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下−285 お掃除。ゴミ燃やし一カ国目。
しおりを挟むイサムとヨーコは街の上空にいる。
代官屋敷らしい家は1つのみ。その正門前の通りを挟んで何軒かの2階建ての建物が並ぶ。それ以外はみすぼらしいモノが大半に見える。
「代官には私兵がいないのかしら?」
「どうせビビりやだろうから邸にべったり張り付かせているんだろう。そう多くいないだろ、民衆も蜂起しそうにないんだから。せいぜい脅しや奴隷集めとかじゃないと出てこないんじゃないか?」
「そいつらも?」
「当然。逃したら凶悪な野盗にでもなるだろうからな」
「・・・街に店が少ないわけね。」
「利権者達以外は皆冒険者にさせられてるんだろうなぁ、子供まで」
「速攻で消しましょう!」
「少しいろいろ訊いてからな?」
「・・・そうね・・。」
シュン!
ガンガン!!
「たのもう!」
代官邸とおぼしき街で一番でかい邸の玄関を軽く叩く。
あ、ひびはいちゃったw
ガチャ、ぎぎぃ、
「何者だ?なぜ衛兵が・ボッコン!くしゃつ・・イサムのかかとが男の頭頂部から押しつぶしていた。
背丈が三分の一ほどになってつぶれた元強面の髭面男をまたいで、イサムとヨーコは中に入る。
「な?鍵かけてたぜ?チキンもいいとこだろう?」
「そうね。大きく高い塀、門衛も数人いるのに、玄関に鍵かけてるって・・」
「しかし、魔力がある奴をぜんぜん見ないな?」
「皆僅かにはあるわよ?私達の国の普通の人並くらいには」
「え、そうなのか?」
ふつーの基準が違うイサム。
その邸の廊下をうろついていても誰もでてこない。
でかい邸なのに使用人もあまりいないのか?
物音をする部屋を遠目(透し)で覗く。男がメイドを襲っていた。襲っている男の両手両足を消し、口を縫いつける。もちろん血は出ない。手足は元から無いような感じになったのだ。
襲っていた男はそんな状態だから目を可能な限り開いてうーうーうめくしかでき無い。声は出ない。
他の部屋では、用心棒?みたいな者達が酒を飲んでごろごろしていた。
フリーズさせ、指一本動けなくさせた。
「面倒くさいわね。この邸の敷地内の全員、黙って一階の玄関ホールに降りてきなさい。」
と、ヨーコが言霊を全体にかける。
ぞろぞろと集まってくる。皆その状態に驚愕して目を見開いて抵抗しようとしても全く何もできなく、恐怖しているのがわかる。
外からも何人か入ってくる。庭師とかいないんだな、用心棒と思しき者達しか入ってこなかった。門衛もこいつらなのだろう。
「あの子とあの子と、あれとあれとあれとあれとあれ、は、家に帰りなさい。」
と、ヨーコはまともな者を選別して逃がす。鑑定魔法だな。
「さておまえら、ここの責任者は誰だ?指をさせ。」イサム
ざっ!と、脂身の塊のような物体を指差す。
身にまとっているモノは良いものに見える、この中で飛び抜けて。
その脂身塊は自分を売ったそこの連中に憤怒の目を向けようとするが、首も動かない。もちろん言葉も喋れない。
魔法で指示か、許可を与えられないと無理だから。
「おまえに訊く。正直に答えろ。お前の主は誰だ。」
「バンダロビッチヌス様」
「どこに居る」
「なんたら領都」
「この国の王は何をしている」
「隠居状態なので何をしているか知らない」
「領主達がこの国を牛耳っているのか?」
「そうだ」
「どうする?このまま海の底に転移させたいのだが?水深2000メートル位に」
「いいわね、即つぶれてそのまま魚の餌ね。」
更に目を見開く連中全員。
「ということに決まった。あ、おまえら、今後は生まれ変われないからな?消えるんだ魂も何もかも。消去。」
シュン!
全員消えた。
「あんた、消去って、そういうの使えたの?」
「あー、なんか今使えるんじゃねーかな?って感じた。やってみただけ。」
「へぇ?どんどん人外化しているわねぇ、あんな子だったのに?」
「まぁ、あれから随分いろいろあったんだよ」
「・・・今度全部いいなさいよ?」
「・・・・・・・・・・」
「わかった?」
と、ヨーコはイサムの両方のほっぺたを左右の手でつまんで引っ張る。ぎゅぎゅぎゅぎゅうううううう!!!
「いてててててっ!!わはっははらぁあああ!!」
よろしい、と言って手を話すヨーコ。
「さて、次行くんでしょ?」
「めんどくせーんで、もう終わらせた」
???
「見に行く?」
「もちろん?」
シュン!!
各領都を周ってみる。
24箇所あった領都。一つ一つの領が凄く小さい。でかい街が1つ2つで領になっていたようだった。赤豚領3つでこの国くらいになるんじゃないか?
そのそれぞれの領都の一番でかい邸が燃えている。青い炎で。
「あら、中央王国の王宮のと一緒ね。あんただったのね」
「まぁな。俺を呼び出した奴らを、呼び出したすぐあとに燃やした。つまり俺を誘拐した誘拐犯一派全滅させたんだ。だから俺が勇者として召喚された事を知る者はいなくなった。当時な。」
「ははあ、うまい手ねぇ。でも、それだけ苦労してきたってことね?」
「まぁな」
そういうことをすぐに判ってくれるのは嬉しい。
「この国、どの程度まで燃やしたの?」
「凶悪な悪意を持つ奴皆だ。あと、騙そう騙そうって意識が強いやつ。善良な社会に邪魔になる奴らだな。すべて燃えているはず。人の場合、灰になったら火が消えるようにしてあるんで、まぁさほど問題ないだろ」
「なかなかやるわね?。最初からこのくらい強かったらねぇ」
「俺もそう思った。が、負けを重ねて強くなったんだからな?」
「ダブルバインドよねぇ」
だな。
王都の王宮に行ってみた。
王宮内に勝手に入る。大混乱しているからね。
で、指示するような立場の者達は皆燃えているのだろう。
あ、
執事の格好した初老の細身の男が指揮をとっているのか?
「青い炎で燃えているのは放っておけ!周囲に燃え移ったりしたら消し止めろ!!。けが人などが居たら応急手当して前庭に連れてこい!!そこの衛兵、青い炎で燃えている者達に一人づつ見張りをつけろ!延焼の注意と、
「その必要はないよ!」イサム
「あ?お前は誰だ?」
「うーん、神の使いってとこかな?燃やしたのは俺だ。」
「・・・・で、どうするつもりだ?」
「俺のやることは終えた。ゴミを燃やした。お前が生きているということは、お前はゴミじゃないんだ。びびる必要はない。今後の事を考えろ。」イサム
ヨーコが続ける
「そうね、あなたが宰相をしなさい。王にふさわしい者がいれば、担ぎ出しなさい。それ以外の者が王に成った場合、今度はこの国すべてを燃やす。ゴミはその存在が周囲に迷惑なのよ?特にクズゲスゴミは積極的に迷惑ばかり引き起こすから。」
「この王都の兵士たち。全員今すぐこの王宮前庭に集合。ダッシュだ!」イサム。言霊を王都全域に。
王都っても、小さい。北桜の街くらいだろう。2-3万も人口は居ないようだ。
最後の兵士がばってばってでたどり着いた。
「整列。」ぼそっと呟くイサム。だが兵士たちはザッ!と音を立てて整列した。
「さて、おまえらのクズボスとその腐った仲間達はすべて燃えている。生きては居ない。まちなかでも燃えている者達が居たはずだ。クズの仲間だ。末端までクズは燃えているはずだ。俺が逃していないから。」イサム
「お前らはこれからまず、この王都の防衛隊になれ。そしてお前らのボスは、このおっさんだ。」
イサムはおっさんを引っぱり、なんか言えと。
「あ・・。おっほん。家令のヨシュアだ。今はもうこの国はない。この国のゴミすべてを処理してくれた神の使いが、わたしに命じた。善き者がいたら王に担ぎあげろ。いなければこのまま国を治めろと。なので、善き王が出現するまで、私達はこの国を善き国にしていかねばならない。でないと、国ごとこの青い炎で燃やされる。それを一人ひとり、肝に銘じなさい。」
シーン。
「まぁ、そんなこと言っても、いきなりだからなわからんだろう。この国の善き前例になる国たちから、それぞれの善き指導者達を与えよう。彼らの言うことをよく理解し、精進するように。2-3日中によこすから!」
軽く言う。最初とは打って変わって。
王都全体を探ってみても貧困なだけだ。
(メフィ、悪い、食料いいか?)
(仕方ありませんねぇ。)おもしろいので仕事しながら全部見ていたメフィ。
ほどなく、
大量の食料と、10人ほどの魔人達がメフィと一緒に来た。
「では、そうですね、ここでやるよりは、中央広場があるのでそこでやりましょう。」
「おう、任せる!俺達は他行っていいか?」
「いいですよ、ここは任されました。周辺地域の連中も呼びますか?すんごい貧困な地域もあるので」
「そこらは任せる!んじゃ!」
シュン!
イサムとヨーコは最初の城塞の街の上空に出た。
「おうおう、混乱しているなー、クズが居なくなったんだから喜んでりゃいいのに?」
「どうしていいかわからない、ってのも、従うことに成れた者達にはこわいのよ」
へぇ、わからん。
「皆のもの!この街の者達よ!」
と、イサムは拡声して街全体に呼びかける。
「悪は滅んだ。この街の支配者はいない。領主も燃えている。
この街は、この街の者達でボスを選び従え!良い街にせよ!
この街が良い街になっていなければ、その時はこの街全体を燃やす。
いいな、一人ひとり心して、この街を良い街にしろ!!」
ヨーコが森から美味い魔獣を選んで呼び寄せていた。空中に浮かんでいる200頭程。ミノとかより強いのを選んでいた。
それをその場で皆一瞬で締め、血抜きをして、メイン通りに積み上げた。
「これはささやかなこの街の新たな出発祝だ。受け取って皆で食せ!!」
まだ呆然と見上げている。
「・・・あ!イサムじゃん!」
マッスの声
「よく見えないが、そんな声だな」
バージルだ。
「あっはっは!よくぞわかったな!お前が当面のこの街の指導者やれバージル!!マッスはバージルを補佐しろ。良い街にしろよ!あとから教官送ってやるからなー!!皆バージルの言う事よく聴けよー!!」
その空に浮かんでいた2人の人は、どんどん声が遠ざかり、姿も小さく、米粒のようになって、空のかなたに消えていった。
高度1万メートルくらい。飛行中の2人。
「あんた、締め方が雑ね?」
「うーん、なんか苦手でなー。次から頼む」
「え、・・・わたしやったことないわよ。」
「大丈夫だ、俺よりうまいって!」
そうかしら?とかいいながら少し乗り気なヨーコ。
女神を気取ってとかいろいろ考えそうである。
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