精霊の森に追放された私ですが、森の主【巨大モフモフ熊の精霊王】に気に入られました

腐ったバナナ

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16話

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 リサの出産から一週間。精霊の森は、精霊王の王子の誕生に歓喜し、祝いの光に満ちていた。

 バルトは、人間の姿で公務をこなしていたが、その視線は常にリサと王子に向けられていた。彼は、一刻も早く巨大な熊の姿に戻り、リサと王子を毛皮で包み込みたい衝動に駆られていた。

 王子の誕生を祝い、リサはバルトと共に、森の上級精霊たちに王子を披露する祝福の儀式を行うことにした。

 儀式の間、バルトは威圧的な獣人の姿を保っていたが、リサの腕の中にいる王子から目を離さない。王子の金色の瞳はバルトのものを受け継ぎ、その体からはリサ譲りの精霊に心地よい癒やしの匂いが放たれていた。

 精霊たちは、王子を見て歓喜した。風の精霊シルフィが、白いフクロウの姿で王子の周りを飛び交う。

「ああ、王様!リサ様!この子の力は、あなた方の力を完璧に受け継いでいます!王様の強大な支配力と、リサ様の全属性への親和性が融合している!まさに、森の未来です!」

 地、水、火、風、全ての属性の精霊たちが集まり、王子に祝福の魔力を注ぎ込んだ。王子は、その強大な魔力に全く怯むことなく、かえって心地よさそうに笑い声を上げた。

 リサは、その光景を見て確信した。彼女とバルトの愛は、最も強大で純粋な形で、この子に受け継がれたのだと。

 儀式が終わり、リサと王子が私室に戻ると、バルトはすぐに巨大な熊の姿に戻った。

 バルトの過保護は、今や二世代目へと引き継がれていた。彼は、リサと王子を同時に、自身のモフモフの毛皮で包み込む。

「リサ。この子は、俺の永遠の支配を確固たるものにする存在だ。誰にも渡さない。この子も、君も、俺の毛皮の中で生きるのだ」

 リサは微笑んだ。「分かっています、バルト様。ですが、この子にも、少しは外の空気に触れさせてあげましょう?」

「駄目だ。外の空気は冷たい。この子の匂いが、俺の魔力から離れると不安だ」

 バルトは、大きな鼻先で王子の小さな体を優しくツンツンと突いた。王子は、父親の巨大な毛皮を掴み、嬉しそうに笑った。

 シルフィが、呆れと感動の入り混じった顔で私室を訪れた。

「リサ様。王様は、王子様のためにおしゃぶりの代わりになる最も温かい毛皮を特別に選定しろ、と命じてきました。あの王様が、こんなに子煩悩になるなんて…」

 リサは、自分の胸の中で満足そうに喉を鳴らす巨大な熊を見つめた。

「彼は、愛と支配の形を、ようやく手に入れたのです。裏切りのない、最も温かい形で」

 リサは、バルトの毛皮に顔を埋めた。彼女の癒やしの匂いと、王子の聖なる匂いが混ざり合い、バルトを究極の幸福で満たす。

 精霊王のモフモフの温もりと、狂おしいほどの独占的な愛の中で、リサは、賢妃として、母として、永遠の幸福を噛み締めていた。
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