異世界・野獣暴れ旅 ~スローライフに憧れて~

送り狼

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第4章 冒険者

第98話 ミスリル

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 常識的な質問も、ちゃんと答えてくれるだけでも、ビアンカとパーティーを組んだ意味はあったと思う。

ビアンカによると、ミスリルは魔力伝達の比率が高く、魔力を込めればその分硬質化するらしい。

 そのため付与魔法が定着し易く、質によっては複数の魔法を与えることも可能だと言う。

 しかし、銀より希少で軟らかいミスリルは、鍛造するには魔法技術が必要で、鋳造では特性自体がなくなる、厄介な鉱物でもあった。

 だからこそのレア認定だと言う。

 つまり、ミスリル鍛冶師や錬金術師がいなければ、加工が難しい素材ってだけのものに成り下がってしまうのだ。

 僕自身、ミスリルの鍛錬方法を知っているわけではないので、詳しく説明出来ないけど、取り扱い的な意味ではミスリル素材より鋼鉄素材の方が若干高いらしい。

 ちなみにミスリル鍛冶師がいる町なら、ミスリル素材の価値は三倍になり、製品としては三倍。ミスリル鍛冶師がいなければ製品としては五倍だと言う。

 ミスリル鍛冶師がいない町で素材を仕入れ、いる町で卸せば、それだけで商売になりそうだけど、インベントリのスキルを持つ人が少ないため、それを実行する人はほとんどいない。

 多少の量なら空間魔法付与のバッグを使って輸送出来るものの、バッグ自体の値段が高く、あまり現実的ではないらしい。

 そう言えば、ダンジョンで空間魔法付与のバッグが出て来たな。

 僕がインベントリのスキルを持ってなければ、すごく嬉しかったんだろうけど、今一つ有り難みがないので、これもビアンカに渡そうとした。

「インベントリのスキルは隠した方が良いから、バッグをカモフラージュに持ってれば?」

 なるほど。

 ビアンカの言葉に従い、バッグの一つを貰った僕は、残り二つをビアンカに受け取ってもらう。

 お金はきっちり頭割りしたし、これで今回の仕事は終了。

 あとはこれからのコトを話すだけなんだが・・・。

「パーティー・・・解散?」

 何故か上目遣いに確認され、僕は腕組みをして考え込んだ。

 パーティー発足時に取り敢えず組んでみるって話になっていたけど、別に解散が前提ってコトでもないし、僕としてはこのままでもイイんだけど、一つ確認だけはしとかないとスッキリしないよな。

「パーティーは別に解散しなくても問題ないよ?一緒に行動したコトである程度の信頼関係は出来たと思うし」

「やった!」

 僕の言葉にビアンカの顔が輝く。

 この反応を見れば、ビアンカの本心なんだろうなと予想は出来る。

 
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