暴食ジト目スライムに、女運無し平凡男が翻弄されながら第2の人生行ってみました!

緋沙下

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34羽 世の中おかしいだろう

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話しが一通り終えたところで、ダニアさんの仕事を待ち外へと出た。

イーサさんは早い方が良いだろうと奥さんに確認を取りに家に戻って行った。
時間が遅くならなければ、俺達が食事をする店に結果を報告しに来てくれるそうだ。

ファースはケーキケーキと煩い。
逃げるわけじゃないし明日でも良いだろう?と伝えてみたけど、早く行け!とさらにに催促された。
はぁ…行きますよ行きます。約束したからね。

「ちょっとケーキ買ってきても良いですかね?」

「あぁ。それなら俺は2人連れて先に今回の窃盗の事を報告してくる。早い方が良いからな。待ち合わせはギルド前で良いか?」

「わかりました。じゃぁ後程」

「あぁ」

ケーキ屋に行くと、前回以上に強請られ今回は6万円分のケーキお買い上げ。こいつに頼むとポンポン金が出ていくな。

大金稼いでるのはこいつだから良いんだけどさ、いつか討伐で得た金以上に食い始めそうな気がして怖いわ…。
しかも、今食べるのかと思ったら食後に食べるらしい。お前本当に食えるのかよ。これだけの量を。

俺がギルドに着くとまだ3人は帰って来てなかったが、程なくして帰って来た3人の表情は険しかった。女店主が罪に問わないと言ってもダメだったのか?

「ダニアさんどうだったんですか?」

「あぁ。罪にはならないんだが、あの職員のクソ腹立つ対応に殴りたくなったぜ…。胸糞悪い!!」

「ダニアさん、妹の前であまり汚い言葉使いは止めてください…」

頭をガシガシと掻きながら、悪かったと素直に謝るダニアさん。
俺とダニアさんが店に向かって歩き始めると、少し距離を取ってガレッダと妹が着いてくる。2人に聞こえない程度の声でダニアさんに話しかける。

「何があったんですか?」

「保護者になるガレッダの仕事は何かと聞かれた。今はしてないが、その前までは例の店にいたと伝えたら、窃盗スタッフですか。
兄が兄なら妹も妹ですねとか言いやがったんだ…。お堅い仕事の奴らは考え方が捻くれてるらしい!」

「そんな…なんて言い方をするんだ…」

2人はそれが今の僕達の立場ですからと言っていたらしいが、それでもあんまりだ。リンゴを盗もうとした妹は確かに悪い。

しかし、ガレッダはあの店にただ勤めていたというだけで、それ以上でもそれ以下でもない。
それに一番悪いのは2人を置いていった父親だ。どこの世界にも捻くれた奴はいるもんなんだな…。

「まぁ、今日は美味しいもの食べて気分変えましょう」

「そうだな。で、今日は奢ってくれるんだって?」

ニヤッと笑ってダニアさんが聞いてくる。悪い顔で笑ってるわけではない。
俺に対して少なからずとも好意を持ってくれてるから、冗談交じりの笑顔を向けてくれてる感じだ。嫌いじゃない。

「えぇ。もうそれはいっぱい食べてください!」

「それなら遠慮なく美味しくいただこう」

話しているうちに着いたのは、デカい魚のオブジェが置いてあるレストラン。ここって、前従魔連れOKだけどスライムはって断ってきた店じゃないか…。

入るのに躊躇する俺に、ダニアさんがどうしたんだ?と聞いてくるため事情を伝える。気にすんな!と店に入っていったので俺も後に着いていく。

「お客様、当店従魔連れでも構わないんですが、さすがにスライムは…」

「お前いつから客を上から目線で見るやつになったんだ?」

「ダ、ダニア先輩!?先輩のお連れの方で!?いえいえ、スライムでも大切な従魔。ぜひ楽しんで言って下さい」

ダニアさんが出てくると、手の平変えてきたよ。この2人昔何かあったのか?と思ったら、昔闘技学校で鍛えあった仲らしい。
ただ、その人は目が出ず辞めて行った。その当時はすごく人思いの良い奴だったんだがな、店を開いたらそれが当たってな。段々と金に目が眩むやつになってしまった。

しばらく会わないうちに変化があるかと思ったが、変わっていないようだ。味は悪くないんだ。食って行こうと席に着いた。

「さぁ、遠慮せず好きなものを食べて」

「いえ、僕らはお二人が頼んだものを一緒に頂ければ」

「ほら、そんなこと言わずに妹さんも」

せっかくギルドで話してくれたのに、また口を閉ざしてしまった。これはなかなか難しいぞ…。

ダニアさんは、どんどん注文していき、それに便乗してファースもダニアさんに料理を頼ませていた。こっちと向こうで温度差激しいだろ。

「なんだ、まだ料理1つ出てきてないじゃないか」

「イーサさん——……」

声がした方に顔を向け俺は固まる。その横にいる絶世の美女は誰ですか?スラリとした手足。柔らかそうな雰囲気を醸し出しつつ上品な立ち振る舞い。黒髪が肌の白さをより一層際立てており、とても綺麗だ…。

「初めまして。ルイ―ザと申します。いつも主人がお世話になっております」

「イーサ来たか。ルイ―ザが来たってことは良い返事なのか?」

「まぁ、そうだな。顔が見たいと言ったから連れて来た」

固まってる俺は何も声が出せない。
だって、だって、子供が見たら泣いて逃げそうな、魔物が出会ったら逆に魔物が逃げ出しそうな顔の男に、絶世の美女が主人がって挨拶してきたんだよ…。おかしいだろ。世の中おかしいだろうよ…。

ダニアさんが、ケンそういうもんだ。諦めろと、ポンと肩に手を置かれ慰められてしまった。

「初めまして。私はルイ―ザ。横に座っても良いかしら?」

ルイ―ザさんの言葉にチラッと見て、こくんと頭を傾ける妹。それに、良かったわありがとうとルイ―ザさんは席に着いた。

ダニアさんが、男がいたら話しにくいだろう。今日は混んでなさそうだし、隣の席に俺達は移るかと気を使っていた。そして待つこと数分。大量の料理が俺達のテーブルに運ばれてきた。
ルイ―ザさんは、温かいスープだけ最初は頂いても良いですか?とスープを取り分け席に運んでいた。
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