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21.断罪
「マーガレットとゴードンの嘘は明白であるな。」
神殿長がため息をつく。
「これはっ!違うのです!!私、ゴードンに脅されたのですぅ…!!聖女を産まないとこの家から追い出すぞって…。だから私っっ!!脅されただけですぅ~うわぁぁぁ。」
「マーガレットッ!?ちょっと待て!?脅すだと!?どう言う事だ!?そもそも私の子では無いのか!?何が何かわからない!!」
「脅されただけなので悪いのはゴードンだけですぅ~!!」
「なんだと!?騙したのはマーガレット!お前だろう!?神殿長!陛下!悪いのはこの女です!!私は関係ありません!!」
この期に及んで喧嘩を始める2人。
「静粛に!!この場を何だと心得るのか!!陛下と殿下の前であるぞ!!聖女の名を偽った罪は重い!!罪人の烙印を押した上、貴族の身分を剥奪する。そして国外追放を命ずる!!」
「そんなっ!!」
「衛兵!この者たちを捕らえよ!!」
一斉に衛兵が2人を捕らえた。
「いやよ!!いやよ!!罪人の烙印なんて!!一生消えないのよ!?」
「お前は自分の子どもに同じことをしたんだ!!いや、もっと酷い!!頑張って産まれてきた子どもを見ようともせず!自分の欲の為に子どもを偽り、あまつさえ検証される前に消そうとした!!その罪は重い!!」
ニケ様が叫ぶ。
「うっっ!!子どももいないアナタに何が分かるのよっっ!!」
「そうだ!!子どもも産めない女と結婚したお前に何がわかる!!」
「静粛に!これ以上罪を重ねるな!」
2人に神官が叫ぶ。
「ニケに子どもがいない?何?ニケ、子どもが出来たことも言っていないの?」
皇子がニケ様を見て笑う。
「「えっ…?」」
「神殿長。我が娘の聖女検証もお願い致します。フィオナ、ここに。」
「……!はい…!」
我が子をしっかり抱きしめニケ様の元へ向かう。
「なっっ!!何だと!!??フ…フィオナ!?その子は!?どういう事だ!?」
ゴードンが捕らえられながらも叫び散らす。
「神殿長。この子は私と妻フィオナとの子どもで、フルールと申します。産まれた時から額に刻印があり、病床に伏せっていた父をも治癒しました。」
隣で義父が一礼をする。
「聖女だと!?ニケ!お前こそ嘘をつくな!!って…。ん!?父上!?どうしてだ!?自分の足で歩いているだと!?まさか!!」
「サンダーム侯爵家の次男か。承知した。それではフィオナと子どもをここに。」
ニケ様が私に少し笑いかけ頷く。
私は寝ているフルールを抱いて女神像の前へと進んだ。
すると、神殿の天窓から光が差し込み、私とフルールを照らした。
「暖かい…。」
フルールも目を開け、女神像を見つめている。
「女神様がフルールを聖女と認定された!!よって、この子は正真正銘聖女である事をここに証明する!!」
神殿長が声高々に宣言した。
神官や立ち会った者達が拍手を送る中、異議を唱える者がいた。
「ぉ、お、お待ちください!!!」
ゴードンだ。
「そこにいるフィオナは!!私の妻です!!フィオナ!!!なぁ??そうだろ??フィオナァァ!!!」
(この人は一体何を言っているのだろうか…。)
怒りも悲しみも感じない。
ただただゴードンに感じるのは、憐れみだけ…。
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