221 / 409
後後95 確信できた勝利!!
しおりを挟むそれからまたひと月くらい経った。
ガクは呼ばれた。農国騎士団の、東征特別部隊駐屯地に。
転移門でスタリッツァ王宮前騎士団に出て、そこから小館製高速馬車で四半日山の方にいくと、山の中腹、北に広がる高地に、そのばかっ広い練兵場もどきはあった。
でも、その広い敷地やログハウスの馬鹿でかい版3階建て兵舎、その高さ数倍の要塞並みの、でも外見から工場だとわかる建物も、目に入らない。
目に入るのは、、、、というか、、それにしか視線は、絶対に、誰もがそれにしか視線は向かないであろう、、それのみが目に入っていた。
ガクの乗った馬車はまだその敷地まで遠い。馬車降りて走ったとしたら、半日かかるんじゃね?くらいの距離。
そーんな遠くからでも、でっかい要塞並の建物なんぞ全く見ないで、そればかりに目が行く。
・・・・・
「いや、他を見たくても、無理じゃん、、、あれしか見ないじゃん、、、」ガク
そう、
緑豊かな、北国なんで濃緑色大森林のまんなかにどでかく開けたとこに、これまた
どでかい派手派手な、でも大阪や北九のオバハンではない、どちらかと言うと、今はなき(まだあるの?)年末の紅白のトリとして紅組から出てくるおばはんのような目が潰れる、もとい、眩しくて目が潰れるような、、
軍団
が、起立整列しておじゃりました。
そう、
ここに始めてきたものは皆声がない。
が、
その声無き者達の声は響き渡る、、、、
あんじゃこりゃぁああああああああ!!!!
そして思い知るのだ、、
「ああ、敵の、敵の首領は一気に押しつぶされるだろう、、、、その心が。」と。
我らの勝利だ!!、、と。
更に、
そのまえに俺の心は持つだろうか?
とも
兵舎の一階に事務所。
スタリッツァから案内も無く一人出来たガク。「行けばわかる」と。たしかにそーであった。
馬車を降り、事務所の扉を開ける。
ぎぃー、、、
大田、あほーなまほー使いの若者たち、シューレ(朝、先に転移できていた)、を中心に、ここの主だった人達らしく、武国と農国の軍服の人達など、、
皆無言
「あー、そーだよ、君達の期待しているとおりだよ、、俺は確信したよ、君達の勝利を、、、」ガク
だが、歓声は無い。
返答も、無い。
大田さんがよって来て、ガクを肩をぽんぽん、と叩き、ソファーに招く。
側近か、すぐに暖かい茶を出してくれた。
皆がそれぞれの位置に座る。
・・・・
・・・・
・・
「さて、、ガクさんの気持ち、、それと全く同じ気持ちを、この世界で真っ先に味わったのが、私だったのです。だから、、、、、、なんといっていいか、、、、、」
・・
「ああ、、余計な言葉は、いらないな、、、」
「・・・ええ、、、」
これほど折れたのは、いつ以来だろうか、、、
あの漫画、壮大な、、何年も続き、途中、ハンパなアニメにもなったほどのものが、夢オチだった、という時以来か?
いや、、あれでさえも、、今のこの、、
折れてんだがおれてねー他のなんかなんかさっぱりわかんねーよっっつ!!!状態に比べりゃ、、かわいいもんか、、
ひゃっぽ譲って、、、5階建てのビルくらい?の高さの、ピッカピッカの蛍光ピンクピンクのゴールデンなロボは、譲ろう、、
でも、ひらひらミニスカ、必要か?、まぁ魔法少女設定なら必要だろう、、かわいくしなけりゃ、な、、だからステッキもそれなりに可愛くごてごて感出してていいよ、、うん、
・・
「でも、、ゴリ、、って、、なによ?」
最後だけは声に出る。声に出さねばならない、と天が己に訴えているのだ!
「ガクさん、最も重要なことなので、心して訊いてください。冷静になってくださいね・・・。」大田
「あなたのその気持ち、、敵の首領がそのまま持つのです、しかも相手は”自分が敵設定だ”とわかった上で、その気持ちなんですよ?」大田
あ、
・・
・・
あああああ、、、、
心が溶け落ちる、、、、とは、このこと、なのか、、、、氷解、、、
「茶番は、もういいか?」シューレ
「いやだなぁ、、儀式、ってくださいよー」大田
「ええ、我々には必要な、しかも、こんな機会生涯あるか無いと言えばもうゼッテー無い機会なんですからっつ!!!」ガク
「しかも、ほら、みんなだってわかってるみたいだし、、」周囲を手でぐるっと指し示す
一部、うんうん、とか、苦笑いとか、、、
台無しにされたけど、まぁ8割方終わってたからいいや♪満足www(ガク、大田)
で、皆で外に出てロボの性能を見せてもらう。
「今の設定は普通にしてあります。5段階で、普通から出力が上がると、強、大強、下がると、弱、最弱」大田
「・・・なんで最強ではないの?」
「かぶる、から?」大田
「・・・ああ、、、なんとなく、、、」
「わかってもらえて嬉しいですよ、、なかなか、、ねぇ、、」
ああ、だろうなぁ、、
ビーム、ロケットパンチ、キャノン、定番通りだ。いいね。
「でも定番すぎるきらいが、、」ガク
「だと思って、、」大田
「ステッキ行けー!!」大田
「ま”っ!!でぐばぐばばごん”!う”ん”ぢにな”~”れ”~”!!」 きらりん!!しゅりゅしゅるりぃ~んっ!!!☆☆♪♪
標的になっていた小山が、、、見事にとぐろうんこに、、
「・・・えと、、あれ、、何のうんこ?」ガク
「やっぱ最初にそう思いますよねっつ!!!?!!!」大田
嬉しいんか、、、
「消せ!!」
「ま”!!でぐ(略)」
シュン、と僅かに風音を残し、消えた巨大うんこ。
が、先程確かに彼がそこにいたことは、その風に運ばれた臭いが物語っていた
「・・・確かに、インパクト、、すごいっすね、、、魔法はまぁ、ふつーだけど、うんちにしちゃうって、魔法少女と対極ですよね?、
どこのドイツが考え出したんですか?ふつーじゃ思いつかない、無理、絶対。」
「うん、案を募った所、どーでもいいならうんこでいんじゃないか?と、シューレさんが、、」
またシューレか、、
(失礼な!!)シューレ
ロボが魔法を使える仕様にしてくれたのもシューレだという。
100体、あっという間にやってしまったと。
すごいな、、大精霊とかじゃなく、神なんじゃね?(ガク)
あっはっは、まだそこには行っとらんよ、、(シューレ)
行くのか、、、、
0
あなたにおすすめの小説
猫好きのぼっちおじさん、招かれた異世界で気ままに【亜空間倉庫】で移動販売を始める
遥風 かずら
ファンタジー
【HOTランキング1位作品(9月2週目)】
猫好きを公言する独身おじさん麦山湯治(49)は商売で使っているキッチンカーを車検に出し、常連カードの更新も兼ねていつもの猫カフェに来ていた。猫カフェの一番人気かつ美人トラ猫のコムギに特に好かれており、湯治が声をかけなくても、自発的に膝に乗ってきては抱っこを要求されるほどの猫好き上級者でもあった。
そんないつものもふもふタイム中、スタッフに信頼されている湯治は他の客がいないこともあって、数分ほど猫たちの見守りを頼まれる。二つ返事で猫たちに温かい眼差しを向ける湯治。そんな時、コムギに手招きをされた湯治は細長い廊下をついて歩く。おかしいと感じながら延々と続く長い廊下を進んだ湯治だったが、コムギが突然湯治の顔をめがけて引き返してくる。怒ることのない湯治がコムギを顔から離して目を開けると、そこは猫カフェではなくのどかな厩舎の中。
まるで招かれるように異世界に降り立った湯治は、好きな猫と一緒に生きることを目指して外に向かうのだった。
「キヅイセ。」 ~気づいたら異世界にいた。おまけに目の前にはATMがあった。異世界転移、通算一万人目の冒険者~
あめの みかな
ファンタジー
秋月レンジ。高校2年生。
彼は気づいたら異世界にいた。
その世界は、彼が元いた世界とのゲート開通から100周年を迎え、彼は通算一万人目の冒険者だった。
科学ではなく魔法が発達した、もうひとつの地球を舞台に、秋月レンジとふたりの巫女ステラ・リヴァイアサンとピノア・カーバンクルの冒険が今始まる。
うちの孫知りませんか?! 召喚された孫を追いかけ異世界転移。ばぁばとじぃじと探偵さんのスローライフ。
かの
ファンタジー
孫の雷人(14歳)からテレパシーを受け取った光江(ばぁば64歳)。誘拐されたと思っていた雷人は異世界に召喚されていた。康夫(じぃじ66歳)と柏木(探偵534歳)⁈ をお供に従え、異世界へ転移。料理自慢のばぁばのスキルは胃袋を掴む事だけ。そしてじぃじのスキルは有り余る財力だけ。そんなばぁばとじぃじが、異世界で繰り広げるほのぼのスローライフ。
ばぁばとじぃじは無事異世界で孫の雷人に会えるのか⁈
(完結)もふもふと幼女の異世界まったり旅
あかる
ファンタジー
死ぬ予定ではなかったのに、死神さんにうっかり魂を狩られてしまった!しかも証拠隠滅の為に捨てられて…捨てる神あれば拾う神あり?
異世界に飛ばされた魂を拾ってもらい、便利なスキルも貰えました!
完結しました。ところで、何位だったのでしょう?途中覗いた時は150~160位くらいでした。応援、ありがとうございました。そのうち新しい物も出す予定です。その時はよろしくお願いします。
スマホアプリで衣食住確保の異世界スローライフ 〜面倒なことは避けたいのに怖いものなしのスライムと弱気なドラゴンと一緒だとそうもいかず〜
もーりんもも
ファンタジー
命より大事なスマホを拾おうとして命を落とした俺、武田義経。
ああ死んだと思った瞬間、俺はスマホの神様に祈った。スマホのために命を落としたんだから、お慈悲を!
目を開けると、俺は異世界に救世主として召喚されていた。それなのに俺のステータスは平均よりやや上といった程度。
スキル欄には見覚えのある虫眼鏡アイコンが。だが異世界人にはただの丸印に見えたらしい。
何やら漂う失望感。結局、救世主ではなく、ただの用無しと認定され、宮殿の使用人という身分に。
やれやれ。スキル欄の虫眼鏡をタップすると検索バーが出た。
「ご飯」と検索すると、見慣れたアプリがずらずらと! アプリがダウンロードできるんだ!
ヤバくない? 不便な異世界だけど、楽してダラダラ生きていこう――そう思っていた矢先、命を狙われ国を出ることに。
ひょんなことから知り合った老婆のお陰でなんとか逃げ出したけど、気がつけば、いつの間にかスライムやらドラゴンやらに囲まれて、どんどん不本意な方向へ……。
2025/04/04-06 HOTランキング1位をいただきました! 応援ありがとうございます!
アイテムボックスの最も冴えた使い方~チュートリアル1億回で最強になったが、実力隠してアイテムボックス内でスローライフしつつ駄竜とたわむれる~
うみ
ファンタジー
「アイテムボックス発動 収納 自分自身!」
これしかないと思った!
自宅で休んでいたら突然異世界に拉致され、邪蒼竜と名乗る強大なドラゴンを前にして絶対絶命のピンチに陥っていたのだから。
奴に言われるがままステータスと叫んだら、アイテムボックスというスキルを持っていることが分かった。
得た能力を使って何とかピンチを逃れようとし、思いついたアイデアを咄嗟に実行に移したんだ。
直後、俺の体はアイテムボックスの中に入り、難を逃れることができた。
このまま戻っても捻りつぶされるだけだ。
そこで、アイテムボックスの中は時間が流れないことを利用し、チュートリアルバトルを繰り返すこと1億回。ついにレベルがカンストする。
アイテムボックスの外に出た俺はドラゴンの角を折り、危機を脱する。
助けた竜の巫女と共に彼女の村へ向かうことになった俺だったが――。
【一秒クッキング】追放された転生人は最強スキルより食にしか興味がないようです~元婚約者と子犬と獣人族母娘との旅~
御峰。
ファンタジー
転生を果たした主人公ノアは剣士家系の子爵家三男として生まれる。
十歳に開花するはずの才能だが、ノアは生まれてすぐに才能【アプリ】を開花していた。
剣士家系の家に嫌気がさしていた主人公は、剣士系のアプリではなく【一秒クッキング】をインストールし、好きな食べ物を食べ歩くと決意する。
十歳に才能なしと判断され婚約破棄されたが、元婚約者セレナも才能【暴食】を開花させて、実家から煙たがれるようになった。
紆余曲折から二人は再び出会い、休息日を一緒に過ごすようになる。
十二歳になり成人となったノアは晴れて(?)実家から追放され家を出ることになった。
自由の身となったノアと家出元婚約者セレナと可愛らしい子犬は世界を歩き回りながら、美味しいご飯を食べまくる旅を始める。
その旅はやがて色んな国の色んな事件に巻き込まれるのだが、この物語はまだ始まったばかりだ。
※ファンタジーカップ用に書き下ろし作品となります。アルファポリス優先投稿となっております。
高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません
下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。
横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。
偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。
すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。
兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。
この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。
しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる