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第3章 鍛練
第71話 世の無情
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「さ、次、次」
装備を揃えてご満悦な僕の背中を押して、ビアンカが次の店に案内する。
店を出る時に、メリッサに手を振って挨拶していた。
常連客というより、仲の良い友人といった感じだ。
「ハルルー、来たよ~」
次の店のドアを開けるなり、ビアンカは大きな声で来店を告げた。
そこはこじんまりとした古着屋だった。
店の奥が作業場であるトコは他の店と変わらず、二階に住居があるらしい。
呼ばれたハルルーは、やっぱりビアンカと同年齢の女性で、長い金髪は柔らかい色合いのなかなか綺麗なお姉さんだった。
ふんわりした雰囲気が優しげに思わせ、見た人に好印象を与えているようだ。
印象だけならナターシアさんを凌駕するだろうが、存在感とそれに比例しない母性は、ナターシアさんに軍配が上がると僕は見た。
ビアンカ?
面倒見の良さならメリッサに勝り、サクラに劣るかな。
ナターシアさんやハルルーさんと同じ土俵で優劣を決めるなんて、二人に対して失礼だ。
イイ線いっているとはいえ、ビアンカにそこまでのポテンシャルはない。
職業柄必要と理解は出来るけど、それ以上を求めるのは欲であり、癖だ。
個人的嗜好だが、ちっパイは神だが、中が筋肉だったらどうか?
それはもう、ちっパイではなく、胸板だろう。
それを望む女性は、すでに女性を棄てているのかも知れない。
そう言えば、女性冒険者の男性化が社会問題・・・って言うか、冒険者社会問題化していると、風の噂で聞いたとか聞かないとか。
そりゃ死ぬの生きるのってコトが日常茶飯事に起こる世界で、普通に生活しようなんて、頭の中がお花畑でなきゃ考えないだろう。僕みたいに。
必然的に男性女性関係無しに、脳筋が育つ環境が整うってわけだ。
しかし、そんな世界でも、ふわふわぽやぽやな女性もいるし、母性溢れる女性もいる。
だとすれば、必要以上に筋肉を愛する女性は、やはり仕方ないでは済まされないくらいフェチであると言わざるを得ない。
そして、女性冒険者の多くにフェチが顕在化しているのならば、それは男性冒険者の行動に起因している。
つまり、バカで力自慢しか取り柄のない非リア充ブ男が、一緒に行動する女性冒険者を執拗に誘ったり、脅したり、挙げ句の果てに襲ったりするから、女性冒険者は男以上に戦闘力を求めるコトになる。
自身の尊厳を守るため、お金を稼ぐために冒険者になりながら、冒険者の仲間に襲われお金を奪われ、尊厳を貶められ、下手をすれば殺されるなど、笑い話にもなりはしない。
僕はビアンカとハルルーを見比べ、世の無情にため息を吐いた。
装備を揃えてご満悦な僕の背中を押して、ビアンカが次の店に案内する。
店を出る時に、メリッサに手を振って挨拶していた。
常連客というより、仲の良い友人といった感じだ。
「ハルルー、来たよ~」
次の店のドアを開けるなり、ビアンカは大きな声で来店を告げた。
そこはこじんまりとした古着屋だった。
店の奥が作業場であるトコは他の店と変わらず、二階に住居があるらしい。
呼ばれたハルルーは、やっぱりビアンカと同年齢の女性で、長い金髪は柔らかい色合いのなかなか綺麗なお姉さんだった。
ふんわりした雰囲気が優しげに思わせ、見た人に好印象を与えているようだ。
印象だけならナターシアさんを凌駕するだろうが、存在感とそれに比例しない母性は、ナターシアさんに軍配が上がると僕は見た。
ビアンカ?
面倒見の良さならメリッサに勝り、サクラに劣るかな。
ナターシアさんやハルルーさんと同じ土俵で優劣を決めるなんて、二人に対して失礼だ。
イイ線いっているとはいえ、ビアンカにそこまでのポテンシャルはない。
職業柄必要と理解は出来るけど、それ以上を求めるのは欲であり、癖だ。
個人的嗜好だが、ちっパイは神だが、中が筋肉だったらどうか?
それはもう、ちっパイではなく、胸板だろう。
それを望む女性は、すでに女性を棄てているのかも知れない。
そう言えば、女性冒険者の男性化が社会問題・・・って言うか、冒険者社会問題化していると、風の噂で聞いたとか聞かないとか。
そりゃ死ぬの生きるのってコトが日常茶飯事に起こる世界で、普通に生活しようなんて、頭の中がお花畑でなきゃ考えないだろう。僕みたいに。
必然的に男性女性関係無しに、脳筋が育つ環境が整うってわけだ。
しかし、そんな世界でも、ふわふわぽやぽやな女性もいるし、母性溢れる女性もいる。
だとすれば、必要以上に筋肉を愛する女性は、やはり仕方ないでは済まされないくらいフェチであると言わざるを得ない。
そして、女性冒険者の多くにフェチが顕在化しているのならば、それは男性冒険者の行動に起因している。
つまり、バカで力自慢しか取り柄のない非リア充ブ男が、一緒に行動する女性冒険者を執拗に誘ったり、脅したり、挙げ句の果てに襲ったりするから、女性冒険者は男以上に戦闘力を求めるコトになる。
自身の尊厳を守るため、お金を稼ぐために冒険者になりながら、冒険者の仲間に襲われお金を奪われ、尊厳を貶められ、下手をすれば殺されるなど、笑い話にもなりはしない。
僕はビアンカとハルルーを見比べ、世の無情にため息を吐いた。
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