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第4章 冒険者
第96話 パーティー解散
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「取り敢えず近場で狩り、かな?石でも大丈夫な依頼でも探してみる」
僕の返事にビアンカはニコニコしている。
石札でも大丈夫な依頼を探すんだが、分かってるのかな?
「うん、そうさね。達成困難の申請を出してすぐ同じダンジョンに潜るって、余り良くないからね」
「どうせダンジョンに潜っても浅い階層だからな。ギルドも自分たちの不手際とはいえ、いい気分にはなんないだろうしね」
一財産を稼いだ上、日数を取られる精密探索を回避しといてまだダンジョンに潜ってか!?と、うだつの上がらない中堅冒険者たちは忌々しく思うだろう。
また待ち伏せとか、厄介なコトにならないように、気を配るトコには配っとこう。
そんなコトを考えながら席を立つ僕と、
「そうそう。こう言う時は休んだり、全然違うコトやるのが冒険者の正しい在り方さね」
何気に僕に返事をしながら、自然な動きでイスから立ち上がるビアンカ。
僕が掲示板の方へ足を進めると、ビアンカはハミングしながら僕の背後についてくる。
一応、ビアンカのランクも掲示板は僕と同じだからな。
ランクBは上級者ランクでありながら、依頼掲示は中、低級ランク掲示板になる。
これはランクBが上級の下位だからだ。
同じように、ランクDの依頼は、低級ランクの掲示板に掲示されている。
これを根拠に、冒険者たちは感情論として、ギルドのランクはCより一人前と言う認識になっている。
と言うコトは、過日僕に絡んで来た名も無きランクDパーティーは、ランクC冒険者たちから『半人前が粋がっている』って、生暖かい目で見られていたのだろうか。
あ、後で何とかってコミュニティの・・・アレが出て来たから、『粋がった』から『利用された』にクラスチェンジしてたな。
さぞかし興醒めしたことだろう。
まぁ僕にはもう関係ないけど。
「で?ビアンカは依頼探さないの?」
いつまでも僕の後ろでニコニコ笑っているビアンカに尋ねる。
とたんに何とも情けない表情を見せるビアンカ。
「酷い!」
「何が?」
「私たちパーティーじゃない!?」
「え?ビアンカ、自分で暫定パーティーって言ってたよね?依頼達成困難で解約したらパーティーも解散じゃないの?」
「ソンナコトイッテナイヨ?」
おい。
確かに依頼達成困難の申請自体がイレギュラーだったから、依頼解約がパーティー解散っては言ってないけど、すっとぼけたビアンカにイラッときた。
僕の返事にビアンカはニコニコしている。
石札でも大丈夫な依頼を探すんだが、分かってるのかな?
「うん、そうさね。達成困難の申請を出してすぐ同じダンジョンに潜るって、余り良くないからね」
「どうせダンジョンに潜っても浅い階層だからな。ギルドも自分たちの不手際とはいえ、いい気分にはなんないだろうしね」
一財産を稼いだ上、日数を取られる精密探索を回避しといてまだダンジョンに潜ってか!?と、うだつの上がらない中堅冒険者たちは忌々しく思うだろう。
また待ち伏せとか、厄介なコトにならないように、気を配るトコには配っとこう。
そんなコトを考えながら席を立つ僕と、
「そうそう。こう言う時は休んだり、全然違うコトやるのが冒険者の正しい在り方さね」
何気に僕に返事をしながら、自然な動きでイスから立ち上がるビアンカ。
僕が掲示板の方へ足を進めると、ビアンカはハミングしながら僕の背後についてくる。
一応、ビアンカのランクも掲示板は僕と同じだからな。
ランクBは上級者ランクでありながら、依頼掲示は中、低級ランク掲示板になる。
これはランクBが上級の下位だからだ。
同じように、ランクDの依頼は、低級ランクの掲示板に掲示されている。
これを根拠に、冒険者たちは感情論として、ギルドのランクはCより一人前と言う認識になっている。
と言うコトは、過日僕に絡んで来た名も無きランクDパーティーは、ランクC冒険者たちから『半人前が粋がっている』って、生暖かい目で見られていたのだろうか。
あ、後で何とかってコミュニティの・・・アレが出て来たから、『粋がった』から『利用された』にクラスチェンジしてたな。
さぞかし興醒めしたことだろう。
まぁ僕にはもう関係ないけど。
「で?ビアンカは依頼探さないの?」
いつまでも僕の後ろでニコニコ笑っているビアンカに尋ねる。
とたんに何とも情けない表情を見せるビアンカ。
「酷い!」
「何が?」
「私たちパーティーじゃない!?」
「え?ビアンカ、自分で暫定パーティーって言ってたよね?依頼達成困難で解約したらパーティーも解散じゃないの?」
「ソンナコトイッテナイヨ?」
おい。
確かに依頼達成困難の申請自体がイレギュラーだったから、依頼解約がパーティー解散っては言ってないけど、すっとぼけたビアンカにイラッときた。
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