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黒魔法
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「次の人どうぞ」
「16番はAブロックですね」
今日は昇格大会の抽選会があった。俺はこの通りAブロックに配属された。相手は、なんと、なんと、次郎の夢について相談した能力者 小鳥遊 莉愛だった。
俺は呆然とスクリーンを見つめた。
「な、な、なんでお前がここいるんだ」
「私もここの者だからね 」
「 偶然だね 」
すっかり俺らは意気投合して仲良くなった。だか、敵は敵だ。
「友達だからって手は抜かないからな」
「全力で掛かって来い」
これから睨み合いが始まる。これはまさに運命というやつのなのか。でも、一つ話してて気になったことがあった。それは、胸に付けていた校章だ。その校章はうちの校章ではなかった。
帰宅後、葵にこのことについて聞いてみた。
すると葵は次郎の質問に即答する。
「その校章は特別国際機関の校章だわ 偶然ね」
確かに葵の胸をよく見ると校章が付いていた。
ちょっと変な目でも見てしまった。
「なんて・・・なんて破廉恥な・・・」
彼女の唇から低い呟きが洩れる。
色白の彼女の頬が、ほんのり赤く染まっているのは、隠しきれない怒りのせいか、あるいは羞恥によるものだろうか。
「で、その莉愛は本当に能力者なのか?」
「ええ、そのようね」
まさかと思ったが本当に莉愛が能力者だったことには驚きが隠せない。どこから見ても普通の女子高生で外見も特に特別な特徴がない。
しかし、実力は確かなようだ。なんと莉愛は女子総合ベスト10に入る程の実力なのだ。
こんな強いやつと戦うと思うと少しゾッとする。
彼女は、黒魔法の使い手なのだ。少し次郎とは相性がよくない。
それに対抗する為次郎は技を覚えることを決意した。もちろん、葵にワンツーマンで教えてもらう。こんな幸せなことは一生ないだろう。
だがしかし、葵が考えた練習メニューは腹筋、腕立て、スクワット、冥想の繰り返しだった。技の練習と言ったらもっと激しく稽古したりするのかと思いきやこのざま。
いい加減次郎もイライラしてきた。
「こんな練習で技ができるようになるわけないだろ」
しかし、葵は表情一つ変えず即答した。
「できるわよ」
次郎はしょうがなく黙々と練習メニューをこなしていった。
ーーある日のこと
葵が無茶なことを言い出した。
「女子総合ベスト3と戦いなさい」
唐突のことに俺は唖然した。やはり葵には何らかの計画があったことに気がつく。
相手は、莉愛と同じ黒魔法、使い手。
「こい、聖剣エクスカリバーX」
ゴオオオオオオォォォンー
「降いジークフリート」
ドォドォドォドォオオー
爆撃に似た轟音が、その場にいた人々の耳をつんざいた。
すると突然
「ディスペル!」
「トラップよ気をつけなさい」
葵が焦った口調で言い出した。
次郎はジャンプをしてかわした。少し違和感を感じた。いつもより高く跳んでいた。これもあの練習があってのこと。確実にスピードも速くなっていた。
次郎は昔、ガブリエル淳平と遊んだ時学んだ剣術を試してみた。その名も「一刀両断」
「いでよ神! 一刀両断!」
スパッ!
勝ってしまった。遊びで学んだ剣術がこんなところで役立つとは思ってなかった。さらに、葵にも驚かれた。
「そんな技いつ覚えたの!!」
「自主練のとき生み出したんだ」
少しカッコつけてしまった。
昇格大会優勝への道が開かれた。
優勝も夢ではない。
「16番はAブロックですね」
今日は昇格大会の抽選会があった。俺はこの通りAブロックに配属された。相手は、なんと、なんと、次郎の夢について相談した能力者 小鳥遊 莉愛だった。
俺は呆然とスクリーンを見つめた。
「な、な、なんでお前がここいるんだ」
「私もここの者だからね 」
「 偶然だね 」
すっかり俺らは意気投合して仲良くなった。だか、敵は敵だ。
「友達だからって手は抜かないからな」
「全力で掛かって来い」
これから睨み合いが始まる。これはまさに運命というやつのなのか。でも、一つ話してて気になったことがあった。それは、胸に付けていた校章だ。その校章はうちの校章ではなかった。
帰宅後、葵にこのことについて聞いてみた。
すると葵は次郎の質問に即答する。
「その校章は特別国際機関の校章だわ 偶然ね」
確かに葵の胸をよく見ると校章が付いていた。
ちょっと変な目でも見てしまった。
「なんて・・・なんて破廉恥な・・・」
彼女の唇から低い呟きが洩れる。
色白の彼女の頬が、ほんのり赤く染まっているのは、隠しきれない怒りのせいか、あるいは羞恥によるものだろうか。
「で、その莉愛は本当に能力者なのか?」
「ええ、そのようね」
まさかと思ったが本当に莉愛が能力者だったことには驚きが隠せない。どこから見ても普通の女子高生で外見も特に特別な特徴がない。
しかし、実力は確かなようだ。なんと莉愛は女子総合ベスト10に入る程の実力なのだ。
こんな強いやつと戦うと思うと少しゾッとする。
彼女は、黒魔法の使い手なのだ。少し次郎とは相性がよくない。
それに対抗する為次郎は技を覚えることを決意した。もちろん、葵にワンツーマンで教えてもらう。こんな幸せなことは一生ないだろう。
だがしかし、葵が考えた練習メニューは腹筋、腕立て、スクワット、冥想の繰り返しだった。技の練習と言ったらもっと激しく稽古したりするのかと思いきやこのざま。
いい加減次郎もイライラしてきた。
「こんな練習で技ができるようになるわけないだろ」
しかし、葵は表情一つ変えず即答した。
「できるわよ」
次郎はしょうがなく黙々と練習メニューをこなしていった。
ーーある日のこと
葵が無茶なことを言い出した。
「女子総合ベスト3と戦いなさい」
唐突のことに俺は唖然した。やはり葵には何らかの計画があったことに気がつく。
相手は、莉愛と同じ黒魔法、使い手。
「こい、聖剣エクスカリバーX」
ゴオオオオオオォォォンー
「降いジークフリート」
ドォドォドォドォオオー
爆撃に似た轟音が、その場にいた人々の耳をつんざいた。
すると突然
「ディスペル!」
「トラップよ気をつけなさい」
葵が焦った口調で言い出した。
次郎はジャンプをしてかわした。少し違和感を感じた。いつもより高く跳んでいた。これもあの練習があってのこと。確実にスピードも速くなっていた。
次郎は昔、ガブリエル淳平と遊んだ時学んだ剣術を試してみた。その名も「一刀両断」
「いでよ神! 一刀両断!」
スパッ!
勝ってしまった。遊びで学んだ剣術がこんなところで役立つとは思ってなかった。さらに、葵にも驚かれた。
「そんな技いつ覚えたの!!」
「自主練のとき生み出したんだ」
少しカッコつけてしまった。
昇格大会優勝への道が開かれた。
優勝も夢ではない。
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