暴食ジト目スライムに、女運無し平凡男が翻弄されながら第2の人生行ってみました!

緋沙下

文字の大きさ
31 / 38

29羽テンヤワンヤの開店。嬉しい悲鳴が上がります!

しおりを挟む
「こっち焼き鳥まだかー?」

「ビールお替りだビール!」

「ねぇ!こっちもビールセットまだなんだけどぉ!」

やばいやばいやばいやばい…。
手が足りん。

ファースは手伝う気ゼロ。
屋台の上に陣取り動く気配もなし。猫の手も借りたいのに!!

オープンを迎えると、最初はすごく静かだった。
段々とだったら亭のお客さんが来てくれたり、スライムの噂を聞いた街の人が来てくれたりと賑わいを見せてきた。
きたんだが、マジで助けてくれ!!人が足りねぇ!!

「よぉ!やってんな!夜に灯り1つを囲んで地べたに座るのも悪くねぇかもな」

「ダニアさん!ちょっと待っててくださいね。手が回ってなくて」

「手伝おう。何をすればいい?」

イーサさん!!
スラリと包丁を取り出し屋台の中へ入ってくれる。本来は断るべきなんだが、ありがたい。今日は甘えさせて貰おう!

焼き豚や味玉など出来てるものを切って出してほしい。ビールは、その樽から出てくるから注いで出してくれと伝えた。

「任された。ケンは焼き物に集中しろ」

「助かります!」

「俺もビールぐらいなら出せるぞ?」

「助かります!!」

イーサさんは実に良い仕事をしてくれた。
作った物を客に運ぶ最中に親子煮や生姜焼きを見たんだろう。作れそうだが?と言ってくれた。

ダシやタレはもう作ってブレンドしてあるし、後は切って炒めれば良いだけなんですと伝えると、俺が作るものと遜色ない物を提供してくれた。

イーサさん、マジで俺の店に欲しいわ…。ダニアさんはウエイター兼お会計係を担当してくれた。





「マジで助かりました。飲んで食べてください」

「いや、俺らは今日帰るよ。街でスライムが屋台やってるんだって話しがチラホラ聞こえて来たからな。様子を見に来ただけなんだ」

「でも、それじゃ俺の気持ちが…」

「気にするな。むしろ最近お前のおかげで討伐品が多くて助かってるよ。だから気にすんな」

何回か引き留めたが、帰って良く2人に心からお礼を伝え閉店をした。

——つんつん——

「まさか今のこの俺を見て作れとか言うのか?」

右手が上がる。
はぁ…。お前は本当に自由気ままなスライムだよ…。

ファースに飯を食わせて、俺は買っておいたテントを出して、その中に布団を引く。毎日宿屋に帰るのも面倒だし金がかかるからな。テント暮らしでも俺は特に支障はない。

最近はファースがいれば外も問題ないことも十分わかり、屋台の灯りは消して寝ている。やっぱり暗い方が安眠できるしな。

——
————
——————————

「店仕舞いしたみたいだな」

「ですね兄貴!あれだけの賑わい、きっとたんまり金がありますぜ!しかも、食ってきた人間脅して聞いたら、ひょろい男とスライム一匹。襲ってくれと言ってるようなもんですぜ」

「分け前はわかってるんだろうな?お前が3で俺が7だからな。俺がいないとお前はタダのチビの能無しだ」

「勿論で!兄貴がいるから俺が生きていけるってもんですよ!」

くそっ!なんだよこいつ!
俺が聞いてきたり見てこなきゃ、まったく動くことが出来ないバカじゃないか。ただ腕力だけはあるからな。
こいつといれば、それなりの魔物が来ても殺される心配はない。

お互い窃盗や人殺しで追われる身。街には入れない。そのため弱そうな奴を見つければ金品奪い食い物をとって来た。

「お前がまずは行け!問題なさそうなら俺を呼べ。2人で行って気配で起きられても面倒だからな」

「わかりやした!問題なさそうなら一瞬小さな明りを灯しやすぜ」

「くれぐれも気づかれるなよ」

お前のデカい擦るような足音どうにかしてから意見言えってんだ!バカの木偶の某が!

しかしまともなものを最近は食ってないからな。屋台なら多少なりとも食い物はあるだろう。そろそろと近づいていく。

屋台まであと一歩のところでスライムが屋台の上から飛び降りて来た。
驚き声が出そうになるが、抑えることが出来た。
くそっ!スライムにビビるなんて俺もどうかしてるぜ。

『なんだよ、どけよ』(小声)

どく気配が無いスライム。
ほっといても害はないが、ひょろい男を起こされたりしたら面倒だ。殺しとくか。

短剣を出しスライムに突き刺した。突き刺したが、スライム倒したときの独特のあの中の核を潰すような感覚が無い。
おかしいなと思い剣を抜こうとするが抜けない。なんだよ…どうなってんだよ!!

「…ッヒッ………」

魔道具が落下した衝撃で灯りが着いた。それを見た男が上手くやったんだなと屋台へ向かう。
向かった瞬間に灯りが消え、なんだ⁉︎と辺りを見回し声も出すことなく意識が闇の中えと消えて行った。





ダメだ…。体がマジでもたない…。
嬉しい悲鳴だよ!毎日満員御礼なんだから…。

ここ1週間毎日人で溢れる状態。特にビールがかなり好評。
こんなビールは飲んだ事がない!とビール飲みたさに集まってくる人もいるぐらいだ。

もちろん料理も良い評価を得てるが、おかげで生姜焼きや親子煮は中止している。焼き鳥と作り置きの煮玉子を出すのがやっとの状態…。

どうしたものか…ファースが手伝ってくれりゃあなぁ…。
ファースの言い分は、手伝わない代わりに肉を取って来てるんだから文句は言うな。と言う事だった。

肉が無けりゃ、焼き鳥はできないから仕方ないといえば仕方ないんだけど、もう少し俺を労ってくれ!
せめて疲れ果ててるところに、飯作れって薄情なことはやめてくれ!!!
しおりを挟む
感想 5

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

転生したら世界一の御曹司だった〜巨乳エルフメイド10人と美少女騎士に溺愛されています〜

まさき
青春
異世界転生した最強の金持ち嫡男、 専属エルフメイドと美少女騎士に囲まれて至福のハーレム生活   現代日本で「地味だが実は超大富豪」という特殊な人生を送っていた青年は、ある日事故で命を落とす。   しかし目を覚ますと、そこは魔法と様々な種族が存在する異世界だった。   彼は大陸一の富を誇る名門貴族―― ヴァン・バレンティン家の嫡男カイルとして転生していたのだ。   カイルに与えられたのは ・世界一とも言える圧倒的な財力 ・財力に比例して増大する規格外の魔力   そして何より彼を驚かせたのは――   彼に仕える十人の専属メイド全員が、巨乳美少女だったことである。   献身的なエルフのメイド長リリア。 護衛騎士でありながら隙あらば誘惑してくる女騎士シルヴィア。   さらに個性豊かな巨乳メイドたち。   カイルは持ち前の財力で彼女たちの願いを叶え、最高級の装備や生活を与えていく。   すると彼女たちの忠誠心と愛情はどんどん加速していき――   「カイル様……今日は私が、お世話をさせてください」   領地を狙う貴族を金と魔力で圧倒し、 時にはメイドたちの愛が暴走して甘すぎる時間に巻き込まれながらも、   最強の御曹司カイルは 世界一幸せなハーレムを築いていく。 最後までお読みいただきありがとうございました。よろしければ応援をお願いいたします。

最弱スライムに転生した俺、捕食スキルで無限進化していたら魔王軍すら支配してました

チー牛Y
ファンタジー
残業中に倒れた俺が次に目を覚ました時、なぜか異世界で最弱モンスターのスライムになっていた。 完全に詰んだ、戦う力もない。そう思っていた時、俺には一つだけ、とんでもないスキルがあった。 【捕食】 それは、倒した相手を取り込み、能力・スキル・力のすべてを奪うチート能力だった。 ゴブリンを食べれば腕力を獲得。 魔物を食べれば新スキルを習得。 レベルは爆速で上がり、進化は止まらない。 森の魔物を支配し、ダンジョンを制圧し、気づけば俺は魔物たちの王になっていた。 やがてその力は魔王軍すら飲み込み、世界の勢力図を塗り替えていく。 これは―― 最弱スライムから始まる、無限進化の成り上がり無双譚。

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

MP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

ポンコツと蔑まれた冒険者は最強クランをつくる

ぽとりひょん
ファンタジー
エアハルトは、幼なじみのエルメンヒルトを追ってダンジョンの町「ゴルドベルク」で冒険者になろうとする。しかし、彼のアビリティを見た人たちは冒険者を諦め村へ帰るように説得する。彼には魔力がなかった。魔力がなければ深層で魔物と戦うことが出来ないのだ。エアハルトは諦めきれずエルメンヒルトと肩を並べて冒険するため、冒険者となってポンコツと蔑まれながら、ソロでダンジョンに挑み始める。

【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~

シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。 木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。 しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。 そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。 【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】

収奪の探索者(エクスプローラー)~魔物から奪ったスキルは優秀でした~

エルリア
ファンタジー
HOTランキング1位ありがとうございます! 2000年代初頭。 突如として出現したダンジョンと魔物によって人類は未曾有の危機へと陥った。 しかし、新たに獲得したスキルによって人類はその危機を乗り越え、なんならダンジョンや魔物を新たな素材、エネルギー資源として使うようになる。 人類とダンジョンが共存して数十年。 元ブラック企業勤務の主人公が一発逆転を賭け夢のタワマン生活を目指して挑んだ探索者研修。 なんとか手に入れたものの最初は外れスキルだと思われていた収奪スキルが実はものすごく優秀だと気付いたその瞬間から、彼の華々しくも生々しい日常が始まった。 これは魔物のスキルを駆使して夢と欲望を満たしつつ、そのついでに前人未到のダンジョンを攻略するある男の物語である。

アラフォーおっさんの週末ダンジョン探検記

ぽっちゃりおっさん
ファンタジー
 ある日、全世界の至る所にダンジョンと呼ばれる異空間が出現した。  そこには人外異形の生命体【魔物】が存在していた。  【魔物】を倒すと魔石を落とす。  魔石には膨大なエネルギーが秘められており、第五次産業革命が起こるほどの衝撃であった。  世は埋蔵金ならぬ、魔石を求めて日々各地のダンジョンを開発していった。

処理中です...