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第一話 マッサマン登場! 正義の味方!!

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「正義の味方、マッサマン!!!さらばだ諸君!!」

しゅびーーーーん!!きらりん***




ふー、、
おれはマスクを脱ぎ、マントをはずし、ブーツを脱ぎ、スーツのジッパーを下げた。
汗はひいていた。空を飛んでるとすぐ乾くんで便利、繰り返すとくさくなっちゃうけどw
正義の味方が酸っぱい臭いのスッパマンとか嫌だよね?


俺の家は森の中。魔獣の森の中だ。魔獣ってもものごっつく凶暴なんで、冒険者すらこの森に入ってこない。
縄張りに入らなきゃ襲ってこないからね。
でもここはその縄張りのど真ん中。

最初ここに入った時に襲ってきたので、手なづけた。カッコイイなーと思ったから。カッコイイは正義だ。
今ではやつも、なでてやるとごろごろ喉を鳴らして喜ぶ可愛いペットだ。そのうち鍛えて相棒に昇格ささせようと目論んでいる。


正義の味方の入ったその小屋は、二階建ての山小屋風。一階は台所と暖炉のある一間。
二階には正義の味方の私室と物置部屋になっている部屋。

その正義の味方の私室の壁には、ベタベタと文字が書いてある張り紙がいっぱい。
正義の味方は孤独である!
正義の味方は拳で勝つ!
正義の味方は正体を明かさない。
正義の味方は子供に好かれろ!
正義の味方は好き嫌いしないで何でも食べる!
正義の味方は毎日お風呂に入る!
正義の味方は早寝早起き!

後半なんかアレだが、本人が正義の味方であろうという気概にあふれていることは、そこによく現れている。
アレに見える後半も、子どもたちのお手本になるべく、という気概も多いのだろう。多分

彼の名は大山田一朗太。
彼はこの世界の住人ではなかった。日本から転移転生してきた元おっさん。今は高校生くらいに見える。
子供の頃に宇宙刑事ジャボンにはまり、お面ライダーを知り、孤高の正義に憧れ続けた。
なので、性別は違うが、集団を組まない魔法少女にも憧れた。特に魔法少女俺なんか、逆にしたら最高じゃん、とかアレな方向にも。魔法よりも爆発は芸術だの傾向が強いので、特にその魔法がでないのに名前が魔法少女俺の、拳や鈍器で闘う様にはワクワクし血が騒いだものだった。

人付き合いはあまり好きではない。というか、趣味があわないので無理なのだ。
同年代は皆おっさん。すっげーくだらないことで喜んでいるのが全く理解できない。
「俺、うまれてから一度も茶碗をとりこぼしたことないんだぜ?!!」って、誇るところ?すげーのそれ?
「課長、いい匂いですね、ってウチの課の子にいわれちゃってよー」いや、加齢臭どーにかしろよ?って意味だろ?日本人の言い回しってどんどんめんどくさくなっているから、阿呆にはわからんよな?つか賢くてもわからんわっつ!!!
で、そのくだらないというか理解出来ない会話に加わることを強制され、で、正直に言ったりすると「空気嫁」とか言われる。そんなことを繰り返していると、呼ばれなくなり、嫌がらせを受けるように成る。が転職毎に繰り返された。

ある晩、寝て、朝起きたらこの森に居た。
襲ってきたイノシシを避けようとしたら山より高いジャンプしていたし、その高度から着地しても死なないどころか足をくじくことすらなく、、あれー?と思って木を蹴ったら爆散した。手で小突いたらぶち折れた。指先でつついたら、ぶっとい木の幹に見通しの良い穴があいた。
・・・・
「でくまぐばや”ごん”!お家できぃーろぉー!!」
と言ったら、小屋ができた。
「二階建てにナーレー!」で二階になった。


彼はその現実を素直に受け入れた。
伊達や酔狂で正義の味方や魔法少女に入れ込んでいたわけないのだ。いや、趣味って伊達や酔狂が大半だけど、いいのだ。何が?

食い物は出てこないので(最初はやりかを知らなかったので出せなかっただけだった)、森の獣を狩って食った。毛皮は(映画やアニメや小説の)知識を思い出しながらなめして、、あとから魔法でやってみたらできた。なので自室は魔法でつなぎ合わせた毛皮敷きになっているので裸足で居るときもちいい。特に猫の毛が気持ちいいと思っている。いや、猫を狩ったわけじゃないんだよ?たまたま狩りの場に飛び込んできて巻き込まれちゃったんでもったいないから毛皮だけ残したんだよ、本当だよ?猫の毛皮で寝間着つくったらすっげー死んでもいい級の寝心地だろうなー。
・・・・

三味線

いや、なんdもな



一朗太は朝食を食ってた。
ここにきてからはや1年。
ペットのアニサキスもペットになってからほぼ1年。毎日じゃれる相手になってやっているのでかなりなついている。
一朗太を見るとよだれを垂らすくらいになついている。
いつも一朗太の頭を口の中に咥えてぶんぶん振り回して遊ぶのだ。
「あははははははーーーー!!!でも口くせー!!!」と毎回。

お返しに一朗太はアニサキスに高い高いをしてやる。飛べないアニサキスはそれがとても好きらしく、
成層圏くらいにまで放り上げてやり、半時後に家事を少しこなしてから受け止めてやると、大歓喜で体中を震わせて一朗太にしがみつく。身長3mほどのゴジ*みたいのが少年にしがみつく絵面が、、
家事に没頭しちゃって受け止めるのを忘れたときがあった。木っ端微塵になったアニサキスを「回復」って試しにやってみたら元に戻った。ソレ以来、他界他界をするときは、事前にアニサキスの体にバリアを張ってからしてやっている。

ちなみにアニサキスの名前は、かっこいい感じだから、というらしい。なんかどっかに記憶に残っていた名称だと。
「多分、、魚屋か肉屋で聞いたんじゃないかなぁ?まぁ、カッコイイ響きだから!!」と。

幸運なことに?ここには突っ込む者はいない。



一朗太には超感覚がある。何か事件?があると感じるのだ。
「お、呼び出しだ。行ってくるから、留守番頼んだぞ?」アニサキスに言い、スーツいっしきを装備する。
剣も拳銃も無い。魔法も使わない。正義の味方であるマッサマンは拳のみが武器なのだ。

ちなみにマッサマンという名は、、
「どっかで聞いたんだけど、、中華屋だったかタイ料理屋だったか、、イタリヤ料理やだったか、、。ま、響きがカッコイイよね?」


その名の元になった元祖マッサマンは赤である、まっかっか。が、それを知らないってのもあるし、だいたいだなぁ色を付けると戦隊モノになって、一人の悪人を拠ってたかって集団暴行するどっかのけー*つみたいなので嫌い!と、宇宙刑事みたいに黒一色である。あ、マントが銀か。
あ、あとアホ毛?アンテナ?それが金色だ。

本物の正義の味方とは本来孤高なのだ。
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