者が2人いてもボコれる?感じ?
まぁ、とりあえずその程度ありゃ、草履じゃ負け無しだろうし、、
(頼む!できるだけ早く仕上げてくれないか?このままじゃ草履の国が潰れる、、)
(あー、桜さん、帰らないんですか、、職務放棄っすか、、)
(まあ、あの手のに逆らうことができる奴は、男にはおらんだろ、)
(僕も無理っすね、絶対。わかりました、、死んで回復繰り返せば強くなるのが少し速くなるみたいなんで、それで行きます)
新手の拷問?
というわけで、
アラタは桜のおかげで、最も早く仕上がる方法を使われることになった。
精神の維持も難しいと思われるほどのものなんで、結構博打なようだが。
まぁ、どーにかなったら桜が一生面倒みるだろうし?
で、よく訓練初日。
翔太がアラタに説明した。
アタラは了承した。
桜は様子見で、あと10日くらいいると言う。
で、3日後
「あぎゃらぴー!すふにゃるいずみぇー!うまぅふっ!をぱふじをこお?・・
とか、今日数度の回復後にいきなり叫び出して踊りだしたアラタ。
新しい訓練なのかとおもってか?一緒に踊りだす桜。
俺らは様子見。つか、なんか、おもしろいから見てみようかな?みたいな
ほどなく、ハッ!僕は一体?!!とか気付いちゃったアラタ。
「少し早いっすよね?」
翔太、俺に同意を求めるか?
「うん、もすこしやっててほしかったよな?」
同意だ!同意!!
で、
桜に、今のは発作であって訓練とかじゃないから、このまま死んで回復繰り返せば、あのままになる可能性もナイこともないんだけど、どーするよ?、と聞いたら、
悩んでいた。
普通、即却下するよなっつ!!!!止めさせるよなっつ?!!!
アラタは、どちらにしても、苦労な人生、、、、
あ、、
・・・
わかった、わかっちゃった、、
アラタは「そういうクセというか、資質」なんだ、、
ろくでもないことばかり 背 負 わ さ れ る という。
翔太に言ったら、
「あー、異界が無効になるとか、勇者にあるまじき弱さで送られてきたとか、桜さんに出会ってしまったとか、、全部ですよね?イサムさんからの恩恵もほぼ無効化しているし、、」
よく見ているな翔太、、流石人外冒険者♪
0
あなたにおすすめの小説
クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる
アルカス
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。
でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。
でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。
その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。
そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。
【コミカライズ決定】勇者学園の西園寺オスカー~実力を隠して勇者学園を満喫する俺、美人生徒会長に目をつけられたので最強ムーブをかましたい~
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】
【第5回一二三書房Web小説大賞コミカライズ賞】
~ポルカコミックスでの漫画化(コミカライズ)決定!~
ゼルトル勇者学園に通う少年、西園寺オスカーはかなり変わっている。
学園で、教師をも上回るほどの実力を持っておきながらも、その実力を隠し、他の生徒と同様の、平均的な目立たない存在として振る舞うのだ。
何か実力を隠す特別な理由があるのか。
いや、彼はただ、「かっこよさそう」だから実力を隠す。
そんな中、隣の席の美少女セレナや、生徒会長のアリア、剣術教師であるレイヴンなどは、「西園寺オスカーは何かを隠している」というような疑念を抱き始めるのだった。
貴族出身の傲慢なクラスメイトに、彼と対峙することを選ぶ生徒会〈ガーディアンズ・オブ・ゼルトル〉、さらには魔王まで、西園寺オスカーの前に立ちはだかる。
オスカーはどうやって最強の力を手にしたのか。授業や試験ではどんなムーブをかますのか。彼の実力を知る者は現れるのか。
世界を揺るがす、最強中二病主人公の爆誕を見逃すな!
※小説家になろう、カクヨム、pixivにも投稿中。
どうも、命中率0%の最弱村人です 〜隠しダンジョンを周回してたらレベル∞になったので、種族進化して『半神』目指そうと思います〜
サイダーボウイ
ファンタジー
この世界では15歳になって成人を迎えると『天恵の儀式』でジョブを授かる。
〈村人〉のジョブを授かったティムは、勇者一行が訪れるのを待つ村で妹とともに仲良く暮らしていた。
だがちょっとした出来事をきっかけにティムは村から追放を言い渡され、モンスターが棲息する森へと放り出されてしまう。
〈村人〉の固有スキルは【命中率0%】というデメリットしかない最弱スキルのため、ティムはスライムすらまともに倒せない。
危うく死にかけたティムは森の中をさまよっているうちにある隠しダンジョンを発見する。
『【煌世主の意志】を感知しました。EXスキル【オートスキップ】が覚醒します』
いきなり現れたウィンドウに驚きつつもティムは試しに【オートスキップ】を使ってみることに。
すると、いつの間にか自分のレベルが∞になって……。
これは、やがて【種族の支配者(キング・オブ・オーバーロード)】と呼ばれる男が、最弱の村人から最強種族の『半神』へと至り、世界を救ってしまうお話である。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~
宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。
転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。
良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。
例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。
けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。
同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。
彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!?
※小説家になろう様にも掲載しています。
最強無敗の少年は影を従え全てを制す
ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。
産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。
カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。
しかし彼の力は生まれながらにして最強。
そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。
無限に進化を続けて最強に至る
お寿司食べたい
ファンタジー
突然、居眠り運転をしているトラックに轢かれて異世界に転生した春風 宝。そこで女神からもらった特典は「倒したモンスターの力を奪って無限に強くなる」だった。
※よくある転生ものです。良ければ読んでください。 不定期更新 初作 小説家になろうでも投稿してます。 文章力がないので悪しからず。優しくアドバイスしてください。
改稿したので、しばらくしたら消します
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる