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第3章 鍛練
第76話 清廉の焔
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これが有力コミュニティのリーダーってんだから、冒険者の質の低さが問われるんじゃないかと、僕は密かに心配した。
いくら『清廉の焔』って名前を付けても、リーダーがこれだと名前負けも甚だしいだろう。
「君が話を聞かないと駄々を捏ねるからね。こういう方法を使わせてもらったよ」
何が楽しいのか、未だにニヤニヤと笑っている。いや、目はやっぱり笑ってないから、内心ムカついているんじゃないだろうか。
「アンタら、リーダーは選んだ方がイイぞ」
「選べねぇんだよ、俺たちには」
フリューゲスを指差してリーダーっぽい男に苦言を呈するが、苦り切った表情で返された。
どうやら事情があるらしいが、だからと言って僕に迷惑をかけるのは違うだろう。
「私がここまで足を運んだのです。丁度良い時間ですので、食事でもしながら」
「だが断る」
被せ気味にキッパリと断り、僕はフリューゲスを睨む。
とにかくこの男のやり方とか口調が気に入らなかった。
「何が気に入らないのかね?『清廉の焔』は誰でも入れるコミュニティではないのですよ!」
「清廉の焔がどーこーじゃない。僕は断った」
「バカな!!」
何がバカな!!だ。
どれだけコミュニティを特別視してるんだ?
どんなに素晴らしいコミュニティでも、こうもやり方があざとければ中身が知れるってモンだ。
「逆に聞きたいけど、いつもこんな勧誘をしているのか?」
僕の質問に、フリューゲスは呆然とした間抜け面を戻した。
ニヤついてないフリューゲスの顔はなかなかな男前で、黙ってればコミュニティの名に恥じない雰囲気を持っているだろう。
「こんな勧誘とは?」
「それすら分からないと、人として終わってるぞ?」
まぁぶっちゃけどうでもイイ話なんだけど。
フリューゲスは僕の言葉にプルプルと小刻みに震え始めた。
「『清廉の焔』はこの町でもっとも歴史のあるコミュニティです。当然ランクはこの町最高であり、加入者はほぼ高ランクで数も最多です」
「・・・」
何やら突然、フリューゲスがコミュニティ自慢を始めてしまった。
「クエスト達成率、総収入、損耗回避率、ダンジョン攻略率、そのいづれもギルド評価が最高ランクなのですよ!?」
「僕に関係ない話だよね」
何だかギルドで依頼受けるのが面倒臭くなって来たな。
「少なくとも、評価の一つに品位とか代表者レベルを入れるべきだね」
「何を言ってるんですか?私自身、ランクはこの町指折りの高ランクですよ?」
僕の言葉の意味が通じなかったらしく、フリューゲスは再びニヤニヤ笑いを始めた。
いくら『清廉の焔』って名前を付けても、リーダーがこれだと名前負けも甚だしいだろう。
「君が話を聞かないと駄々を捏ねるからね。こういう方法を使わせてもらったよ」
何が楽しいのか、未だにニヤニヤと笑っている。いや、目はやっぱり笑ってないから、内心ムカついているんじゃないだろうか。
「アンタら、リーダーは選んだ方がイイぞ」
「選べねぇんだよ、俺たちには」
フリューゲスを指差してリーダーっぽい男に苦言を呈するが、苦り切った表情で返された。
どうやら事情があるらしいが、だからと言って僕に迷惑をかけるのは違うだろう。
「私がここまで足を運んだのです。丁度良い時間ですので、食事でもしながら」
「だが断る」
被せ気味にキッパリと断り、僕はフリューゲスを睨む。
とにかくこの男のやり方とか口調が気に入らなかった。
「何が気に入らないのかね?『清廉の焔』は誰でも入れるコミュニティではないのですよ!」
「清廉の焔がどーこーじゃない。僕は断った」
「バカな!!」
何がバカな!!だ。
どれだけコミュニティを特別視してるんだ?
どんなに素晴らしいコミュニティでも、こうもやり方があざとければ中身が知れるってモンだ。
「逆に聞きたいけど、いつもこんな勧誘をしているのか?」
僕の質問に、フリューゲスは呆然とした間抜け面を戻した。
ニヤついてないフリューゲスの顔はなかなかな男前で、黙ってればコミュニティの名に恥じない雰囲気を持っているだろう。
「こんな勧誘とは?」
「それすら分からないと、人として終わってるぞ?」
まぁぶっちゃけどうでもイイ話なんだけど。
フリューゲスは僕の言葉にプルプルと小刻みに震え始めた。
「『清廉の焔』はこの町でもっとも歴史のあるコミュニティです。当然ランクはこの町最高であり、加入者はほぼ高ランクで数も最多です」
「・・・」
何やら突然、フリューゲスがコミュニティ自慢を始めてしまった。
「クエスト達成率、総収入、損耗回避率、ダンジョン攻略率、そのいづれもギルド評価が最高ランクなのですよ!?」
「僕に関係ない話だよね」
何だかギルドで依頼受けるのが面倒臭くなって来たな。
「少なくとも、評価の一つに品位とか代表者レベルを入れるべきだね」
「何を言ってるんですか?私自身、ランクはこの町指折りの高ランクですよ?」
僕の言葉の意味が通じなかったらしく、フリューゲスは再びニヤニヤ笑いを始めた。
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