(完結)相談女とお幸せに!(なれるものならの話ですけども。)

ちゃむふー

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14.愛しの…(ガスパル視点)

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私は初めて守りたい人を見つけた。


私はガスパル・ヨーデリア。
侯爵家の嫡男だ。


生まれてから今まで何不自由した事の無い生活を送っていた。

しかし、16の時に領地で天災が起こってしまい、半数程の領民から税を徴収する事が厳しくなり、我が家も財政難に陥った。


そんな時に、裕福なハーブス伯爵家との縁談が決まった。
ありがたい事に、ハーブス伯爵が財政難だった我が家の借金を全て返済してくれ、領地の復興にかかる費用も負担してくれた。


本当にハーブス伯爵は恩人だ。


婚約相手となったミレイユも、少しきつそうではあるがとても綺麗で、成績も常にトップ、誰もが私を羨んだ。

金は手に入るわ、ミレイユと婚約した私を皆が羨むわ、私は鼻高々だった。



授業が面白くなくてついつい寝てしまった時も、ミレイユに後でポイントを教えてもらったり、テスト前になればミレイユのノートを必死に写した。
すると、驚く程良い点が取れた。


全ては順調だった。

しかし、どこか満たされない感情があった。
男としての自尊心というものだろうか。


ミレイユはいつも口うるさかった。

"授業はきちんと受けないと、授業態度も先生方は見られていますよ。"

"お金は大切に使った方が良いですよ。"

"もう一回説明しますので、集中して聞いてくださいね。"


私の方が身分は上なのに、いつも立場はミレイユの方が優位に立っていた。

成績も、友人や父の信頼も。

友人たちも、私自身が羨ましいのでは無い。

が羨ましいのだ。



そんな気持ちを悶々と溜め込んでいたある日、リリアンという女性に会った。


突然泣きながら現れた彼女は、風が吹いたら飛んでいってしまいそうな儚さを携えていて、なんだか放っておけなかった。


その日から、リリアンは私を見ると嬉しそうに駆け寄って来てくれた。

なんて可愛いのだろうか…。


しかし、そんな彼女が危険に晒されている事を知った。

リリアンの可愛さと優しさに勘違いした男がストーカーになっているらしい。

リリアンは、
「ガスパル様にしかこんな事相談できなくって…。ごめんなさいっ。」

と、私を頼ってくる。

なんて可愛い事を言うのだ…!!

ミレイユは皆に愛され認められている…。

しかしリリアンは……?

この私しか頼れる相手がいない…私以外に誰が彼女を守ってやれる!?
いや、私しかいない……!!

ミレイユに婚約破棄を申し出ると、すんなり了承された。

父に便りで報告すると、卒倒してしまったようだ。

すぐに謝り破棄を無かったことにしろ!と便りが来たが、そのような事をするつもりは無い。

確かに、金を払ってくれたハーブス伯爵には感謝している。

それでも、気持ちには嘘をつけない。


しかし…気になる事があった。
ミレイユは嫉妬からか試験前にノートを見せるのを拒否した。


そのせいで追試になってしまった……

ミレイユのせいで卒業できなかったら……?

リリアンとの結婚が伸びてしまうでは無いか!!!

ミレイユは平気そうな顔で婚約破棄を了承していた癖に、もしかしてこれを狙っていたのか…?私を卒業させないようにしてリリアンと結婚しないように企んでいる……??


なんて嫌な女なんだ…!!
許せない許せない許せない


何が何でも卒業して、すぐにリリアンと結婚して全ての男から守ってやりたい……!!!




あぁ、愛しい愛しい私だけのリリアン!!
私が君を守ってあげるからね…!!



なのに…。なぜだ…。
なぜリリアンに会えないんだ!?


この間見かけたら、違う男と一緒にいた………。



その男か………??

その男がリリアンを悩ませるストーカー男なのか………???


私がその男に危害を加えられるかもしれないから私を遠ざけているのか………??



ストーカー男め……

許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない



あぁリリアン………
待っててね………

卒業式には君に跪き薔薇の花を渡して君の手を取り、腹黒いミレイユからも、ストーカー男からも、無理やり決められた婚約相手からも、救い出してみせるからね……



待っててね……
リリアン…………












次回はジョセフ視点です。
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