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サキュバスのミントさん
ミントさんと佐竹さん・無双
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さて、佐竹さんの自家発電が終わるまでかなりかかる。なにしろ淫魔のあれは1回2回では終わらない。
必然的に佐竹さんもエンドレスなのだ。気長に待つしかない。
勝手しったる知人の家って事で、適当なソファーにふんぞり返り、手直にあった雑誌やコミックをなんとはなしに読み始めて数分。
「つぁぁぁぁぁ!! 死ぬかと思ったー! マジ死ぬかと思ったわー! てかもう気分的には死んだ!! メンタルご臨終!」
と、こんな感じで、見た目だけは美少女と言う唯一の取り得さえ放棄したツラを炸裂させながらミントが復活した。
適当に転がしたまま放置。と言う名の適切な介抱が実を結んだ様だ。
「おう。おつかれ」
「おつかれ。ぢゃないわよ!! 死んだよ! マジ逝った! 三途の川で豪華客船パイパニック号に乗り込んで、船頭でイケメンなおにーさんと両手を広げてディカプリった後、いざ川を渡ろうとしたら、川底に船体がめりこんで1ミリも進まなかったから奇跡的に帰って来れたんだよ!」
「おつかれ」の部分をしかめっ面の変顔にして俺のマネ?をしつつ、その後に色々とまくし立てるミント。
「定番の川向こうでおばーちゃんがおいでおいでする姿も見えたんだけどさ、船が進まないものだから、とうとうおばーちゃんも業を煮やして、手が見えなくなる程の超高速でワシャワシャとおいでおいでし出して、壊れたテープレコーダーみたくこっちこいって連呼するからさー、私もうざくなって、うるせぇババァ! そこはまだ来てはいけない! って言う所でしょうが!! 道連れにすんなボケー!! って言ってやったんだよ」
三途の川の渡し船が豪華客船のパイパニック号ってどんな三途の川だよ! とか色々突っ込みたくなったが、とりあえず重要な部分だけ突っ込んでおこう。
「いや、お前のばーさん、生きてるだろ・・・・」
ミントのばーさん&おかんはミントが家で暮らす事が決まって少しした頃、揃って家に挨拶に来ており、その後もちょくちょく家に来る顔見知りだ。
こいつはアホなので、どのファームでも到着早々に問題を起こし、政府から再教育の必要ありとして認定された厄介者だ。
散々ぱら色々なファームをたらい回しにされた挙句、最終的に家に落ち着いたと言う経緯がある。
まぁ、その辺りはおいおい説明するとして、そんな問題児だったから、親御さんもようやく落ち着く場所を見つけられた事に歓喜して、態々魔界村から挨拶に来たのだ。
魔界村ってのは各地に点在するモン娘達が多く集まっている集落の事で、完全には人間社会に溶け込めないが、人間の男に興味はあるのでちょっかいは出したい。
そんな古いタイプの種族や年寄りモン娘が住む場所だ。
モン娘が大量に生息しているので、ブリーダーによっては魔界の牧場などと形容する事もある。
あの二人はばーさん&おかんとは言えサキュバスなので普通に若く繁殖も可能な現役だ。来訪して来る度に俺を性的な意味で食おうとしてくるので、正直なトコ娘が心配との理由を免罪符にやって来て、人間界で男漁りするのが真の目的ではないかと俺は睨んでいる。
その若い祖母&母はついこの間、家にやってきたばかりだ。
「そうだった!! しかも良く考えたらあの顔は全然知らない人間のババアだ!! なんだって私はアレを自分の祖母だと思い込んだんだー!! 三途マジック怖ぇぇぇ! マジ怖ぇぇぇ!!」
頭を抱えて怖い怖いと転げまわるミントだが、こうしてわけのわからない事を言い出し悶えるのはデフォなのでスルーだ。
んが、引きずられて来たせいで見た目が小汚い事この上なく、破れた衣服や、顔や体に付いた土はスルーし難い。
片乳は丸出しだし、パンツはどこかにランナウェイしてるしで、これから♂と顔あわせする♀の姿だとはとても思えない。
はてさて、どうしたものか・・・・う~む。と考えながら転げ回るミントを見つめていると、
ビリィィィ!!
「あーれー」
などと、間抜けな声を上げながら転がり、あっという間に全裸になってしまった。
床のささくれに衣類が引っかかった事に気が付かず転がったので、ミントの奴は一人よいではないか現象とも言える珍状態を引き起こし、ハデに衣類を破きつつパージしてしまったのだ。
「なにやってんだよオマエ・・・・天才かよ・・・・」
「お代官様にひん剥かれちゃった。てへぺろ」
基本的に淫魔に羞恥心はないので、こんな状況でもミントは平常運転だ。乳尻太腿を全く隠さず、マッパで堂々としている姿は、ある種の漢らしささえ滲み出ている。
こんなに剛の者なのに、交尾となると貞操云々を持ち出すのだから本当にわけがわからない。
てかもう首輪とリードしか装備していないので、この様は非常に危険だ。
今まではただの犬プレイだったが、雌犬露出プレイにランクアップしちまったからだ!!
エロゲーでだって変態パラメーターが高くなる後半でなければ実行できない、高難易度の変態コマンドじゃねーか!!
見合い前と言う事もあり、他の雌の臭いを混ぜるワケにはいかないので、佐竹さん家のモン娘に衣類を借りる事もできない。
だが逆に考えるんだ。衣類などと言う余分な物がなくなったこの状態は、着飾る事が困難な現状では起死回生の1手なのではなかろうか?
大体の雄は常にマッパだし、それと同じく衣類を纏わない事でアピールする種類のモン娘も極僅かに存在する。
半端なボロ布を纏う事と比べたら、こちらの方がうまく行く可能性は大きい。
幸いファーム内であればマッパのモン娘の1匹や2匹居てもスルーされるだろう。
いや、して欲しいと言う願望でしかないが・・・いきなり通報されるような事にはならないハズだ。たぶん。きっと。
やけっぱち気味にマッパ見合いを決意して小一時間。そろそろ佐竹さんの自家発電も終わる頃だろうか。
ミントの奴はさっきから「ふぁ、ふぁ、ふぁっくみー!」などと、頭がオカシイを通り越したエキセントリックなくしゃみを連発している。流石に秋も深まるこの季節に1時間もマッパなのは堪えるようだ。
自業自得なのでほったらかしにしておいたのだが、なにを思ったのかミントは唐突に俺の膝に跨ると、なぜだかどういうワケか俺の上着のボタンを外し始めた。
「おい。おいコラてめぇ、なにしてるんだよ」
無駄にエロイ仕草で上着のボタンをじわじわと外すミント。それをジト目で睨みつつ、一応問いただしてみた。
「いい男なら女の子がマッパでふぁっくみー!してたら、上着を貸してくれるでしょ? 常識的に考えて」
生憎と俺はイイ男ではないし、自ら衣服をパージした奴に己の衣類を与えるなんてお花畑な常識は持ち合わせていない。
あとマッパでふぁっくみー!してたら、思春期男子でもない限りマズ見て見ぬフリするぞ。コイツが言うのはくしゃみの事だろうが。
「やめねぇか!くそったれ!! てめぇはそのまま隅っこの方で体育座りしながらガクブル震えてろよ」
ただでさえ膝に跨られて邪魔なのに、無駄にエロい仕草を要所要所に挟んで来るものだから、イラっと来る事この上ない。
なので、邪険に押し退けようとしたんだが、
「うふふ。だぁ~んメ。逃がさないよ」
そう言って俺の足に自身の足を絡め抵抗するミント。
「この野郎、上等だぜ。どかんかオラー!!」
「どかないよー! どかないよー! 上着を毟り取るまでどかないよー!」
上下左右に激しく体を揺さぶるものの、俺の首に手を回し両足はがっしりと腰をホールドして必死にしがみ付くミント。
傍から見たら、完全にヤってる様にしか見えないが、これは意地と意地のぶつかり合いであり、断じて男女のぶつかり合いではない。
ないのだが・・・・。
「・・・・ちょ、先輩、人ん家でなにおっぱじめちゃってるんですか・・・・」
間の悪い事に自家発電を終えてやって来た佐竹さんに見つかってしまった。
おーまいがー。
「いや、おっぱじまってねーよ。この野郎が子泣き爺みたいに張り付いて取れねぇんだよ。助けてくれ」
「状況がイマイチ飲み込めませんが、助太刀しましょう」
流石一流ブリーダー。対応が早い。
「って、ちょっと待て!! そこで止れ!」
薄明かりで気が付かなかったが、佐竹さんが近づくに連れはっきりしてしまった。
「どうかしましたか?」
「どうかしましたか? ぢゃねーよ!! どうかしてるのはおめぇだよ!! なんだって下半身丸出しなんだよ!!」
そう、あろうことか佐竹さんは息子をぶら下げたまま、フルチンでやって来たのだ!!
そのあまりの変態ぶりに腰に装着している俺の調教鞭が誤作動を起こし、ズキューン!ズキューン!と効果音を発しているほどだ。
「いえ、先ほどまでソロプレイでハッスルしてましたので・・・」
「そーぢゃねーよ! それは知ってるよ!! なんだってそのままうろついてるんだよ!! せめてパンツぐらい穿けよ!! しまっておけよ!!」
「まぁ、それはそれとして、とりあえず引っ張りますよ」
「ぬおー! 怖ぇぇ、フルチン男の接近マジ怖ぇぇぇ」
丸出しの息子に言い知れぬ恐怖を感じるも、一人で引き剥がすのは面倒だったので、正直助かる。
「ところで、この子が例のミントちゃんですよね?」
ミントの悪魔羽をグイグイ引っ張りながら、しがみついたモン娘の確認をする佐竹さん。その問いに答えたのは当のミントだ。
「そうです。めちゃくちゃキュートなミントちゃんです」
「ほう。でもそんなにぴったりがっしり抱きついていたら、お顔が見えません。キュートかどうか判断できませんねぇ」
「申し訳ない。故あってこの人から離れる事ができぬのです! 主に上着を奪い取るまでは!! 寒いので!!」
「なるほど。それでは僕も無理矢理あなたを引き剥がすまでです!! お覚悟を!!」
今の問答でなにがなるほどなのかさっぱりわからないが、ノリノリで対応する佐竹さん。変態同士通ずるものでもあるのだろうか?
ともあれ、まずはひっぺがそうと、ミントの腰周りを掴みガスガス揺する佐竹さん。
それに合わせてこちらも立ち上がり前後に揺すって引き剥がそうとするが、本気で取れねぇぞ、コイツ。
吸精中や交尾相手の雄を逃がさない為に、サキュバスは手足で相手にがっつり抱きつき獲物を拘束する事がある。
この通称大好きホールドは人間の雌がやる場合でもそれなりに強力だが、サキュバスのソレは本能的なスキルとも言うべき物なので、簡単には外れない拘束力がある。
その技術をフルに駆使しているみたいだ。
てかしてる。間違いない。
こんなポンコツでも本能的な技術を持ってる事に安心するが、問題は使いどころが大いに間違ってる点だ。
佐竹さんがミントの後ろに加わり、3人で上下左右に蠢いているので、これはもう無関係の人間が見たら、1雌2雄のサンドイッチプレイに他ならないが、断じて否。
これは最早、聖戦だ。性戦ぢゃねぇぞ。
いやまぁ、実際問題、こうなったらホントにヤッてしまい、性戦(バトルファック)でミントを満足させるのが一番簡単な引き剥がし方なんだが、今日は豚朗君とのお見合いだ。
この段階に来て俺達がヤるわけにはいかない。
なによりコイツは淫魔にしては珍しく未経験なので、吸精ならともかく、そっち方面で人間の味を覚えさせたくないと言うのが大きい。
モン娘の習性上、ただでさえ人間の味を覚えると魔物の雄を受け入れ辛くなるのに、初めてを人間に捧げた場合は、その傾向が如実に現れてしまい、人間の男以外にはほとんど発情しなくなってしまう。
コイツは淫魔なので、他の種族に比べたらその辺りの融通がまだ利く方だが、それでもクソ面倒な事になるのは間違いない。
なので、一発目は絶対魔物の雄にしてもらわないと困る。
そんなこんなでミントを揺さぶる俺達だったが、唐突にバーン!と言う豪快な音と共に玄関のドアが開け放たれ、逆光に佇む影が一つ現れた。
「だ、旦那様・・・私と言う者がありながら、なぜ他の女としてるのですかぁぁぁぁ!! 浮気者ぉぉぉぉぉ!!」
俺の願いに反し、またしても面倒事が増えた。
そう、佐竹さんの汚嫁、淫魔目、サキュバス科、サキュバス属、ティッツバス種のエイチチだ。
ティッツバスはサキュバスの亜種で、乳房が通常種に比べて大きく、常に母乳が出るのが特徴だ。
ただでさえ巨乳なサキュバスの乳がさらに大きくなるので、魔乳種とも言われている。
佐竹さんの自家発電が終わったと言う事は、必然的にそれ以前にエイチチの行為は終わってるワケで、新たな獲物である俺の臭いを嗅ぎ付けてここに現れたとしても不思議はない。
てか自身はさっきまでフルラウンドで浮気してたクセに、旦那に対して浮気者もへったくれもないと思うんだが・・・
「真の床上手と言うものを見せてあげます!!」
そう言いながらずかずかと向かって来ると、がっしりぴったり俺を背中から大好きホールドしやがった。
「・・・・あの、おたくの旦那はあっちですよ?」
前後から抱きつかれてしまうと流石に身動きが取れず、指先だけでなんとか佐竹さんを指し間違いを指摘したのだが、
「ふふ、なにを言ってるのですか。アレはただのお財布ですよ。私の旦那様は今も昔もあなた一人です」
浮気者発言は俺に対してかよ!
「いや、あんたの旦那になった覚えは1ミリたりともないんだが・・・・てか、おい、本来の旦那を指差してお財布はねーだろ、お財布は!!」
いくら浮気上等の汚嫁とは言え、あんまりな言い草だ。そしてそんなお財布宣言された当の佐竹さんはと言えば、
「そ、そんな・・・先輩と妻がそんな関係だったなんて・・・僕は・・・僕は!! お財布だったのかぁぁぁぁ」
などと叫びながら、絶望に打ちひしがれた表情でワナワナと震えていた。
そりゃいくらNTR属性持ちとは言え、嫁からお財布発言されたらキツイよなぁ・・・。
「お、おちつけよ。男がここに来るとコイツは大体こんな感じだろ? 俺は そーゆー関係ぢゃねぇって! いやまぁ、お前に対してお財布発言するとは思わなかったが・・・」
なんとかフォローしようと必死な俺とは対照的に、エイチチはその良い乳を俺の背中に押し付けつつ、トドメとばかりの台詞を吐く。
「なにを言うのですか。他の男共だってただの暇つぶしですよ。愛してるのはあなただけです。さぁ、今日こそ私に種付けしてくださいな。さぁ、さぁ、さぁ」
グリグリと乳房を押し付けて誘惑してくるエイチチだが、
「させないよー! させないよー! ここのポジションは私が陣取ったんだからー!」
本能的に雄の争奪戦が始まったとでも思ったのか、前面の阿呆がそれに対抗意識を燃やす。
執拗に乳を押し付けてくるエイチチと、これでもか! っと言う勢いでますますしがみついて来るミント。
ふと、打ちひしがれた佐竹さんを見やれば・・・んな!! なにー!! 息子が! 息子がフルバーストしてやがるぅぅ!!
珍角(アレの立ち上がり具合を示す角度)を横にして開いた掌で例えるなら親指以上!! 第6の隠された牙と呼ばれる鬼の角度だ!!
合わせて俺の調教鞭からはズキューン!ズキューン!!と激しく効果音が響き渡る。
あ、これ誤作動じゃなくてこういう仕様だ。たぶん。説明書にはこんな効果があるとは書いてなかったが。
てか、こんな絶望すらエレクトのスパイスにしてしまうとは、ハイレベルなNTRプレイヤーはすげぇな・・・・
前後から淫魔に抱きつかれ拘束された俺と、足元には嫁を寝取られて絶望したと見せかけて、その実、大変エレクトしちゃってる男。
もうこれ、どうやって纏めればいいんだよ・・・・。
必然的に佐竹さんもエンドレスなのだ。気長に待つしかない。
勝手しったる知人の家って事で、適当なソファーにふんぞり返り、手直にあった雑誌やコミックをなんとはなしに読み始めて数分。
「つぁぁぁぁぁ!! 死ぬかと思ったー! マジ死ぬかと思ったわー! てかもう気分的には死んだ!! メンタルご臨終!」
と、こんな感じで、見た目だけは美少女と言う唯一の取り得さえ放棄したツラを炸裂させながらミントが復活した。
適当に転がしたまま放置。と言う名の適切な介抱が実を結んだ様だ。
「おう。おつかれ」
「おつかれ。ぢゃないわよ!! 死んだよ! マジ逝った! 三途の川で豪華客船パイパニック号に乗り込んで、船頭でイケメンなおにーさんと両手を広げてディカプリった後、いざ川を渡ろうとしたら、川底に船体がめりこんで1ミリも進まなかったから奇跡的に帰って来れたんだよ!」
「おつかれ」の部分をしかめっ面の変顔にして俺のマネ?をしつつ、その後に色々とまくし立てるミント。
「定番の川向こうでおばーちゃんがおいでおいでする姿も見えたんだけどさ、船が進まないものだから、とうとうおばーちゃんも業を煮やして、手が見えなくなる程の超高速でワシャワシャとおいでおいでし出して、壊れたテープレコーダーみたくこっちこいって連呼するからさー、私もうざくなって、うるせぇババァ! そこはまだ来てはいけない! って言う所でしょうが!! 道連れにすんなボケー!! って言ってやったんだよ」
三途の川の渡し船が豪華客船のパイパニック号ってどんな三途の川だよ! とか色々突っ込みたくなったが、とりあえず重要な部分だけ突っ込んでおこう。
「いや、お前のばーさん、生きてるだろ・・・・」
ミントのばーさん&おかんはミントが家で暮らす事が決まって少しした頃、揃って家に挨拶に来ており、その後もちょくちょく家に来る顔見知りだ。
こいつはアホなので、どのファームでも到着早々に問題を起こし、政府から再教育の必要ありとして認定された厄介者だ。
散々ぱら色々なファームをたらい回しにされた挙句、最終的に家に落ち着いたと言う経緯がある。
まぁ、その辺りはおいおい説明するとして、そんな問題児だったから、親御さんもようやく落ち着く場所を見つけられた事に歓喜して、態々魔界村から挨拶に来たのだ。
魔界村ってのは各地に点在するモン娘達が多く集まっている集落の事で、完全には人間社会に溶け込めないが、人間の男に興味はあるのでちょっかいは出したい。
そんな古いタイプの種族や年寄りモン娘が住む場所だ。
モン娘が大量に生息しているので、ブリーダーによっては魔界の牧場などと形容する事もある。
あの二人はばーさん&おかんとは言えサキュバスなので普通に若く繁殖も可能な現役だ。来訪して来る度に俺を性的な意味で食おうとしてくるので、正直なトコ娘が心配との理由を免罪符にやって来て、人間界で男漁りするのが真の目的ではないかと俺は睨んでいる。
その若い祖母&母はついこの間、家にやってきたばかりだ。
「そうだった!! しかも良く考えたらあの顔は全然知らない人間のババアだ!! なんだって私はアレを自分の祖母だと思い込んだんだー!! 三途マジック怖ぇぇぇ! マジ怖ぇぇぇ!!」
頭を抱えて怖い怖いと転げまわるミントだが、こうしてわけのわからない事を言い出し悶えるのはデフォなのでスルーだ。
んが、引きずられて来たせいで見た目が小汚い事この上なく、破れた衣服や、顔や体に付いた土はスルーし難い。
片乳は丸出しだし、パンツはどこかにランナウェイしてるしで、これから♂と顔あわせする♀の姿だとはとても思えない。
はてさて、どうしたものか・・・・う~む。と考えながら転げ回るミントを見つめていると、
ビリィィィ!!
「あーれー」
などと、間抜けな声を上げながら転がり、あっという間に全裸になってしまった。
床のささくれに衣類が引っかかった事に気が付かず転がったので、ミントの奴は一人よいではないか現象とも言える珍状態を引き起こし、ハデに衣類を破きつつパージしてしまったのだ。
「なにやってんだよオマエ・・・・天才かよ・・・・」
「お代官様にひん剥かれちゃった。てへぺろ」
基本的に淫魔に羞恥心はないので、こんな状況でもミントは平常運転だ。乳尻太腿を全く隠さず、マッパで堂々としている姿は、ある種の漢らしささえ滲み出ている。
こんなに剛の者なのに、交尾となると貞操云々を持ち出すのだから本当にわけがわからない。
てかもう首輪とリードしか装備していないので、この様は非常に危険だ。
今まではただの犬プレイだったが、雌犬露出プレイにランクアップしちまったからだ!!
エロゲーでだって変態パラメーターが高くなる後半でなければ実行できない、高難易度の変態コマンドじゃねーか!!
見合い前と言う事もあり、他の雌の臭いを混ぜるワケにはいかないので、佐竹さん家のモン娘に衣類を借りる事もできない。
だが逆に考えるんだ。衣類などと言う余分な物がなくなったこの状態は、着飾る事が困難な現状では起死回生の1手なのではなかろうか?
大体の雄は常にマッパだし、それと同じく衣類を纏わない事でアピールする種類のモン娘も極僅かに存在する。
半端なボロ布を纏う事と比べたら、こちらの方がうまく行く可能性は大きい。
幸いファーム内であればマッパのモン娘の1匹や2匹居てもスルーされるだろう。
いや、して欲しいと言う願望でしかないが・・・いきなり通報されるような事にはならないハズだ。たぶん。きっと。
やけっぱち気味にマッパ見合いを決意して小一時間。そろそろ佐竹さんの自家発電も終わる頃だろうか。
ミントの奴はさっきから「ふぁ、ふぁ、ふぁっくみー!」などと、頭がオカシイを通り越したエキセントリックなくしゃみを連発している。流石に秋も深まるこの季節に1時間もマッパなのは堪えるようだ。
自業自得なのでほったらかしにしておいたのだが、なにを思ったのかミントは唐突に俺の膝に跨ると、なぜだかどういうワケか俺の上着のボタンを外し始めた。
「おい。おいコラてめぇ、なにしてるんだよ」
無駄にエロイ仕草で上着のボタンをじわじわと外すミント。それをジト目で睨みつつ、一応問いただしてみた。
「いい男なら女の子がマッパでふぁっくみー!してたら、上着を貸してくれるでしょ? 常識的に考えて」
生憎と俺はイイ男ではないし、自ら衣服をパージした奴に己の衣類を与えるなんてお花畑な常識は持ち合わせていない。
あとマッパでふぁっくみー!してたら、思春期男子でもない限りマズ見て見ぬフリするぞ。コイツが言うのはくしゃみの事だろうが。
「やめねぇか!くそったれ!! てめぇはそのまま隅っこの方で体育座りしながらガクブル震えてろよ」
ただでさえ膝に跨られて邪魔なのに、無駄にエロい仕草を要所要所に挟んで来るものだから、イラっと来る事この上ない。
なので、邪険に押し退けようとしたんだが、
「うふふ。だぁ~んメ。逃がさないよ」
そう言って俺の足に自身の足を絡め抵抗するミント。
「この野郎、上等だぜ。どかんかオラー!!」
「どかないよー! どかないよー! 上着を毟り取るまでどかないよー!」
上下左右に激しく体を揺さぶるものの、俺の首に手を回し両足はがっしりと腰をホールドして必死にしがみ付くミント。
傍から見たら、完全にヤってる様にしか見えないが、これは意地と意地のぶつかり合いであり、断じて男女のぶつかり合いではない。
ないのだが・・・・。
「・・・・ちょ、先輩、人ん家でなにおっぱじめちゃってるんですか・・・・」
間の悪い事に自家発電を終えてやって来た佐竹さんに見つかってしまった。
おーまいがー。
「いや、おっぱじまってねーよ。この野郎が子泣き爺みたいに張り付いて取れねぇんだよ。助けてくれ」
「状況がイマイチ飲み込めませんが、助太刀しましょう」
流石一流ブリーダー。対応が早い。
「って、ちょっと待て!! そこで止れ!」
薄明かりで気が付かなかったが、佐竹さんが近づくに連れはっきりしてしまった。
「どうかしましたか?」
「どうかしましたか? ぢゃねーよ!! どうかしてるのはおめぇだよ!! なんだって下半身丸出しなんだよ!!」
そう、あろうことか佐竹さんは息子をぶら下げたまま、フルチンでやって来たのだ!!
そのあまりの変態ぶりに腰に装着している俺の調教鞭が誤作動を起こし、ズキューン!ズキューン!と効果音を発しているほどだ。
「いえ、先ほどまでソロプレイでハッスルしてましたので・・・」
「そーぢゃねーよ! それは知ってるよ!! なんだってそのままうろついてるんだよ!! せめてパンツぐらい穿けよ!! しまっておけよ!!」
「まぁ、それはそれとして、とりあえず引っ張りますよ」
「ぬおー! 怖ぇぇ、フルチン男の接近マジ怖ぇぇぇ」
丸出しの息子に言い知れぬ恐怖を感じるも、一人で引き剥がすのは面倒だったので、正直助かる。
「ところで、この子が例のミントちゃんですよね?」
ミントの悪魔羽をグイグイ引っ張りながら、しがみついたモン娘の確認をする佐竹さん。その問いに答えたのは当のミントだ。
「そうです。めちゃくちゃキュートなミントちゃんです」
「ほう。でもそんなにぴったりがっしり抱きついていたら、お顔が見えません。キュートかどうか判断できませんねぇ」
「申し訳ない。故あってこの人から離れる事ができぬのです! 主に上着を奪い取るまでは!! 寒いので!!」
「なるほど。それでは僕も無理矢理あなたを引き剥がすまでです!! お覚悟を!!」
今の問答でなにがなるほどなのかさっぱりわからないが、ノリノリで対応する佐竹さん。変態同士通ずるものでもあるのだろうか?
ともあれ、まずはひっぺがそうと、ミントの腰周りを掴みガスガス揺する佐竹さん。
それに合わせてこちらも立ち上がり前後に揺すって引き剥がそうとするが、本気で取れねぇぞ、コイツ。
吸精中や交尾相手の雄を逃がさない為に、サキュバスは手足で相手にがっつり抱きつき獲物を拘束する事がある。
この通称大好きホールドは人間の雌がやる場合でもそれなりに強力だが、サキュバスのソレは本能的なスキルとも言うべき物なので、簡単には外れない拘束力がある。
その技術をフルに駆使しているみたいだ。
てかしてる。間違いない。
こんなポンコツでも本能的な技術を持ってる事に安心するが、問題は使いどころが大いに間違ってる点だ。
佐竹さんがミントの後ろに加わり、3人で上下左右に蠢いているので、これはもう無関係の人間が見たら、1雌2雄のサンドイッチプレイに他ならないが、断じて否。
これは最早、聖戦だ。性戦ぢゃねぇぞ。
いやまぁ、実際問題、こうなったらホントにヤッてしまい、性戦(バトルファック)でミントを満足させるのが一番簡単な引き剥がし方なんだが、今日は豚朗君とのお見合いだ。
この段階に来て俺達がヤるわけにはいかない。
なによりコイツは淫魔にしては珍しく未経験なので、吸精ならともかく、そっち方面で人間の味を覚えさせたくないと言うのが大きい。
モン娘の習性上、ただでさえ人間の味を覚えると魔物の雄を受け入れ辛くなるのに、初めてを人間に捧げた場合は、その傾向が如実に現れてしまい、人間の男以外にはほとんど発情しなくなってしまう。
コイツは淫魔なので、他の種族に比べたらその辺りの融通がまだ利く方だが、それでもクソ面倒な事になるのは間違いない。
なので、一発目は絶対魔物の雄にしてもらわないと困る。
そんなこんなでミントを揺さぶる俺達だったが、唐突にバーン!と言う豪快な音と共に玄関のドアが開け放たれ、逆光に佇む影が一つ現れた。
「だ、旦那様・・・私と言う者がありながら、なぜ他の女としてるのですかぁぁぁぁ!! 浮気者ぉぉぉぉぉ!!」
俺の願いに反し、またしても面倒事が増えた。
そう、佐竹さんの汚嫁、淫魔目、サキュバス科、サキュバス属、ティッツバス種のエイチチだ。
ティッツバスはサキュバスの亜種で、乳房が通常種に比べて大きく、常に母乳が出るのが特徴だ。
ただでさえ巨乳なサキュバスの乳がさらに大きくなるので、魔乳種とも言われている。
佐竹さんの自家発電が終わったと言う事は、必然的にそれ以前にエイチチの行為は終わってるワケで、新たな獲物である俺の臭いを嗅ぎ付けてここに現れたとしても不思議はない。
てか自身はさっきまでフルラウンドで浮気してたクセに、旦那に対して浮気者もへったくれもないと思うんだが・・・
「真の床上手と言うものを見せてあげます!!」
そう言いながらずかずかと向かって来ると、がっしりぴったり俺を背中から大好きホールドしやがった。
「・・・・あの、おたくの旦那はあっちですよ?」
前後から抱きつかれてしまうと流石に身動きが取れず、指先だけでなんとか佐竹さんを指し間違いを指摘したのだが、
「ふふ、なにを言ってるのですか。アレはただのお財布ですよ。私の旦那様は今も昔もあなた一人です」
浮気者発言は俺に対してかよ!
「いや、あんたの旦那になった覚えは1ミリたりともないんだが・・・・てか、おい、本来の旦那を指差してお財布はねーだろ、お財布は!!」
いくら浮気上等の汚嫁とは言え、あんまりな言い草だ。そしてそんなお財布宣言された当の佐竹さんはと言えば、
「そ、そんな・・・先輩と妻がそんな関係だったなんて・・・僕は・・・僕は!! お財布だったのかぁぁぁぁ」
などと叫びながら、絶望に打ちひしがれた表情でワナワナと震えていた。
そりゃいくらNTR属性持ちとは言え、嫁からお財布発言されたらキツイよなぁ・・・。
「お、おちつけよ。男がここに来るとコイツは大体こんな感じだろ? 俺は そーゆー関係ぢゃねぇって! いやまぁ、お前に対してお財布発言するとは思わなかったが・・・」
なんとかフォローしようと必死な俺とは対照的に、エイチチはその良い乳を俺の背中に押し付けつつ、トドメとばかりの台詞を吐く。
「なにを言うのですか。他の男共だってただの暇つぶしですよ。愛してるのはあなただけです。さぁ、今日こそ私に種付けしてくださいな。さぁ、さぁ、さぁ」
グリグリと乳房を押し付けて誘惑してくるエイチチだが、
「させないよー! させないよー! ここのポジションは私が陣取ったんだからー!」
本能的に雄の争奪戦が始まったとでも思ったのか、前面の阿呆がそれに対抗意識を燃やす。
執拗に乳を押し付けてくるエイチチと、これでもか! っと言う勢いでますますしがみついて来るミント。
ふと、打ちひしがれた佐竹さんを見やれば・・・んな!! なにー!! 息子が! 息子がフルバーストしてやがるぅぅ!!
珍角(アレの立ち上がり具合を示す角度)を横にして開いた掌で例えるなら親指以上!! 第6の隠された牙と呼ばれる鬼の角度だ!!
合わせて俺の調教鞭からはズキューン!ズキューン!!と激しく効果音が響き渡る。
あ、これ誤作動じゃなくてこういう仕様だ。たぶん。説明書にはこんな効果があるとは書いてなかったが。
てか、こんな絶望すらエレクトのスパイスにしてしまうとは、ハイレベルなNTRプレイヤーはすげぇな・・・・
前後から淫魔に抱きつかれ拘束された俺と、足元には嫁を寝取られて絶望したと見せかけて、その実、大変エレクトしちゃってる男。
もうこれ、どうやって纏めればいいんだよ・・・・。
応援ありがとうございます!
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